VANDY VAPE「バンディーベイプ」のVAPEアトマイザー、Phobia V2 RDA「フォビア バージョン2」のレビューです。
Alex from Vapersがデザインする爆煙ドリッパーのバージョン2。デッキは共通、エアフローデザインは一新。よりリキッドリークに強く、自分好みの味に調整可能な構造を採用したPHOBIA最新作!
このアトマイザーの特徴
- YouTubeチャンネル、Alex from Vapersとのコラボレーションアトマイザー第2弾
- 24mmサイズ デュアルコイル専用の爆煙RDAアトマイザー
- ハイブリッド接続に対応した仕様
詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
詳細
今回のPHOBIA V2 RDA、その名前の通り初代PHOBIAのバージョン2、アップデートバージョンです。
初代PHOBIAのレビューはこちらをご覧ください。
PHOBIAは有名YouTuber「Alex from Vapers」とのコラボアトマイザー。今回のバージョン2も同じくAlex from Vapersがデザインを担当。
バージョン2となる本作は、ロゴやデッキに共通性を感じるものの、エアフローデザインは一新されているのも特徴。
デザインもまるっきり違いますね。
デッキは初代PHOBIAと同じポールレスデッキ。
しかし、コイルクランプ部の中央に設けられていたボトムエアフローのエアホールが見当たりません。
このバージョン2、エアフローはサイドエアフローに変更されています。
サイドエアフローとは言っても、単純なものではなく、傾斜した側部空気流式になっていて、側面から取り込まれた空気は、斜め下方に向けて取り込まれる方式です。
コイルボトムにも空気が届くように工夫されていますね。
しかし、ボトムエアフローと比べて味はどうか?使ってみないと答えは出ません。
ボトムエアフローの方が味的には有利に思えますが、リキッド漏れを考えると合理的な構造であることは間違いありません。
また、サイドエアフロー式に変更になったことにより、シングルコイルビルドにも対応しました。
カラーは定番カラーを中心とした4色展開。少ないカラーながらマッチさせやすいカラーバリエーションです。 Matte Black / SS / GumMetal / Rainbow
スペック
直径 | 24mm |
高さ | 25.2mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 46.4g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT / 510DT(アダプター) |
コイル | RBA デュアルコイル/シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー |
素材 | ステンレス |
BF対応 | ◎ BFピン付属 |
メーカーサイト | http://www.vandyvape.com/atomizer/rda/atomizer/rda/phobia-v2-rda/ |
パッケージ・内容品
パッケージを開封していきます。
VandyVapeはコロコロパッケージデザインが変わりますね。そういえば初代Phobiaが発売された頃はプラスチックケースで統一されていたのですが、破損が多かったのでしょうか?最近は以前のペーパーボックスに逆戻りです。
前面にはメーカーロゴ、PHOBIA V2 RDAのロゴマークに、デザインを担当したAlex from Vaporsのロゴが入ります。ドクロのシルエットの窓付で製品そのものが見えるのも特徴的。
背面には内容品情報などのインフォメーション。側面にはシリアルナンバーや、偽造防止のスクラッチ式QRコードの入ったステッカーが貼られています。
内容品一覧
- VANDY VAPE Phobia V2 RDA 本体
- エクストラ810 ドリップチップ
- スペアパーツ一式(Oリング、ネジ、バネ)
- 510用ドリップチップアダプター(プリセット済み)
- ツール(スクリュードライバー、六角レンチ、コイルレッグカット用ジグ)
- プリメイドコイル(Fused Clapton Coil)
- マニュアル(英語)
十分すぎるほどの付属品。特にドリップチップが充実しています。
マニュアルには英語を始め、各国の言語が用いられていますが、残念なことに日本語での記載はありませんでした。
外観
まずはルックスからですが、初代PHOBIAとは異なるデザインです。
これは、エアフローデザインが変更になったことによるデザイン変更でしょう。
トップキャップが2ピース構造になったこと。そして、エアホールが側面上部に移った事により、デザイン変更を余儀なくされたと思われます。
