SvoëMesto(スヴォエメスタ) のVAPEアトマイザー、Kayfun Prime 「ケイファン プライム」のレビューです。
Kayfunは世界的に有名なリブルタブルタンクアアトマイザーです。価格としてはハイエンドと呼ばれる価格帯になり、日本での販売価格は15,000円程度です。
本ブログではブログ開始当初に前作のKayfun5(以下Fiveと記載)をレビューしています。その後、5sなどのバリエーションはリリースされてはいましたが、ようやく新作が発売されました。
MTL(タバコ吸い・口吸い)に特化したRTA。早速レビューしていきます。
パッケージと内容品
全て紙で構成されたパッケージデザイン。中に入っている緩衝材も紙素材。Fiveや3なども同様だったことから、このパッケージングはメーカのこだわりでしょう。5と比べ、パッケージサイズが大型化し、豪華さを感じます。
内容品一覧
- Kayfun Primeアトマイザー本体(メタルタンク)
- ガラスチューブ(パイレックスガラス)
- スペアパーツ一式(Oリング、デッキネジ)
- マニュアル
詳細
Kayfun Primeは純粋な「肺への吸入口」の再構築可能な噴霧器です。それはKayfun 5の機能とデザイン言語を継承していますが、内部の生活は完全に再設計され、MTL vaping用に特別に調整されています。
エアーフロー
Kayfun Primeはエアフロー制御を提供します。これは、1mmから2mmのエアフローまで6刻みで外部から調整可能です。
リキッド制御および充填
Kayfun Primeは、タンクを時計回りに回すことによって、液体の流れを完全に制限する、または閉じるかを選択できます。全閉位置では、トップキャップを開いてタンクを上部から大きな充填口まで満たすことができます。タンクが最大値を超えて満たされ、液体の流れが確実にかつ最適であれば、トップキャップのエアポケットがこぼれることを防ぎます。完全に2回回転すると液体制御装置が完全に開く。 SvoMesto独自の圧力ベースの給液システムのおかげで、この設定は大量の電子液体を自動的にコイルに供給するので、ほとんどのビルドで有効です。
ビルデッキと蒸発チャンバー
ビルドデッキは、MTLの使用に典型的なより小さいビルドに対応できるようにサイズが変更されています。新しいエアコンセントはコイルの全長に渡って利用可能な空気の流れを分散させて温度スパイクをなくし、より良いフレーバープロファイルを作り出します。
ビルドデッキでは蒸発チャンバーも収縮して蒸気を凝縮させ、ワット数が少なくても豊かで風味豊かな体験を提供します。
スペック
リキッド容量 | 2ml (4,5ml 別売りエクステンションキット) |
直径 | 22mm |
全長 | 45,5mm (マウスピース含まず) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | 316L ステンレススチール Anti heat driptip with POM inlay (engraved) Pyrexガラスタンク PEEK インシュレーター |
SvoëMesto公式サイトより
仕上げの丁寧さがハイレベルであるのは写真からも伝わると思います。SvoeMestoの製品を触るのはFive以来ですが、その間触れてきた数多の製品のどれもがこのクオリティを超えることはなかったと思うほど美しい仕上がりです。
Fiveは色々試すなかで趣向が変わり、DLメインになってしまい手放してしまいましたが、最近またMTL運用が多くなり、購入に至りました。
分解
大まかに分解していきます。構造的にはこの3パーツに大きく分かれます。写真左からドリップチップ/タンク/デッキ です。各パーツはさらに細かいパーツに分解可能です。それぞれのパーツの詳細を見ていきます。
ドリップチップ
ドリップチップはスレンレスの土台にPOM樹脂をドッキングさせたもので、メーカーはAnti heat driptip(耐熱ドリップチップ)と謳っています。金属は熱伝導率が高いため、アトマイザー本体からの熱をダイレクトに伝えてしまいますが、POM素材で断熱する構造になっています。
POM素材とベースパーツはスレッド式で取り外すこともできます。
露出部の全長10mm、外径10mm、内径5.5→4mm(POM部分でテーパード)
ドリップチップ取り付け部は510規格なので、汎用品を使うこともできます。
リキッドフィル
リキッドチャージは利便性の高いトップフィルで行うことができます。トップキャップ部分につまめるようにデザインされた部分があるので、その部分とトップキャップ部分をつまみトップキャップを外します。
