Vapefly(ベイプフライ)のVAPEアトマイザー、Galaxies MTL Squonk RDTA「ギャラクシーズ」のレビューです。
またまた出ましたGalaxiesシリーズのアトマイザー。今回はRDTAです。
大ヒットしたからこそバリエーションを多く展開できるわけですが、それだけGalaxiesシリーズが好評だということでしょう。
このアトマイザーの特徴
- ヒット製品Galaxies MTL RDAをアップデートさせたかのような機構とデザイン
- リアルにタイトドローを楽しめるMTL専用機
あえて結論から言いましょう。正直めちゃくちゃ良いです。MTLを愛する全てのVAPERさんに。
では早速詳細をレビューしていきます。
商品提供:Vapefly
詳細
Galaxiesのヒット以前、Vapeflyは日本ではほぼ無名のブランドだったのですが、今では商品リリースの度に話題になるメーカーになりました。
MTLに特化したアトマイザーは各社からのリリースラッシュが続きますが、その中で最も受け入れられていると言っても過言ではないのがこのシリーズ。
製品クオリティーも向上しているように感じます。どうです?コスパの良い機種には見えないクオリティですよね。
RDTAとは、RDAのデッキの下にタンクをドッキングさせた”いいとこ取り”の製品です。
RDAのダイレクトな味を楽しめるばかりでなく、タンクがあるので頻繁にリキッドをチャージする手間もありません。
デメリットとしてはタンクの分だけ全長が高くなってしまうことが挙げられます。また、見た目も好き嫌いがあるかもしれませんが、このGalaxies MTL Squonk RDTAはなかなかのルックスだと思いませんか?
スペック
どうでも良いですが、ドリチのスペックがcm表記になってますがmmの間違いですね。どんな巨大なドリップチップだよ、と。Vapeflyさんはスペックを細かくサイトに書いてくれるのでわかりやすいですね。
リキッド容量 | 2ml |
直径 | 22.2mm |
全長 | 28.5mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 41g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトム&サイドエアーフロー |
BF対応 | ◎ BFピン付属 |
素材 | ステンレススチール |
Vapefly公式サイトより
パッケージ・内容品
今回ご提供いただいたのはサンプル品のため製品版では付属品などに変更がある可能性があります。また、最終製品にはサンプルに付属しない説明書も付属します。
付属品はアトマイザー本体、仕様の違うドリップチップ、予備パーツ一式にビルド用ツール、コイルとコットンが付属します。
また、Vapeflyのアトマイザーに付属するプリメイドコイルは的確ですね。おまけを超えた仕様に合わせたものです。このGalaxies RDTAにはニクロムワイヤーを巻いた高抵抗コイルが付属します。
内容品一覧
- Vapefly Galaxies MTL Squonk RDTA アトマイザー本体
- エクストラドリップチップ
- BFピン
- 予備パーツ(イモネジ、Oリング、ガラスチューブ)
- ビルド用ツール
- プリメイド コイルx2(Ni80 Diameter:2.5mm 1Ω 26ga)
- コットン
- 説明書
分解
アトマイザーの細かい部分の詳細です。まずは本体を分解して構造を確認します。
写真のように大まかには3つに分解できます。
- デッキ&タンク
- トップキャップ
- ドリップチップ
デッキ&タンクパーツはさらに細かく分解可能です。
ドリップチップ
2つのドリップチップが付属します。透明な方はGalaxiesシリーズ共通のデザイン。くびれ形状の半透明なもので素材は公開されていませんがアクリルのような素材。その為リモネンなどを含むリキッドで使う場合はクラックに注意する必要があります。
もう一つの黒いものは形状だけでなく内径も細くなっています。
どちらもテーパーデザイン。口元にかけて徐々に内径が絞られているMTL仕様のドリップチップです。
トップキャップのドリップチップ取り付け部分は510企画なので、付属品以外の汎用品を取り付けることもできます。
透明:全長16mm、露出部の高さ11.5mm、外径16.5mm、内径4.5→3.5mm(逆テーパー)
黒:全長19.1mm、露出部の高さ15mm、内径3.3→2.5mm(テーパー)
トップキャップ
デザインが非常に良い!特にトップ部分のヒートシンクが機能性以上のルックス的な魅力を感じます。
トップキャップにはGalaxiesシリーズ共通の銀河と星座をモチーフにしたエングレービングが入ります。
その模様の中に紛れ込ますようにエアホールがあります。実用性重視の横一直線に直径の違うエアホールが並んだものです。
トップキャップを回すだけでエアホール調整が可能。
