Eleaf(イーリーフ)のVAPEスターターキット、iJust Mini「アイジャストミニ」のレビューです。
iJust Miniは、他社製品の良いところを取り入れつつ、シンプルなボディーデザインとコスパに優れた製品としてEleafがそれを再構築した製品です。
PODデバイスは確かに便利ですが、RBAで自分でビルドしたい!というユーザーは多く、それらのアトマイザーをコンパクトに持ち運べるバッテリーとしても活躍するのはiJust Miniです。
詳細をレビューします。
商品提供:VapeSourcing
Eleaf iJust Miniとは?
iJust Miniは中国の大手VAPEブランドがリリースするVAPEスターターキットです。
1,100mAhの大容量バッテリーを搭載しながらも、コンパクトなサイズのチューブタイプバッテリーに、Eleafが新開発した『GTコイル』を採用したDL~MTLまで対応するクリアロマイザーをセットにしたチューブタイプのスターターキットです。
スーパーコンパクトサイズのペンタイプスターター、しかもバッテリーとアトマイザーがセパレートするのでそれぞれ使うことができるのも特徴です。
また、3段階に出力切り替えが可能なのも優れた点!High,Medium,Lowにボタンを3クリックするだけで出力の切り替えが可能です。
とはいえ、このiJust Miniは革新的かつ斬新な製品ではなく、既に他メーカーから同様のジャンルの製品はもう随分前に発売されていたりします。
こちらの製品も同じく出力調整機能付きで、バッテリー容量は若干少ない1,000mAHですが、iJust Miniより若干小さいサイズ(H 56×φ22mm)な上に、防水機能付き。
スペックだけ見れば完敗なのですが…
Eleafは今までにも、他社がもう製品を出しているジャンルに後出しして製品を投入して、そのジャンルのトップをかっさらうやり方をしていますが、このiJust Miniも同じことができるのか?
バリエーション
バリエーションを確認する前に『iJust』シリーズの歴史のおさらいを。
興味ない方は飛ばし読みしていただいて結構ですよ。
「iJust mini」は、2016年にリリースされたiJust 2 miniよりもかなり後にリリースされながらもナンバリングが前になるなどかなり変則的なネーミング。
シリーズとしては、Eleaf iJust 3・Eleaf iJust ECM・Eleaf iJust 21700と、ここ最近は「爆煙向け」製品のリリースばかりでかなり大型のものばかりでしたが、今作は「小型軽量」のミニサイズ製品として久々の製品であり、その用途もMTL~DLまでとシリーズとしては「変わり種」です。
さて、話を戻してバリエーションの話。
カラーバリエーションは全6色。
そのほかに、製品としてのバリエーションが3種類存在します。
- CHILDPROOF VERSION(3ml and 2ml / 2 Coil variation)
- BASIC VERSION(3ml Tank Only)
- BASIC VERSION(2ml Tank Only)
「CHILDPROOF VERSION」は読んで字の通りチャイルドプルーフバージョンで、アトマイザー部分にチャイルドロック機構が採用されたもの。
このチャイルドプルーフバージョンには2種類のガラスタンクと2種類のコイルは付属します。
そして、ベーシックバージョンはチャイルドロックなしの「廉価」バージョン、タンクは1つのみで、2mlバージョンが存在するのはTPD対策でしょうね。
スペック
サイズ | H 104 × φ22mm |
重量 | 90g |
出力モード | High , Medium , Low(3段階調整) |
リキッド容量 | 2ml , 3ml |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー(調整可) |
コイル | Eleaf GT head |
充電ポート | microUSB(DC5V) |
バッテリー | 1,100mAh |
保護機能 |
|
メーカー公式サイト | https://www.eleafworld.com/ijust-mini/ |
パッケージ・内容品
内容品一覧
- Eleaf Just mini バッテリー本体
- Eleaf iJust mini アトマイザー
- Eleaf GT M コイル(0.6Ω メッシュコイル)
- microUSBケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語表記あり)
レビュー品はベーシックバージョンなので付属品はこの通り。
他のバリエーションについてはEleaf公式サイトに付属品内容の掲載があるので参考にされたし。
