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VAPEコラム|米国の味付き電子タバコ販売禁止報道についてのまとめ

JUUL PODS レビュー|純正カートリッジおすすめの味は?

アメリカで『香りや味の付いた電子たばこ、ほぼ全ての販売を禁止』と報道されました。

日本の大手メディアでも報道され、SNSでもトレンドになるほどの衝撃的なニュース。

今まで州ごとに対応していたが何故全面的に販売を禁止するような流れになっているのか?

その原因と個人的見解をまとめました。

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電子たばこの販売禁止は健康被害が原因?

wsj.com

ウォール・ストリートジャーナル:電子たばこ原因疑われる死亡例増加 米、使用中止呼び掛け

近頃様々なメディアを通じて報道されていたのが電子タバコによる「死亡事故」「健康被害」についてです。

https://www.washingtonpost.com/health/2019/09/10/sixth-person-dies-vaping-related-illness/?noredirect=on

ワシントンポスト:6人目がVAPE関連の病気で死亡

わかっていることは、事実のみでその原因は未だ明らかになっていません。

  • 9/11現在、電子たばこによって深刻な肺疾患による死亡者が6人
  • 33州450件に及ぶ肺疾患が報告されている

健康被害は大麻成分によるもの?

アメリカには娯楽用大麻が合法な州があります。

その州では大麻だけでなく、大麻に含まれるテトラヒドロカンナビノール(THC)という多幸感を覚えるなどの作用がある向精神薬を含む電子たばことして認可されているのです。

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ニューヨークステート:Vaping関連肺疾患の調査に関する最新情報

日本では違法なので流通していません。

問題は「粗悪な模造品」が存在することで、それを安価に流通させている模様。
これが原因で健康被害が発生しているという見解もあります。

これらの模造品には「ビタミンEアセテート(酢酸トコフェロール)」が含まれており、これが原因で肺疾患を起こしているという見解もあります。

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サンフランシスコクロニクル:JUULのCEOが病気の消失、トランプのフレーバー禁止などを提案

JUUL CEOは「健康被害や死亡事故はテトラヒドロカンナビノール(THC)と違法および違法製品に関連していると調査している。JUULの製品ではないという100%の自信がある。」と発言。

エアゾル化した油が原因?

The Mysterious Vaping Illness That’s ‘Becoming an Epidemic’ (Published 2019)
A surge of severe lung ailments has baffled doctors and public health experts.
Page Not Found | CDC
Page Not Found | CDC
Three people have died of a mysterious lung illness linked to vaping as cases skyrocket
CDC encourages people to stop vaping as investigation continues

大麻成分ではなく、「油」が原因と考える研究も存在します。

「肺に油を吸い込むことは、死に至る可能性のある非常に危険な行為です」と。

ただ、それならアメリカ以外でも健康被害者が続出していると思うんですが、日本でもあまり耳にしませんよね。

このような報道になっていて事の真相はわかりませんが、おそらくは違法な模造品に含まれる有害な成分が原因で健康被害が発生していると考えるのがごく普通ではないか?と。

電子たばこは安全?危険?

未だ歴史の浅い電子たばこは研究が十分ではなく「安全・危険」がはっきりしませんが、すくなくとも食事のように人体に「必須」なものではないので、健康を重視するのであれば吸わないのに越したことはありません。

ノンニコチンリキッドですら、経口摂取するなら安全とされているもの(グリセリンやプロピレングリコール・香料)をエアゾル化して吸引するという行為に「100%安全」だとする研究結果はないのです。

だからといって、「法規制」が妥当か?と言われれば、今まで認められていたものが急に違法になるのだから、それ相応の根拠を示してもらわないと納得できませんよね。

アメリカでは電子タバコの販売が違法になる?

