Augvape「オーグベイプ」のVAPEアトマイザー、BOREAS V2 RTA「ボレアス v2 アールティーエー」のレビューです。
デュアルコイル前提のサイドエアフローRTAです。
当然DL ダイレクト・ラングに向けたアトマイザーになります。
それでは詳細をレビューしていきます。
商品提供:VapeSourcing
パッケージと内容品
パッケージはAugvape製品にしばしば用いられる、紙の筒を用いたものです。
外側には製品名と、メーカー公式WebサイトのURLが書かれていて、そして製品カラーのステッカーが貼られています。
内容品一覧
- BOREAS V2 RTA アトマイザー本体
- ガラスタンク(2.5mlショートタンク , 5mlタンク)
- スペアパーツ(Oリング,イモネジ)
- 510DTアダプター
- ビルド用六角レンチ
内容品はアトマイザー本体と予備パーツが入っています。説明書などは付属しません。RBA製品なので、VAPEを理解した経験者に向けた製品であるように感じます。
BOREAS V2 RTA の詳細
中国深センのVAPEブランドAUGVAPEはMerlin RTAやMerlin Mini RTA、DRUGA RDAなど話題のアトマイザーを多数展開しています。最近では口吸い・タバコ吸いに特化したMerlin mtl RTAも話題になっています。
今回レビューするBOREAS V2 RTAはこれまでの製品でいえばMerlin Mini RTA寄りの製品で、デュアルコイル前提のRTAです。
シンプルなデザインに、上部の刻みがクラシカルにも感じる良いデザイン。アトマイザーは見た目も重要なファクターなので良いデザインの機材はそれだけで価値があるとも思えます。
デザインだけではなく、作りも価格を考えれば上々。無論ハイエンドと呼ばれるハンドメイドに近い製品とはクオリティに差はありますが、コストを抑えたマスプロダクツとしては悪くありません。
スペック
リキッド容量 | 2.5ml / 5ml |
直径 | 24mm |
全長 | 33.1mm(2.5ml) / 41.8mm(5ml) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT / 510DTアダプター |
コイル | RBA デュアルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | サイドエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
Augvape公式サイトより
ドリップチップ
アトマイザーのドリップチップ取り付け部分はハーフインチサイズ互換の810DTサイズで、Oリングがアトマイザー側に設けられています。付属品として510DTアダプターも付属するので、市販されている汎用品の多くを装着することができます。
付属のドリップチップは黒い樹脂製のハーフインチドリップチップです。側面には溝が掘られており、格子模様のようにデザインされているのが特徴的。
全長10.5mm、露出部の高さ6.5mm、外径18mm、内径9mm。
タンク
リキッドチャージはトップキャップを外すだけでリキッドチャージが可能な利便性の高いトップフィル構造。トップキャップはスレッド式で接続されており、捻って外すことができます。
リキッドをタンクにチャージするリキッドチャージホールは2箇所、大きく開いたホールなのでスポイトボトルなど先端が太いものでも問題なくリキッドチャージが可能です。
この中央部分に設けられたOリングが洗浄時などに紛失しやすいので注意が必要です。
タンクは単体で保持されるタイプなので、リキッド残量が満タンの状態でもデッキを取り外すことができるので、リキッド残量関係なくコイルのリビルドやリウィッキングが可能な利便性の高い構造です。
タンクはこれだけのパーツで構成されています。写真左から エアフローリング / タンクボトムパーツ / ガラスチューブ / エクステンションチューブ / タンクトップパーツ です。
タンクを分解する際ですが、タンクトップパーツの厚みがあまりなく、分解が困難にも思えますが、このパーツのサイドには溝が刻まれており、使い勝手が考慮されているので問題なく分解できました。洗浄時に専用工具などもいらずに利便性が高いと感じます。しかし、リキッドで濡れた状態では分解がしづらいかもしれません。
チャンバー部も見てみましょう。チャンバー部分はチムニーに向かってなだらかに傾斜したデザインです。エアホールからチャンバー天井までの距離があまりないので、コイル位置の自由度は低いように感じます。
そしてジュースチャンネルはこのチャンバーの横に設けられ、デッキにリキッドを供給します。
ショートタンク
タンクの分解写真からも分かる通り、標準の5mlガラスタンクの接続の際にはチムニーエクステンションが設けられており、これを外して付属の2mlガラスタンクに交換すれば、リキッド容量を2mlに減らすことが可能。利便性を考えればリキッド容量が多いに越したことはありませんが、見た目のバランスや携帯性を重視する場合、こちらのショートタンクで運用するのも一手です。また、ガラスの露出部が減るので破損リスクも多少減ると思われます。
