Cthulhu MOD(クトゥルフ モッド)のVAPEアトマイザー、Mulan MTL RDTA「ムーラン」のレビューです。
今までのCthulhu MOD製品の集大成とも言える完成度の高い製品です。
これまでにリリースした製品の良いところを集約させたようなデザインと構造です。
Cthulhu Mulan MTL RDTAの特徴
- 22mmサイズのコンパクトなRDTA
- シングルコイル専用のMTL設計
- デッキエアホールサイズが変更可能 もちろんドロー調整も無段階
詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
Cthulhu Mulan MTL RDTAとは?
Mulan MTL RDTAは中国メーカー『Cthulhu MOD』のMTL向けRDTAアトマイザー。
話題の製品ですね!
22mmサイズのMTL向けRDTAというだけで、今は貴重なアトマイザー。
それだけではなくて、今までのMTL RDTAを超える完成度となっているのです。
過去の製品を思わせるディティールを採用していますが、単なる焼き直し的な製品ではなく、新たな構造も採用しています。
それがデッキにドッキングできる『専用エアフローパーツ』です。
カラーバリエーションは《シルバー・ブラック》のシンプルな2色展開、Cthulhu MODらしい潔いラインナップですね。
それではスペックや内容品など細かい部分も見ていきましょう。
スペック
直径 | 22mm |
高さ | 33mm(ドリップチップ含まず) |
リキッド容量 | 2ml |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
エアフロー | サイドtoボトムエアフロー(ドロー調整可能) |
素材 | ステンレス |
BF対応 | ○ BFピン付属 |
パッケージ・内容品
内容品一覧
- Cthulhu Mulan MTL RDTA アトマイザー本体
- エキストラパーツ(ドリップチップ、PCタンクチューブ)
- スコンクピン
- エアフローパーツ(0.8mm 1.4mm 2.0mm)
- 予備パーツ(Oリング、デッキネジ)
- ツール(プラスドライバー・アーレンキー)
- ユーザーマニュアル(日本語表記あり)
大まかにMulan MTL RDTAの特徴を見た後は、詳細を確認していきます。
Mulan MTL RDTAの詳細
シンプルなデザイン。Mulan MTL RDTAは高品位なクオリティーのアトマイザーです。
マスプロらしからぬ上品なルックスで、ロゴの主張は一切ありません。
既視感のあるデザインは、Cthulhuが以前リリースしていた『GAIA RDTA』にそっくり。
このアトマイザーを22mmにサイズダウンして、MTL仕様にしたようなディティール。
懐かしいですね。このアトマイザーの当時の評価は「非常に高い」ものでした。
他メーカーと一線を画すデザインとクオリティ。
ルックスの評価だけではなく、味の評価も高く機能的なアトマイザーと評価されていました。
2年の時を経て、仕様変更して蘇ったのがMulan MTL RDTAです。
構造・分解
構造はベースとなったアトマイザーを踏襲して、4部位から構成されています。
Mulan MTL RDTAのパーツ構成
- ドリップチップ
- トップキャップ
- デッキ
- タンク
MTL向けのアトマイザーになったことで、2ピースキャップが不要になりワンピース構造に。
では、上部のパーツから順番に見ていきましょう。
ドリップチップ
交換可能な取り外しできるドリップチップは510規格です。
付属する2つ以外にも、汎用品を取り付けることもできます。
樹脂製と金属製、2つのデザインとスペックの異なるドリップチップが付属します。
- 樹脂製ドリップチップ 内径 4mm→4.2mm 全長16mm
- 金属製ドリップチップ 内径 3.5mm→3.8mm 全長27mm
どちらも若干ですが逆テーパーデザインです。
スペックだけではなくて形状も異なるので、咥え心地も違います。
トップキャップ
トップキャップはエアフローコントロールリング兼用設計です。
デッキエアホールを、トップキャップでトリミングしてドロー調整できます。
もちろん、全閉から全開まで無段階にドロー調整が可能です。
