Eleaf(イーリーフ)iStick Pico New Version(アイスティックピコ ニューバージョン)のレビューです。
世界的な定番テクニカルMODがUSB-C端子に2A急速充電を搭載してマイナーアップデート。初代との違いも詳しく解説します。
iStick Pico New Versionとは?
発売されてから6年以上が経過してなお、絶大な人気を誇るVAPE MODの定番。
それがEleaf iStick Pico(以下”初代”と表記)です。
新商品のサイクルが早く、移り変わりVAPEデバイスにおいて、長期間において人気が継続するだけでなく、販売が継続される商品は非常に稀有、というかPicoの他にはないとすら言って良いほどです。
それが今回、New Version(ニューバージョン)としてアップデートされました。
長らくVAPEを楽しんでいる人ならご存知かと思いますが、iSitck Picoには多種多様な派生モデル・後継機種が存在、そのどれもが初代iSitck Picoを超えることができませんでした。
それだけ初代の完成度が高い、ということを踏まえて今回のアップデートが実施されました。
よって、初代の良い点(デザイン・スペック)などを継承しているということになります。
アップデートのポイントは以下の通りです。
それでは、詳しく見ていきましょう。
初代アイスティックピコとの比較・違いなど
初めに、初代と細部を比較してみました。
違いは一部(充電端子部分のみ)となっており、他には違いは全くありません。
つまり、派生モデル・後継機にはない魅力を継承した唯一のモデルとなっています。
では、外見にはわからない違いはどこにあるでしょうか?以下にまとめました。
充電端子がtypeCに!2A急速充電対応にスペックアップ!

出典:Eleaf
まず、外見からわかる違いから触れていきましょう。
収納したバッテリーを充電するための充電端子が今時の仕様にアップデートされました。
USB type-Cポートに変更され、2A高速充電に対応しました。
バッテリーの充電時間が短縮され、利便性が大きく向上しました。
制御基板がアップデート!一部機能の簡素化・アップデート不可
そして、内部の搭載基板・チップセットも変更されています。
具体的な変更点は以下の通りです。
正直、この部分については一長一短です。
Eleaf最新チップによって、レスポンスや操作性が向上
まず、ファイア時のラグはかなり短縮され、今時のMODと遜色なくなりました。
さらには、操作時のレスポンスも良くなり、全体的にストレスフルになりました。
出力の調整ステップが0.5W刻みに変更(初代は0.1Wステップ)
そして、Power(VW)モード時の出力調整が0.5W刻みに変更されました。
20W以下時の細かい調整ができなくなってしまったので、この部分はデメリットに感じるユーザーもいるかと思います。特に高抵抗運用がメインのユーザーには痛い変更点です。
ファームウェアアップデートが不可能に
さらに、ファームウエアアップデートができなくなりました。
つまり、今までアップデートされた初代(ver.1.03)で運用していたユーザーは、その機能が使えなくなる、ということです。(参考記事:Eleaf最新ファームウエア)
つまり、Eleaf純正のアップデートファイルだけでなく、Arctic Foxのような非純正カスタムファームウエアも使えなくなってしまいました。
正直、アップデートをできなくしたのは、こういった非純正CFWを導入させない(メーカーではCFWによる不具合や誤動作などを保証できない)という意図もあるかと思います。
詳細レビュー
デビューから6年が経過しても、衰えることない人気。
それだけ衝撃的な製品であったのは言うまでもなく、これを超える製品はこれまでも、これからも出てくることはないというほど「世界的な知名度と人気」を獲得しているMOD。
New Versionにマイナアップデートされた本機は、前記した違いを除いては『初代と全く同じ作り』となっており、塗装やパーツ選定、フィニッシュなどの仕様が全く同じです。
できればより高品質になっていると嬉しかったのですが、作りに違いはありませんでした。
510スレッド
バッテリーキャップ部分が510スレッドと隣接しており、マウントできるアトマイザーの最大直径は23mmとなっており、それ以上のサイズのアトマイザーは取り付けることができません。この仕様は初代と全く同じです。
バッテリーキャップ分の高さを抑えることができるSBSデザイン。
ボタン・液晶パネル
ルックスにこだわったボタン配置、側面には液晶パネルとメインボタン(パフボタン)のみが配置されており、設定用のサブボタンは本体底部にセットされています。
一度設定したら頻繁に変えることがないため、デザイン重視で目立たない場所に。
底にはバッテリーベントホールも備わっています。
バッテリー充電端子 USB-C
初代からリファインされた充電用端子。2A急速充電に対応しています。
充電スペック
- チャージポート:USB-C
- 充電電流:2A
バッテリー収納部
収納部には極性表示、内部は絶縁素材が使われており、作りは初代と同じです。
カラーバリエーション

出典:Eleaf
スペック
サイズ | H 70.5×W45×D23mm |
重量 | -g(実測) |
ワット数範囲 | 1 – 75W |
許容抵抗値 |
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モード | VW / TC(Ni,Ti,SS,TCR)/ Bypass |
スレッド | 510 (スプリングコンタクト) |
充電ポート | USB-C (DC5V 2A) |
バッテリー | 18650シングルバッテリー |
保護機能 |
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パッケージ・内容品
内容品一覧
- Eleaf iStick Pico Plus テクニカルMOD本体
- USB-C 充電ケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語表記あり)・ワランティーカード
アトマイザーのマッチング・使用例
筐体のサイズ・ディティールは充電端子部分を除くと初代と全く同じです。
つまり、バッテリーキャップ分だけ全長を抑えることができるデザインを継承しているので、タンクアトマイザーをマウントした時に全長を抑えることができます。
また、最大搭載可能サイズは直径23mmとなり、小径ドリッパーとの相性も良いです。
使い方・操作方法など
操作方法は初代iStick Pico同様ですが、どちらかといえば派生モデルであるEleaf iStick Pico Plusと同一操作(AST DRY-PROOFのみ非搭載)となっています。
- 電源ON/OFF …パフボタン5クリック
- モード変更 …電源オン時にパフボタン3クリック
- ステルスモード…電源オン時にパフボタンとマイナスボタン同時長押し
- サブボタンロック…電源オン時にサブボタン同時長押し
- 温度管理モードの出力調整…電源オン時にパフボタン4クリック
- ディスプレイ表示反転 …電源オフ時にサブボタン同時長押し
- バッテリー電圧表示…電源オフ時にパフボタンとマイナスボタン同時長押し
- TCR値設定…電源オフ時にパフボタンとプラスボタン同時長押し
感想とまとめ
正統進化!痒いところに手が届いたマイナーアップデートVer.
正直、初代をCFW(Action Fox)で運用している身なので、かなり寂しくはあります。
しかし、メーカーとしては責任が取れないカスタムは許容できない、という「責任感」のあるアップデートであることは間違いありません。
また、以前人気があるといっても、スペック的には6年も前の機種。
それだけの年月が経過しても色褪せないどころか、むしろ定番の座を固めているのがPicoの魅力の「全て」といっても過言ではないのですが、最新機種と比べれば見劣りする部分もあるのは確かです。
それを最新機と比べても全く見劣りしない性能までアップさせたのがNew Versionです。
外見はほぼほぼ全く同様、ですから。見分けるのは端子部分のみとなります。
特に通販で購入する場合は、しっかり確認してからの方が良いでしょう。
今でも変わらず魅力的なテクニカルMODです。
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