dotmod (ドットモッド)のVAPEアトマイザー、dotMTL RTA 22mm「ドット エムティーエル タンク」のレビューです。
コンパクトなシングルコイル専用のMTLタンクがデザイン性に優れた製品をリリースするdotMODからリリース!
デザイン性にも優れたハイクオリティープロダクツです。
このアトマイザーの特徴
- 22mmサイズ!シングルコイルのMTLタンク
- デッキエアフローはサイドとボトムの2箇所でそれぞれ調整可能
- デザイン性に優れたハイクオリティープロダクツでありながら低価格
ハイクオリティーなマスプロダクツであり、製品品質はあげながらもコスパに優れているのもdotMOD製品の魅力です。
デザイン性の高いタンク部分は見た目は良いものの実用性はどうか?と疑問を覚える部分はありましたが、味は抜群に良い製品でした!
詳細をレビューしていきます。
商品提供:VAPE STEEZ
dotMTL RTAの詳細
dotMTL RTAはアメリカのVAPEブランド「dotmod」がリリースするドリッピングアトマイザーです。
まず、dotMOD製品はデザインがおしゃれですよね!
ガイドラインだけ見るとほぼ中華マスプロと変わりのないようなデザインに見えるのですが、細部までこだわったフォルムのためなのか、受ける印象は全く異なります。
中華デザインのマスプロだと、チャンバー部のロゴすら「蛇足でいらない」と感じるのですが、dotMTL RTAのチャンバー部に誇らしげに入る「dotMOD」のロゴマークはおしゃれでかっこいい!と感じるから不思議です。
それではより詳細・各部のディティールを見ていきましょう。
スペック
リキッド容量 | 3ml |
直径 | 22mm |
全長 | 42mm(510スレッド、ドリップチップ含まず) |
重量 | 29.0g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 専用品 |
コイル | RBA シングルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー(デッキボトムエアフロー) |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | https://dotmod.com/ |
パッケージ・内容品
dotmodの製品はパッケージングも綺麗ですね!
以前レビューした製品もそうですが製品の本体だけでなく、付属品のデザインにも凝っています。
ただ、上記製品ほど凝ったパッケージングではなく、スポンジのようなクッション材に保護されているだけなので、このままインテリアオブジェとして飾レルほどのクオリティーではありません。
ドリッパーに比べてタンクはパーツが多いため、コストを重視しているのでしょうね。
内容品一覧
- dotmod dotMTL RTA 本体
- PC製クリアチューブ
- 交換用メタルチューブ(本体カラー)
- ウルテムドリップチップ
- 交換用ドリップチップ ブラック
- 予備Oリング、スプリングセット
- 510用コンタクトピン
- エアフロー付き510用コンタクトピン
- ユーザーマニュアル・オーセンティックカード・注意書き
マニュアルはデザインが良いだけでなく、わかりやすい図解入りなので全て英語で書かれていますが、言葉がわからなくても理解できる内容です。
マニュアルの他にシリアルナンバー入りのオーセンティックカードと注意書きが付属します。
デザインとディティール
dotmotはUSA(カリフォルニア州サンディエゴ)の会社ですが、この製品は『manufacturered by China(中国製)』です。
某有名コンピューター企業でもおなじみの「デザインはアメリカ、生産は中国」という製品ですね。
中華製のマスプロダクツ(大量生産品)ですが、クオリティーチェックなどの体制がしっかりしているためか、それともしっかりと品質にコストをかけているせいなのかは定かではありませんが作りは大変綺麗です。
モノだけみれば「中国製」とはわからないほど綺麗な作りで、コスト重視で生産されている中国VAPEメーカーのアトマイザーとは一線を博す仕上がりです。
また、品質が高いだけでなくてデザイン性の高さとおしゃれなルックスもdotMTL RTAの魅力です。
中国メーカーのデザインが悪いわけではないですが、さすがはアメリカデザイン!といったところでしょうか。
同等の仕上がりのdotMOD製品同様に大変魅力的な製品です。
分解
dotMTL RTAを大まかに分解してみました。
デッキはさらに細かいパーツに分解可能ですが、分解洗浄時にはここまで分解すれば良いでしょう。
タンク部分の構造が、良くあるRTAとはちょっぴり異なっていてわかりにくいので、この部分についてはタンクの項目で詳細を確認していきます。
ドリップチップ
ドリップチップは汎用品が使える構造でななく、専用品のみ使用可能です。
そのため、dotMTL RTAには2種類が付属します。
