aspire(アスパイア)のVAPEアトマイザー、Cleito Pro「クレイト プロ」のレビューです。
今回のCleito Proはシリーズ3代目。今までのシリーズ機種同様に、Cleito互換コイルを採用しているのが最大の特徴で、Cleito / Cleito EXOのコイルをそのまま使うことができます。
このアトマイザーの特徴
- 爆煙クリアロマイザー人気シリーズの正当進化バージョン
- メッシュコイル採用!
それでは早速レビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
詳細
aspireのCleitoシリーズは初代Cleito、2代目のCleito EXOと続く爆煙クリアロマイザーの草分け的存在であり、人気のシリーズです。そのコンセプトは単純明快。
わかりやすさと扱いやすさや美味しさから今まで継続して後継機がリリースされています。
正直言うとシリーズ2代目は失敗作だったと個人的には思っています。
2代目が失敗だったと考える理由は2つ
- エアフローが固定式であったこと
- タンクが樹脂素材であったこと
ローレット加工のトップキャップであったり、同じコイル規格を使いながら、リキッド漏れを防ぐためにトップエアフロー構造を用いた意欲作ではあったものの、それ故に使いづらい部分があったのも確かです。
そのような経験からか、aspireが3代目として構築したのは初代のスープアップバージョンだと感じます。
サイズを24mmに拡大し、構造的には初代のものをリファインした程度に止まっているような仕様が特徴です。
構造で初代と違うのは2箇所のみ
- ドリップチップがトップキャップ一体型に
- リキッドチャージがトップサイドフィルに
また、デザインがイマドキっぽいまとまりのあるデザインになったことで、様々な機種へのマッチングもよくなっったのも大きな違いではないでしょうか。
カラーバリエーションは4色。どれも定番的なカラーで、多くの人が必要とするカラーリングを網羅しています。
スペック
リキッド容量 | 3ml(4.2ml)※TPD準拠バージョンは2ml |
直径 | 24mm |
全長 | 46.6mm |
重量 | 46.4g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 専用ワイドボア(トップキャップ一体型) |
コイル | Cleito / Cleito EXO互換コイル ・0.5Ω(60-80W) ・0.15Ω(60-75Wメッシュ) |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
パッケージ・内容品
aspireらしいブラックベースにオレンジ文字カラーリングのコンパクトなパッケージ。表にはCleito Proの外観、裏には内容品などの情報とともにBatchナンバーやスクラッチコード(偽造防止対策 公式サイトでコード入力して正規品かどうか判別可能)などが入っています。
内容品はクッション材に保護されて収納されています。カッチリしたパッケージング。
内容品一覧
- Cleito Pro tank アトマイザー本体
- コイル:0.15Ωメッシュコイル(本体に装着済み)
- コイル:0.5Ωコイル
- スペアパーツ(Oリング)
- 4.2mlスペアガラスチューブ(fat-boy)
- ユーザーマニュアル(英語)
- ワランティーカード
付属品はアトマイザー本体に2種類のプリメイドコイル、そしてスペアパーツに大容量のバブルタイプ”fat-boy”ガラスチューブ、全編英語のマニュアルが付属します。
分解
まずは分解してみます。大雑把に分解するとこのように構造ごとに分けることができます。
- ドリップチップ(トップキャップ兼用
- タンク
- コイル
- ベースパーツ
メーカーの写真がわかりやすいので拝借してきました。
このような構成です。一般的なクリアロと同じような構造ですが、リキッドフィル部分が少々個性的。
上部のパーツから順番に見ていきます。
ドリップチップ
マウスピース(咥える部分。ドリップチップとも呼ぶ)はデルリン樹脂製です。ワイドボアタイプ。内径9.5mm
プリメイドコイルの内径は8mmで、そこから口元にかけてさらに拡大されるデザイン。この特徴からもこのCleito Proが爆煙タイプのアトマイザーであることは明らかです。
