HCIGAR「エイチシガー」のVAPEテクニカルスコンカーMOD、VT Inbox MOD v3 「ブイティーインボックス」のレビューです。
このVT inboxという製品、テクニカルボトムフィーダーMODの先駆けとも言える製品で、evoolv DNA75搭載。現在は既に後継機カラー版のDNA75Cがリリースされており、最新製品とは言えない製品。当ブログでも1年以上前に一度レビュー済みですが、今回レビューするのはバージョン3となり、アップデートされています。
一体どこがアップデートされたのか?というと、以前のプラボトルから、汎用性が高く、実用性も向上したスコンカーボトルがシリコン製へ変更されています。
それでは早速レビューしていきます。
詳細
中国深センのVAPEブランド、HCIGARはハンドメイドなど高額な「ハイエンド」と呼ばれる製品にも採用されている、アメリカEvolv社のDNA汎用機版を使用した製品を多数リリースしており、今回の製品もDNA75を使用。VAPE黎明期からアップデートされ続け、実績ある性能を搭載する基板を、マスプロダクツの安定した品質と価格で使用することができる優れた基板がDNAシリーズです。
今回のVT inboxは、1年以上前にリリースされた製品で、最新機種ではありませんが、最大ワッテージが75Wと18650バッテリーの性能限界ほどを出力すること。そして他のDNAシリーズ同様に専用PCソフトescribeを使った設定が可能であることから、後継機種DNA75Cと比較すると液晶がモノクロ、ボタン数が少ないなど操作面では劣るものの、実用性は最新機種に匹敵します。
VT inboxの詳細は、以前のレビュー記事にも記載してありますので合わせてお読みください。
今回の製品はそのバージョン3となり、マイナーアップデートバージョンになります。アップデート箇所はスコンカーボトルで、以前のプラボトルから、使い勝手が良く、交換も容易なシリコンボトルへと変更されました。そして汎用品も使用可能なことから長く愛用できる仕様変更です。
スペック
サイズ | H 83×W54×D25mm |
重量 | 153.4g(実測値) |
搭載基板 | Evolv DNA75 chip |
ワット数範囲 | 1- 75W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 300℃ |
モード | VW /BYPASS/VPC/温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS |
抵抗値範囲 | VW 0.25Ω~ TC 0.15Ω~ |
スレッド | 510 |
充電ポート | microUSB(DV5v 1A) |
バッテリー | 18650シングルバッテリー |
HCigar公式サイトより
パッケージ・内容品
パッケージは以前の製品と変わらないデザイン。以前レビューしたのはキットでしたが、今回はMOD単体でご提供いただいています。
背面には簡単な製品説明とともに、中華オーセン製品ではお馴染みの偽造対策ステッカー、スクラッチ式コードが入ったシールが貼られています。
内容品一覧
- HCIGAR/VT Inbox テクニカルMOD
- 充電用microUSBケーブル
- プラスチックボトル
- 予備シリコンチューブ
- ユーザーマニュアル、ワランティーカード
付属品はテクニカルスコンカーMOD本体と付属品、充電用ケーブルに携帯用ボトルに予備のチューブ、そしてマニュアル類が収納されています。
マニュアルなどの書類は全て英語で記載。マニュアルは汎用機版DNA75搭載機ですが、事細かく使い方が書かれています。しかし、残念ながら英語のみの記載で、日本語は一切用いられていません。
アトマイザー取付部
アトマイザー取り付け部には、汎用機格となった510スレッドを採用し、多くのアトマイザーに対応。コンタクトピンの中央には、リキッドをスコンカーボトルからアトマイザーに供給するための穴が空いています。
コンタクトはスプリング式ではありません。強く押すと多少コンタクトは上下するのですが、おそらくはOリングなどのパーツが押しつぶされている程度で、スプリング式のようにスムーズには上下しないため、スレッドやポジティブピンの長さ次第で搭載できない、もしくはMODとの間に隙間ができてしまうアトマイザーもあると思われます。
アトマイザーの取り付け面はフラット。MODの厚みはスペック上25mmですが、エッジがラウンドしているため、22mm以上ははみ出してしまいますが、物理的には大きさを選ばず搭載することができます。
ボタンとディスプレイ
ボタンは全部で3つ。メインボタンとなるパフボタン、そしてディスプレイ、サブボタンを2つを前面パネルに備えています。このパネルには充電及びPC接続用のmicroUSB端子も備えています。
パフボタンにはLEDランプを2つ搭載。パフ時などに点灯するインジケーターです。このLEDの点灯の仕様などはPC専用ソフトescribeで設定が可能です。
パフボタンと同じく、メッキが施されたスクエア型のサブボタンを2つ搭載。このボタンを使用してワッテージや温度設定の増減を操作します。
液晶画面はモノクロ。バッテリー残量インジケーターの他に4項目を表示でき、必要な情報を確認することができます。
ベントホール
MOD底面には基板冷却用のベントホールを装備。バッテリー収納部とは繋がっていないため、基板冷却用のホール。バッテリーからガス噴出した場合はパネルがまず吹き飛ぶもしくは隙間から漏れ出す構造なので内圧が高まることはなく、安全性は担保されています。
