KAEES(ケイス)のVAPEアトマイザー、Solomon 3 RTA「ソロモン3」のレビューです。
シリーズ3作目となる本機は、前作までの良いところを全て網羅したスペックを誇るRTAへと進化を遂げています。
このアトマイザーの特徴
- シングルコイル&デュアルコイルに対応したDL向け爆煙RTA
詳細をレビューしていきます。
商品提供:BuyBest!
KAEES Solomon 3 RTAの詳細
KAEES SOLOMON RTAは、中国メーカー「ケイス」がリリースするリブルタブル・タンク・アトマイザーです。
Solomon RTAはデュアルコイル専用、Solomon 2 RTAはシングルコイル専用でした。
最新作Solomo 3 RTAはシングルコイルとデュアルコイル両方に対応しているのが特徴です。
エアフローは前作に引き続き、リークレス仕様(リキッドが漏れない)のトップエアフローを採用しながら、デッキ部分に取り外し可能なキャップアタッチメントを採用することで、シングルビルド、デュアルビルドに対応したのが本作です。
それでいながら、サイズは前作同様の24.5mmに抑えられている正統後継機と言える仕様を採用しています。
カラーバリエーションはベーシックな3色展開。色数は多くはないですが、定番カラーは抑えたラインナップです。《Silver , Black ,Blue》
スペック
リキッド容量 | 5.5ml(ストレートチューブ 3.5ml) |
直径 | 24.5mm(バブルチューブ 28mm) |
全長 | 38.8mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 55.3g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT |
コイル | RBA シングルコイル/デュアルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | 304ステンレススチール |
メーカー公式サイト | http://www.kaees.com/solomon-3/ |
パッケージ・内容品
ペーパーボックスパッケージ。KAEESのコーポレートカラー、オレンジが使われたパッケージデザイン。上品な印象ですね。
中には本体と付属品が、クッションに保護されて収納されています。
内容品一覧
- KAEES Solomon 3 RTA アトマイザー本体
- デュアルコイルキャップ&シングルコイルキャップ
- ツール(六角レンチ)
- 予備パーツ(Oリング、デッキネジ、ストレートガラスチューブ)
- 510ドリップチップアダプター
- プリビルド クラプトンコイル
- インフォメーションカード
必要なものが一式入っています。コイルは2つ入っていますが、コットンは入っていないので別途用意する必要あり。
デザインとディティール
クラシックかつどこかスチームパンクっぽさを感じる印象のルックスであった前作Solomon 2 RTAとは打って変わって、現代的なデザインになっています。
主にカラーリングと、上下のミゾの刻み方でクラシカルテイストを演出していましたが、バージョンアップされてより一般的なルックスに。
個性的ではなくなった反面、万人に受け入れられるデザインになったのではないでしょうか。
チャンバー部分の王冠をかぶったライオンのロゴマーク(メーカーロゴ)は健在です。
分解
大まかに分解すると、写真のように左から<デッキ , インナーキャップ , タンク , ドリップチップ>に分けることができます。
構造的には一般的なRTA製品と何ら変わりはありませんが、デッキ部分にインナーキャップが使われているのが他のRTA、トップエアフロー構造のあとマイアzーとも違う部分です。
洗浄時に分解する部分まで分解を進めると、6ピースに分解可能。AFCの分解を忘れましたので、AFC部を分解しても7ピースです。完全洗浄してもパーツ点数はそこまで多くないので、メンテナンス性は悪くはありません。
ドリップチップは810サイズ
付属のドリップチップは810サイズ。ハーフインチ互換サイズなので、当然ですが汎用品のドリップチップに交換して使うことも可能です。
付属品は黒い樹脂製(素材非公開)で内径10mm(エンド部は13.5mmまで逆テーパー)かなり内径が太い仕様で、チムニーの方が細い(8.3mm)ぐらいです。
