ADVKEN(アドビケン)のVAPEアトマイザー、MANTA MTL RTA「マンタ」のレビューです。
昨年後半から今年にかけて様々なメーカーからMTL(マウス・トゥ・ラング)タバコのようなタイトドロー向けのアトマイザーがリリースされるトレンドが続きますが、ADVKENからはMANTA RTAのルックスそのままのMTLアトマが登場しました。
このアトマイザーの特徴
- MANTA RTAそのままのルックス
- シングルコイル専用のMTLアトマイザー デッキサイドエアフローが特徴!
それでは早速レビューしていきます。
商品提供:VapeSourcing
詳細
見たことのあるルックス。
見た目はManta RTA(24mm、デュアルコイルの爆煙RTA)そのままです。シリーズ共通のデザインが特徴。
デッキはシングルコイル専用の2ポストデッキです。ボトムエアフローですが、デッキのエアフローホールはポスト側面から供給される構造です。
デッキだけ見るとMTLアトマとは思えませんが、エアホールは小さいんですよね。
カラーバリエーションは全5色です。シルバーはポリッシュっぽい感じです。
スペック
リキッド容量 | 2ml(3ml) |
直径 | 24mm(バブルチューブ 27mm) |
全長 | 31.2mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 48.5g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | http://www.advken.com/ |
パッケージ・内容品
マンタと海の写真を使ったパッケージデザインは前作と同じ写真の使い回し製品名が違うぐらいの共通パッケージです。細かく見ればロゴの大きさなどが大きくなっているなどの変更点はあれどほぼ同じデザインですね。
スリーブの中にさらにパカっと開く小箱が入っています。SNSフォローしてね!カード入り。
内容品一覧
- ADVKEN MANTA MTL RTA アトマイザー本体
- 予備パーツ(イモネジ、Oリング、バブルガラスチューブ)
- ビルド用マイナスドライバー
- プリメイド クラプトンコイル
- コットン
- クリーニングクロス
ビルド用のドライバーはビットの頭みたいなやつです。本体と予備パーツ、コイルにコットン。そしてクリーニングクロスまで入っています。説明書は付属しませんが、RBA製品なので特に問題は感じません。
デザイン
チャンバーにはMANTAのロゴマークが入ります。前作では白でペイントされていましたが、今作はボディーカラーで統一されていて、サイズも小さくなり、さりげない程度の控えめな主張に止まっています。
AFCパーツに入っている、3つの輪が連なったマークのようなものも前作共通です。ADVKENがリリースする他の製品には入っていません。MANTA専用のマークです。
分解
それではまずは大まかに本体を分解して構造を見ていきます。
構造体ごとにざっくり分解するとこのような構成です。
- ドリップチップ
- タンク
- デッキ
タンクとデッキはさらに細かいパーツに分解できます。
ドリップチップ
それでは上部のパーツから順番に見ていきます。
ドリップチップ取り付け部分は510規格なので、付属品以外の市販の510ドリップチップに付け替えて使用もできます。
付属品は飴色の樹脂ドリップチップ。ウルテムのような質感ですが、素材は非公開です。ボトム部分にMANTA MTL RTA文字入りの専用品です。内径は4.15mm(実測)ストレート。
MTLアトマイザーらしい内径が細めのドリップチップです。
全長17mm、露出部の高さ12mm、外径11mm、内径4.15mm
タンク
次はタンク部分です。まずはリキッドチャージについて。
リキッドをチャージする時は、スクリュー式のトップキャップを外します。トップキャップには滑り止めを兼ねた模様が刻まれているので、厚みが薄いパーツですが工具無しでも簡単に回すことができます。
トップキャップを外すと大きなリキッドチャージホールが。スポイトボトルなど先の太い容器でも全く問題なくリキッドをタンクに注ぐことができます。
いちいちキャップを取り外さなくてはいけませんが、その分しっかりとロックできるメリットがあります。
携帯時に不意に開いてしまうことがほぼないので安心です。
そして、タンク部分は独立したパーツで構成されているので、逆さまにすればタンクにリキッドが満タンに注がれていてもデッキを外すことができます。
しかも。ガラスチューブは上下の金属パーツにしっかり挟まれているので、外れる心配もありません。
リキッドが残っていてもリビルドやリウィッキングができるのでリキッドを無駄にしません。
タンクは上下の金属パーツを、ガラスチューブで挟み込む構成です。ストレートガラスチューブの他に、一部が盛り上がったバブルチューブが付属します。
前作MANTAの特徴でもあったバブルチューブ。その後、他のメーカーでもほぼ標準と言えるほどの普及が進んでいますが、ADVKENはその先駆けであったと思います。
標準のストレートガラスチューブは2ml、バブルチューブは3mlとリキッドの容量アップして便利に使うことができます。
ただ、ガラスチューブ部分が27mmサイズになってしまうのと、ガラス部分が出っ張ってしまうので破損のリスクが増すデメリットもあります。
容量が1mlしかアップしないので、見た目の好みで選ぶのが良いと思います。