wsj.com

ウォール・ストリートジャーナル:トランプ政権、電子たばこの販売禁止を検討

全てが禁止されるわけではなく、また、あくまで方針の発表というのが現段階でも報道であり、法規制が決定されているわけではありません。

大義名分は以下の通り。

  • 電子タバコが若者の間に急速に浸透
  • 死亡者や健康被害が相次いだ

そして、規制が検討されているのは「たばこ味以外の香りや味の付いた蒸気を吸う電子たばこ」の全面販売禁止です。

法規制されるのは全部ではなく一部の電子たばこ

まず、規制されるのは全ての電子たばこではなく、一部だと報じられています。

その一部というのは以下の通りです。

  • 香りや味の付いた電子たばこ、ほぼ全ての販売を禁止
  • 「たばこ味」はこの規制から除外
  • FDAから特定の承認 premarket tobacco application (PMTA)を得た製品は香りや味付きでも販売できる

よくわからない内容ですね。

確かに若者に人気なのは様々な味を楽しめる「フレーバー付き電子たばこ」なので、これを規制すれば若者へ蔓延するのを防げる、と考えることもできるのでしょう。

しかし、その前にアメリカではたばこ製品には18才未満への販売の禁止が義務付けられているのですから、電子たばこにも同様に販売規制をするのがまず先なのではないか?と言えるのではないでしょうか。

何故一部を除き全面禁止なのか?そこには色々なり利権や思惑などが絡んでいるか?

たばこメーカーからの圧力?

http://www.washingtonpost.com/business/2018/12/20/altria-maker-marlboro-cigarettes-invests-billion-juul/

ワシントンポスト:マールボロ紙巻たばこのメーカーであるアルトリアは、ジュールに 128億ドルを投資

Marlboroなど有名タバコ銘柄を販売するフィリップモリスのオーナー企業Altriaが、アメリカで爆発的に普及したJUULの株式を昨年2018年に35%取得しています。
取得額は128億ドル(約1兆4250億円)。

世界シェア15%を占める大手企業が多額の投資をしている分野、やすやすと規制を許すわけはありません。

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ワシントンポスト:ミント、メントール:蒸気を吸う業界はフレーバーの禁止に乗り出しました

その後電子タバコのロビー活動に多額の費用を投じたと報じられています。
そして、今回のニュースの後には株価が下落。

一見「失敗」のようにも思えるのですが、個人的にはこれは違うと思っています。

違法な模造品や中小規模メーカー一掃大作戦?それとも中国製品の締め出し?

むしろ、資金力に余裕のある大手メーカーであれば法規制されてもPMTAを取得すれば良い、とも言えるのではないでしょうか。
法律の骨子がわからない状態なのでなんとも言えないですけど。

そうであれば、PMTAを取得する費用(約100万ドルと言われている)を捻出できない中小企業はたまったものではありません。

もしかするとJUULしか残らないのでは?

そうなると、つまりアメリカの市場にはJUULしか残らない?と考えるのは邪推なのでしょうか。

それ以外にもたばこフレーバーだけであれば販売し続けることが可能ですが、そもそも「若者に人気なのはミントやメンソール味」なのですから、PMTA取得したミントやメンソール味の電子たばこがあるならそっちを買いますよね。

問題の解決になっていないような気がしてならないのですが。

また、大半が中国製を占めているVAPEデバイス製品の締め出しも兼ねているのでは?とも考えられますね。
本音と建前、大義名分を得て他の目的を達成するのはアメリカのお家芸でもあるだけに、対中国対策なのでは?と想像が膨らみます。

とはいえ、実際のところはわからないのですが。

日本への影響は?すぐに法規制される?

未だアメリカでも法律が施行されているわけでも、可決されたわけでもないですからわかりません。

そして、たとえ規制されるとしても「今すぐに」というわけではありません。

そもそも、日本では大麻成分(THC)の入った製品は違法ですし、それどころかJUULのようなニコチン入り製品の販売ももともと違法です。

まだまだ未解明な部分は多いですが、少なくとも健康被害が多数報告されてもいません。

それでは、日本にはどのような影響があるのか?

電子たばこはVAPEだけじゃない

VAPE以外の製品にも電子たばこ製品があるんです。

アメリカと同じ規制が入るのであれば、これらの製品も規制の対象になると思われます。

同じようにたばこ以外のフレーバーが豊富なことも売りですから、少なくともたばこ味以外は販売が規制されるかもしれません。

なお、iQOSやglo、ploomSはたばこ葉を用いる「加熱式たばこ」ですが、その定義によっては電子たばこに使われるグリセリンがたばこ葉に染み込ませてあるので同じように規制される可能性もあります。

でも、そうなったら「たばこ味」と「本物のたばこ」以外はご法度になってしまいますから、日本の情勢を考えるとなさそうですけどね。

アメリカのリキッドが手に入らなくなる?