その横には、VT inbox 製品ロゴがエングレービングされたエンブレムが配されています。
ドアパネル
バッテリーや、スコンカーボトルへのアクセスにはパネルを外して行います。パネルはMOD底部の継ぎ目より爪などを挿入して簡単に着脱できます。
マグネット式のパネルは外すのも、取り付けるのも簡単。
両面2舞のパネルを取り外し可能。このパネル、別デザインパーツも別売りで用意されているので着せ替え可能。また、個人の作家さんによるワンオフパネルや、パネルを自作される方もいらっしゃるので、カスタマイズする楽しみ方も可能です。
背面パネルはバッテリー着脱の際のホールにアクセスする実用性を兼ねた仕様です。
バッテリー収納部
バッテリーは18650サイズを1本使用します。収納面はプラスチックが用いられ、バッテリーシュリンク破れなどでの不意の通電を防止する仕様ですが、事故防止のためにバッテリー状態のチェックは常に怠らないようにしてくださいませ。収納方向が記載されているので間違えないよう収納します。
スコンクボトル
バッテリー収納部の横には、スコンカーボトル収納部。付属のボトルはシリコン製。スコンカーMODがマイナーな頃にリリースされた旧バージョンでは、本体側にリキッドが通るチューブが取り付けられ、プラスチックボトルが用いられていました。このように以前の仕様だとボトル交換の際にMOD内側にリキッドが垂れてしまったり、ボトルの押し心地が悪いなど使い勝手に多少難がありました。
今回のv3では、ハイエンド製品や他のマスプロダクツにも多く採用されているサイジングのシリコンボトルが採用されており、専用ボトルが廃盤になっても、汎用品に交換すれば使い続けられるので、使い勝手の向上はもちろんのこと、長く愛用できる仕様変更だと言えます。
シリコンボトルは4ピース構造で完全分解が可能。リキッドのフレーバーを変更する際などに完全洗浄が容易に行えます。
使い方
それでは使っていきます。まず、VT inboxテクニカルMODに、別途用意した18650バッテリー1本を、パネルを取り外して収納します。収納方向は内側に書かれている通り、写真のようにプラスを上側にセットします。
このバッテリーを外す場合には、背面パネルを取り外し、反対側ホールからバッテリーを押し出してやることで簡単に外すことができます。
内蔵したバッテリーの充電はMOD本体で可能です。DV5V 1AのUSB給電可能なパソコンやコンセントアダプター、モバイルバッテリーなどにmicroUSBケーブルを接続し、そのケーブルを本体端子に挿入して収納したバッテリーを充電します。
バッテリーの充電が完了したら次にスコンカーボトルを準備します。通常の方法では、ボトルを取り外した上で、キャップを取り外し、ボトルにリキッドを注いでいきます。
そして、この手間が煩わしいと感じるユーザー向けに簡単にリキッドチャージできる製品もリリースされています。スコンカーボトルを都度取り外すのが面倒な場合は、FLASK LIQUID DISPENSERなどのリフィルボトルが便利なので導入が便利です。
操作方法
以下には主な使用方法を製品マニュアルの記載に基づいて記載します。
DNA75基板搭載MODにつき、詳細はevolvのサイトを参照。
- 電源のOn… パフボタンを5回押す(5クリック)
- ロック/ロック解除…パフボタンを5回押す(5クリック)
- モード変更…電源ON時に+ボタン同時長押し。その後、+ボタン2回クリック。モード変更は+ボタンで変更、パフボタンで確定。
- 温度設定…TCモード時にTEMP LOCK解除(+-ボタン同時長押し)、+-ボタンで変更します。
- TC時のワット数設定…ロック状態時に+-ボタン同時長押し、+-ボタンで変更します。
- 抵抗値ロック...ロック状態時にパフボタンと+ボタン長押し。
- 華氏/摂氏変更…TCモード時にTEMP LOCK解除(+-ボタン同時長押し)、-ボタンを長押しで変更。
- TCモード時にTC機能を停止…TCモード時にTEMP LOCK解除(+-ボタン同時長押し)、+ボタンでOFFに設定
- します。
- ステルスモード:
ロック状態時にパフボタンと-ボタン長押しでON/OFF。
その他より詳細な設定(スクリーン反転やボタン反転、そして温度管理ワイヤーやボタンのLEDオフなど)はPCと接続して、専用ソフトEScribeで設定します。
アトマイザーを載せてみました
感想とまとめ
古さを感じないデザインと実用性。テクニカルスコンカーの定番商品!!
リフィルボトルを使えば以前の製品でも実用性は十分ですが、やはり押し心地などの「快適性」も求めるとv3のアップデートはユーザー目線で行われた改良であり、長く使い続けられるのも嬉しいポイント。未だにコンスタントに売れ続ける定番製品であるからこその仕様変更だと言えるでしょう。
それだけに残念なのは、スプリングコンタクトが採用されていない点で、メカニカルスコンカーの流行からBF MODガメジャーになり、それと同時にスプリング式コンタクトも定番的な仕様になったと言えますが、限定的なマイナーアップデートではこれは搭載されていません。
完全にこれらを満たすために是非メーカーにはDNA75C搭載の VT inbox Cをリリースしてもらいたいと思いますが、このv3でも十分実用に耐えうる性能と利便性を持った優れた製品であると感じました。
通販はこちらから!
→ Hcigar VT Inbox V3 Mod for E Cigarette [Amazon]
提供ショップの通販サイトはこちら!
コメント