HELLVAPE(ヘルベイプ)のVAPEアトマイザー、Dead Rabbit RTA「デッドラビット」のレビューです。
HELLVAPEの人気シリーズ Dead Rabbitから、爆煙ユースはそのままに、利便性を向上させたRTAバージョンがリリースされました。発売前から話題の製品、性能は?ドリッパーとの違いは?
このアトマイザーの特徴
- トップエアフローでリキッド漏れを気にしない!
- 25mmサイズの爆煙専用タンクアトマイザー
トップエアフローの漏れにくい構造は良い!のですが、取り込んだ空気をそのまま斜め下に当てる構造なので、「機構的に味が出なさそうだな」と思いきや、ちゃんと味の出るおいしいアトマイザーでしたよ!
詳細をレビューしていきます。
商品提供:VapeSourcing
詳細
ネーミングからも分かるように、このアトマイザーは人気ドリッピングアトマイザー『Dead Rabbit RDA』のRTAバージョンです。
Dead Rabbit RDAには、ノーマル24mmバージョンと、SQと言う22mmバージョンがありますが、RTAバージョンはノーマル24mmバージョンをタンクにしたポストデザインを採用しています。
ポップなテイストのうさぎをモチーフにしたロゴがアイコンです。
このシリーズは、有名YouTuber『Heathen』とのコラボレーションアイテム。Heathenによってデザインされています。
シリーズ特徴の『うさぎの耳』デザインのポスト形状は健在。
まるでDead Rabbit RDAのデッキを、そのままタンクに収めたかのようなデザインになっているのが特徴です。
しかし、エアフローデザインはRDAバージョンとは少々趣が異なります。
写真はポストとエアホールを並べてたものです。
コイルの設置を考えるに、エアホールデザイン的にトップエアフロー、しかもそのホールはチャンバートップに設けられているので、コイルの冷却やミスト誘導に不利なデザイン。
シングルの場合に適切にエアーを当てるのは困難で、基本的にはデュアルコイル向きのアトマイザーと言えそうです。
同じネーミングのRTAバージョンですが、サイドエアフローに近いドリッパーバージョンとは味が全く同じとは言えないでしょう。
豊富な色展開。全8色が用意されているのが嬉しいですね。きっと気に入る色があるはず!
Purple / Gunmetal / Gold / Blue / SS / Rainbow / Black / Full Black
スペック
リキッド容量 | 2.0ml (バブルチューブ 4.5ml) |
直径 | 25mm(バブルチューブ 28.5mm) |
全長 | 37.0mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 60.0g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT |
コイル | RBA シングルコイル / デュアルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | トップエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | http://www.hellvape.com/rta/dead-rabbit-rta.html |
パッケージの開封
パッケージはペーパーボックス封入。全面にはHELLVAPEやDead Rabbit RTA専用ロゴ、そして製品が見える窓付き。背面には製品情報や内容品の詳細などがプリントされています。
同時に背面には製品偽造防止の為のスクラッチ式セキュリティーコード入りステッカーが貼られています。
内容品一覧
- HELLVAPE DEAD RABBIT RTA アトマイザー本体
- エクストラパーツ(810DT , 510DTアダプター , バブルチューブ)
- ビルド用ツール(六角レンチ、マイナスドライバー)
- 予備パーツ(Oリング、デッキネジ)
- ユーザーマニュアル(英語)
- Dead Rabbitステッカー
内容品はシンプル。プリビルドコイルやコットンはなく、本体と予備部品に、エクストラパーツ、ツールにマニュアルなどが入っています。
説明書は英語で書かれていますが、図解入りで言葉がわからなくてもわかりやすいものになっています。
外観
上下のローレットグリップ。そして”Dear Rabbit”をモチーフにしたロゴが印象的なアトマイザー。
Dead RabbitシリーズのRTAです。サイズは25mmm。
作りはかなりキレイですね。HELLVAPE製品は徐々にクオリティを上げてきており、最近の製品の仕上がりは過去のものを超えている印象。この個体は仕上がりといい、カラーもキレイです。
レインボーカラーはムラや質感がガサついているなどの製品も中にはありますが、ムラや部分的なハゲ、そして光沢がある質感が美しい仕上がりになっています。
デザイン的にもチャンバー部にロゴが入る以外の主張がなく、ハードさも感じながらもシンプルにまとまっている印象で交換が持てるデザインです。
ドリップチップ
トップキャップに810サイズのドリップチップを取付可能。