電子たばこ愛好家に直接的に影響があるのは、アメリカ製リキッドではないでしょうか。

リキッドの販売も規制対象に入っていますので、そうなればたばこ以外のフレーバーでPMTAを取得していないリキッドは販売できなくなってしまいます。

米国内の販売が禁止されるとして、メイン市場が国内のジュースメーカーは廃業に追い込まれるだろうと予測できます。

そうなれば、もう壊滅的です。

アメリカには美味しいリキッドを作っている大小様々なメーカーがありますから、それらのリキッドが吸えなくなてしまうと思うと悲しいですね。

新しいデバイス開発が遅くなり、市場規模が縮小?

アメリカの電子たばこ市場規模は大きく、「マスプロ」と呼ばれる製品の大半をリリースしている中国デバイスメーカーはこの市場を重視して商品開発しています。

そのため、アメリカで法規制が入れば市場規模が縮小、しないまでも一社が独占する状態などになればどうなるのか?予想するのは容易いですよね。

現状でも行き詰まりを感じるVAPEデバイス業界がより縮小してしまうのでは?と考え得るのが普通ですよね。

 

まとめ:どうなるかは未だ不明 今後の動向を注視しよう

JUUL

結局まだ決定ではないのですよ。

その内容も曖昧ですし、あくまで方針を発表しただけ。

内容も不確定なので、「なんとも言えない」のが現状なのですが、これだけ大々的に報じられると不安ですよね。

特に日本のマスメディアが報道する内容は、「電子たばこが販売禁止される」「=悪い」という意図が見え隠れするような内容で、その要因やなぜ健康被害が発生しているのかをフォーカスするような内容が少ないのが悲しいですね。

日本ではまだまだ認知されていないとされている電子たばこですが、実は以外にも同じ方式を使ったデバイスは多数あって、大手たばこメーカーからリリースされている現状。

アメリカはどうなる?日本は?今後の動向を待ちましょう。

 

コメント

  1. 今回の味付き電子タバコ販売禁止報道には、VAPEにまつわる様々な報道がごちゃごちゃになってわかりずらかったですよね。このブログのおかげでだいぶ整理されて感謝しております。
    今回のトランプ発言について、FDAのニュースリリースを読んでみたんですが最優先事項として、未成年に大流行している高濃度ニコチン(ニコソル)入JUULのフルーツとメントール&ミントのフレーバーを規制(つまりは排除)すると読めますね。
    「これらの製品は、若い世代の可燃性タバコやニコチン中毒への入り口になるので、私たちは黙って待っていません。」(引用)
    たとえ認可が下りたとしてもJUULはノンニコ販売しないといけないかもですね。

    https://www.fda.gov/news-events/press-announcements/trump-administration-combating-epidemic-youth-e-cigarette-use-plan-clear-market-unauthorized-non

    • 自分の中でもごちゃごちゃになっていたので整理するためにでまとめましたがよかったです!

      もちろんそうなんですが、それなら販売年齢制限など他の規制の方法もあると思うんですよ。
      それでも入手できちゃうからなのかもしれないですが、何れにせよ乱暴とすら感じられる部分はありますよね。

      大義名分と本音は別だと思いますので、どんな思惑で動いているのか今後も注視していきます。

  2. ネットニュースの見出を見てびっくりしました。が、中身が特にないのに全面規制!ってあり不思議に思いました。いろんなvape関係の人が中身と事実を上げてくれてよかったです。
    ただ、店の人との話ではアスモダスがヤバイんじゃないかとありましたね。実際にスタビmodの値崩れがすごいですし。まぁ、これをチャンスと安く買ったんですがww
    ランニングコストで継続的に収益を得るポッド型と違い、売り切りになってしまうvapeはより厳しい状況になりそうで寂しいです。