ドリップチップは被せタイプ。トップキャップの出っ張り部分にかぶせるタイプなので、汎用品を使うときは全長が長くなりがちなので、セレクトに気をつける必要があります。
リキッドチャージはトップフィル
リキッドチャージはトップフィル方式です。タンク上部のパーツがスクリュー式になっているので、反時計回りに回して外すと、リキッドチャージホールを露出させることができます。
2箇所大きなリキッドチャージホールがあるので、ユニコーンボトルはもちろん、先が太めのスポイトボトルなのでも問題なくチャージできる仕様です。
タンクは4ピース構造(ガラスチューブ , ベース , AFC , トップキャップ)で構成されていて、プリセットのバブルチューブの他に、ストレートチューブも付属します。
- ストレートガラスチューブ 3.5ml
- バブルチューブ 5.5ml
直径が異なるチューブで、リキッド容量を変化させることができます。
また、ストレートガラスチューブは直径25.4mmなので見た目に変化が生まれます。好きな方をセレクトして使ったり、割れてしまった時の予備として使うことができます。
タンク上部はこのようになっていて、チムニーがストローのように伸びています。変わった構造ですね。チムニー内径8.3mm。
なぜこのような構造になっているのかと言えば、それはデッキにインナーキャップを接続する構造になっているからです。キャップを外してチムニーにあてがってみると、このようにチムニーにキャップが接続される仕組みになっています。
キャップ上部(チャンバー)はドーム形状。トップエアフローのエアホールはキャップ部分にあります。
トップエアフローデザイン
Solomon 3 RTAはトップエアフロー方式なので、アトマイザー上部にエアホールが設けられています。このエアホールには、ドロー調整用のAFC(エアフローコントロールリング)を装備しているので、全開から全閉まで無段階にドローを変化させ、取り込む空気の量を調整することができます。
AFCはしっかりと機能していて、全閉だとかなりタイトなドローになりますが、基本的にはDL向けのアトマイザーなのでドローは軽めで、全開だとほぼ抵抗感のないスカスカドローです。
AFCはタンクベースパーツから取り外し可能です。ベースパーツ上部には気密性を確保するOリングがはまっています。また、ベースパーツとAFCには凹凸があって、ストッパーとして機能します。
また、AFCはタンクのトップパーツを締め込んだ状態でも回すことができます。
デッキはシングルとデュアル両方に対応するポストレスデッキ
デッキを見ていきます。デッキにはインナーキャップが接続されているので、これを外してデッキにアクセスします。
デッキ直径19mm。
スタンダートなポストレスデッキで、スレットは4つ、シングルコイルとデュアルコイルビルドに対応したデッキです。
大きく開いたジュースチャンネル。リキッドは、デッキ下部から供給する構造で、デッキの下にタンクが広がっています。
そして、このSolomon 3 RTAのデッキに接続できるのは2つのインナーキャップです。
- デュアルコイルキャップ
- シングルコイルキャップ
2つのインナーキャップを使い分けることで、シングルとデュアル両方のビルドに対応しています。ジュースチャンネル部分の大きさと、エアホールの開き方が違うので、ビルドに合わせてインナーキャップを接続します。
デッキには、インナーキャップをロックするための溝が彫られているので、ビルド後にインナーキャップを接続して固定します。
しかし、ジュースチャンネル部分の側面にウィックが飛び出しているのは何故なのでしょうか。この部分はタンクとつながっていないので、ジュースチャンネルではないのですが、意味があってこのようなデザインになっているのだと思いますが、筆者には理解できません。
タンクにつながっているのは、デッキのジュースチャンネル(ボトム部分)だけだと思うのですが。
インナーキャップ側面の穴、ウィックが露出している部分はタンクのチャンバー部分につながっているので、リキッドはタンクから供給されないのですが。
これは、もしかするとリキッドがデッキに染み出してしまった時に、エアホールを伝ってウィックに戻るようになっているのかもしれませんね。
ポジティブピンの出っ張り具合の実測1.15mm。かなり出っ張っていて、ハイブリッド接続でも行けそうなぐらいの出っ張り具合です。
