Augvape「オーグベイプ」のVAPEアトマイザー、Marlin nano RTA「マーリン ナノ タンク」のレビューです。
小型18mmサイズのタンクアトマイザーは、MTLに特化したディティールを備えています。
このアトマイザーの特徴
- 18mmサイズのMTLタンクアトマイザー
「話題のハイエンドアトマイザーにそっくり?」
構造など、多くの部分で共通点を感じてしまうのですが、もちろんオリジナリティーを感じる部分やより使いやすい部分も持った製品です。
味もかなり良いですよ!
それでは早速レビューしていきます。
商品提供:VAPE STEEZ
Marlin nanoの詳細
Merlin nano RTAはAugvapeがリリースするタンクアトマイザーです。
その特徴は小径18mmだということ。
マスプロはもちろん、少量生産のハイエンド製品にも珍しい小型アトマイザーです。
軽く分解してみるとどこかで見たことがある作りで、明らかに世界的に有名なあの小径アトマイザーの影響を受けていると一目でわかる構造です。
特にタンク部分やチャンバーパーツのパーツ構成や作りなんてもろパクリ?意識識した作りですね。
ただ、サイズが違いますし、見た目も名前もも異なりますからクローン製品ではもちろんありません。
いや、でも…ここまで似ている作りだと、もう言い訳はできないレベルですねw
それもあってなのか、Augvapeの公式サイトにはこの製品の情報は掲載されていません(記事執筆時点)
そのため、正式なカラーバリエーションは確認できませんが、少なくとも2色(ブラックとシルバー)は用意されています。
それではMerlin nano RTAのより詳細を確認していきましょう。
スペック
リキッド容量 | 2ml(バブルチューブ 3.5ml) |
直径 | 18mm(バブルチューブ24mm) |
全長 | 36mm(510スレッド、ドリップチップ含まず) |
重量 | 27.0g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
リキッドチャージ | ボトムフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー(デッキボトムエアフロー) |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | https://www.augvape.com/ |
パッケージ・内容品
小さめの片手サイズのパッケージ。
次々にリリースされるVAPE製品は、パッケージの保管だけでも場所を食うので、小さいサイズにまとまっているのはありがたいですね。
パッケージには「Merlinシリーズのロゴマーク」が大きくプリントされています。
背面には中華VAPE製品ではおなじみの、スクラッチ式セキュリティーコード入り。
オーセンティックの確認はメーカーサイトでできます。
内容品一覧
- Augvape Marlin nano RTA アトマイザー本体
- 22mmビューティーリング
- 3.5mlバブルチューブ(PCTG)
- エアホールパーツ
- 予備パーツ(Oリング、デッキネジ)
- ビルド用パーツ(ツール、プリビルドコイル<カンタル1.0Ω、ニクロム0.6Ω>)
- ユーザーマニュアル(英語)
ペライチの説明書はリブルタブル製品に必要な最低限の内容ですね。
英語のみなのですが、図解が入っているので眺めていれば理解できる内容。
スペックなどの記載があるのはありがたいです。
デザイン
Merlinシリーズは3年前のデビュー時には「チャイナ マスプロダクツでありながらハイエンド製品に匹敵するクオリティーの高さ」がユーザーに受け入れられて大ヒット!
以降シリーズ化するまでの人気を獲得した製品です。
Merlinシリーズのアトマイザーは当ブログでもレビューしていますので、気になる方はそちらのレビューも併せてご覧ください。
しかし、デビュー当時には他の中国製のVAPE製品よりもハイクオリティーであったものの、今現在では他メーカーのクオリティーも向上しているので、その中で飛び抜けて品質が高いというわけではありません。
製品の品質は「他メーカー同様」だと言えますが、それは悪い意味ではなく、VAPE製品全体の品質が上がっているという事実です。
シンプルなデザインの小径18mmサイズタンクアトマイザーです。
同じ飾り気のないシンプルなものです。
デザイン面でとりわけ特徴があるわけではないシンプルなフォルムですが、そのボディーには主張大きめのロゴマークが入るのが中国製品らしいディティールですね。
Merlinシリーズのロゴマークはさりげなくタンク内(チムニー部分)に入っているのがおしゃれです。
むしろこのロゴがあれば「Merlin nano」のエングレービング入らなかったのでは?というのが個人的な感想です。
分解
Merlin nanoを大まかに分解すると、一般的なRTA製品同様《デッキ・タンク・ドリップチップ》と3つの部位に分けることができます。
つまり構造はごく一般的です。
全てのパーツ構成はマニュアルに記載されています。
デッキパーツはさらに細かく分解することができますが、それはデッキの項目で詳しく説明いたします。
ドリップチップ
