Thunderhead Creations「サンダーヘッドクリエイションズ」のVAPEアトマイザー、TAUREN RDTAのレビューです。
爆煙タイプのRDTAながら、実用的なサイズと、タイトめのドローで、他の爆煙RDTAとは一味違う製品に仕上がっているのがこちらです。スコンクMOD(ボトムフィーダー)にも対応!
このアトマイザーの特徴
- デュアルコイル専用!DLに特化した24mmサイズRDTA
詳細をレビューしていきます。
商品提供:Everzon
詳細
Thunderhead Creationsがリリースするアトマイザー、TAUREN BF RDTAです。
“The 爆煙RDTA”という出で立ちですが、デッキを確認してみると意外にもデッキエアホールは小さめです。デュアルコイル対応デッキなので、それなりにミスト量は多めだと予想できますが、ドロー的には『スカスカ』ではなさそうで、程々のミスト量で楽しめるRDTAになっています。
もちろん、エアフロー調整機能もついているので、軽めのDLからタイトめのDLまでを楽しめるアトマイザーになっているんですね。
ちなみに”TAUREN”はラテン系の単語に由来する、雄牛を表す言葉。そのアイコンとして牛のロゴが採用されています。
カラーバリエーションは豊富で、全7色展開。ブラックだけで3色もあるのですが、地金がステンレス、銅、真鍮と選べるのが嬉しいラインナップ。素材にもこだわっているようです。
Brass / Cupper / SS-Black / SS / SS-Rainbow / Copper-Black / Brass-Black
スペック
リキッド容量 | 2ml |
直径 | 24mm |
全長 | 38mm(スレッド含まず) |
重量 | 48.8g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT |
コイル | RBA デュアルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | サイドエアーフロー |
BF対応 | ◎ BFピン付属 |
素材 | ステンレススチール |
公式ページ | http://thunderheadcreations.com/atomizers/rdta/2018-08-24/66.html |
パッケージ・内容品
概要をざっと確認したところでパッケージを開封していきます。パッケージは箱ではなく、巾着袋のようなものが採用されています。
本体色は巾着袋にプラスチックタグが付いていて、そのタグに貼られているシールで判別可能。レビュー品はSS(シルバー)です。開封します。
中には付属品と、本体が収納されている金属製の円筒形のしっかりとしたケースが入っています。
内容品一覧
- TAUREN RDTA アトマイザー本体
- PEI製810ドリップチップ
- スペアパーツ一式(Oリング、デッキネジ、スモークガラスチューブ)
- BFピン
- ビルド用六角レンチ
スクリュー式のケースを開封すると中にアトマイザー本体が収納されていて、ケースはビルド台としても使えそうです。簡易的な包装なのかと思いきや、しっかりとしたパッケージング。
本体収納ケースには、スクラッチ式セキュリティーコードの入ったステッカー(偽造防止用)も貼られています。
ディティール
作りは結構きれいです。金属の質感も良いし、安っぽくは見えません。アトマイザーが収納されている金属ケースの作りも結構良いので実用的なケースとして使えると思います。
大きな牛のロゴマークがアイコンですね。これで見た目のテイストの大半が決定されてしまっているので好き嫌いが分かれそうです。
爆煙系RDTAのデザインなのですが、タンク部分の高さが抑えられていて、そこまで背が高くなっていないのも実用的なサイズであり、MODにも合わせやすいな、と思う点ですが、その分リキッド容量は2mlと小さめなのでリキッドチャージは頻繁に必要かもしれません。
分解
では、大まかに分解して構造を見ておきます。
- ドリップチップ
- トップキャップ&スリーブ
- デッキ&タンク
一般的なRDTAの構造ですね。キャップが2ピースになっていて、エアフロー調整はキャップ部分を回すことで可能になっています。
それでは各パーツの詳細を順番に見ていきましょう。
