VANDY VAPE「バンディーベイプ」のVAPEアトマイザー、PYRO 24 RDTA「パイロ アールディーティーエー」のレビューです。
今年爆煙タイプのRDTAは何種類レビューしたでしょうか…
正直構造的にあまり差がなく、味についてもビルドの出来不出来や、構造に合わせたビルド、用いるリキッドによるところが大きいので、機種の差を表現するのが難しく、「見た目と使い勝手で選べば良い!」と思っていましたが、今回のPYRO RTAについてはチャンバー部分(キャップとスリーブ)とデッキが個性的で、特にダイレクトさを追求できるサイドフローエアフロー構造と相まって、かなり期待できるのでは?と感じています。
それでは早速レビューしてきます。
商品提供:VapeSourcing
VAPEアトマイザー VANDY VAPE/PYRO 24 RDTA のパッケージと内容品
VandyVape定番の水色を基調にしたパッケージ…ではなく、火山をモチーフにした赤を基調にしたパッケージデザイン。調べて見ると、製品名のPYROは「火」の意味。納得です。
側面にはシリアルナンバーなどの情報とともに、正規商品を証明するQRコード。
しかし、過去レビューしてきたVandyVape製品と同様、この製品でもQRコードでWEBサイトにアクセスしても、他製品と同様、エラーコードしか表示されません。やり方が間違っているとも思えませんし、機能しないコードならば逆に不審に思ってしまうのは筆者だけでしょうか…
内容品一覧
- PYRO 24 RDTAアトマイザー本体
- 交換用810ドリップチップ
- 510ドリップチップアダプター
- ビルドツール
- 予備パーツ(Oリング、デッキイモネジ、ガラスチューブ)
- ユーザーマニュアル
マニュアルは英語をはじめとする多言語で書いてありますが、残念ながら日本語の記載はありません。しかし。アトマイザーのマニュアルは基本的なことしか書いておらず、図解も入っているので十分わかりやすく感じます。
VAPEアトマイザー VANDY VAPE/PYRO 24 RDTA の詳細
Vandy Vapeがリリースする爆煙タイプRDTAの最新作がこのPYRO 24 RDTAです。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAのスペック
直径 | 24.4mm |
高さ | 34.5mm |
重量 | 120g |
120g | 2.0ml / 4.0ml |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | ハーフインチ(810DT)/510DTアダプター |
コイル | RBA デュアルコイル/シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー |
素材 | Stainless Steel Ultem Glass |
BF対応 | × |
VANDY VAPE公式サイトより
全長の実測値は製品スペックに近い34.36mmでした。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAの外見など
構造的にはスタンダードな24mmサイズ爆煙指向、タンクがデッキの下にあるRDTAデザインながら、キャップのデザインやロゴマークで個性を出しています。タンクチューブとドリップチップにウルテム素材を採用して統一感を出しています。
タンクの高さは低く、2ml/4mlとなっており、タンクスペーサーを内部に収納してヨーロッパ規制に対応しています。
クオリティに関しては上々で、レビュー品はヒートグラデーションを用いたレインボーカラー。金属表面の処理も適切で、カラーも程よく出ていると感じます。
しかし、まるで王冠をモチーフにしたような個性的なキャップのルックスに癖がある為、多少好き嫌いが出そうな印象を受けます。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAを分解する
簡単に分解してみると、写真左から ドリップチップ / トップキャップ / スリーブ / タンク&デッキ です。デッキ&タンクはさらに分解可能です。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAのドリップチップ
ドリップチップは2種類付属。どちらもハーフインチサイズ(810DT)で、取り付け部にはOリングが設けられた810規格です。このほかに510DTアダプターも付属する為、多くの汎用ドリップチップを使うことが可能になっています。
このドリップチップですが、レビュー済みの同社製品MESH RDAの付属品と共通になっています。
ウルテム製のハーフインチサイズドリップチップ。
露出部の高さ7.5mm、外径17.5mm、内径9.5→10.5mm。
デルリン製のローレットデザインドリップチップ。
露出部の高さ6mm、外径18.5mm、内径9.5→12mm。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAのエアフローとスリーブ&トップキャップ
スリーブとトップキャップはOリングを介して接続され、同形状に開けられたエアホールの合わせ具合を無段階で調整することができます。どちら側にも2箇所のエアホールが空いており、片側だけ開く運用はできません。
ホールはかなり大きめに空いており、かなり熱量の高いコイルを用いて多くのミストを発生させるのに対応している印象を受けます。
スリーブをデッキに取り付けてみると、スリーブに導かれたエアーはデッキボトムの斜めにえぐられた部分に当たり、斜めに上がっていくようにデザインされています。