チャンバー上部は段階的に絞られていくデザイン。チムニー内径4.5mm、チャンバー直径17mmです。
ボトムエアフロー
空気はデッキの下部から取り込むボトムエアフロー構造です。エアフローホールは対角線上に2か所あり、その周囲にはエアーの取り込み量を調整するためのエアフローコントロールリング(AFC)を装備しています。
このAFCを回すことでホールの大きさを無段階で好みのドローに調整することができます。
このAFCはデッキパーツにOリングではまっているだけなので、クリーニングの時などは外すこともできます。
デッキ
デッキはRDAではポピュラーなデザイン。
まるでデュアルサイドエアフローのような構造です。このデッキデザインはRTAでも増えてきている一般的なデザインですが、多くがDL専用のアトマイザー。リキッドの味をダイレクトに味わえるデザインです。
ジュースチャンネルはリキッド消費の少ないMTLアトマイザーにしてはちょっと大きめ。そして、コットンレッグを置くスペースが大きく取られています。
ボトムエアフローでありながら、デッキの下からではなく、サイドから供給する構造なのでボトムからは漏れ出す心配がないので、コットンからの伝い漏れリスクが少ないのも特徴です。
コイル固定部は横に溝が彫られたデザインです。固定ネジはイモネジ で、マイナスドライバーで操作します。ポストとネジの間のスペースが少々大きいので、細いワイヤーで巻く場合はしっかりとネジで挟み込むように注意する必要があります。
チャンバースペースはこのようになり、MTLアトマイザーらしく仕様。ポスト上の空間があまりなく、コイルの調整幅は狭めです。
ポジティブピン
ポジティブピンを確認するためにデッキの裏側を見ます。
裏にはADVKENとMANTA MTLのエングレービングが入ります。シリアルナンバーなどは刻まれていません。
ポジティブピンの出っ張りは実測で0.7mmほど。十分です。
ピンはデッキのポジティブポール固定ネジ兼用なので、緩めて調整できません。
ビルド
それではビルドです。ビルドの前にドローを確認しておくと、タイト目のDL〜重めのMTLまで対応するドローです。しかし、デッキエアフローのデザインやサイズ的にあまりタイトなドローは得意ではないと思いますのでそれに合わせてビルドしていきます。
キットに付属するプリメイドコイルもクラプトンコイルですし、MTLアトマイザーですが少々軽めのドローで運用するのが◎だと思います。
今回は単線で巻いていきます。デッキとエアフローデザインを見て24ゲージほどでビルドしようかと思ったのですが、ちょっとだけドローを絞りたいのでもう少し細めのワイヤーで、その代わりに立ち上がりを重視してNi80 26ゲージ/2.5mm/6巻(実測0.68Ω)で巻いてみました。
細めのワイヤーでビルドする場合、イモネジ とデッキポストの間のスペースにワイヤーが入ってしまうとしっかりと固定されれないので、イモネジ でワイヤーをしっかりと挟み込む必要があります。しっかり固定します。
コイルを固定して、コイルの高さや位置を微調整したら余分なコイルレッグをカットします。カットするときはワイヤーを横に、溝に沿って逃がしてやります。ポストのへりでカットしてやるとワイヤーがチャンバーと接触して短絡するのを防ぐことができます。
ドライバーンしてホットスポットを除去し、コイルの形を整えます。
最後にウィッキングすれば完成です。
ジュースチャンネルがかなり広いので、コットンレッグを多少多めに残してやってスペースを埋めないとその部分からリキッドが漏れてしまうのでしっかりウィックで埋めます。
MODに載せる
MTLユースのRTAにしてはボリューミーな24mmサイズ。ですが全長が短いのでマッチングは悪くありません。ただ、ブラックカラーは艶のあるペイントなので、カラーと質感がマッチするMODはあまりありません。
同じくブラックカラーが差し色になっているMODでもグロスとマットの質感の違いがあるのであまりマッチしていません。
オレンジがメインカラーですが、樹脂部分が光沢のある黒なのでマッチします。
マットなブラックですがこちらは悪くないかも。
感想
デッキ構造から受ける印象通りのダイレクトな味です。リキッドの味を直接感じるようなみずみずしいウェットなミストが楽しめる数少ないMTL RTAです。
ドローは少し重めのDLから程々に思いMTLまで対応します。
構造から、あまりタイトドローには向いていないように感じましたが、実際に使ってみるとAFC全閉のタイトドローでもおいしく使えました。ただ、DLの方がおいしいですね。少し重めのDLで使うのがマッチしていると思います。
価格も安く、ビルドも簡単。そして見た目も悪くなく、味も美味しい。
中々良いアトマイザーだと思います。
ただ一点だけ気になる点が。高音域の吸気音が耳障りです。
ボトムエアフローから取り込んだ空気を、デッキの側面から供給する構造で、空気の経路がストレートではないからかもしれません。全域で「スピーーーー」という高めの音が。そしてエアフロー半開ほどでから完全に「ピーーーー」という笛なりに変わります。
まとめ
ストレートなボトムエアフロー構造のMTL RTAとはまた違った味を楽しめるアトマイザーです。
笛鳴りが若干気になりますし、特定のドロー(丁度半分ぐらい)では盛大に「ピーー」と鳴ってしまうのだけはいただけませんが、それ以外はビルドも簡単で運用も良く、悪いところが見当たりません。
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