ドリップチップ
ドリップチップは810DT(ハーフインチサイズ)ヲサイヨウ。トップキャップにOリングがはめ込まれているタイプで、付属品ではない汎用品に付け替えて使うこともできます。
付属品としては黄色っぽい半透明の樹脂製のものが一つ付属します。
PEI樹脂製です。土台部分には異素材のリング”CREATIONS” “THUNDERHEAD”のプリント入り。厚みがあるデザインの810DTが付属します。
全長10.85mm、露出部の高さ7mm、外径17.5mm、内径8.8→10.5mm(逆テーパー)
トップキャップとスリーブ
エアフローの調整はスリーブとキャップの合わせ具合でコントロールします。
デッキに接続されているスリーブを回すことなく、トップキャップだけを回してエアフロー調整が可能です。トップキャップには回しやすいように上部に溝が彫られています。デザイン的にもワンポイントになっています。
スリーブとトップキャップにはそれぞれ同じ形状の楕円のエアホールが空いていて、この合わせ具合で取り込む空気の量を調整することができます。
エアホールは斜め下に向けて取り込まれ、中には細かい小さなエアホールが上部に設けられているのがわかります。ユニークな構造で独自性を感じる仕様です。
メーカーサイトの画像がわかりやすいので掲載しておきます。
取り込み口は斜め下に向けて空いていて、デッキには斜め上に向けて吹き込むようになっています。サイドエアフローでありながら、コイルとエアフローホールの相関関係で考えるとボトムエアフローとサイドエアフローの中間のようなエアフロー構造です。
キャップを外してみると、デッキのリキッドチャージホールをキャップの突起で塞ぐ構造になっています。VANDY VAPE PYROと同じような仕組みですね。
このような構造のため、キャップを取り付けるときには突起部分をちゃんとホールに入れなくてはなりませんが、結構ガバガバに緩いので取り付けは簡単です。その分、ホールの直径より突起部分の大きさの方が小さいので完全にはリキッドチャージホールを塞げませんので、逆さまにすればタンクからリキッドが滲んでしまいそう。
そういえばPYROもv2になって、突起部分がシリコンゴム製になって完全に塞げるようにアップデートされてましたからね。
トップキャップの裏側はドリップチップに向けてなだらかに傾斜したデザイン。テーパードした形状です。
デッキ
デッキです。ポストレスデッキにも近いようなデザイン。
2ポストなのですがかなり低いポストです。4ヶ所コイルレッグを固定する部分があるデュアルコイル対応デッキで、シングルアダプター、リデューサーの付属品はありませんのでデュアルコイル専用となっています。
ビルドするときはコイルレッグの長さを予め揃えて切っておく必要があるので、運用的にもポストレスデッキと考えてよいでしょう。
ネガティブとポジティブが隣り合っていて、その間に1/4円形をしたエアホールが設けられています。
それぞれのエアホール部分には小さいホールが14個づつ空いています。多穴タイプのエアフローはここ最近の流行りでもあります。
RDTAなので、下のタンクにコットンレッグを落としてやり、タンクからリキッドを吸い上げます。エアホールは斜めに開いていますが、デッキの底から上がった位置に設けられているのでリークにも強そうです。
ポジティブピン
ポジティブピンも確認しておきましょう。アトマイザーの裏にはロゴマークと”THUNDERHEAD CREATIONS” そしてシリアルナンバーのエングレービングが施されています。
ポジティブピンの出っ張り具合は実測0.67mmでした。個体差などがある可能性もあるので、購入したら実際のピンの状態を確認してくださいませ。
ノーマルピンとBFピン(スコンクピン)が付属し、交換することでボトムフィーダーにも対応。スコンクすると、タンク部分にリキッドが供給される構造です。
タンク
タンクは単体で簡単に取り外し可能な構造。今では一般的になったRDTAの構造ですね。ポジティブピンなどを外すことなく素手でタンク部分をつまんで回せば着脱可能です。
ガラスチューブとベースの2ピース構造。付属品には半透明(磨りガラスのようなもの)も付属するので、予備として、もしくは気に入った方を使用できるようになっています。