この2つは全く同じデザイン、サイズ、内径の素材違いとなっているので、ユーザーの好みに応じて使いたい方をセレクトすることができます。
何故専用品を採用しているかといえば、それはドリップチップがねじ式になっていて、タンクパーツの一部をドリップチップが兼用しているからです。
タンク上部はドリップチップでロックする機構です。
付属ドリップチップの内径は3.5mmストレートで、MTLユースに応じた内径となっています。
タンク
リキッドチャージはトップフィル方式です。
ドリップチップがタンクロックを兼用しているので、回して外すだけでリキッドチャージ可能です。
リキッドを注ぐ部分は大きく口を開けているデザインなので、ユニコーンボトルのような先が細いものだけでなく、スポイトボトルのような先が太いものでも問題なくチャージ可能。
注意点としては、しっかりとチャンバーパーツをデッキに締め込んでいないと、ドリチを外す時にチャンバーの方が回ってしまいます。
特に気をつけたいのが、ドリチをつける時にスレッドにうまくはまっていないと、噛み込んで回ってしまうことで、こうなってしまうとタンク内に貯めたリキッドを全て無駄にするつもりで外さないといけなくなります。
このタンクの構造、かなり面倒です。
リキッドチャージ時に気をつけなければならないのはタンク部分の脱落です。
タンクボトムはスレッド式(ネジ)ではなく、デッキパーツにOリングを介してはまっているだけなので、ドリップチップを外した時には固定されていません。
そのため、リキッドチャージ時にはタンクが外れてしまわぬようにタンクを指で抑えるなどの対応が必要です。
タンク部分は多くのRTAのようなチャンバー一体型ではなく、チューブ部分が独立したデザインになっています。
チャンバーはタンクとは別にデッキに接続(スレッド式)されています。
その上からチューブをかぶせるようなデザイン。
そのため、リキッドが残っているとタンクにアクセスできず、ボトムフィルもできません。
実用上はデメリットでしかない構造ですが、これはタンク部分のルックスを重視したためです。
タンク部分がクリア素材という、カスタムパーツをプリセットしたようなルックスを実現するための構造で、実用性よりも見た目を重視しています。
ハイエンドアトマイザーのカスタムパーツのようなルックスは魅力的ですが、その分使い勝手には劣ります。
標準のクリアタンク(ポリカーボネイト製)は見た目は良いのですが、タンク攻撃性のあるリキッドに弱いという弱点があるため、それを補うためにメタル(金属製)タンクも付属します。
このタンク、フルメタルだと思いきやトップ部分は樹脂製です。
そのため、リキッド残量の確認ができるというメリットの反面、タンク攻撃性のあるっリキッドには弱く、問題の解決ができていない中途半端な付属品となっているのが残念です。
ただ、この透明樹脂部分の素材は明らかにされていませんが、PCよりも耐薬品性に優れた素材が使われている可能性はあります。
チャンバー
タンクチューブとは別にデッキに接続するチャンバー&チムニーパーツです。
ミスト発生部の裏側はドーム状、というよりもなだらかにチムニーにテーパードした形状。
チムニー内径は4mmです。
エアフロー
エアフローはボトムエアフロー構造です。
エアフローホールはステルス仕様になっていて、アトマを組んだ状態ではエアフローリングの裏側に回ってみることはできませんが、デッキ部分には小さめの穴が4つ空いています。
このホールの上下にはOリングが設けられているので、AFCパーツと密着して隙間から空気が流入しないようになっています。
弱点としては、AFCパーツが鏡面仕上げになっているので、ルックスは良いものの特にMODに装着した時には滑ってドロー調整がやりにくいです。
この穴をエアフロー調整リングを回すことでトリミングする方式でドロー調整が可能です。
マスプロではWISMECなどが昔良く使っていた方式ですね。
AFCパーツとデッキパーツ側面に切れ込みがあって、その部分の合わせ具合でドロー調整が可能になっています。
後述するデッキ部分のエアフロー機構の調整次第ですが、それを2つとも開放すると全開だとそこそこ軽めのドローになります。
AFCがしっかりと機能するので全閉だとほぼ吸えないぐらいのタイトドローを実現できます。
デッキ
デッキはシングルコイル専用デッキです。
矮小なデッキサイズに、チャンバー部。MTLタンクとして魅力的なデザインに見えます。
MTLユースのアトマイザーですが、ジュースホールが大きめなので供給も問題なさそうです。しっかりと塞いでやればリキッド漏れもないでしょう。
大きなクランプがあるのが特徴で、このクランプを1つ解放するだけでコイルをマウントできるビルドしやすいデッキデザインです。
スレッド部分にはスプリングが仕込まれているので、ネジを緩めるとクランプが自動で上がります。
また、クランプパーツに絶縁性のある樹脂パーツが使われていて、1箇所のクランプを緩めるだけでビルドできるのが便利ですね!