ドリップチップは一般的な510サイズのものを取り付けることができます。
付属品は黒い樹脂製のもので、内径4mm(ストレート)とMTL向けの細めの内径を採用したものです。
タンク
タンクパーツはデッキから完全に取り外すことができる構造で、リキッドチャージはボトムフィル専用です。
つまり、リキッドチャージの際にはタンクを取り外さなくてはならず、今主流になっているトップパーツを外すだけでチャージできる「トップフィル」に比べて若干面倒です。
しかし、この構造にはメリットもあって、タンクにリキッドが残っている状態でもデッキにアクセス可能(リウィック・リビルド可能)というだけでなく、トップキャップで空気が押されてリキッド漏れるリスクが少ないということが挙げられます。
タンクを取り外すとそこにはリキッドをタンクに注ぐためのチャージホールが大きく開いているので、今主流のユニコーンボトルだけでなくスポイトボトルでのリキッドチャージももちろん可能です。
しかしこのパーツの作りもアレにそっくりですよね。
タンク部分の作り(パーツのデザインも含めて)はほぼそっくりそのままと言っても良いほど。
もちろんサイズは違いますけどね。
タンクパーツは3つのパーツで構成されていて、タンクであるガラスチューブを上下のメタルパーツで保持する構造。
ちなみに18mmサイズのガラスチューブ(2ml)の他に、PETG樹脂製の24mmサイズバブルチューブも付いてくるので、付け替えることでリキッド容量を倍近い3.5mlまで拡大することができます。
ちなみにチムニー内径3.5mmです。このスペックも一緒(何と?w)
ただ、せっかくスリムなサイズのアトマイザーがMTL RTAとしては大きめの24mmサイズまで拡大してしまうので「小径アトマイザーのメリット」をスポイルしてしまうことは否めません。
チャンバー
チャンバー部分はタンク一体型ではなく、デッキに接続されています。
このパーツは2ピース構造で、それぞれOリングを介してハマっているだけの構造なので簡単に取り外しできます。
この部分の作りもアレそのものですね。
デッキポストに近い部分のチューブ状パーツのデザインもそっくりで、ポストに近づけて接続するためにショートしないように絶縁素材を使っています。
ただし、違う部分もあって、それはボトム部分に出っ張りがあって、デッキのへこみにはまってジュースホール位置を決められるというディティールです。
フリー回転してしまうオリジナルの、弱点を補ったディティールです。
コイルの位置、ウィックの位置は決まっているので、ガイドのように取り付け位置を決めるために出っ張りが使えるのは便利ですね。
チャンバートップはなだらかに傾斜しているデザイン。
何故かヘリに縁があるものの、この部分のデザインもそっくりです。
エアフローデザイン
このMerlin nanoはボトム部分にエアホールがないように見えますが、よく見るとデッキとタンクの間に隙間があります。
最初は精度が悪くて閉まりきらないのかと思いましたがそうではなく、この切れ目がエアホール(空気の取り込み口)になっているんです。ステルス仕様ですね。
つまり外側からはエアフロー調整はできない構造なのですが、ドローはデッキ部分に接続するパーツで変えることができます。
タンクを取り外すと横には隙間があって、空気はここを通ってデッキボトムまで導かれます。
この構造のメリットは、コイルボトムから少量のリキッドが漏れてしまっても、ボトム部分にリキッドが溜まる場所があるので漏れにくいと考えられます。
もちろんアトマイザーを傾けければ漏れてしまいますが、少しの結露などには強い構造だと言えます。
しかも!本家ではリキッドチャージの都度外す時に、ベタベタなチャンバー部分のリキッドが再度取り付ける時に側面に付着してしまうことが多く、チャージの都度拭き取りが必要だったのですが、Merlin nanoはこの溝があるおかげでデッキ側面にリキッドが付着しません。
デッキ
さて、今までは『ほぼ丸パクリのアトマじゃん!』とも言えるディティールばかりだったのですが、デッキの構造はまるで違います。
というかデッキまでそのままだったら、ただのサイズ違いのクローンになってしまいますので…
ただしポストの相互関係(位置や間隔)はかなり近いものがあります。
2ポストデザインのシングルコイル専用デッキです。
ポストにはコイルを横に出せるようにガイド(溝)が彫ってあって、ビルドのしやすさに配慮されているデザイン。
ネジ頭がガイドギリギリの大きさなので、細い単線をラフに締め付けていっても、ワイヤーが逃げないようにデザインされているのも好印象です。
ボトムエアフローのパーツは交換可能です。
2種類(1つは予備の同じもの)のエアフローパーツは、Oリングはめ込み式なので交換は簡単なのですが、外れる心配をしてしまうので固定できる構造の方が良かった。
でも上にウィックが乗るので、使用中に外れてしまうことはなさそうですが…心配です。
ポジティブピン
アトマイザーの底面にはエングレービングなどはなくシンプルなデザイン。
ポジティブピンの出っ張り具合は実測0.56mmでした。
ポジティブピンはデッキ固定ネジ兼用なので緩めて使うことはできません。
ピンを外すとデッキ側がボコッと丸ごと外れる構造です。