カラフルなレジン製のドリップチップ2つと、ステンレス製510ドリップチップアダプターが付属。
510ドリップチップアダプターを取り付けることで、内径の細い510DTを取付可能です。ツバ付きで取り外しに便利なアダプター。
プリセットされているのは、緑/黒のカラーリングのレジン樹脂製ドリップチップ。内径は途中まではストレートですが、エンド部がテーパー状に拡散するタイプです。
全長11.6mm、露出部の高さ6.5mm、外径17.2mm、内径 8.2→12.2mm(口元で拡散するタイプ)
エクストラとして付属するのは、同じくレジン樹脂製。黒/白カラーのものは、サイズや構造は全く同じもの。
全長11.6mm、露出部の高さ6.5mm、外径17.2mm、内径 8.2→12.2mm(口元で拡散するタイプ)
タンク
まずはリキッドチャージ方法から。トップリフィルでリキッドチャージ可能。
トップキャップ側面には、簡単に取り外すためのローレットグリップ加工されていて、使い勝手を向上させています。実用面だけでなく、見た目のワンポイントにもなっていますね。
キレイに加工されており、ローレット部分も面取りされているので、素手で掴んでもバリなどは一切なく、手を傷つけることもありません。
スレッド式トップキャップをはずしてチャージします。大きめのリキッドチャージホールで、先が太いスポイトボトルでももちろんチャージ可能です。
トップキャップのスレッド部分はスルスル回るので、取り外しにストレスは感じません。
また、ボトムリフィルにも対応する構造です。
そのため、タンクにリキッドが残っていてもデッキにアクセス可能な構造にもなっています。
タンク取り外しの時、スレッドに引っかかりもなく、ストレスなく回ります。
パイレックスガラス製のガラスチューブ。
標準のストレートチューブ(2ml)と、オプションパーツとしてバブルチューブ(4.5ml)が付属。
容量や見た目の好みで使う方をセレクト可能。
バブルチューブは一部が盛り上がる(直径28.5mm)デザインなので、ぶつけたときの破損リスクが高まるなどのデメリットはありますが、ノーマルタンクの倍以上のリキッドを入れられるだけでなく、見た目に迫力が出るのもポイントです。
チャンバートップはこのようにすり鉢状に拡散しているタイプ。上部に見えるのがトップエアフローのエアホールです。チムニー内径8.2mmと極太。
エアフロー
リキッドリークのリスクの少ないトップエアフローを採用。
デッキ下部からリキッドが漏れる部分がないので、リキッド漏れを心配しなくて良い構造ですね。正確に言えばリキッド漏れはゼロではなく、逆さまにすればトップから漏れる可能性はゼロではないのですが、通常使用する場合はほぼ考えなくて良いでしょう。
エアーの取り込み口はアトマイザー上部、タンクの上に設けられています。
よく見ると、エアホールが斜め下向きに向かって開いているのがわかります。
また、このエアホールにはドロー調整のためのAFC(エアフローコントロールリング)を装備。
AFCには2つの長穴があり、対角線上に配置。これを回して取り込む空気の量を無断階で調整可能です。
AFCは脱着可能。トップキャップをはずして分解できます。
AFCと本体には凹凸が刻まれていて、ストッパーとして機能。周り留めになっています。
デッキ
ポスト形状は、ユニークな「ウサギの耳」?デザイン
豊富なビルドスペースと豊富なポストホールが用意されています。
2ポスト4スレッドデッキ。デュアルコイルとシングルコイル両方に対応。
デッキサイズ20mm
ポストの形状のユニークさはDead Rabbitシリーズ共通のものです。
ポストレスデッキがせり上がったようなデザインで、ポストレスデッキのようなコイルビルドが可能なだけでなく、ポストレスの弱点である、コイルレッグのプリカット操作を簡単にしています。
ジュースチャンネルが大きく設けられているのも爆煙向けタンクには嬉しいポイント。VG比率が高いリキッドでも供給が滞らないように工夫されています。
デッキの底から上がった位置にポストが設置されているので、ポストの下にコイルレッグをカットできるスペースがあり、ビルドしやすいように工夫されています。
スペースがあまりないので、長すぎるコイルレッグは予めプリカットしておく必要がありますが、コイルをポストに触れさせた状態にすれば、カットする長さの検討がつきやすく、なおかつ少し長めにカットしておいてやれば、設置後にコイル高の調整が可能。合理的で利便性の高いポストデザインです。
デッキポストには、予めマイナスドライバーで操作可能なイモネジがプリセットされています。そして、オプションパーツとして六角レンチで操作可能なスクリューが付属。
それに合わせてツールも2種類付属するので、好みの方をセレクト可能です。
チャンバー下部とデッキには凹凸の接合部があって、この部分を合わせてはめる必要があります。
また、タンクとデッキを合わせたり、取り外すときはデッキが回転してハマるので、連動してポジティブピンも回るため、MODから取り外して操作する必要があります。
チャンバースペース。デッキポストの上にはもちろん空間的な余裕があり、コイル設置のための空間が確保されているのがわかります。