また、デッキとキャップには凸凹があり、ストッパーとして機能します。
空転しないので、トップキャップを回してMODへの取り付け、取り外しができます。
そして、ドロー調整においても穴位置を合わせることができるので効果的なディティールです。
トップキャップ裏は2重チャンバーデザインです。
トップキャップの内側に、さらにドーム状の構造体が入っているデザイン。
チャンバースペースを矮小にする設計です。
このデザインは、CTHULHU 1928 MTL RDAにも用いられています。
ルックスといい、構造といい、Cthulhu MODの集大成のような設計ですね。
デッキ
デッキは2ポスト2スレッド、シングルコイル専用デッキです。
ワイヤーホールは1.5mmサイズ、MTL向けのアトマイザーとしては十分なスペック。
太線も使えます。
また、細線でもワイヤーが逃げないように設計されています。
ビルドがかなり楽なポストデザインです。
デッキの下にタンクがあるRDTA向けのデッキデザイン、ジュースチャンネルやリキッドチャージホール、そしてエア抜き穴が設けられています。
つまり、リキッドチャージはキャップを取り外して行います。
デッキエアホールは3種類の専用パーツを取り替えることで変更できます。
MTLに特化したアトマイザーらしく、小径0.8mmからMTLとしてはかなり大きめの2.0mmまでをカバーすることで、MTLだけでなくDTLにも対応しています。
MTLアトマイザーなので、できれば小径サイズを充実させて欲しいところですが、汎用性を重視するのがメーカーとしての姿勢なのでしょう。
エアーの経路はデッキ側を通ることなく、専用パーツ内を通る設計になっているので、継ぎ目などからエアーが漏れてドローが軽くなるような不具合は考えられません。
シンプルですがとことん使い勝手を考えられたデザインです。
そして、デッキ周囲が受け皿のように縁取られているので、デッキ内にリキッドが流入しても、ある程度リキッドが漏れにくいように設計されているのも良いですね。
ポジティブピン
ポジティブピンはかなり出っ張っています。締め込んだ状態の実測1.06mm。
また、インシュレーターが出っ張っていて、ハイブリッド接続のメカニカルでも使えるような配慮が見られます。
また、ピンを抜いてもデッキのポジティブポストはエアフローパーツで抑えられているので分解することはありません。ポジティブポストはインシュレーターで完全カバーされていて、その上にエアフロー専用パーツが接続されています。
つまり、ピンを緩めて出っ張り具合を調整可能です。
ただし、ピンの緩みによる脱落など不具合が出やすいので、使う都度状態のチェックは必須ですし、初期状態でかなり出っ張っているので基本的には必要ないでしょう。
スコンクピンも付属します。
スコンカーで使う場合のリキッド出口はタンク内。
RDTAとしてはこれ以上ないほど優れたデザインです。
タンク
タンクはツールなしで分解可能です。
タンク部分をつまんでくるくる回せば簡単に分解できるので、洗浄するとき楽です。
MulanのベースになったGAIA RDTAがリリースされた当時、この構造はハイエンドアトマイザーが最初に用いたものだったので「パクり」的な評価をされたこともあります(それまでのRDTAはネジ固定式が一般的だった)が、今となってはRDTAのタンク構造といえばこれ!というぐらい一般化しています。
タンク部分は、ベースパーツとチューブ、そしてOリングから構成されています。
付属品には半透明のPC(ポリカーボネート)タンクも付属するので、お好みの方を使うことができます。
タンク容量はどちらも2mlです。
Mulan MTL RDTAの詳細を見た後は、実際にビルドしていきます。
Mulan MTL RDTAのビルド
それでは、Mulan MTL RDTAをビルドしていきます。
DTLにも対応できるスペックですが、基本的には名前の通りMTL向けのアトマイザーですので、細めの単線でビルドするのが一般的です。
今回はニクロムワイヤー(Ni80)・27ゲージ・2.5mm軸・6巻でビルドしました。
ワイヤーの種類は好みが別れますが、個人的にはニクロムワイヤーが好きです。
27ゲージという機数番手がちょうど良いんですよね。
今回のような細線であっても、全くワイヤーが逃げることなく固定できます。
