Vandy Vape(バンディーベイプ)のVAPEアトマイザー、BERSERKER V2 MTL RDA「バーサーカー V2 ドリッパー」のレビューです。
人気シリーズから、旧型の欠点を払拭したバージョン2が登場しました。
ドローは若干軽めだけど、死角のないMTLアトマイザーに進化していますよ。
これはかなりの良作です。
詳細をレビューしていきます。
商品提供:VapeSourcing
Vandy Vape BERSERKER V2 MTL RDAとは?
Vandy Vape「Berserker」シリーズのドリッパー、BERSERKER V2 MTL RDAです。
YouTubeチャンネル『Alex from Vapers』とのコラボ製品で、今までに6商品(内5つがRBA)をリリースしている人気シリーズです。
シリーズで共通しているのは、全てMTL向けの製品だということです。
7作目となる、RDA(ドリッパー)のバージョン2は、前作 BERSERKER MTL RDAをさらに進化させたデザイン性と構造のアトマイザーです。
製品の特徴をVandy Vapeでは公式にこのようにアナウンスしています。
BERSERKER V2 MTL RDAの特徴
- 真のMTL体験
- 4種類のサイズエアフローを、簡単かつ迅速に交換可能
- 漏れ防止設計
- 革新的なデュアルシェルキャップ設計により、温度制御と絶縁が向上
- 小さなドーム型の蒸発チャンバー
- コイルとウィッキングが簡単
詳細の前に、ざっくりと特徴を確認していきましょう。
シングルコイル専用のMTL特化型ドリッパー
デッキデザインは旧型を改良したデザイン。
ポストが左右に分かれていた前作とは違って、片側に寄ったものに。
これによって、よりビルドが簡単になっています。
デッキデザインの変更はエアフロープラグ方式の変更によるものです。
前作同様差し込み式パーツを採用していますが、かなり進化していますね
ポイントは2つ
- 片側差し込み式になったことで、プラグの交換が簡単に
- 精度が格段に向上したことによって、隙間から空気が漏れなくなった
前作よりもエアホールバリエーションは少なく(6種類→4種類)なりましたが、プラグとデッキのクリアランス精度が格段に向上したことによって、より精度の高いドロー調整が可能になりました。
タイトドローを実現し、真のMTL体験が可能になったと謳っているのはこの部分です。
4種類のエアフロープラグ
ドロー調整は4パターンですね。
ちなみにトップキャップでドローを絞ることはできないので、4パターン決め打ちです。
MTLにしてはちょっと大きめのエアホールですが…
できれば0.8mmとは小さなサイズを充実させて欲しかった。
漏れ防止デザイン
深いジュースウェルによって、1.5mlものリキッド容量を確保しているというメリットは前作同様引き続き採用していますが、ウィッキングによってジュースホールを塞ぐことができるようになりました。
これによってリキッド漏れを防止することに成功、実際使ってみると見事に逆さまにしたり倒して放置してもほぼ漏れません。
RDAというよりも、RDTAに近いジュース保持量なのに、これだけ漏れないのは優秀ですね。
漏れないスペックを実現しているのは、デッキデザインだけでなく、キャップ部分にも秘密があります。
デュアルシェルチャンバー
“デュアルシェルチャンバー”という聞きなれないワード。
簡単に言うと、チャンバーの外側に空気の流れる部屋がある構造だということ。
これによって、冷却性をアップし、濃厚で良い味を実現しているということなのですが、個人的には味に与える影響よりも、エアホールがデッキに直接空いているのではなく、外側の部屋を経由して通ることによってリキッド漏れを防止しているのではないかと思っています。
エアホールが貫通していないので、デッキから漏れても、外に漏れ出さないですから。
トップエアフローRTAに近い構造のようにも感じますよね。
カラーバリエーション
さてさて、そんなBerserker V2 MTL RDA(名前が長い!)ですが、色は4色展開。
ベーシックなカラーが揃っています。
スペック
直径 | 22mm |
高さ | 24mm(DT,510スレッドを除く) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー(オプションパーツで4段階に調整可能) |
素材 | ステンレス |
BF対応 | ○ BFピン付属 |
パッケージ・内容品
内容品一覧
- Vandy Vape BERSERKER V2 MTL RDA アトマイザー本体
- スコンクピン・ノーマルピン
- 予備パーツ(ネジ、Oリング一式)
- オプションドリップチップ
- エアフロープラグ
- プリビルドクラプトンコイル
- ツール(六角レンチ・マイナスドライバー)
- ユーザーマニュアル(英語)
付属品がかなり多い!オプション品が充実しています。
しかし、VandyVape製品の説明書は中国語すら書いてないってことは、欧米市場しか見据えてないってことなんですよね。多分。
RBA製品が主力製品ですから自ずとそうなってしまうのでしょうか。
BERSERKER V2 MTL RDAの詳細
Berserkerシリーズのプロダクツとして共通性を感じるデザインを用いながらも、より「スタイリッシュ」に垢抜けたデザインに。
シンプルで良いですね!徐々にデザインが向上していますよね。
そしてクオリティーも向上しています。
コスパに優れているのは良いし、実用上は問題ないものの、表面の仕上がりに磨きムラが目立つ以前までの製品と違ってかなり綺麗な仕上がりです。
ハイエンド商品、って言っても遜色のないクオリティーです。
これだけの品質ならば、ロゴの主張のないシンプルさとデザインの良さも相まって、色々なMODにマッチしますよね。
ドリップチップ
ドリップチップが多い!なんと4バリエーション!
