Cthulhu MOD(クトゥルフモッド)のVAPEテクニカルMOD、HASTUR MOD「ハスターモッド」のレビューです。
シンプルでエレガントなデザイン、そしてボディーの品質にもこだわったハイクオリティーな製品です。独自基板ATOM CHIPを搭載することでコスパも両立しました。
Cthulhu HASTUR MODの特徴
- マスプロを超えた高品質・シンプルで上品なデザイン
- 汎用性の高い18650シングルバッテリーテクニカルMOD
- 携帯性に優れたスリムなボディー
詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
Cthulhu HASTUR MODとは?
クトゥルフ初のオリジナル制御基板を搭載したテクニカルMOD、HASTUR MOD「ハスターモッド」です。
Cthulhu MODと言えば、今までリリースしてきた製品を見ればわかるように中国のVAPEメーカーとしては異色とも言えるオリジナルティーとデザイン・クオリティーにこだわったブランドです。
商品発売のペースは早いとは言えませんが、どれもこだわりのある製品ばかり。
新商品リリースの都度、どの製品も話題なってきました。
そして、このHASTUR MODも商品発売前から話題沸騰の製品です。
マスプロを超えた高品質・シンプルで上品なデザイン
何故注目されている商品なのか?それはCthulhu MODらしさが溢れる製品だからです。
今回の製品はデザインとクオリティーにこだわったテクニカルMODです。
実用的でコスパに優れる製品が多い中、中国メーカーとしては異色の製品とも言えます。
今までにも中国メーカーによる、ミドルプライス帯のテクニカルMODはありました。
しかし、それら製品の売りは、デザインもさることながら搭載基板(DNA)だったように思えます。
この製品は、デザインと品質にこだわった最初のマスプロテクニカルMODと呼んでも過言ではないと思います。
汎用性の高い18650シングルバッテリーテクニカルMOD
Cthulhu MODでは過去にもMOD製品をリリースしていましたが、オリジナル基板のテクニカルMODはメーカーとして初となる試みです。
基板にはオリジナルの”ATOM Chip”を搭載。
この基板は可変ワッテージはもちろん、温度管理モードまで搭載しています。
また、汎用性に優れた18650バッテリー仕様というのも、人気の秘密です。
携帯性に優れたスリムなボディー
デザインやクオリティー、機能的に優れているだけでなく、携帯性にも優れています。
スリムなシェイプのボディーは、手に馴染むデザインというだけはありません。
小型なので携帯性にも優れています。
カラーバリエーション
全3色。《SILVER・BLACK・MID-NIGHT GREEN》というベーシックカラーから選択可能
ちなみに、ペイントされていないSILVERが人気のようですが、個人的にはシックなグリーンが好きです。
スペック
サイズ | H 85×W35×D24mm |
重量 | 166g |
ワット数範囲 | 1 – 88W(1Wステップ) |
許容抵抗値 | 0.05Ω~3.5Ω |
モード | POWER / Bypass / TC-Ni/Ti/SS/TCR |
スレッド | 510 (アジャスタブルコンタクトピン) |
充電ポート | USB typeC (DV5V 1A) |
バッテリー | 18650シングルバッテリー |
保護機能 |
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パッケージ・内容品
内容品一覧
- Cthulhu HASTUR MOD テクニカルMOD本体
- USB type-Cケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語表記あり)
ブリキのケースは高級マスプロの証?某有名ドイツ製品にあやかったのか?