BFで使う場合、タンク内部の中央の穴からリキッドが供給されます。
ビルド
それではビルドしていきます。ポストレスデッキのように、コイルレッグをプリカットしておく必要があるので、コイルを巻いたら一度デッキに当てがってコイルレッグの長さを確認したら予めカットしておきます。
ドローを確認したのですが、以外に全開でもそこまで軽くないので単線でも全く問題なく使えると思います。というか単線が好きなんです。
カンタル24ゲージ、3.0mm、6巻
もちろん、クラプトンコイルなどでもビルド可能かとは思いますが、エアフローホールの幅が狭く、コイル固定部もあまり離れていないので、コイルの巻き部分が長いものだと厳しいかもしれません。
ドロー的にもあまり軽くないので、クラプトンで巻くのであっても高抵抗気味の方が良いと思います。
とりあえずコイル足の長さだけ決めて固定します。固定後にジグをコイルに通して位置を微調整すれば楽にビルドできますよ。
コイルの位置はこのぐらい。あまりエアホールに近づけると、リキッドが伝い漏れしてしまうので、近づけすぎず、遠すぎずな位置に調整しました。
あとはウィックを通して、タンクに落としれやれば完了です。垂らすウィックの量ですが、あまり長すぎると見た目にも悪いし、タンクの容量を小さくしてしまうので、上部にかかるぐらいに調整しています。
吸うときに斜めにして、ウィックを濡らしてやるのを意識すればそれでも全く供給には問題ありません。
終わったらスリーブとキャップをかぶせてやります。
MODに載せてみました
24mmサイズのRDTAです。タンクの容量に不満はありますが、その分高さが抑えられているので、見た目のバランスはよく、シンプルなデザインも相まってMODヘノマッチングは悪くありません。
ただ、牛さんのイラストでテイストがある程度固定されてしまうので、好き嫌いは必ず出てくると思います。それを除けば、24mmサイズをはみ出さずに載せられるMODであれば割と見た目のマッチングを機にすることなく搭載できるように感じました。
感想
ルックスに関しては、見たままなので、好き嫌いは人それぞれだと思います。僕はロゴの主張が大きく入るものがあまり好きではないので、牛マークはあまり好きではありません。ただこのロゴ、プリントのようなものなので削って消せそうではあります。
作りは結構良いと思います。バリなども残っていませんし、エッジも面取りされているし、数年前の中華VAPEアトマイザーに比べて随分と品質も上がりました。作りの荒いハイエンド(便宜上そう呼んでますが、少数生産の高額な製品のことです)よりも全然クオリティー高いです。
使用感ですが、まず逆さまにすれば漏れるのは仕様です。リキッドチャージホールを完全に塞げてないので、粘土が低めのリキッドを入れればまず漏れます。すぐには漏れませんけど、長時間逆さまにすれば確実に漏れます。でもRDTAで「漏れない」ことを重視する方もそれほどいないので、僕は特に問題にはならないと思います。
味ですが、そこそこ軽めのDLが好きな人であれば気にいるのではないかと思います。見た目は爆煙RDTAですが、そこまでドローは軽くないので注意です。甘みがほど良く出て、清涼剤などの清涼感も強め。程よくウェットなダイレクト感のあるミストが楽しめます。
さっぱり系のリキッドと相性が良いので、柑橘と清涼剤などのリキッドによくマッチする印象です。
爆煙系RDTAでは前出したPYRO V2が人気なのですが、味で言えばこちらのTAUREN BF RDTAの方が僕好みです。あちらも美味しいし、ドローをもっと軽くしたいのであればPYROの方を推薦します。
多穴式エアフローはどのアトマイザーでも思うのですが、しっかりと効果があるように思えます。効果があるから採用するのでしょうけどね。
まとめ
あまりメジャーなブランドではないですし、見た目の印象から期待していなかったのですが、いやはやどうして中々優れた製品でした。しかし、スイートスポット(ドローの幅)が狭いので、中途半端に軽めのDLが好きな人にしかハマらないというデメリットはありますが、逆に趣味が合えば味も楽しめると思います。
リキッドに合わせた味のバリエーションとして一つ持っていても良いアトマイザーだと思います。
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