ベース部分にヒートシンクデザインを用いているのはBerserkerシリーズの特徴。
見た目が特徴的なだけでなく、ミストを冷却する効果も望めます。
ちなみに510DTなので、汎用品も取り付けられます。
ざっとスペックを書いておきましょう
- 左上:内径3mm 全長15.5mm
- 右上:左上DTの先端だけを交換できる
- 左下:内径4mm 全長20.5mm
- 右下:内径4mm 全長26.5mm
基本的には内径細めのMTL特化型と言うことには変わりない4つですが、ロングタイプが付属ているのが特徴的ですね。
チムニー効果で好みに応じて、味の変化を楽しめる付属品です。
トップキャップ
キャップがかなり分厚いです。
2つのパーツをドッキングしているのですが、外側だけでも2mmもありますので、実際は20mmサイズでも作れた、と言うことですね。
ちなみにデッキサイズは16.5mmとかなり小さいです。
それだけにずっしりと重量感がある作りで、よく言えば高級感を感じますが、悪く言えば無駄に重いです。
チャンバートップはドーム状、ドリップチップに向けて綺麗な円形です。
内側を見ると、デュアルシェルチャンバーのためのパーツがドッキングされているのがわかりますが、インナー側パーツは外すことはできません。
キャップエアホールから取り込んだ空気が、直接デッキエアホールに流れるのではなく「デュアルシェルチャンバー」を通って、反対側にあるデッキエアホールに導かれる構造です。
つまり、キャップをはめるときには、デッキエアホールとキャップエアホールは反対側になります。
なるほど、デッキエアホールからリキッドが漏れだしても、すぐに外に漏れない構造になっています。
ちなみに、キャップとデッキには凹凸があるので、取り付ける時はこの部分をキッチリ合わせます。
周り留めとして機能しますが、写真からも分かる通りキャップを回してドロー調整することはできません。
この仕様、すごく良いんですが、水洗いし終わったあと降ると「チャポチャポ」いっていることがあるので気になる人は気になるかもですね。といっても、トップエアフロー構造だったらもっとだし、個人的にはあまり気になりません。
エアフロー調整
ではどうやってドロー調整をするかと言うと、専用のエアフローパーツ(プラグ式)が付属するので、付け替えることでドローを変えることができます。
つまり、外出先で気軽にドローを変更することは難しいです。
パーツを持ち運んでいれば別ですが。
前作と違ってキッチリハマるので、隙間から空気が流れてしまうこともありません。
しかも、前作同様コイル側のエアホールのサイズも異なる完璧な仕様です。
取り込み側だけでなく、コイル側エアホールのサイズもサイズごとに異なっています。
デッキ
2ポールデザインのシングルコイル専用デッキ。デッキ直径16.5mm。
ジュースウェルはかなり深く、1.5mlもの容量があります。もはやRDTAですね。
ポジピン外してもポストは分解できないですね、ウェル深いので細かく洗おうとすると大変。
スクリュー周りにはガイド付き、ビルドがかなり簡単にできそうです。
スクリューとガイドのクリアランスが狭く、細線でも逃げないMTL向けの仕様です。
コイルトップはかなり矮小ですね。コイルを上げすぎるとキャップに触れてショートしますので注意。
キャップはダブルのOリングで保持、クリアランスも適正でゴムも柔らかめなのでするっと装着できますし、デッキ下部にはツバ状の部分もあるので、MODにつけたままキャップをつけ外ししても、側面に付着したリキッドがつきにくいです。
ポジティブピン
かなり出っ張っている上に、ネガティブ側はインシュレーターでカバー。実測1.3mm
ハイブリッド接続にも耐えうる仕様。
プリセットはBFピン、ダブルピン仕様のノーマルピンも付属します。
BERSERKER V2 MTL RDAのビルド
ではビルドです。めっちゃくちゃ簡単ですね!初心者に超おすすめです!