でも若干安っぽいんですよ… でも、Cthulhu MODらしいパッケージングだと思いました。
マニュアルには日本語表記あり。若干言葉が怪しい(ファイアが”火災”だったり)しますが、意味はちゃんと通じます。使い方が日本語で書かれているので安心感を感じます。
どうでも良い部分かもですが、他メーカーだと「やっつけ感」のあるとりあえずの超短いケーブルが入っていることが多いのですが、これは70cmもある本格(?)仕様です。
Cthulhu HASTUR MODの詳細
シンプルなデザイン。
バッテリーを収納するためのチューブ(円筒形のパーツ)と、基板収納部をドッキングしたフォルム。飾り気のないフォルムで、直線と曲線で構成されています。
ありそうでなかったデザイン。いや、過去には似たフォルムのMODもありましたが…
全く同じではなく、Cthulhu MODらしいオリジナリティーを感じさせてくれるデザインです。
CNCによるハイクオリティー仕上げ
HASTUR MODに使われているパーツは、全てCNC機械加工によるもの。
今までリリースされてきたCthulhu MOD製品と同じく、製品品質に定評があるメーカーらしい高品質な作り。他の中国メーカーよりもワンランク上の仕上がりに感じます。
ちなみに材質(素材)は2種類が使用されています。
- バッテリーチューブ部分 食品グレードの304ステンレス
- 基板収納部(チップホルダー) 航空機グレードのアルミニウム
チューブ部分とチップマウント部分の金属の質感の違いを、ペイントによって分けているのも斬新です。
チューブ部分の作りは、さながらメカニカルMODのような高品質な仕上がり。
ただし、中国マスプロ製品らしい磨きムラ(?)のような模様が見る角度によっては見えてしまいます。
これは素材の問題なのか?それとも加工の問題なのか?専門家ではないのでわかりませんが、より高額な製品だともっと綺麗に仕上がっているので価格なりなのかな…と感じてしまう部分です。
画像でははっきり見えた、チューブと基板部の継ぎ目ですが、実際に見てみるとかなり綺麗に仕上がっています。より高額な製品ほどではありませんが、この価格帯の製品としては十分高品質に仕上がっています。
所有欲を満たしてくれる品質だと感じました。素晴らしいです。
重厚感たっぷりのボディー
高品質な仕上がり。重厚感を感じるボディーは「実際に重たい」です。
それもそのはず、他メーカーの製品ではプラスチック(樹脂)が使われている部分にも金属が使われているわけですから、その分重たくなるのは当然です。
重量は166g(バッテリーを入れると200gオーバー)となっていて、一般的なレギュレーテッドの倍近い重さがあります。
「重たくて持ち運べない!」というほど重たくはありませんが、身の回り品はできるだけ軽くしたいというニーズには向きません。
ただ、悪い部分ばかりではなく、重さは高級感にもつながります。
それだけではなく、強度が強い素材とシンプルな構造は壊れにくいというメリットもあります。
近いような重さで思い浮かぶのは、亜鉛ダイキャスト製のBOX MODなのでかなり重たいということがわかっていただけるのではないかと。アレも重かったですよね。
でも、スリムなのでかさばらないのは良いです。
510スレッド
シンプルなフラットデザインのアトマイザーマウント部分。
底部にエングレービングの入ったアトマイザーを、きつく締めこむと一発で傷が入ってしまいそうなディティール。綺麗なままで使いたいのであれば、締め込みを緩めにするか、ヒートインシュレーターなどを挟みたい。
アトマイザーボトム部が触れていないと、通電性が悪くなるので自分はそのまま使います。
コンタクトピンは「オートアジャスト」ではあるのですが、スプリング式ではなさそう。
むにゅっとした感触で、スプリング(バネ)ではなくシリコンゴムのよう。
弾力によってコンタクトピンがアジャストして、アトマイザーのポジティブピンにフィットする機構となっています。
マウント部分の直径は24mm。側面がラウンドしたデザインで22mmアトマイザーともマッチします。24mm以上のサイズだと、はみ出してしまうので相性が良くありません。
操作部分
スタンダードな3ボタン式。パフボタンとサブボタンで操作します。
ボタン類もCNC機械加工による金属製で、質感にこだわったディティール。
もちろんサブボタンも同じ仕様です。細部にこだわっていると、全体の質感も向上します。
ちょっとカチャカチャいいますが、ボタン自体の質感が良いのでチープさは感じません。
大きなカラーディスプレイを装備。表示項目も十分。
- POWER ワッテージ(VW)モード
- Bypass バッテリー電圧出力モード(擬似メカニカル)
- TEMP SS 温度管理モード SS(ステンレス)
- TEMO Ni 温度管理モード Ni(ニッケル)
- TEMP Ti 温度管理モード Ti(チタン)
- TEMP TCR 温度管理マニュアルモード
今時のテクニカルMODらしく、温度管理モードも搭載。
しかし、カーブモードやプリヒートなどは搭載されておらず、高機能とは言い難い仕様。
基本的な機能は網羅していますよ、というものです。
バッテリー充電用端子
USB-C端子を装備。ただし、急速充電には非対応(1A)
バッテリー収納部
スクリュー式キャップによって、バッテリーをマウントします。
金メッキ仕様のバッテリーキャップには、ベントホールが空いています。
スクリュー仕様のバッテリーキャップは、数年前はスタンダードだった仕様です。
