VANDY VAPE「バンディーベイプ」のVAPEアトマイザー、KYLIN RTA「キリン アールティーエー」のレビューです。
直径26mmサイズの爆煙ユースのアトマイザーです。
デュアルコイルや、直径の大きなシングルコイル(クラプトンなど熱量高めのコイル推奨)からも分かる通り、DLユースのアトマイザーです。
それでは詳細を見ていきます。
商品提供:GearBest
パッケージと内容品
パッケージはVANDY VAPEのブランドからー、水色を基調にしたもの。
以前よりもデザイン性に配慮したパッケージで、透明な窓からは内容品を見ることができます。
側面にはカラーやシリアルナンバーなどがプリントされたステッカーと、セキュリティコードの入ったステッカーが貼られています。以前はエラーになり、不具合があったセキュリティーコードは改善されているのでしょうか。セキュリティのチェックをするユーザーは稀だと思いますが、気になる方は試してみても良いかもしれません。
内容品一覧
- Vandy Vape KYLIN RTA アトマイザー本体
- 6ml ガラスチューブ & エクステンションパイプ
- 2ml スペアガラスタンク
- エクストラ810ドリップチップ *2
- 510ドリップチップアダプター
- アクセサリーバッグ(ビルド用六角レンチ、予備Oリング、カラーパッキン、予備イモネジ、タンク分解ツール)
- ユーザーマニュアル
説明書は多言語が用いられていますが、日本語の記載はありません。しかし、基本的に説明は写真のページだけなので、図解で十分に分かる内容となっています。
KYLIN RTA の詳細
made in CHINAのコストパフォーマンスに優れた製品を多数ラインナップするVANDY VAPEは主にVAPEのアトマイザーをリリースしているブランドです。数多くの個性的なアトマイザーをリリースしており、当サイトでも数々のアトマイザーをレビューしてきました。
今回レビューするKYLIN RTAはネーミング通り、タンクを要するアトマイザーで、DL(ダイレクトラング。直接肺にミストを吸引する吸い方。ドローが軽いのが特徴)向けで、ミスト量が多い、通称「爆煙」と呼ばれる使い方を楽しめるアトマイザーになっています。
スペック
リキッド容量 | 2ml/6ml |
直径 | 26mm (取り付け部は24mm) |
全長 | 36mm/48mm |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT(ハーフインチ) / 510DTアダプター |
コイル | RBA シングルコイル/デュアルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
VANDY VAPE公式サイトより
タンク容量が2種類あるのは例によって欧州の規制であるTPDに対応するとともに、利便性の6ml / 携帯性に優れた2ml とユーザーが選べるようになっています。
外見・デザイン
チャンバーパーツにVANDY VAPEのロゴマークと、KYLINの文字がプリントされた本体。ロゴや文字の主張はこの部分のみで、シンプルな外見が特徴です。溝が刻まれた部分は、デザインとともに、機能的に回す部分なので使い勝手にもこだわっています。
金属の質感はそれなりで、シミなどが残りますが、コストパフォーマンスと比較すれば十分だと思えるクオリティーです。ちなみに素手で分解してもエッジで手の皮を切ってしまうようなことはありませんでした。スレッドの精度も上々で、切削カスや油などの残留物も少ない印象です。
分解
簡単に分解すると、写真左から デッキ / タンク / ドリップチップ です。デッキとタンクはさらに細かく分解できます。これらの詳細はそれぞれの項目で見ていきます。
ドリップチップ
VANDY VAPEらしい充実の付属品。ずべて樹脂製のドリップチップ及びアダプターです。
アトマイザー側の取り付け部分はハーフインチ互換サイズの810DT規格で、Oリングが設けられています。
写真左から
・全長13mm、露出部の高さ9mm、外径14mm、内径9.5mm。
・全長11.5mm、露出部の高さ7.5mm、外径17.5mm、内径9.5→10.5mm(テーパー)。
・全長11.5mm、露出部の高さ7.5mm、外径16mm、内径9.5mm。
・510ドリップチップアダプター
タンク
リキッドチャージはトップフィル方式。トップキャップを外すだけでリキッドチャージができる利便性の高い仕様です。トップキャップのサイドには溝が刻まれていて、指がかかりやすくなっているので簡単に着脱できます。
リキッドを注ぐチャージホールは大きく、スポイトボトルなどの先端の太いものでも問題なくチャージ可能です。
デッキがそのまま見える、太めのチムニー直径は7.25mmでした。
タンクを分解してみます。