Eleaf iJust miniの詳細
スタンダードなペンタイプボディー。
今ではPODデバイスが主流になっていますが、その前はこのiJust Miniのようなペンタイプ(円筒形)ボディーのスターターキットが、入門機としてのVAPEデバイスの主流でした。
バッテリーセルが円筒形なので、デバイスとしてのサイズを考えた場合に効率の良い設計ができるため、コストでも有利なデザインです。
冒頭での説明通り、iJust Miniの本体はバッテリーとアトマイザーがセパレートするため、それぞれ別々に詳細を見ていきます。
iJust Miniバッテリー
サイズ:H 57.8 × φ22mm
重量:45g
一般的なバッテリーセル18650よりも全長が短いコンパクトなサイズ、小さいだけでなく軽量。
少し前に大流行した18350 MODと似たサイジングで、キットとしてだけでなくお気に入りの22mmアトマイザーをマウントして使うこともできます。
アトマイザーマウント部分はフラットデザイン、直径22mm。
コンタクトピンはオートアジャストのスプリング式、若干スレッド部が浅く、ポジティブピンが長めなアトマイザーだと浮いてしまうものがあるのが弱点。
しかし、以前にはスターターキット付属のチューブテクニカルはコンタクトが固定式のものが多かったので、それを考えれば進化を感じられる。
エンブレムのような独特の形状のボタン、ボディー部分と違うメッキパーツが採用。
このボタンの周りにはLEDランプが配置されていて、バッテリーの残量と出力モードの表示が可能です。
バッテリー残量表示
緑(100-60%) 青(59-20%) 赤(19-0%)
バッテリー残量はパフした時に表示されます。
出力モード表示
緑(High) 青(Medium) 赤(Low)
また、3段階に出力を可変させることができます。
ただし、出力特性(数値)は公開されていないので、どの程度の出力なのかわからないのがのがもどかしい。
そのボタンの裏には、内蔵バッテリー充電用のmicroUSB端子を備えている。
充電中はボタン部分のLEDが赤く点灯する。
ボディー部分は継ぎ目のない一体型のパーツで構成されていて、スレッド部分以外から分解することはできず、基本的にはユーザー側でバッテリー交換などのメンテナウスを行うことはできません。
iJust Miniバッテリーの底部分には安全性に配慮したバッテリーベントホールを小さいながらも装備しています。
iJust Miniアトマイザー
お次はアトマイザー部分です。
基本的にクリアロマイザーは、心臓部のコイルが味の源泉であり、ボディーはあくまでもリキッドを貯めるためのものに過ぎないため、重要なのはコイル。
コイルには新設計・新筐体の「Eleaf GT head」が採用されているのがいちばんの特徴です。
パーツ構成は一般的なクリアロマイザーと同様の作りで、特筆すべきところはありませんが、敢えて書くとすればタンク構成パーツが多い「タンク単体で成立するタイプ」なので、タンクにリキッドが残っていてもコイル交換が可能。
昨今コストのためか簡素化され続けるクリアロマイザーにおいては、しっかりとしたデザインで作られている数少ないクリアロマイザーだと言えます。
タンクのパーツが多いのでメンテナンスが面倒、かと思いきや、一部がコイルで保持されるタイプとあまりメンテナンス性は変わらない印象です。
ドリップチップの内径が4mmということからも、このアトマイザーがMTLもしくはタイト目のDL向けというのが容易に想像できます
トップキャップはスライド式で、レビュー品は「ベーシックバージョン」なのでチャイルドロック機構はない。
チャイルドプルーフバージョンのロック機構は、 Eleafサイトで確認すると、持ち上げ式のようです。
コイルは差し込み式、昔のinnokinクリアロマイザー「iSub」シリーズでよく使われていたタイプで、また最近他社機種でも採用され出したことから徐々に見直されつつある構造。
同じくベーシックバージョンなのでジュースチャンネル部分にロック機構なし。
しかし、このアトマイザーの構造aspire Tigonにそっくりですよね。
チャイルドロックといい、ジュースチャンネル部分のシャッター構造といい、コイルのマウント方法といい、パクって 参考にしたことは間違い無いんじゃないかと思います。
ポジティブピンはあまり出っ張っていません。実測0.53mm
それ以前に、ピンは完全固定されていないフローティング方式なので、スピリングコンタクト以外、特にメカニカルのハイブリッド接続で使うのは危険です。
エアホールはEleafお得意の2バリエーション。
AFCを回すことで、DL向けの長穴と、MTL向けの小さい5穴部分を選ぶことができるので、ドローの好みやコイルスペックに合わせてドローを変えることができます。
さて、新設計のGTコイル、そのスペックは?
