Ystar「ワイスター」のVAPEアトマイザー、Nuwa RDA 「ヌワ」のレビューです。
セラミックが使われた今までにないルックス。24mmサイズのデュアルコイルドリッパーです。
一目見ればそのユニークさが伝わると思いますが、見た目通りの普通じゃない素材を使って作られています。
RDAはステンレスなどの電気を通す金属をデッキに使用し、キャップには同じく金属もしくは樹脂素材を使うのが一般的ですが、このNuwa RDAにはセラミック素材が使われています。
この「変わりダネ」のアトマイザー、詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
詳細
Ystar Nuwa RDAのレビューです。
セラミックで作られた今までにない斬新なドリッピングアトマイザーです。
ちなみにセラミックとは?
狭義には陶磁器を指すが、広義では窯業製品の総称として用いられ、無機物を加熱処理し焼き固めた焼結体を指す。金属や非金属を問わず、酸化物、炭化物、窒化物、ホウ化物などの無機化合物の成形体、粉末、膜など無機固体材料の総称として用いられている。伝統的なセラミックスの原料は、粘土や珪石等の天然物である。
wikipediaより抜粋
セラミックは陶磁器イメージでしたが、かなり定義が広いようですね。
Nuwa RDAに使われている素材は”Ceramic”とだけ記載されており、詳細は不明ですが、質感は陶磁器のように滑らかで艶やかです。
ツヤっとした質感が今までにないルックスです。
しかし、見た目は斬新ですが、陶磁器のような素材なので落としたりした時に「破損」が気になります。
破損に関する記述はメーカーサイトや説明書にはありませんが、金属やガラスを軽く当てて見た感じではガラスのように割れやすい印象は受けません。大理石のような「石」っぽさを感じます。
しかし、割れない素材ではなさそう。取り扱いには注意が必要です。
ちなみに導電性はない絶縁体です。※ビルド時に確認済み。
導電性がない素材ではコイルに電力を供給できないので、オールセラミックではなく、デッキの一部にステンレスが使われています。
ちなみにですが、このNuwa「ヌワ」というのは、『中国の神話の母の女神』からその名前がつけられたようです。
だからパッケージに女神様のイラストが描かれていたのですね。
詳細を見ていく前にデッキを確認してみると、デュアルコイルビルド専用のポールレスデッキでした。
スペック
直径 | 24mm |
高さ | 27.5mm |
重量 | 35.0g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT(被せるタイプ) |
コイル | RBA デュアルコイル |
エアフロー | ボトムエアフロー |
素材 | セラミック、ステンレス |
BF対応 | ◎ BFピン付属 |
YSTAR公式サイトより
パッケージ・開封
まずは開封からです。パッケージはコンパクトで、アトマイザーよりも少しだけ大きいぐらいの小さなサイズで、そのまま保存しておくのにもかさばらないのが好印象です。
女神様のようなイラストが書かれたおもて面には、NuwaRDAを直接見ることができる窓付きです。
裏側には製品の特徴などが書かれています。また、側面には中華オーセン製品の偽造品対策によく用いられているスクラッチ式セキュリティーコードの入ったステッカーが貼られています。
中国製VAPE製品の標準的なパッケージングです。
箱から製品本体と付属品を取り出しました。
内容品一覧
- Ystar Nuwa RDA アトマイザー本体
- 予備部品(Oリング,デッキネジ)
- ツール(デッキネジ用、BFピン用)
- BF(スコンカー)ピン
必要最低限の内容ですね。予備部品が付属するのは親切です。
ただし、コイルやコットンなどのビルドに必要な消耗品は付属しないので、別に用意する必要があります。
分解
まず構造を理解するために分解してみます。
写真のように左から
- デッキパーツ
- トップキャップ
- ドリップチップ(マウスピース)
に分けることができます。
ドリッパーなのでパーツの総数は少なく、分解洗浄が楽にできる構造です。
デッキはさらに分解可能ですが、それはデッキ詳細の項目で詳しく解説します。
ドリップチップ
ドリップチップは樹脂製の半透明な素材で、トップキャップにかぶせる構造です。
全長9.5mm、露出部の高さ7mm、内径6mm
一部が出っ張ったデザインのトップキャップなので、汎用品を取り付けると、その突起部分に更にドリップチップが出っ張ってしまいます。
トップキャップのドリップチップ取り付け部が510サイズなので、汎用品をつけることもできますが…
ルックス的にどうでしょう?筆者はナシだと思います。
Yostaでも「510 Drip Tip Built Into Top Cap」と言っている通り、汎用品の取り付けは想定していないようですね。
トップキャップ
トップキャップはエアフロー調整機構兼用ではないので、デッキにかぶせてミストを誘導するためのものです。
このトップキャップもデッキと同じくセラミック素材が採用されています。
トップキャップ裏はこんな感じです。ちょっとわかりずらいので角度を変えた写真も。
白一色なのでわかりずらいですが、ドリップチップに向かって角度がついたデザイン。
ドリップチップ取り付け部分が少しだけ(1mmぐらい)出っ張っています。