ピンを外してみると、どうやってポジティブ側とネガティブ側を分けているのか最初わかりませんでした。
だって、両側共ポジティブピンに接続されているように見えるんです。
でも良く見ると片側だけは接続パーツがインシュレーターを介して絶縁されているのがわかります。
しかし、インシュレーターがかなり薄いパーツなのでちょっと心配ですね。
構造的に強くはないでしょう。
ポジティブピンの出っ張り具合も足りないので、できるだけ保護機能を搭載したテクニカルMODで使うのが良いでしょう。
ちなみに分解した時に注意しなければならないのは、ポスト側は両側共通ではなく、ネガティブ(-)側の底側が丸くデッキパーツに触れるようになっていてインシュレーターで絶縁されていない方なので、つけ間違えには注意します。
アトマイザーのフィッティング・使用例
本当は18mmサイズをギリギリ搭載できるMODで使うのがスマートですが、今回は人気のあるコンパクトサイズのレギュレーテッドに取り付けてみました。
22mmサイズのビューティーリングが付属するので、フィッティングは悪くないですね。
Marlin nanoのビルド
それではビルドです。
まずはポストの間隔を確認しておきましょう。
上の写真は3.0mm軸のコイルジグをデッキ部分においたものですが、こうやってみるとポスト間にはあまりスペース的な余裕がないことがわかります。
細線であればギリギリ3.0mm軸でも巻けそうですが、26~28ゲージの一般的なMTL向けワイヤーであれば2.5mm軸が限界だと思います。
ただ、ベースになったと思われるアトマイザーよりも余裕があって、ビルドも若干しやすい印象です。
今回は2.5mm軸で巻いてみました。
すごく余裕があるわけではないですが、2.5mmであれば全然大丈夫ですね。
Ni80・27ゲージ・2.5mm軸・5巻
エアフローパーツは、コイルジグを置くことができるコイルガイドとしても機能しますが、逆に言えば「邪魔」でもあります。
これ以上コイル位置を下げることはできません。
写真のようにL型の位置調整用コイルジグであっても、エアフローパーツが邪魔で下げることはできません。
しかし、実際に吸ってみたらコイルガイドの位置がむしろ良い!と感じましたので全く問題ないでしょう。
ウィッキングは例のアトマイザーと同じですね。
コイルにコットンを通したら、バンザイさせてあげてからチャンバーインシュレーターを通してやります。
その後カットして、両側のジュースホールを塞いでやるだけです。
チャンバートップが外れるので、小さなサイズのアトマイザーですがウィッキングは簡単です。
最後にボトムフィルでリキッドをタンクにたっぷり削いでやって取り付ければ使うことができます。
感想
本文中何度も触れているので、あえて言うことはないと思いますが、「露骨なほぼほぼパクリ」製品です。仁義なきVAPE界隈かな…
でもね、クローンじゃないんですよ。ちゃんとオリジナリティーがある部分もある。
サイズも違えば名前も違う。
部分的にはパクっちゃってるのは否めませんが、「名前に乗っかった商売ではない」だけまだマシなのかもしれません。
これを「クローン」かどうか判断するのはユーザー次第と言うところでしょうか。
これがフルオリジナルだったらもっとすごかったんですけどね!
でも、多くの製品が何かを参考に作られているので!
むしろタンク部分の作りやデザインをちょっと変えたら、ここまでパクりっぽくならなかったのでは?と思っちゃいますが、それだけ本家が洗練された作りであったと言うことなのでしょう。
で、肝心の味はと言うとまずいわけないですよ。
これでまずかったらなんの意味もない製品です。
むしろほぼ一緒… 何と一緒なんだ?と言われるかもしれませんが、ほぼほぼ一緒です。
唯一エアフローパーツのバリエーションが少ないので、もうちょっと増やして欲しいですね。
個人的には使い勝手は本家よりも良いかもと思うぐらいで、ビルドしやすく感じるのはもちろん、本家ってふとした笑しにジワ漏れしていることがあるのですが、デッキにスペース的な余裕のあるMerlin miniの方が漏れにくい気がします。
でも、一番重要なのってサイズですよね。
18mmだとステルスMODに載せる選択肢が少ないんですよ。
むしろ22mmサイズと条件は一緒です。
あのアトマイザーの魅力ってステルスMODでの運用だと個人的には思っているので、18mmサイズにぴったりな小さいステルスMODでも出てくればかなり良いとは思います。
安いですしね!
むしろ現状だと「22mm MTLの方を再構築すれば良かったのに」と思ってしまいました。
まとめ
「おやっ?アレにそっくり?」と思うところはあるものの、味が良い小径アトマイザーは貴重です。
味は良いのでかなり良いと思うのですが、そっくりな構造をどう考えるのか?はその人次第といったところでしょうか。
そう言うのを全く気にしない人にはすごく良い製品だと思います。
気軽な金額で購入できる実用品としてはもちろん、コンパクトなアトマイザーに魅力を感じる人は是非!という商品でした。
コメント
スペック欄の記載が「トップフィル」になっていますよ。
Merlin シリーズ好きなのですが、ウィッキングのせいか、どうも漏れがちなんですよね。
ほんとですね^^;修正します!
nanoでは漏れたことないですね。おっしゃる通りウィッキングかと。