ビルドは非常に楽ですね!ただコイルを通してネジを締めるだけでOKです。
ただ、直接ネジで締めこむタイプなので、コイルの形が崩れやすいです。
そのため、固定時にはコイルにコイルジグを通した状態で固定するのが良いですよ。
コイルの高さ調整にも便利なので、コイルジグは用意した方が良いです。
エアホールにある程度コイルを近づけるのがボトムエアフローのセオリーです。
ただし、近づけすぎるとコイルに供給されたリキッドが伝い漏れするので、写真ぐらいにとどめておくのが良いでしょう。
抵抗値を測定して短絡していないことを確認した後、コイルをドライバーンします。
その後余分なコイルレッグをカットします。
デッキポストとキャップ裏側の間には余裕があるので、ある程度大雑把にカットしてもコイルレッグが触れて短絡することはありません。
次にコイルにコットンを通していきます。キツ過ぎずゆる過ぎない塩梅で。
コットンの種類、量などは好みにもよりますので、自分の好みを見つけてください。
個人的にはこのコットンを愛用しています。
使いやすい缶入りで、手でもちぎりやすく供給も良い。
またコットン痩せもなく長寿命なハイスペックコットンです。
ウィッキングのサイト注意点は、コットンがエアホール付近に被らないようにすることです。被ってしまうと、リキッドがエアホールに伝い漏れしてしまうので注意です。
供給を考えればタンクの底までコットンを落とすのが安心ですが、タンクの容量がコットン分少なくなってしまうのと、これぐらいの長さでも供給に問題はないので短めにしています。
吸うときにアトマイザーを傾けてコットンを濡らすように意識するだけです。
全て整ったら、コットンとタンクにリキッドを供給します。
終われば使うことができますよ。
アトマイザーフィッティング・使用例
最後にMulan MTL RDTAを使った感想とまとめです。
感想
はっきり言って最高レベルに良いです。かなり気に入りました。
まずルックスは、ほぼGAIA RDTAなので写真の印象から「あまり違いはないんだろうな」と思っていたんですが、実物は22mmにサイズダウンしていてすごく良いサイズ感です。
同じようなデザインでも、サイズ感でだいぶ印象が違いますね。
使い勝手や味ですが、これもかなり良いです。
味はめちゃくちゃ良いですね!この一点だけでも気に入った!
相当気に入った1928 MTL RDAを超えてます。かなり美味しいです。
MTL派にはうれしいタイトドローも実現できます。
名前だけではないリアルMTL向けアトマイザーです。
むしろ、MTLユースなのだったら0.8mmエアホールしか必要ないですし、できればその周辺のパーツを充実させて欲しいところですが、キャップでもドロー調整ができるので問題はなさそうです。
使い勝手も良くて、全くストレスがない。
細かい部分ですが、キャップの開閉感やスレッドの引っ掛かりなど些細なものまでパーフェクト。
ビルドも簡単ですし、言うことないですよ。
まとめ
Mulan MTL RDTAは、ルックスはGAIA RDTA、構造は1928 RDAという2つのアトマイザーの良いところを合わせたようなアトマイザーというだけでなく、さらに使いやすいディティールをプラスしたCthulhu MODの集大成のような製品です。
ただ良い製品というのも良いですが、今までのルーツを網羅しつつ、さらに進化させているのも好印象ですね!
- サイズ感良し!
- デザイン良し!
- 味良し!
- 使い勝手良し!
- ビルド簡単!
と比の打ちどころなしです。
欲を言えば、金属の肌感に若干の磨きムラがあるぐらいで、かなり完成度の高い製品です。
これは『買い』ですよ!!
コメント
初めまして!
最近VAPEを始めたばかりで今回ビルド系に挑戦しようと思っています。
タンク型でMTLメインの物が良いと思っていて今回のこちらのアトマイザーとSIREN2?が気になっているのですが、持ち運びや漏れなどの利便性と味等どちらがおすすめですか?
あまり具体的な質問じゃなくてすみません!
コメントありがとうございます!
SIREN2は結構前の機種ですが、人気がありました。
Mulanは最近の機種で人気があります。
どっちも良いアトマですよ。
レビュー記事見てもらって、自分がこれ!と決めた方を選ぶのが良いですよ^^