一応このようにつまみやすいようにはなってはいますが、デザイン上の都合か直径が細くなっており、手にかかる部分も少ないため、固く閉めてしまうと外れなくなる印象です。スレッド精度もよく、強く閉めてしまうと食い込んでしまう印象なのであまり固く閉めない方が良いでしょう。
トップパーツを外すとリキッドチャージホールを露出させることができ、ここからリキッドを注ぎます。
注意点:リキッドチャージの際には必ずジュースコントロールを全閉にすること。閉じない場合には圧力の関係でリキッドが漏れる可能性が高いです。
ジュースコントロール
リキッドの供給量調整及び、完全に供給を止めることができるジュースコントロールを搭載しています。ジュースコントロールの操作方法は、デッキとタンクの接続部を回すことで供給量を調整します。この際、片手でタンク下部の金属パーツとタンクガラス、もう片方の手でデッキのエアフローリングを持って回します。他の部分を持って回そうとすると、タンクが分解してしまうことも考えられます。
全閉…時計回りに回らなくなるまで回す
全開… 全閉から時計回りに2回転
全閉から全開の間でデッキへのジュース供給量の調整も可能であり、持ち運び時の漏れ対策に全兵にすることも可能です。
回しすぎるとデッキからタンクが取れてしまうので注意です。タンクを取り外す場合にも同様に時計回りに回して取り外すことができます。
タンク
タンクはデッキとはパーツを共有しておらず、単体で保持できるタイプのため、逆さまにして外すことで、タンク内にリキッド残量がある状態でもデッキから外すことが可能です。
これによりリキッドが残っていても、コイルのビルドやリウィッキングが可能。大変便利です。
タンク容量はヨーロッパの規制であるTPD(Tobacco Products Directive)対応になっており、容量をアップさせるには、別売りのエクステンションキットが必要になっています。
Fiveでは容量が大きい分、全長も長く、セットアップに困る部分がありましたが、本作では全長も低くなり。様々なMODに合わせやすくなった印象を受けます。
タンクは3つのパーツ、ベース(チムニー&チャンバーパーツ)/チューブ/トップパーツ で構成されています。タンク本体であるチューブを、ボトムとトップのパーツで挟み込んで保持しています。
チューブはメタル製とガラス製の2種類が付属するため、好みの方を使うことができます。メタルタンクにはランダムでロシアの有名な5都市のエンブレムのいずれかが刻印されているようです。
メタルタンクは破損のリスクが少ない分、リキッド残量がわかりにくく、ガラスタンクはその逆になり、一長一短ではありますが、筆者としては利便性の高いガラスチューブを細心の注意を持って使用し、予備のガラスチューブを用意しておくのが日常使いにおいて良いと感じます。
ジュースコントロールを可能にしているのがこの部分。タンクに保持しているリキッドはデッキ下部の溝を通じ、負圧によってタンクまで吸い上げられます。
チャンバー部分はFiveと同様に、チムニーに向かってテーパードしています。その直径はより細く、容量が小さくなっており、より高抵抗のコイルに向けたデザインになっていることがわかります。
チムニーの内径は4mmで、ドリップチップも合わせてデザインされていることがわかります。
デッキ
デッキデザインはFiveから大きくは変わってはいません。2つのスレッドは180度の位置に設けられており、その中央にエアホール。
大きく違うのはそのサイズ。本作のデッキサイズは11mmとなっており、矮小なサイジングで、より高抵抗なコイルに特化している印象を受けます。
エアホールも小さくなっており、MTLキットが用意されていたFiveとは違い、Primeでは用意されてはいません。円形のエアホールはプレートによってコイル形状の出口になっており、コイル全面にエアーが当たるようにデザインされています。
デッキにジュースを供給するホールが4箇所空いていてデッキにリキッドを供給します。ジュースを保持するウェルのような場所がデッキから一段さがった場所にあり、ジュースの伝い漏れを防止する構造になっています。
ポジティブピン
ポジティブピンはデッキ固定兼用で調整は不可。それなりに出っ張っています。
この部分、Fiveと一緒で、アトマイザーの着脱などにより緩みやすい印象を受けるため、しっかりしまっているか都度チェックするのが良いでしょう。
エアフローデザイン
エアフローはボトムエアフローです。構造としてはFiveと一緒で、デッキパーツ本体に空いた6種類の穴を、エアフローリングで塞ぎ、一箇所解放することでエアフロー調整を可能にしています。