個人的には初代PHOBIAのデザインがかなり良かったと感じているだけに、このV2のデザインは悪くはないもののとりわけ優れているとも感じません。
分解
まずはPHOBIA V2 RDAを軽く分解して、構造ごとに分けてみます。
このように3つの部位に分けることができます。
- ドリップチップ
- トップキャップ&スリーブ
- デッキ
デッキはさらに細かいパーツに分解可能。
パーツ点数が少ないので、リキッドの味を完全に変えたいときなど、洗浄する手間が少なくて済みます。
ドリップチップ
ドリップチップ取り付け部はハーフインチサイズ(810DT) 同じサイズの汎用ドリップチップを取り付け可能。トップキャップ側にOリングが設けられています。
付属のドリップチップは十分すぎる付属内容で、3つのバリエーション。そしてさらに510DTアダプターが付属します。
プリセットされているのは、黒い樹脂製のドリップチップ。外径が大きいので、咥えるというよりも唇を添えるように使うことが想定されているデザイン。周囲にはギアのような飾りが入っているのも特徴的。
全長11.2mm、露出部の高さ7mm、外径19.2mm、内径9.5mm
半透明な樹脂製ドリップチップ。こちらはさらに外径が大きく、高さが抑えられたもので、これも唇を添えるように使うことを想定してデザインされています。
全長8.8mm、露出部の高さ4mm、外径21.8mm、内径9.5mm
クリアな半透明樹脂製のドリップチップは810DTとしてスタンダードなデザイン。
全長11.7mm、露出部の高さ7.5mm、外径18mm、内径10mm
内径が細い汎用510DTを取り付け可能な樹脂アダプターも付属します。
トップキャップとエアフローデザイン
サイドエアフローホールを備えたスリーブとトップキャップ。
2ピースでエアフロー調整機構を備えた構造。
スリーブ側のエアホールは、斜め下に向けてエアーを取り込み3箇所のホールが中央に向けて取り込まれるようになっています。
それぞれに同じようにエアホールが空いていて、合わせ具合でドロー調整が可能。
全開から、ちょっとずらして使ったり、部分的に塞いだりしてドローを調整します。
ただし、エアホールを片側1つは完全に塞げますが、2つ塞ごうとすると反対側に空いているエアホールが開いてしまうのでこれ以上は塞げません。
ドローを絞るのであれば、ホールを完全に塞ぐのではなく、中途半端に開いた方が絞れます。
なお、片面のエアホールのみを完全に塞ぐことはできません。左右対称に開きます。
キャップの裏側はドーム型ですが、エッジ部分が丸くなっているだけで、上部は平に近い構造。
デッキにスリーブをマウントするとわかることですが、コイルからトップキャップ上までの空間に余裕があることがわかります。
コイル設置高に自由度を感じる仕様となっています。
キャップとデッキには周り留め。凹凸をはめ込んで使用します。
そのため、エアホールは一定の位置で固定されるようになっています。コイルにエアーが当たる最適な位置で固定されます。
デッキ
デッキは4スレットのポストレスデッキ。このデッキ、シングルコイルとデュアルコイルに対応しています。シングルの場合はコイルを中央部に固定します。
ジュースウェルは底から5mmほどの深さが確保されていますが、横側はウィックレッグを置いておく場所になるため、中央部にしかリキッドを貯められないので、保持量はあまり多くはないでしょう。
コイル固定部の作りは初代PHOBIAと共通。横向きにスクリューをねじ込むタイプ。
デッキ側面には両側に”PHOBIA V2 RDA”のロゴマークが入っています。
プリセットされているイモネジは六角レンチで操作するものですが、予備としてプラスドライバーで操作するイモネジが付属するので、好きな方を使うことができます。
ポジティブピン
デッキ裏から見ていきましょう。デッキの裏にはPHOBIAとにAlex from vapersのロゴ、そしてVandy Vapeが製造していること、シリアルナンバーなどがエングレービングされています。
ポジティブピンは最初からかなり出っ張っています。実測0.8mm。
さらにダプルピン仕様なので調整も可能。
構造的には可能なのですが、締め込まない状態ではネジのガタが大きく、精度があまりよくないのはVandy Vapeアトマイザーの弱点。そのため緩めて使用するのはあまりオススメできません。
アトマイザー側のスクリューのネジ部分が細いのもあまりよくありません。過去に折れたこともあります。
正直シングルピンの方が安全だと思います。ここだけは見直して欲しいポイント。
インシュレーターはネガティブ側をカバーするタイプで、特にハイブリッド接続のメカニカルでの使用時に、短絡を防ぐようになっており、メカニカルでの使用も視野に入った仕様を採用しています。