内径のバリエーションは 0.7mm / 1.2mm / 2.0mm(実測なので多少の誤差あり) そのエアホールが左右対称2つづつ空いているのには理由があります。
トップキャップの6つのエアホールが空いている反対側、対角線上にはさらに3つのホールが空いていて、トップキャップを回して穂調整することで、片側/両側を開く切り替えができます。
つまりエアフローのバリエーションは6種類です
- 0.7mm
- 1.2mm
- 2.0mm
- 0.7mm x2
- 1.2mm x2
- 2.0mm x2
更にホールを中途半端な位置でトリミングできるので、事実上無段階にエアホール調整が可能と言っても良いでしょう。
特に一番ドローを絞ると0.7mmエアホールよりドローを重くできるのでリアルタイトドローを実現できる数少ないアトマイザーだと言えます。MTL派のユーザーにはたまらない仕様です。
どのバリエーションもMTLに合わせたドローです。
トップキャップを外して見ると対角線上にエアホールが空いているのがわかりますね!ドリッパーバージョンのレビューでも書きましたがこの横並びのエアフローが一番実用的だと思います。
キャップの内側には凹凸が彫られていて、デッキのストッパーとして機能します。ストッパーがあるので、トップキャップが完全フリーでくるくる回らずに、一定の場所で止まるので、トップキャプをつまんでのMODからの着脱が可能です。
トップキャップ裏は一風変わったデザイン。ドーム形状なのですが真ん中、ドリップチップに続く所に出っ張った部分があります。
これですね。ファンネル形状とも違う短いチムニーのようなもの。メーカーサイトを見ると”Super Assemble Chamber”(超集合チャンバー)ミストを集めるイメージなのでしょうか。これが味にどう影響が出るのか。
デッキ
2ポスト2スレッドのシングルコイルに特化した配置です。デザイン的にはスタンダードなRDTAという印象ですね。
RDTAはデッキ下にタンクを設置するのでどうしてもこのようなデザインになってしまいますが、このGalaxies RDTAならではのユニークな点ももちろんあります。
まず、ポストのコイルクランプ部分はシンプルな横穴式。ビルドの時にコイルのワイヤーが逃げずらい加工がされていてビルドしやすそうです。ポスト全体に金メッキ加工されているのもポイント。
そしてポストのイモネジとは別にもう一組イモネジで調整する部分がありますが、これはエアフローの調整に使います。
デッキにはボトムエアフローホールの他に、2箇所のサイドエアフローホールも配置しています。
ボトムエアフローの穴がめちゃくちゃ小さい!DLさせる気がない特化型アトマイザーです。
イモネジを緩めることで、サイド部分のエアホールを調整できるんです。ボトムの小さなエアホールだけではいくらトップキャップのエアホールを開いても一定以上に空気を通すことができないので、ドローは重いままです。
ドローを軽くしたい時にはこのイモネジを調整して、サイド部分のホールを開いてやる必要があります。
これはGalaxies MTL RDAでも採用されていた方式ですね!
個人的にはデッキのエアホールサイズをドローに合わせて調整することで、空気の流れが早くなり、冷却効果とミストを運ぶ力が増し、味に良い影響があると思っています。
なのでデッキエアホールを簡単に微調整できる機構は大歓迎です。
チャンバー容量は狭く、ポスト上にはあまりスペースはあまりなく、コイル直上にSuper Assemble Chamberがくるイメージです。
更にデッキの横にはコイルジグを置くための溝が彫られていて、ビルドしやすさに配慮しています。
リキッドをチャージする時は、このように円筒形のパーツにユニコーンボトルを突っ込んでリキッドをタンクに注ぎます。
ここにはスプリングが仕込まれていて、リキッドボトルの先端で押すことでタンク部分にリキッドを注ぐノズルが顔を出す仕組みです。
そのため、リキッドを注ぎ終わった後はリキッドが逆流して漏れるリスクが軽減されています。
ただ、ユニコーンボトルでないとリキッドチャージができません。先の太いスポイトボトルは不可。しかもスプリングが固くて結構強く押し込まないとチャージできず、まっすぐにボトル先端を押し付けないとボトルの先が曲がってしまうことも。
もう少しスプリング弱めでも良かったかもしれません。
タンク
タンク部品の分解は簡単です。工具無しでも取り外しすることができます。
タンクパーツをつまんで、回してやるだけで簡単に外せる仕様。昔のRDTAは工具を使って分解するものがほとんどでしたので、いつからかこの構造がRDTAの標準になっ他のですごく便利ですね。
タンクはこのように金属のベースパーツと、ガラスチューブで構成されています。
ここにリキッドを2ml蓄えることができますが、コットンの足をタンク底まで落としたい場合はその分容量が減ってしまいます。
ポジティブピン
アトマイザー底面にはGALAXIES MTL RDTA、デザインと製造がVapeflyによるというエングレービング入り。
