dicodes(ディコデス) のテクニカルMOD、dani Extreme v3「ダニ・エクストリーム・ブイスリー」のレビューです。
dicodesの読み方ですが、色々諸説あり、「ダイコーズ(USA読み?)」「ディコーズ」などありますが、好きに読めばいいと思う! ドイツ(ドイツ語)では○○、アメリカ(英語)では○○という具合に複数読み方がある時点で正解なんて無いと思いますし、通じればいい話ですよね!僕は「ディコデス」って呼んでます。
さて、dicodesのMODは以前dani boxを所有しておりました。
レビューはこちら!
⇒【テクニカルMOD】「Dani Box」(dicodes)レビュー
しかし、諸事情あり泣く泣く手放してしまったのですが、優れた温度管理、そしてVWでも安定した出力のせいか美味しく感じることから買い戻そうとしていましたが、同じものを購入しても芸がない!と思い、今回はチューブ型の本機を購入した次第です。違うものならレビューも出来ますしね!という悲しいBloggerの性…
同じチューブ型に、チューブを交換することで3種類のバッテリー(18350/18500/18650)に対応するdicodes 2395Tもありましたが、自分は18650しか使用しないことからExtreme v3をセレクトしました。
v2までは最大ワッテージが40Wまででしたが、v3からはdani boxとほぼ同様のスペックになっています。
さて!早速レビューしていきます。
dicodes dani Extreme v3のパッケージと内容品
パッケージは非常にシンプル。dani boxと同じような缶パッケージに本体が入っています。
付属品は
- dani Extreme v3 MOD本体
- マニュアルQRコードカード(ネットで見ることが出来ます)
- Nife30ワイヤー
dicodes dani Extreme v3の詳細
dicodes dani Extreme v3 MODはチューブ型のテクニカルMODです。シンプルなルックスの為、メカニカルチューブに見えますが、パフボタンと液晶画面、そして電子基板をインストールしたベイプ用レギュレーテッドMODになります。
dani Extreme v3のスペック
サイズ | H 105.5×W22×D22mm |
ワット数範囲 | 5 – 60W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
抵抗値 | 0.05-5.0ohm |
モード | Power(VW) TmpCtrl(温度管理) HtrProt P-Boost(プリヒート等) |
スレッド | 510 |
充電ポート | なし |
バッテリー | 18650(別売り) |
カラー | シルバー |
・スプリング式センターピン
・バッテリー逆刺し保護
・OLEDディスプレイ
・2年間の保証
・ドイツ製
非常に美しい仕上がりの本体。実際手に取ってみて初めて分かる作りの良さ。表面の仕上げも非常に美しく、細部まで丁寧に仕上げられた優れた製品です。シンプルなだけに誤魔化しが効きません。僕の印象として、高額なメカニカルチューブに負けず劣らずの出来栄えに感じます。
ボディー下部にはロマークがレーザー刻印されています。
パフボタンも丁寧に仕上げられていて、指先で触る感覚、タッチはかなり良好です。
背面にはOLED液晶画面。トップにはアトマイザー取り付けのための510スレッド。スプリングコンタクトです。
ボトムはバッテリー収納キャップ。ベントホールが開いているキャップを、スレッド式で捻って外しバッテリーを収納します。下がマイナス。
通常のメカチューブより若干長い全長。18650バッテリーと比較するとこの通り。BOX MOD並みの性能の基板が入っている事を考えれば十分コンパクトです。
dicodes dani Extreme v3の使い方
使い方の詳細はdicodes公式サイトに記載があります。
当ブログでもdani boxの使い方を掲載しており、そちらとほぼ同じメニュー系統になります。
違いとしては、ワンボタンなので、温度設定やワッテージ設定に↑UPと↓DOWNが設けられている点。
また、メニューの画面遷移を待っている時間を取られます。
3ボタンMODに対して操作が煩雑になるため、dicodesのメニューツリーに不慣れだと戸惑うかもしれません。
注意点としては電源on/offに感して。
電源のonはdani boxと同様にパフボタン5クリックです。起動するとメニュー表示から開始します。対して電源offは
- パフボタン数回操作してメニューを呼び出す(この回数はメニュー内で設定可能)
- メニューから「Switch off 0」を呼び出す
- 呼び出したら、カーソル反転まで待機し、反転後にパフボタン操作で0を1に変更
この操作、もしくはオートパワーオフで設定時間以上放置すると自動で電源オフになります。
このように操作に関しては慣れが必要で、若干大変な部分はありますが慣れれば流れるように操作することが出来ます。
基本メニュー
MOD起動状態でパフボタンを初期値では3クリックすることで、基本メニューを呼び出せる。
基本メニューは以下の通りです。
表示名を表示させ、変更したい場合はメインボタンをクリックしそのまま待機して決定。