ハイブリッド接続とは、アトマイザーのポジティブピンを直接バッテリーのプラス端子に接続する方法です。間にMODのコンタクトピンを挟まないので、通電性がよく、立ち上がりが早いメリットがありますが、アトマイザーのポジティブピンによっては、ネガティブ側とポジティブピンが両方バッテリーに触れてしまい、ショートしてしまう危険性があります。
そのため、アトマイザーのスペックにとってはハイブリッド接続は大変危険です。
しかし、このアトマイザーは絶縁体であるインシュレーターでネガティブ側を完全にカバーしています。
万が一ポジティブピンが脱落したり、バッテリーのポジティブプレートが曲がって、湾曲してもショートしないような仕様になっています。
ただし、インシュレータの破損等100%の事故防止にはならないので、バッテリー収納の都度の状態確認は変わらずに必要ですが、それでも安心できる仕様です。
スコンカーMODでも使えるように、リキッドが通る道が中央に空いているスコンクピンも付属。
リキッドの出口上部はカバー状になっていて、勢いよくボトルをプッシュしても上に向けて発射しないようになっています。
ただ、出口がジュースウェルの底と同じ高さなので、ボトルをプッシュするとウェルにジュースが満たされますが、ボトルを押すのをやめると、ウィックに染み込みきれないリキッドはボトルに逆流してしまう仕様です。
ビルド
それではビルドです。
カンタル24ゲージ、3.0mm軸、6巻
ポストレスデッキのビルドは予めコイルレッグの長さを決めておく必要があり、慣れないと難しい。。かったのは過去の話。最近ではコイルレッグ切断用のジグがついているアトマイザーがほとんどで、このPHOBIA V2 RDAにも階段状のジグが付属。
「8」に目印がついているので、これにマウントしてレッグをカットすれば良いだけです。
乗せて余った部分を下からカットするだけ。非常に簡単です。
初めてビルドするときは表記に従ってカットし、それでコイルの高さを確認したあとは、次のビルドからは好みに合わせて微調整すると良いと思います。
今回は高めの位置にセットしたいので「9」の場所にマウントしてコイルレッグをカットしました。
エアホールと合わせてもこの通り。コイルボトムにもエアーが供給されるようになっており、トップまでの空間にも余裕があります。
あとはウィックを通して、ジュースウェルの底まで届かせてやれば完了です。
MODに載せてみました
感想
見た目は初代PHOBIAの方が好きなのはあくまで筆者の好み。
このV2も決して悪くはありません。ただ、メカチューブなどで使いたいときは初代の方が。。。それも好みでしょうね。
ではPHOBIA V2の個性は?
- 見た目は初代の方が好き(あくまで個人の好み)
- DL専用!デュアルコイルドリッパー!シングルの場合はクラプトン前提MTLはできません!
- ドローは、ほぼ抵抗感のないスカスカドローから、多少抵抗感のある軽めのドローまで
- 吸気音はかなり静か
- エアフロー位置が高いので漏れには強い
- エアフロー構造変更により、味の調整幅が広がった
ただ、味に関してはこちらの方が好みですね。あくまで個人的な好みですが。
ボトムエアフローから、サイドになったので味的にどうなんだろう?と心配したのですが、斜め下に向けて、しかも3箇所が中央に集合するエアフローが良い影響を及ぼしているようです。
また、サイドエアフローなので、自分好みの味に近づけることもできます。ボトムエアフローももちろん美味しいのですが、基本的にエアホール直上がセオリーなので調整幅はあまりありません。
初代PHOBIAもリキッドリークには強かった印象なのですが、エアホールが上部に移動されて、より漏れにくくなっています。とはいえ、ドリッパーですから、並々とウェルにリキッドを保持したまま持ち運べばもちろん漏れます。あくまで日常立てて使っていて、という限定付きですが。
また、ドリップチップからダバーッとリキッドを垂らしても漏れる心配はないので、スコンカーではなくノーマル仕様でも便利に使えますね。
まとめ
総括すると、美味しいには美味しいのですが、これじゃなきゃ!感は正直感じないですね。でも、見た目が好きだったら、爆煙ドリッパーとしてはよくできていると思うので、買わない理由にもならないのですが、決定打には欠ける印象。
爆煙ドリッパーを持っていない人に「買いたいんだけど」と相談されれば、「良いんじゃない?」とも答えますが、たくさん持っている人に同じことを聞かれれば「別に買わなくても」と答えます。
ただし、ルックスに心惹かれた人は買っても間違いはないと思います。
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