ポジティブピンはかなり出っ張っています。実測1mm。ハイブリッド接続のメカニカルでも十分使えるスペックです。(ただし、製品には誤差があるので実測するなど状態確認した方が良いでしょう)
更にスコンクMODでも使えるBFピンも付属。ボトムフィーダーに対応しています。
スコンカーで使う場合のリキッドの出口はタンク部分にあり、BFボトルから供給したリキッドはRDTAのタンクに注がれますので、リキッドが逆流することもなく、タンクにリキッドを注げるので非常に便利です。
ビルド
ではビルドしていきましょう。Vapeflyのプリメイドコイルは実際の使い方にあったコイルをセレクトしているので、このコイルをお手本に組んでいこうと思います。
まずはデッキのイモネジを緩めてコイルを挟めるように準備しておきます。
プリメイドコイルをそのまま使おうかと思ったのですが、巻き数が多く立ち上がりが悪そうだったので、そのままお手本にして巻き数だけ減らしました。
高抵抗がMTLのセオリーですが、タイトドローの場合立ち上がった後はワイヤーの質量が大きいと発熱量と釣り合わずにミストが熱くなってしまうため、抵抗値を気にしすぎるのはあまりよろしくないと僕は思います。
Ni80 / D2.5mm / 6raps / 0.6Ω
コイルジグを固定する場所があるのですが、26ga程度のワイヤーでは必要性をあまり感じません。しかし、28ga以下のワイヤーだと柔らかいのでジグを固定する場所があるとかなり便利です。
コイルを固定した後は、ワイヤーをポストに沿わせて曲げてやり、側面でカットするのが良いでしょう。
固定時に気がついたのは、ポストとイモネジの間のスペースが少ないので、ラフにワイヤーをはめ込んで締めていってもちゃんと固定される点です。ビルドしやすいですね。
コイルの位置はボトムエアフローのセオリー通り、エアホール直上にセット。
ただし、ホールに近すぎるとコットンから供給されたリキッドが伝い漏れしてしまうので近づけすぎに注意。
サイドエアフローとの関係性もあるので、サイドエアフローが交わるポイントに設置するのが良いと思います。
後はウィッキングです。コットンレッグをタンクの底まで落とした方がリキッドの供給には有利ですが、見栄えが悪いのとタンク容量を狭めてしまいます。
基本的にはタンクのガラスにかからない程度で良いと思います。
吸うときに傾けてコットンにリキッドを浸透させることを意識してやれば問題ありません。
MODに載せる
スリムな22mmサイズでマッチングは良好です。ボリューム感のあるMODだと浮いてしまうかもしれません。
22mmの魅力ってサイズ感以外にも「デザインが詰まっている感じ」がするんですよね。24mmだとかなり工夫したデザインじゃないと間延びして見えてしまうんですが、22mmは人間が自然に感じる程よいサイズなのかもしれません。僕だけかもしれませんが。
みんな気になっているアトマイザーだと思うので今回は搭載例多めです。割とどんなMODにも合うと思います。
感想
なんというか… 全部乗せですね。今までリリースされたRDTAの良いところだけを集約して、それにVapeflyの独自性をマウントすることで、オリジナリティーも感じる製品にうまく仕上げています。
タンク部分の構造は今までリリースされた他社製品を参考に作られており、実用性十分。
そこにGalaxiesシリーズの独自性を感じるデッキをアレンジして搭載。特にエアフローデザインが特徴的ですから、そのユニークさはそのままに、更にボトムエアフローを搭載。
実用的な横一直線に並んだエアホール調整をキャップに搭載することで、ルックスよりも実用性を重視しています。
ただ、僕的にはヒートシンクデザインをプラスすることで、RDTAのデザインの方が好きですけどね!
使った感じはリアルなタイトドローMTL RDTAでした。
ただドローを絞れるだけではなく、デッキエアホールも調整することができるのが好印象。ドローに合わせた調整が可能です。
反面、調整が面倒な人には向かないかもしれませんが、イモネジを抜いちゃっても底まで味に影響があるイメージはありません。
ただ、ものすごく絞りたい時はサイドエアフローは閉じた方が良い印象です。ボトムだけの方がおいしい。
味もかなり良いです。ちゃんと上品にミストが絞り込まれているのにダイレクトさを失わないのが良い!
僕にはシングルホールの0.7mm仕様だとドローが重すぎるので、0.7mm x2で楽しんでますがおいしいですね!
まとめ
正直かなり評判の良かったMTL RDAの改良版という印象で、機能的にもルックス的にも味的にもこれを超えている印象です。
また、MTLと名前がつくものの、ドリップチップで絞るなど小手先で誤魔化しているアトマが多い中、これは本当のMTLを体感できる数少ないアトマイザーでもあります。
タンクの分の長さが許せるあなたにはこちら!これはかなり良いやつですよ!
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