このドリップチップはトップキャップ一体型で、コイルを固定するためのパーツ兼用です。タンクを分解する時やコイル交換時にはスクリュー式のドリップチップを取り外します。
このパーツ、側面に滑り止めの加工などがされていないつるっとしたデザインなので、しっかり締めこむと取り外す時に硬く、素手では取り外し難いので、作業するときはゴム手袋を使ったり、VAPEバンドを巻いて回すと外しやすいです。
リキッドチャージの時には外す必要がないパーツで頻繁に着脱するものでもないで、少々きついぐらいの方が使い勝手(紛失防止)が良い印象です。
タンク
リキッドチャージホールはトップサイドにあります。
リング状のパーツを取り外すと大きな長穴が空いているので、ここからリキッドをタンクに注着ます。
トップサイドフィルは珍しい構造ではありませんが、今までに扱ったことがある機種はリング状のパーツがスライドオープンするデザインで完全には外れないものが多かったように記憶しています。
このようにリングが取れる構造は一長一短ですね。
メリットはクリーニングする時に完全に綺麗にできること。デメリットはパーツが取れるので無くしてしまう危険があることです。
ただ、トップキャップが外れる構造はよくあるので、そこまでのリスクとは考えなくて良いかもしれません。
感覚的にはスクリュー式(ねじ込み式)のトップキャップより脱着は楽です。
しかし、リング部分にリキッドが付着していたりすると、はめた時にリキッドが押し出されてタンク部分に付着するのでこれも一長一短あるように感じました。
リングの内側はゴムパーツでシーリングしてあり、リキッドの漏れを防ぎます。
タンクを分解してみると、タンクは3つのパーツ(ガラスチューブ、フィリングホールパーツ、リング)で構成されていることがわかります。
タンクはドリップチップ一体型トップキャップで押さえつけられてベーストドキングしている構造なので、これを外すことによって分解することができます。
付属品には2種類のガラスチューブが付属します。
- ストレートガラスチューブ 容量3ml 外径24mm(実測24mm)
- バブルタイプガラスチューブ 容量4.2ml 外径27mm(実測27.18mm)
容量やルックスの好みに応じて使い分けることができます。今やどのアトマイザーにも採用されているおまけ的な付属品です。
エアフロー
ボトムエアフロー。デッキの下部から空気を取り込み、コイルの下から供給する構造です。
このエアホールには大きさを調整できるエアフローコントロールリング(AFC)を装備。AFCを回すことによってホールを開けたり閉じたりして取り込む空気の量を調整し、吸い込みの重さ(ドロー)を調整することができます。
AFCを回してみるとヌルヌル回る手触り。クリック感はなく、無段階に調整できるタイプです。
エアフローホールは全3箇所。同じ大きさのホールが3つ空いています。
ベースとポジティブピン
ポジティブピンの周りが彫り込まれているタイプで、多少のリキッドリークや結露はこの彫り込み部分に保持できてしまうので、エアホールからのリキッド漏れを防ぐ構造です。
ポジティブピンの出っ張り具合は実測で0.38mmほど。
ポジティブピンはフローティング式。クリアロマイザーによく採用されている構造です。
ベースパーツに絶縁体であるゴムパーツではまっているタイプ。ピンが完全固定されていないので強く押し込んだりすると動いてしまうので、メカニカルMODの中でもハイブリット接続には適していません。
必ずスプリングコンタクトを採用しているMODで使うようにします。
プリメイドコイル
付属のコイルは2種類
- Cleito Pro Coil 0.5Ω(60-80W)
- Cleito Pro Coil 0.15Ω(60-75W)Mesh Coil
その他にもCleitoや、Cleito EXO用のコイルが使用可能です。
片方は最近流行りのメッシュコイル(0.15Ω)、もう一方は伝統的なバーチカルビルドのコイル(0.5Ω)です。どちらも推奨ワッテージは同じぐらい。
これで使えるコイルのバリエーションが増えています。
- Cleito 0.4Ω (40-60W)クラプトンコイル
- Cleito 0.2Ω (55-70W)クラプトンコイル
- Cleito 0.27Ω(推薦電力:40〜55W)
- Cleito EXO 0.16Ω(60-100W)
- Cleito Pro Coil 0.5Ω(60-80W)
- Cleito Pro Coil 0.15Ω(60-75W)Mesh Coil
これが全バリエーションです。種類が多い!