デッキエアフローは2箇所、ボトム部分とサイドに設けられています。
このエアフローホールは、それぞれ調整可能な構造になっているのもdotMTL RTAの大きな特徴です。
デザイン自体全く違うのですが、AMMIT MTL RTAのようなデッキエアフローデザインです。
ポスト形状も全く異なるので、パクりではないものの似ていることは否定できないでしょう。
エアフローの調整方法についてはこの後のポジティブピンの項目で記述します。
ポジティブピン
ピンの出っ張り具合は0.74mm(実測)で、締め込んだ状態でもそこそこ出ています。
また、このdotMTL RTAはピンを緩めて出っ張り具合の調整が可能な構造ですので、ハイブリッド接続のメカニカルでも使えそうな仕様です。
個人的にはポジティブピンを緩めて使うことはなく、もし緩めて調整する場合にはバッテリー脱着の都度、ピンの緩み具合を確認するなど最新の注意を持って取り扱うのはもちろんです。
このポジティブピンはプリセットされているピンともう一種類が付属します。
そのバリエーションとは
- ボトムエアフローホール付きポジティブピン
- ホールなしポジティブピン
となっていて、このピンを交換することによってコイル直下のエアホールを開けるか?それとも閉じるか?をユーザーが選択できるようになっています。
ピンはデッキ固定ネジ兼用なのですが、デッキ部分は2ピース構造で、ピンを外しただけでは分解することはありません。
デッキ部分は、510スレッド部分のパーツとは別体で、この2つのパーツはスレッドで固定されています。
分解する場合はポジティブピンを外した後に、デッキ部分を回転することによって取り外すことができます。
そして、このデッキ裏にサイドエアフロー部分の調整機構が隠れている斬新な構造です。
ネジを緩めてパーツをスライド(回転)させることによって無段階にサイドエアフロー部分の開き具合を調整することができます。
この機構は素晴らしいですね!
デッキエアフローデザインはアレっぽいな、と思ってしまったのですが、しっかりとそれを超える機構を搭載しています。
初期状態では、このサイドエアフローホールは全兵状態になっていますので、ボトムエアフローが空いてないポジティブピンに交換した時は、サイドエアフローを開いてやる必要があります。
dotMTL RTAのビルド
ビルドは試しに3.0mm軸で巻いてみました。
3.5mm軸で巻いても十分に余裕のあるデッキです。
また、ビルドも簡単で、プラスネジを一本緩めるだけでクランプがオープンし、しかもバネによって自動で持ち上がるので、そこにワイヤーレッグを挟むだけ。
めちゃくちゃビルドが簡単です。
ただ、コイルレッグの高さ違いを吸収できるポストデザインにはなっていないので、コイルをそのまま固定すると、コイルが斜めを向いてしまうため、写真のようにコイルにジグを通したまま固定した方が良さそうです。
今回はちょっぴり太めのワイヤー(といっても26ゲージですが)で、両方ともエアホールを開けてセッティングしたいので、コイルの高さはサイドエアフローの斜め45度ぐらいの位置にセットしました。
ボトムだけ生かす場合には、もう少しコイル位置を下げても良さそうです。
一度コイルを組んでしまっても、気に入らなければデッキを分解してデッキエアフローの調整は可能ですが、その場合一度タンクのリキッドを消費するか捨てるかしなくてはならないのが面倒です…
コイルレッグはチャンバーに干渉するとショートしてしまうのでぶつからないように短めにカットします。
デッキポストとチャンバーの間には十分に隙間があるので、デッキポストに添わせてニッパーでカットすれば問題ないでしょう。
コットンは好みのものを使ってジュースホールを塞いでやります。
今回はデッキ底までウィックをの伸ばさずに、ふわっと乗せる程度にしました
タンク底までリキッドを吸い上げたい場合は、もう少し足を伸ばした方が良さそうですが、アトマイザーを傾ければ吸ってくれそうなので、タンクの隙間からウィックが見えるのが見た目的に嫌だったので短めにセットしました。
心配したOリング接続のタンクも、慎重に扱えばチャージ時にも問題ありませんでした。
ただ、数度チャンバーが共回りして焦ったことはあります…
アトマイザーのフィッティング・使用例
感想とまとめ
味は申し分ないですね!
おいしいですし、ドロー調整もしっかり効くので自分好みのドローに調整可能なので、味に関していうことは全くありません。
MTLアトマとして完成度高いです。
また、22mmサイズなのも良いですよね!
直径だけでなくて全長も抑えられているので、すごく良いサイズ感で、マウントするMODを選びません。
ただ、ルックスを重視するあまりに使い勝手があまり良くないのも事実です。
正直いうと実用性第一なので、このタンク構造は面倒だな、と感じてしまいました。
もちろん、売っている状態で「SteamTuners」チックなタンクデザインに魅力を感じる方ももちろんいると思いますが、それならいっそボトムフィル専用で、チムニー一体型の方が良かったです。
このタンクでのデメリットを挙げると
- リキッド無くさないとデッキにアクセスできない(ボトムフィル不可)
- チムニーが共回りしてしまうことがある
- ドリップチップ交換できない(専用品)
などが挙げられます。
せめてスタンダードデザインのタンクも付属してくれるとなお良かったと思うのですが…
しかし、味がよくて見た目も良い!そしてサイズ感も良いので全体の完成度は申し分ありません。
タンク部分のデメリットよりも、ルックス・デザインの方が優先!という方や、味がよくて小さめのタンクが欲しいという方にはぴったりだと思います。
なによりハイエンド製品に迫るこのクオリティなのにも関わらず、同等のクオリティーの製品に比べて半額程度のコスパの良さもdotMOD製品の魅力です。
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