爆煙タイプのRDTAは数あれど、このようにコイル側にエアをダイレクトで供給するタイプは少なく、空間を絞っている上に、上部の空間はキャップで別体になっており十分に取られていることから味に対して良い影響が出ると思われます。
デッキとスリーブ&キャップを合わせてミスト発生空間を確認します。エアホールはデッキ下部付近にあり、コイルの上には十分な空間があります。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAのデッキ
デッキはポールレスデッキ。4スレッドでシングル/デュアルコイルに対応。
コイルクランプはねじ式で、金メッキ可能されたプラスネジをデッキサイドから締め込んでコイルレッグを固定します。
上からみると上下がウィックホール、左右がリキッドチャージホールです。ウィックホールがかなり大きいため、ウィックでしっかり埋めてやらないと漏れてしまいそうですが、その分供給量調整が効くためコイルの自由度はかなり高い印象です。
リキッドチャージホールはキャップの突起で塞ぐ仕組みになっています。この仕様はリキッドチャージホールを塞いで、タンクからの漏れ留めになるとともに、スリーブの回転防止にもなるので合理的。スリーブをつけるときにも、ホールが大きい上に、スリーブ側の突起先端がラウンドしている為、スポッとはめることができストレスを感じません。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAのタンク
タンクは指でつまんで回すだけで簡単にデッキから分断できます。工具いらずで洗浄時も楽です。中には最初スペーサーが入っており、ヨーロッパ規制であるタンク容量上限2mlを逃れるようになっていますが、基本的に規制逃れの苦し紛れの仕様なので使用するメリットは全くありません。
タンクのチューブは最初ウルテム製が組まれており、付属品でガラスチューブが付属します。
ウルテムを用いる場合、リキッド残量が少々分かりづらいが、落下時の破損リスクが少なく、ガラスチューブはその逆になっています。利便性と見た目で使う方を選ぶことが可能。
VANDY VAPE/PYRO 24 RDTAのポジティブピンとBFピン
ポジティブピンには金メッキ加工されており、腐食防止そして通電性向上が図られています。ピンはダブルスクリューになっており、緩めることで長さ調整可能になっています。しかし、紛失や事故防止、通電性悪化などが考えられるので筆者としては推奨できません。
VAPEアトマイザー VANDY VAPE/PYRO 24 RDTA のビルド
プラスドライバーを使いデッキのネジを緩めていきます。コイルクランプを緩めるツールは付属品にありますが使いやすい工具とは言えない為、百円均一のものでも良いので精密ドライバーを用意するのが便利です。
今回ワイヤーにカンタル24ゲージを使用。ブランドはいつも通りCoil Monstaです。
それを3.0mm軸で7ラップ巻きました。ポールレスデッキなのでデッキマウント前にコイルレッグを予めカットしておく必要があり、不慣れだと長さを決めるのに手こずるかも知れません。
デッキのポジティブ、ネガティブ側を繋ぐようにコイルを設置します。
コイルを設置したらスリーブのみを嵌めてコイルの位置を確認します。デッキの凹と、スリーブの凸を合わせる必要がある為、コイルビルドに合わせてエアホールの位置を変更することはできない為、エアホールを絞って運用する場合には、オープンにする位置に合わせてコイルを回転させる必要があります。
今回はほぼど真ん中、コイル位置はかなり高めに設置して、リキッドをダイレクトに味わえる方向で考えました。
ウィックはNativeWicksです。
コットンレッグは長すぎてしまうと、タンクの容量をその分取ってしまう為、あまり長くしない程度にしました。コットンレッグホールが大きい為、コットン量はそれなりに確保しなければ漏れてしまいそうな印象で、特にシングルコイルでビルドする場合、コットンを足してホールを埋めてやる必要がありそうです。
最後に再びスリーブを嵌めてウィッキングを確認します。取り込んだ空気がコイル周り以外がら抜けるようであれば味が薄くなってしまうので注意です。
爆煙タイプRDTAの中にはリキッドチャージ部分の構造が強引な設計のものも散見できますが、本機はキャップを外せばリキッドチャージホールが露出するので簡単にリキッドチャージできます。
VAPEアトマイザー VANDY VAPE/PYRO 24 RDTA をMODに載せてみる
Smoant/Charon 218W(18650デュアル)
Pioneer4You/iPV Vesta(18650デュアル)
Smoant/Charon TS 218W(18650デュアル)
24mmオーバーというサイズ的にもビルド的にもデュアルバッテリーMOD推奨です。ボリューム感もマッチしますし、安全性や安定性的にも安心です。
VAPEアトマイザー VANDY VAPE/PYRO 24 RDTA のまとめ
コイルをデッキセンターにビルドできるポールレースデッキ。
そのコイルをダイレクトに冷却できるサイドエアフロー。
そして、発生したミストを効率的に、液化させることなく口まで運ぶトップキャップ構造。
ダイレクトにリキッドの味を楽しみたい、DLユースの爆煙RDTAアトマイザー。
このタイプのRDTAの中で味に対して特に好印象です。
運用的にも楽で、付属品も多く、値段も安い!非の付け所がない印象です。ただし、ルックスに関しては好き嫌いがはっきりしそうなデザインで、筆者としては嫌いでもないですが、愛着が持てるとも思えない中途半端な印象であることは否めません。
しかし、味一点において、かなり満足できるアトマイザーであることは間違いありません。
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