ちなみに今までのCleitoシリーズのユーザーで、今使っている機種に不満がない場合にもCleito Proコイルだけ付け替えて使うこともできますので興味がある方はコイルだけ使ってみるのも良いでしょう。
しかし、Cleito EXO/Cleito Pro用のコイルはコイルのサイズが大きくなっているので初代で使うとリキッド容量がかなり小さくなってしまうので実用的ではありません。
ちなみにコイルを交換するときは、タンク内のリキッドを一度すべて消費しないと交換できないタイプであるのはCleitoシリーズの伝統で、このCleito Proでも同様の構造になっています。
使い方
使い方は一般的なクリアロマイザー同様です。
- レギュレーテッドMODにCleito Proをセットする
- 使いたい方のコイル(0.15Ω / 0.5Ω)をセットする
- リングを外してリキッドチャージし、リングを元に戻す
初めて使うコイルの場合、リキッドチャージの後は、コイルの中のコットンにリキッドが浸透するまでしばらく放置するのをお忘れなく。
MODに載せる
24mmのアトマイザーは今や標準的な大きさなので、最近リリースされた機種であれば、メーカー問わず多くの機種に搭載することができますし、24mmサイズを前提にデザインされたものが多いのでマッチするものが多い印象です。
Cleito Proはタンク部分を持つアトマイザーの中では比較的に全長が短いので、背の高さも抑えられ、見た目にもまとまりがある印象です。
悪くないですね。made in CHINAのVAPEメーカーの中で、aspire製品は全体的に作りが丁寧です。それはこのCleito Proも同様で、デザインも主張が強すぎず、スタンダードなデザインなので合わせやすい印象です。
感想
aspireは独自規格が相変わらず好きですね!
ドリチに関してがその最たるもので、昔から被せタイプだったり独自の大きさだったりが大好き。このCleito Proでも同じで、トップキャップ一体型構造は理にかなっているものの、ハーフインチサイズを採用すれば汎用性があっていいのになぁ。と思ってしまいます。
トップサイドフィルもトップフィルに比べてあまりメリットを感じません。ただ、トップキャップ一体型ドリップチップでタンクをしっかり保持できているので、リキチャの時にタンクがばらけてしまう心配がないのは良い点なのですが、普通にスクリュー式トップフィリングの機種でもばらけた事がないので、、、
普通にスクリュー式トップキャップのトップフィル、ハーフインチDT仕様ならなお良かった、と率直に思います。
味に関しては他のメーカーの機種もどんどん向上しているので、K4キットを初めて使った時のようなインパクトはありませんし、コイルに関しても初代Cleitoコイルの出来が良かったので、僕の好みではそこまでのメリットを感じませんでした。
ただし、ミスト量を優先するのであればメッシュコイルは有効です!そして味に関してもリキッドによっては十分に楽しめます。よりミスト量を増やしたいのであればいい選択肢だと思います。
また、ルックスが今までのシリーズ中一番まとまっているとも思いますね。ルックスももちろん大事です。
まとめ
完全に2代目の失敗を取り戻しにきましたね。
ユーザーによっては2代目がジャストフィットだった人もいるかもしれませんが、多くの人の使い勝手や好みにマッチさせる事を考えれば、2代目のは多くの人に勧められないアトマイザーでした。
デザインや細かい違いこそあれど、この3代目は完全に初代のリファイン機種です。
- コイルのボリュームアップ分をアトマイザーサイズのアップで解決
- ドリップチップをよりワイドボア化し、トップキャップ一体型へ
- リキッドチャージをトップサイドフィルへ
- デザインを一新
これらが大きな違いです。
今爆煙をお手軽に楽しめるアトマイザーを探しているユーザーの最有力な選択肢になることは間違い無いでしょう。
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