ピンはデッキのポジティブ側固定ネジ兼用なので緩めて出っ張り具合を調整することはできませんが、初期状態で1mm以上出っ張っているので、これ以上出っ張らせる必要はないでしょう。
アトマイザー底にはKAEESトSOLOMON3のエングレービング入り。
使用例
KAEES Solomon 3 RTAのビルド
それではビルドしていきます。ドローがかなり軽く、デッキ的にもチャンバー的にもクラプトンコイル向きだと思われますので、付属のフラットクラプトンコイルでビルドしてみたいと思います。
この付属コイル、抵抗値がかなり低そうに見えるので、まずはシングルで巻いてみたいと思います。
インナーキャップのエアホールを意識しながらコイルの高さを決めますが、かなり高めの位置に置かないとエアホール付近に設置できないようです。
最近はアトマイザーにコイルカットジグが付属するものが多いので、フリーでカットするのが久々なので「面倒だな」と感じてしまいましたが、一昔前は当然だったんですよね。
一度楽になれてしまうとダメですね。でもできればコイルカットジグを用意してもらえると、初心者の方でも簡単にビルドできるので良いですよね。
ただ、Solomon 3 RTAはそこまでビルドが難しいアトマイザーなのか?と言われれば答えはNoです。割と楽にビルドできます。
キャップのエアホール位置との関係は良さそうです。
コイル位置をあまり上にしてしまうと、チムニーと干渉してしまうので、一度タンクを取り付けてチムニーと干渉してないことを確認してからドライバーンします。
ドライバーンします。抵抗値の実測0.32Ω。付属コイルを使ってのデュアルビルドでも問題なさそうです。
コットンは付属しないので、自分で用意してコイルに通します。
ジュースチャンネルにコットンを落とします。デッキ下にスペースがあるタイプなので、タンクの底までコットンを落としてやりました。
ビルドが終わったら、インナーを取り付けてからタンクも取り付けます。
感想
デザインやサイズなど
より一般的なルックスにまとまっている印象です。
Salomon RTAのファーストはスタンダードなルックスながら、チャンバーのマークが個性的すぎて万人受けするとは言えないものでした。セカンドはクラシカルで一部の人には大好評だったのですが、個性的なのでMODとのマッチングに困る印象でした。
サードになって、一般的なMODにもよく似合うルックスになったと思います。
卒なくまとまっている印象で、個性は弱まりましたが、使いやすいデザインだと思います。
使い勝手について
トップエアフローなので、リキッド漏れを気にしなくて良いので楽ですね!
構造上絶対に漏れないわけではないのですが、実用上漏れや滲みは皆無でした。そして、ビルドがうまくいっていてば、ジュルりもありません。
パーツ点数が多くないので、洗浄も楽ですし、運用性も悪くないですね。
味について
コイル位置さえ気をつければ普通に美味しいです。
記事ではシングルコイルビルドを行なっていますが、エアホールの仕様的に、真価を発揮するのはデュアルビルドだと感じました。
シングルビルドだと普通、デュアルの方がおいしいです。特にエアフロー全開運用でデュアルだとミストで押すオラオラ系の味の出方で、リキッドは選びますがかなり良いです。
ただこれ、単線では楽しめないアトマだと思います。クラプトン頼りですね。ビルドはクラプトンコイル前提です。
リキッド容量が多いので、デュアルで運用していても楽なので良いと思います。
KAEES Solomon 3 RTAのまとめ
Solomon 3 RTAの個性は?
- リークレス仕様のトップエアフロー構造
- シングルコイルとデュアルコイルに対応
- 真価を発揮するのはデュアルコイルビルド!爆煙セッティング向け!
- 最大部28mmサイズ!(24.5mm)デッキは19mmサイズ
爆煙アトマイザーですね!リキッド容量もたっぷりで、デュアル向けの超ミスト量多めセッティングでおいしく楽しめるアトマイザーです。
使い勝手も良いし、楽だし、いうことありません。
あえていうなら、コイルレッグカットジグがついていないことぐらいでしょうか。これはもし必要ならば、単体でも売っているものですし、自分で用意すれば問題ないのではないでしょうか。
価格が若干高めですが、十分に価値のあるアトマイザーだと思います。
試行錯誤して楽しみたいユーザーはチャレンジしてみるのも良いと思います。
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