タンクの分解には専用工具を使うと便利です。この工具をリキッドチャージホールに当てがって分解します。工具を用いないと分解できないので不便かと思いきや、通常使用において、トップキャップを外す場合に、不意にタンクが分解してリキッドが漏れてしまうリスクが少ないので、逆に使い勝手を考慮した構造なのだと思います。
タンクはこの3ピース、チャンバー / ガラスチューブ / トップパーツ で構成されています。
そしてチャンバーはこのように上部はテーパードしています。ミストを口に効率よく運ぶよう配慮したデザインです。
そして、付属品の6mlガラスチューブと、エクステンダーを接続すればリキッド容量を増やすことも可能です。
6mlロングタンクを取り付けたときの全長は実測で49mmで、2mlショートタンクよりも13mmほど全長が長くなります。(ドリップチップ、510スレッドを除く)
ジュースコントロール
本製品にはジュースコントロールを搭載。タンクからデッキへのリキッドの供給量を調整し、携帯時などにリキッド漏れが発生するのを防ぎます。
ジュースコントロールは、エアフローリング上部の、溝の刻まれたリングを回して調整可能です。
エアフロー
エアフローはボトムエアフロー構造です。コイルの下からエアーを供給し、コイルを冷却します。この構造の特徴は、コイルの下からエアーを当てることで、効率よくミストを運べるとともに、冷却効率も良いので味に定評がある点です。
逆にデメリットとしては構造的に完全に漏れが防げない点。この点は携帯時にジュースコントロールを用いてジュースチャンネルを閉じるなど運用でカバーできそうです。
ポジティブピン
金メッキは施されたポジティブピンはダプルピン方式なので出っ張り具合の調整が可能です。しかし筆者としてはネジを緩めた状態での使用は、ピンの脱落や通電性低下などのデメリットもあるため推奨できません。
ピンを完全に抜くと、ポジティブ側のポールも分解可能です。
デッキ
デッキはノーポールデッキ。スレッドが4箇所あるのでデュアルコイルにも対応したデッキです。もちろん、シングルコイルでビルドすることもできます。
エアホールは4箇所。ボトムエアフローが2箇所と、サイドにも2箇所設けられています。
このデッキを見たときにGeekvape/Ammit Dual Coil RTAを思い出しました。かなり似ていると思います。その他のメーカーでも同じような構造のRTAがリリースされているので、デッキ的に個性を感じるものではありません。
コイル固定部はジュースチャンネル内にあり、六角レンチを使って操作します。
ビルド
まずはデッキのイモネジを六角レンチを使用して緩めます。ジュースチャンネルから工具を挿入しますが、回し辛さなどは感じませんでした。
ノーポールデッキなので、マウントする前にコイルレッグの長さを切断しておく必要があります。ビルドに不慣れだと、レッグ足を決めるのが難しく感じますが、慣れれば問題ありません。
今回はスタンダードに、カンタル24ゲージ、3.0mm径、6ラップで巻いていきます。
とりあえずコイルの場所や方向は気にせず、スレッドに固定します。
固定したのちにコイルにジグを通して、位置や向きの微調整を行います。
その後ドライバーンします。この際、コイルに均等に熱が入らない場合は、立ち上がりが遅い方のコイルの固定をきつめにしたり、セラミックピンセットでつまんだり、触れたりして、均等に温まるように調整します。
ウィックにはCotton Bacon V2.0を使用。
ウィックレッグを切断した後に、コイルレッグをけばけばにしてやります。
その後ジュースチャンネルにウィックレッグを入れます入れます。この際、コットンがエアホールに触れないように注意します。触れてしまうとつたい漏れが発生してしまいます。
ジュースチャンネルにはぎゅうぎゅうに詰めないように注意です。この部分で供給量をある程度調整可能です。
ビルドが終わったらタンクを取り付けてリキッドをチャージし、コットンにリキッドが浸透すれば使うことができます。
使用例
Eleaf/iStick Pico 25(18650シングル)
感想とまとめ
コストパフォーマンスに優れた爆煙RTA!!
構造的にほぼGeekvape/Ammit Dual Coil RTAと同じで全く真新しさがありません。直径や高さ、付随する機能やデッキ、チャンバー部分など類似点がかなりあるので「焼き直し」的な製品です。味も使い勝手もほぼ同じような印象です。そして、値段もほぼ同様なので、どちらが先?どちらがオリジナル?的な話はさておき、差別化されている部分がないのが残念です。
唯一、付属品(ドリップチップ)が充実しているのが良いかな?見た目が好きな方を選ぶのが良いかと思います!!
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