スクリュー緩めて、コイル足通して、ネジ締めるだけ。これ以上ないぐらい簡単です。
ネジ頭がでかいので、細線でも逃げないんですよ。
締め付けて行った時にもコイルが変形しにくいし、ビルドが簡単なアトマのお手本のような出来栄えですね。
ワイヤー切るのも簡単です。
なぜって、クランプした裏側にスペースの余裕がかなりあるので、雑にカットしてもキャップに触れにくいから。
しっかりと止めたければ、外側のガイドの方までワイヤーを引っ張るのが良いのでしょうけど、裏に出せば全然問題ないですね。
ただ、コイルの高さだけは低めが良いです。何故ならキャップまでの距離があまり無いので、上げすぎるとショートするからです。
でも、ボトムエアフローですから、セオリー通りコイルにできるだけ近づけるのが良いと思います。
ちなみに、エアフロープラグはpeekっぽい耐熱素材ですし、金属の煙突っぽいものが出っ張っているので、超近づけても溶けにくいですよ。
ウィックレッグはウェルの底に届く長さの方が良いとは思いますが、吸うときに傾ける前提であれば短くても問題ないとは思います。
その方がリキッド容量稼げますし。
若干リキッドチャージ用の隙間を作っておくと、チャージが楽です。
このぐらいの隙間があっても、全然漏れないので問題ないです。
ビルド後でもエアフロープラグは交換可能です。
ビルドして吸ってみて、ドローが合わなくてもビルドし直さなくて良いので楽ですね。
ジュースウェルを満たすのであればキャップを外した方が良いですが、ウィックを湿らせる程度であればドリップチップを外して上から注いでも大丈夫ですよ。
アトマイザーフィッティング・使用例
感想
これだけクオリティーアップ&改善しているのに、旧作と変わらないコスパの良さって本当にすごいですよね。ほぼ欠点はないのではないだろうか。
- 22mmサイズ
- コンパクト
- かっこいい デザインが良い
- 作りが良い
- 味も良い
- 漏れない
- ビルドが圧倒的に簡単
個人的には、ジュースウェル削っても良いからもう少しチャンバートップまで余裕があると自分好みの味わいだったかな、と。味の方向性としては「上品」で、タバコ系とマッチしますね。
RDAならではのダイレクトな味わいとは方向性は違うものの、リキッドにマッチすればかなりありだと思います。
欠点はないのではないだろうか。と思いましたが、一つだけありました。
それは『MTLなのにエアホールバリエーションが大きい』ということです。
MTLだったら、0.8mmスタートで1.0mm・1.2mm・1.4mmの4つで良いと思う。
それなのに2mmまでにしたのは、多分アメリカだとDLよりのMTLの方が受けるからでしょう。
1.0mmでも軽い、と考えるリアルタイトドロー好きにはちょっと物足りない。
オプションでも良いから出してくれるといいんですけどね。
まとめ
かっこいい!味良し!ビルド簡単!漏れなし!死角のないMTLドリッパーですね。
分解すると、デッキ自体はV1の改良バージョンなのですが、ガッタガタだったエアフロー部分を根本改善したことで相当良いアトマイザーに進化しています。
22mmというサイズも汎用性高いですし、ルックスも品質も良いんですよ。
構造的にはトップtoボトムでも行けたと思いますが、これだけ漏れないんのであれば、ほぼトップエアフローと同じと考えても良いぐらいです。
あえてサイドエアフローにしたのはルックスを考えたのかも?
これだけの良作でありながら、PODブームに隠れてしまってあまり話題になっていないのが残念ですね。
MTL好きなら是非!!
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