- Eleaf GT head (0.6Ω メッシュコイル)10-25W
別売品
- Eleaf GT head (1.2ohm NiCrワイヤー)7-14W
- Eleaf GT C head (1.4ohm NiCrワイヤー セラミックウィック)6-12W
ベーシックバージョンに付属するのは、流行りのメッシュコイルのみ。
その他には、ニクロムワイヤーの高抵抗コイルが2種類ラインナップされています。
このコイルを見た感想は「新設計する意味ある?」
サイズはMTL向けの「GS head」より大きく、「EC head」ぐらいなので、差し込み式にこだわらなければ既存規格で対応できたはず。
なぜ今になって差し込み式にこだわるのか?
個人的にはリキッドが残っていてもコイル交換ができるので、メリットは感じるのですが、なぜ今になって?
いろんな事情があるんでしょうね。
汎用性はないので、GT head試したければ、新アトマ買えってことですね。
iJust miniの使い方・操作方法
使い方は非常に簡単です。ワンボタンですからね。
- 電源ON/OFF モード変更… ボタンを5回連続押す(5クリック)
- 出力変更… 電源ON時にボタンを3回連続押す(3クリック)
- 出力モード確認… 電源ON時にボタンを2回連続押す(2クリック)
- パフ操作… 電源ON時にボタンを押しながらドリップチップを加えて吸い込む
iJust miniの感想
なんというか、他メーカーの製品のいいとこ取り、というか後出しジャンケンというか。
まぁそもそもEleafってそういうメーカーなのですが、それにしても露骨だなぁ、と。
これだけ有名になって、ヒット製品も多いのだから、業界牽引するような確認的な製品出せばいいのにって思ってしまうですよ。
味
普通に美味しいですね。
ただ、このぐらい味出るPODデバイスも出てきているので、そういう製品と比べてしまうと「でかいわりに、小さなPODと同じかよ」って感じてしまいますね。
メッシュコイルなので不味くないし、むしろ味出てるとは思います。
立ち上がりが鋭く、ウィックが馴染んでくるとかなり味は良いので、これで満足できるユーザーも多いはず。
出力はHigh・いちばん高い出力が最も良いですね。
ドロー
調整幅が広いので、タイトドローからかなり軽めのドローまで調整可能です。
ただ、付属メッシュコイルだと絞りすぎるど焦げるので、DLできるぐらいのドローにしとかないとすぐにコイルがダメになります。
漏れ・ジュルりなどの問題点は?
ないんですよ。これはすごく良い。
3日ほど放置しても漏れ、滲みはないし、暑いところに放置しても大丈夫。
さすが新開発のコイルだけあって、この部分に関してはしっかりと考えられてるくられているようです。
まとめ
すごく良い!これは買いだ!という部分はなく、無難に・普通に使えるベーシックな機種。
キットとしての評価はそうなってしまうのは致し方ないと思いますが、このサイズで1100mAhのバッテリーと、3段階出力調整付いているのは素晴らしい。
22mmアトマを活用するコンパクトバッテリーとして。
小さなサイズで22mmアトマを持ち運べる軽量コンパクト、そして価格に優れたバッテリーとしては優れた機種です。
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