この仕様には良い点と悪い点両方があります。
- 良い点:確実にバッテリーをロックできて、不意に開くことがまずない
- 悪い点:バッテリー交換時に面倒
バッテリーの充電を本体で済ませるユーザーにとっては大変良い仕様ですが、充電は外部チャージャーを使うという場合はちょっと面倒な仕様です。
自分は本体充電派なのでスクリューキャップ式の方が好きなのですが、デザインや高級感という観点で見た場合、このパーツだけメッキ仕様で質感が安っぽいというのと、パーツが薄く高級感がない。
そしてスクリューを回す時にかちゃかちゃ鳴るクリアランスの大きさが安っぽいので、通電性などを考えてメッキが採用されているとは思うんですが、ステンレス削り出しパーツの方がマッチしたのにな、と感じてしまいました。
分解可能な構造
HASTUR MODは、メンテナンス性を考えているのか?組み付けネジが丸見えです。
(マニュアルには「デバイスを分解しないでください。」とは書いてあります)
ネジが見えない仕様の方が見た目はすっきりしますが、個人的には嫌いじゃないです。
試しに4本のネジを外してみると、簡単に分解できました。
基板が丸見え。オリジナルのATOM Chip搭載です。
ワイヤーにはカバー付きで、見えない部分の作りも綺麗です。
510スレッド部分も外れるようになっているので、ネジ6本+基板部分2本だけで基板を外すことができます。
のちのち交換用基板などを出してくれれば、金属パーツを使い続けられますね。
腕に覚えのある人なら、DNAなどの汎用基板をマウントすることもできそうです。
アトマイザーのマッチング・使用例
HUSTER MODの使い方
使い方は至って普通。Theスタンダードといった印象。
- ロック/解除 パフボタン5クリック
- モード切り替え ロック解除状態で、パフボタン3クリック
- ワット数・設定温度を調整する +/-ボタンを押して調整します。
電源オン/オフはなし。5クリックでロックされます。
温度管理モードはついていますが、特別優れている印象はなし。
というか、廉価機と同じぐらいですかね。オーバーシュートするし、ハンチングの幅が大きい印象です。
個人的にはVW専用機でいいかな、と。
立ち上がりが超早いのは良いんですが、ロック時の5クリックにも瞬時に反応するので過敏すぎる印象です。
ファームウエアアップデート・PC設定ソフト Atom Chip Tool
Cthulhu MODのサイトから専用ソフト”Atom Chip Tool”(Windowsのみ対応)をダウンロード・インストールすることで、同制御基板搭載テクニカルMODの設定ができます。
ただし、現状で設定できるのは、機器のロゴ(起動時つまりバッテリー交換時にのみ表示)のみが設定可能となっていて、DNAなどの高機能制御基板のようにパソコンを使って詳細設定ができるという機能はありません。
不具合アリ:ファームウェアアップデートが公開されました
メーカー出荷時のファームウェアに、BYPASSモードに不具合が報告されました。
不具合の修正およびTCR機能向上を含めたVer1.2ファームウェアが公開されました。
アップデート方法
- Cthulhu MODウェブサイトにアクセスする
- Atom chip toolをダウンロード・インストールする(WindowsPC)
- Atom chip firmware V1.2をダウンロードする
- MODからバッテリーとアトマイザーを外した状態で、PCと接続。
- ファイアボタンを押しながらケーブルを差し込みます。
- ディスプレイに「UPDATE」と表示されればこの操作は成功です。
- 上記の操作をしないと「CHARGING」と表示されて、PCと接続されません。その場合はケーブルを外して、再度確認しながら接続します
- Atom chip toolを起動し、左上の「Open」をクリックし、ダウンロードした「Atom chip firmware V1.2」を選択する。
- 中央上の「Refresh」をクリックしてファームウェアをアップデートする。
- 上部バーが100%になったことを確認する。
- PCとのケーブルを切断する。
不具合が報告されているので、環境がある方は必ずアップデートした方が良いでしょう。
なお、MOD本体や専用ソフトではバージョン確認が単体でできませんので、バージョンを確認する意味も含めてアップデート作業必須。操作にはウィンドウズPCが必要です。
自分の場合、PCと接続したら、自動でデバイスドライバーがインストールされませんでしたので、デバイスマネージャーよりドライバーを手動で検索(ATOM Chip Tools v1.0のフォルダー内「Driver」を参照)することで、認識されるようになりました。
感想とまとめ
シンプルなデザイン!高品質なテクニカルMOD!!
誤解を恐れずに悪い点から言います。価格の割に性能は普通です。
付加機能がついているわけでもなく、モードはいたってスタンダード。
温度管理が優れているわけでもありません。
HASTUR MODの価値は「デザインとクオリティー」です。
個人的には、某有名ドイツ製MODを彷彿とさせる洗練されたフォルム。
そして、高品質な仕上がり。それだけで価格なるの価値を感じます。
機能なんてVWで十分!それよりもルックスと品質!!という多くのユーザーにとってはかなり良い選択肢であることは間違いないようですよ。自分はこれ気に入りました。
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