また、トップキャップが金属素材ではないので、確かに熱を持ちにくいですが、樹脂素材ほどではなく、それなりに熱くはなりますが、ステンなどのように火傷するほど熱くはならない印象です。
エアフローは固定式
デッキのボトムエアフローホールは固定式です。
エアフロー調整リングが装備されていないので、ドローを調整できません。
左右に2箇所エアフローホールが設けられています。
構造的にはAFCを装備できるように見えるのですが、セラミックという特殊な素材を採用することを優先させたために調整リングを装備できなかったように見えます。
デッキ
デッキは4スレッドのデュアルコイルビルド専用のポールレスデッキです。
Yostaではシングルにも対応とアナウンスしていますが、確かにシングルコイルビルドはできるものの、空間を埋めるためのリデューサーや、片側のエアフローを閉じることができないことから「デュアルコイルビルド専用」と考えるのが自然だと思います。
対になった2箇所のエアフローが特徴的。
それぞれのコイルに、別々に空気を供給する構造です。
スレッドの間にエアホールが設置されています。
電気を通さない、絶縁素材のセラミックをデッキに採用しているので、コイルを近づけても短絡することはないのが安心感につながりますよね。
エアフローホールにコイルを近づけることもできますが、あまり近づけすぎると、コイルからエアホールにリキッドが伝って漏れてしまいます。
ジュースウェルは全部繋がっています。
深さが浅く、左右のスペースはコットンレッグを固定する場所のため中央部分にしかリキッドを貯めておけないので、保持量はかなり少ない印象です。
そして、あまりリキッドを溜めすぎると、エアフローから漏れてしまいます。
ポジティブピン BFピンも付属します
ノーマルピンと、スコンカー対応のBFピンが付属するのでスコンクMODでも使うことができます。
保持量の少ないジュースウェルを付属品で補うことができますね!
ピンはどちらも金メッキ加工されています。
BFピンのリキッド出口はピンの横にあり、この高さまでウェルにジュースを保持できる構造です。
ピンの突起は1mm程度です。
デッキは分解できない構造なので、ピンを緩めて突起具合を調整することも不可能ではありませんが、ピンの脱落などの事故の原因にもなり得るので注意が必要です。
底にはNuwaとYSTARのロゴ文字のエングレービング入り。
底までセラミックだったら電気が伝わりませんが、ちゃんとここにはステンレス素材が使われています。
ビルド
ビルドしていきます。
エアフローが固定式なので、このドローに釣り合うビルドが必要です。
ドローを確認すると、「軽すぎないDL」で、スカスカではなく程々の抵抗感があります。
単線でも十分いけそうなドロー、今回も単線でビルドしていきます。
- カンタル24ゲージ
- 3.0mm
- 6巻き
ポールレスデッキなので、デッキにマウントする前にあらかじめコイルレッグを切っておく必要があります。
最初は少し長めにコイルの足をカットして、試しにあてがってみて、足の長さを決めていくのが良いと思います。
このNuwa RDAはポールレスデッキですが、固定部の奥行がかなり深いので、その深さの分多少の調整はできるので、ポールレスデッキのRDAの中では比較的コイル位置の調整が簡単に感じました。
コイルレッグの長さが決まったらイモネジで固定してから、そのあとにコイルの中にジグを通してコイルの向きと位置を調整してやります。
その後ドライバーンしてホットスポットを除去します。
コイルの位置はボトムエアフローアトマイザーのセオリー通り、エアフローホールにつたい漏れしない程度にできるだけ近づけ流のが良いと思います。
エアフロー部分が電気を通さないセラミックでできているのでコイルが接地するぐらい近づけても短絡はしませんが、コイルからエアホールにリキッドが伝い、漏れてしまうので、ある程度離す必要があります。
コイルビルドの後は、コイルにリキッドを供給するためのコットンを通してウィッキングを完成させます。
コットンレッグを接地するスペースがあるのでウィッキングは迷わない印象です。
MODに載せてみました
見た目の個性、特に色とツヤ感の印象が強いアトマイザーなので載せるMODを選ぶかと思いましたが、形状がシンプルなのでマッチングを心配する必要はありませんでした。
比較的どんなデザインのMODにも似合うと思います。
ただし、完璧なマッチングを実現したいなら、同じような光沢感と色のMODを探す必要があるかもしれません。
まとめ
見た目と素材ありきの「キワモノ」かと思いきや「ちゃんと使えます」(失礼)
デッキやトップキャップなどの構造を見て想像できた方。その通りの味がします。
デュアルチャンネルのボトムエアフロー、マズい訳が無いですよね!
トップキャップの構造もあると思いますが、ダイレクト寄りではなく、ミストが細かい間接的で上品な味の印象です。
ただし、ドローを調整するAFCがデザイン優先で省略されているので、ドロー調整ができないのが最大のデメリットで、自分にあったドロー出ないと厳しいと思いますが、デュアル単線ビルド程度で運用される方はちょうど良いドローだと思います。
筆者には少なくともちょうど良いドローでした。
もちろん一番の特徴はユニークな素材のルックスなので、この見た目が気に入らないと始まりませんよね!
または変わりダネのアトマイザーが好きな方へ。
見た目が気に入り、DL運用のデュアルコイルドリッパーを探している方は検討して見ても良いと思います!
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