全高が実測で26.8mm隣、ノーマル5mlタンクよりも8.6mmも全高を抑えることができます。
エアフロー
エアフローはサイドエアフロー方式。デッキの横2箇所からダイレクトにエアーを取り込む方式です。サイドエアフローといえばRDA(リブルタブル・ドリッピング・アトマイザー)に多く、リキッドの味をダイレクトに感じることができ、サイドエアフロー独特の荒々しいミストを味わえる方式ですが、RTAでもこの傾向の味を楽しめると思われます。
エアホールの大きさをトリミングして、無段階にドローを調整することができるエアフローリングは着脱可能。洗浄時には外してクリーニングすることができます。
サイドから取り込んだエアーは直接デッキまで取り込まれます。
ポジティブピン
ポジティブピンには金メッキが施されています。この加工により、腐食を防ぎ、通電不良が起こらないよう配慮されています。
このポジティブピンはデッキのポジティブポール固定ネジ兼用なので、緩めて出っ張り具合を調整することはできません。事故防止のためにもしっかり締めた状態で使用します。
デッキ
デッキはアトマイザーのボトムパーツとは異なる構造体。この使用なのでボトムパーツを外したのちに、タンクにはまっているデッキを取り外します。
デッキは2ポール4スレッド。ベロシティータイプの変形です。これに似たデッキとしては、HUSSAR RTAのデュアルデッキなどで既に以前から存在するので真新しさは感じません。
ベロシティータイプではポール間隔が開いているので取り込まれた空気がポール間を通ることができるようなデザインですが、その空気の通り道を遮断するように、一方のポールが壁のようにそそり立つデザインです。
ジュースチャンネルが合計4つ設けられているので、ここからリキッドをコットンに供給します。デッキ的にはシングルビルドも可能ですが、エアホールを片側のみ開く運用ができず、リデューサーも付属しないので、基本的にはデュアルコイル前提のアトマイザーになります。
コイルの固定にはイモネジが用いられています。
ビルド
ビルドです。このデッキですが、デッキだけ取り出した状態でもMODに接続可能です。ビルドの際にはデッキだけMODもしくはオームメーターやビルド台などにマウントするのが良いと思います。
今回はエアホールやチャンバー部分の作りから判断して、カンタル26ゲージ、3.0mm、6ラップで巻きます。ワイヤーのブランドはカンタルに関しては相変わらずCoil Monstaを愛用しています。
コイルはとりあえずスレッドに固定したのちに、コイルにジグを通して位置や高さを調整しています。コイルレッグの綺麗さにこだわる場合はあらかじめコイル足を整形すれば良いと思います。味に変わりはないと考えますのでズボラな筆者はいつもこの方法でビルドしています。
コイルの高さはあまり高くしすぎると、高さに余裕のないチャンバー天井と接触してしまったり、熱がこもりすぎてしまうので程々の高さに調整。エアホールからの距離は離し気味にして、味の傾向としてはできるだけ荒くダイレクトなミストを狙ってビルドしています。
コイル位置の調整やコイルレッグの切断が終わったら、ドライバーンします。2つのコイルに均等に熱が入るように調整します。
ウィックにはCotton Bacon V2.0を使用しました。
程々の長さにカットした後、ジュースチャンネルをコットンで埋めてやります。埋めるにあたり、あまりきつく詰めすぎてしまうと供給が間に合わなくなってしまいます。しかし、緩すぎるとリキッド漏れが発生してしまいます。この調整で供給量をある程度調整してやります。
ウィッキングが終わったら、デッキを取り付けて、タンク上部からリキッドチャージして、ウィックにリキッドを供給すれば使うことができます。
使用例
Smoant/Charon 218W Box Mod (18650デュアル)
Eleaf/iStick Pico 25(18650シングル)
感想とまとめ
サイドエアフローのダイレクトな味わいを楽しめるRTA!!
つい最近サイドエアフローRTA Geekvape/Blitzen RTAをレビューしたばかりですが、本製品も同じようにミスト量多めのデュアルコイルビルドかつ、サイドエアフロー。ドリップチップもワイドボアよりと似たような機材ですが、エアホール周りやチャンバーの仕様から、これよりは若干ミスト量を抑えた運用向けだと感じます。
味の傾向としてはGeekvape/Blitzen RTAと同傾向で、リキッドの味をダレイレクトに感じたいというニーズに向けたRTAです。
見た目も良く、背の高さも抑えられているので、使い勝手や用途に合うユーザーはチェックしてみては如何でしょうか。
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