調整方法はシステマチックで、エアフローリングをつまんで上に押し上げると上記写真のように、エアフローリングの下に●の刻印されたパーツが露出します。この●の数が多いほど大きなエアホールからエアーを導くため、ドローが軽くなります。
分解も可能で、分解する際にはポジティブピンを外すことで可能です。分解すると、デッキ本体/エアフローリング/ボトムパーツ/ポジティブピン に分解可能です。
ただし、再度組み上げる場合にはエアホールの大きさに応じた場所にプレートを組み上げなくてはなりません。
デッキ本体のパーツにはエアフローホールが6つ空いています。
そしてエアフローリングには1つの窪み。この溝をエアホールに合わせることで、その部分おエアホールだけを開くようにすることができるため、エアフローホールに合わせたドローに調整することができます。
ちなみにFiveでは180度の位置に2箇所窪みがあったことから、Primeの方がドローがタイトになっていることが容易に想像できます。
エアフローリングから覗いてみると、わかりやすいですね。
ビルドしてみました
ビルドです。空吸いしてみると想像通りタイトドローです。特に一つ穴の一番タイトなドローでは相当のタイトフロー。6種類のドロー全てで吸ってみましたが、流速が適切で、デッキのエアホールの処理が適切であると思えます。
デッキの大きさやチャンバー容量的にも、最高でも26G程度のワイヤーを用いるのが適切かと感じます。今回はNi80 27ゲージ、2.0mm、6ラップ巻いていきます。
2.0mm~3.0mm ワイヤーも様々巻いてみましたが、リキッド的にも好み的にも筆者はこのビルドが好みです。
ボトムエアフローのセオリー通りにエアホールに思い切り近づけてビルドします。
デッキポール付近の処理はかなりビルドしやすいのは前作同様で、コイルレッグをスレッドに固定したのち、デッキサイドで切断しやすいデザインになっています。以前はスレッド周囲に巻き込むようにしていましたが、最低限このように切断すれば、チャンバーに触れて短絡することもないと思います。
マイクロかと思いきや、ドライバーンの段階で引っ張って広げるスペースドです。カンタルで巻く場合にはマイクロを用いましたが、立ち上がりの早いNI80の場合はスペースドで運用しています。
コットンにはFiberFreaksを用いました。
筆者はRTAのビルドで一番難しいのがウィッキングだと思います。特にkayfun系は苦手で詰めすぎて供給不足にしてしまうことが多いため、あまりウェル部分に詰めすぎないようにします。コットンがある程度敷き詰められていて、エアホールにかかってなければ漏れルコとはまずないと思います。
コットレッグの切断も簡単で、デッキには2つの切れ込みがあるため、そこからレッグを出して、デッキに合わせて切断するだけです。コイルビルドも含めてビルドはウィッキングのコツだけ掴めば難しいことはありませんし、面倒でもありません。
ビルドが終わったらリキッドをタンクに注いでいきます。
ここで注意!リキッドを注ぐ際には必ずジュースコントロールを全閉にすること!ジュースコントロールが空いているとデッキにみるみるジュースが供給されてしまい、エアホールからドボドボリキッドが漏れ出してしまいます。Fiveでは何度かジャバジャバにさせてしまった経験があります。
使った感想
Smoant/Charon 218W(18650デュアル)
Fiveの後継機というより、用途が異なるバリエーション機種です。よりタイトなドローのMTLユースに特化した印象です。
6段階のエアフローは下3つがタイトドロー向けなので、もっと特化させても良かったと思いますが、振り幅はある程度必要でしょう。そして、FiveにMTLキット装着したよりも明らかに良い印象です。
個人的には3つ穴、中間のドローを無理にDLで吸うのがお気に入りですw
まとめ
まずルックスそしてクオリティが最高レベルに良いアトマイザーです。
これ以上良い仕上がりのRTAは他にないでしょう!その分値段は高いわけですが、所有欲を満たしてくれる、スペックや希少性だけではなく、メカ好きの筆者も満足できる逸品です。
そして完全にMTLに特化しており、思ったよりもドローが軽く、MTLキットを必要とした汎用性の高いFiveからより限定されたニーズに落とし込まれたアトマイザーです。
味だけで言えばマスプロダクツのコスパに優れたものでもかなりのレベルで出るものもありますが、製品の作りや所有欲を満たしてくれる製品が気になる人是非チェックしてみては如何でしょうか。
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