ポジティブピン
デッキ裏には各種刻印。HELLVAPEのロゴ、Designed by Heathen、シリアルナンバーなどが刻まれています。
ポジティブピンは金メッキ加工済み。通電性と耐腐食性を向上させています。
ポジティブピンの出っ張り具合は目視する限りあまり出っ張っているようには見えないのですが、実際に計測してみると1.03mmも出っ張っています。
これはポジティブピンだけでなく、絶縁パーツのインシュレーターもスレッド部から出っ張っているためにそう感じるようです。
インシュレーターが出っ張っているのは、ハイブリッド接続で用いたときに、ショートしないためでしょう。そういった配慮もしっかりと施されています。
ただし、ピンはしっかりと締め込んで使わなくてはなりません。
このポジティブピンはデッキポスト固定スクリュー兼用。緩めてもピンの出っ歯り具合は変わらず、ポストが緩むだけ、危険なのでしっかり締めて使用します。
ビルドする
ビルドはどこまで行ってもDL専用のアトマイザーなので、単線で巻く場合はデュアルコイルビルドに適しています。
シングル向きのエアフローデザインとは言えませんが、シングルの場合はクラプトン前提になるとは思います。
今回はデュアルでビルドしていきます。コイルレッグは予めプリカットしておきますが、デッキマウント後に高さが調整できるポストデザインなので若干長めにカットしておきます。
カンタル24ゲージ、3.0mm軸、6巻
チャンバースペース(エアホールの高さ)を考慮してコイルの高さを決めて、デッキに固定。
固定後にポスト下の余分なコイルレッグのカットが可能。ただし、カッティングプライヤーが分厚いものだとポストとデッキのスペースに入らない可能性があります。
コイルの向きや高さ、間隔を調整し、ドライバーンしてホットスポットを除去。
コットンを通し、適切な長さにカット。
コットンはジュースチャンネルの上にふわっと乗せる程度に設置します。
ビルド後はチムニーが太いので、上からコイルが丸見え。爆煙アトマイザーらしい見た目。
MODに載せる
デザイン良いですよね!作りも良いし、カラーとサイズがマッチすればバッチリ決まるのではないでしょうか。
このルックスは満足感高いですよね!
使った感想
ヒット商品のバリエーション、ということはさておき、トップエアフローの爆煙向けタンクは今年に入ってからかなりレビューしました。
MTL向け製品を除いてもVANDY VAPE MESH 24 RTA、Geekvape ZEUS Dual RTA、OBS Engine II RTA、AUGVAPE INTAKE RTA、KAEES Solomon2 RTAと5商品も。
このDead Rabbit RTAも含めて、一番お気に入りはAUGVAPE INTAKE RTAです。
何故か?味が良いからです。トップエアフローのRTAと一口に言えど、構造はそれぞれ全く違うもの。一般的なのが、取り込みはトップからでも、動線でボトムからコイルに供給するものが一般的で、何故かといえばそのほうがおいしいからだと思います。
デメリットとしては二重にチャンバーをすることでのボディーサイズアップが挙げられるので、どの機種もサイズが大きめだということ。
では、このDear Rabbit RTAはというと、純粋なトップエアフロー構造のRTAと言えます。
トップから取り込んだ空気を、斜め下に向けて入るものの、ボトムまで導いていません。
そのため、チャンバーを2重にしたり、エアチューブを必要としないため、デッキサイズが大きく確保できているのが特徴。しかし、コイル冷却やミストを運ぶという意味では不利で、ビルドを工夫してもコイルボトムの冷却性には劣ります。
そして、ドリッパー版のDead Rabbitと比較しても、ルックスは踏襲しているのは言うまでもありませんが、エアフロー構造自体が違うので、単純にタンクバージョンとも呼ぶことはできません。
それだけ言うのならこのアトマイザーはおいしくないのか?というとそうではないのが不思議なところで、リキッドチョイスによってはかなりおいしく吸えると感じました。
ただし、味の機微を感じるタイプ(繊細にフレーバーの一つ一つを感じる)ではなく、ヴェールをかぶったようにぼやけた感じなのですが、ドリッパーライクに甘みをダイレクトに感じるので、甘みが強いタイプではっきりした味、そしてVG比率高めのリキッドに向いていると感じます。
どのアトマイザーもオールマイティーではないので、リキッドに合わせてアトマイザーをチョイスすることを考えれば、これだけ個性があれば買う価値はあるのではないか?と感じました。
まとめ
人気製品には理由がありますね!漏れを気にせず使えるおいしいアトマイザーです。
構造的には不利だと思える部分もあるのですが、実際に使ってみると、「あれ?おいしい!」と感じてしまえば認めざるを得ません。
それだけでなく、ルックスも兼ね備えているのもポイント。愛着を持って使っていけるアトマになるのではないかと思います。
国外だけでなく、国内での入手生が良いのもその証拠!気になったら是非チェックしてみてくださいませ!
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