表示名の遷移にはパフボタンを用い、選択する場合は次に遷移するのではなく待機する。
表示名 | 内容 | 詳細 |
Switch OFF | 電源オフ | 0を1に変更することで電源をオフに設定できる。 |
Extend.Funct | 詳細メニューを呼び出す | 各種詳細メニューを呼び出す。 (Heater Menu , Mod Menu , Value Menu) |
HCtrl | 運用モードの変更 | 0.Standard 通常VWモード 1.Tmp → ワイヤー情報設定は別表参照 温度管理モード 2.HtrProt (Mod Menu → Expart Mode → 1(on)で表示) Heater Protモード 3.P-Boost (Mod Menu → Expart Mode → 1(on)で表示) Power boostモード 4.ByPass (Mod Menu → Expart Mode → 1(on)で表示) ByPassモード |
Ub0 UbL | バッテリー情報 | Ub0 UbL |
R T | コイル情報 | R コイル抵抗値 T コイル温度(温度管理モードのみ表示) |
TempCal | 温度管理設定 | HCtrl → 1.Tmp 温度管理モードでのみ表示されるメニューInit Confirm Prosess |
↑Temp ↓Power |
温度管理値セット | HCtrl → 1.Tmp 温度管理モードでのみ表示されるメニュー 温度管理モードの温度値(ºF もしくはºC)をセットする |
↑Power ↓Power |
電力値セット(W) | 5.0W~60.0W |
TempCal(温度管理モード)
基本メニューのHCtrlで、1 Tmpにセット後、パフボタンをダブルクリックで表示できる。
使うワイヤーの素材により下記の初期設定およびマニュアルでTCR値をセットできる。
モードを使うにはキャリブレーションが必要です。方法としては、
- アトマイザーをセットする
室温雰囲気(20℃,68°F)でアトマイザーにコイル、リキッドを供給した状態に。
コイルやリキッドが室温に慣れている必要があります。 - 室温でのコイル抵抗値のセット。
メニュー → TempCal → Init
を選択して抵抗値の初期化を行う。その後
メニュー → TempCal → Prosess
をセットして室温雰囲気でのコイル抵抗値をロックします。
温度管理の原理として、初期抵抗値からどの程度抵抗値が変化したかをMODが計測して、ワイヤーの素材の抵抗値変化に照らし合わせて、温度を割り出しています。
その為、初期状態(20℃)でのコイル抵抗値の基準点をMODに覚え込ませるひつようがあります。多少手間ですが、その分正確な温度管理を行うことが出来ます。
表示名 |
Wire320 Nife30 |
Wire620 Ni200 |
Wire350 Titan |
Wire440 Tung/wo |
Wire105 Inox |
Wirexxx Other ※マニュアル設定 Heter Menu → Temp Cof で設定 |
ヒータープロテクション(HtrProt)モード
電流のオンオフを切り替えることで、コイルが熱くなりすぎるのを防ぐ機能。
設定モードは1~10。
On-Time [ms] 電源on
Off-Time [ms] 電源off
Powerfactor 設定ワッテージに対する倍数です。
Value Heater Prot |
On-Time [ms] |
Off-Time [ms] |
Powerfactor |
1 | 400 | 100 | 0.80 |
2 | 600 | 100 | 0.86 |
3 | 800 | 110 | 0.88 |
4 | 1000 | 120 | 0.89 |
5 | 1350 | 150 | 0.90 |
6 | 2000 | 200 | 0.91 |
7 | 2000 | 180 | 0.92 |
8 | 2000 | 150 | 0.93 |
9 | 2000 | 100 | 0.95 |
10 | 2000 | 80 | 0.96 |
例を取ると、Value Heater Protが1 設定ワッテージを10Wにした場合
10W × 0.80(Powerfactor) = 8W
このワッテージを、0.4秒かけて、0.1秒止めてを繰り返します。
このモードは、放熱しにくいコイルに有効で、熱が下がりにくいワイヤー、コイルを使用する場合に有効。電源On/Offを繰り返す制御で、過加熱を防ぐ。
パワーブースト(P-Boost)モード
パワーブーストモードは、プリヒートと下記表の通りの制御になる。
・プリヒートモード (1 – 3)
Wert Power Boostの設定が、1-3の場合、表の通りパフした瞬間にブーストがかかるプリヒートモード。Boostzeit [ms]はプリヒートの時間です。プリヒートのワッテージを変化させることは出来ない。
- 0.3秒間パワーブースト(設定ワッテージより5W増加させる)
- 0.45秒間パワーブースト(設定ワッテージより5W増加させる)
- 0.6秒間パワーブースト(設定ワッテージより5W増加させる)
・断続モード (4 – 10)
1-3はパフ時のみブーストがかかるが、4-10はパ府中に断続的にブーストが掛かる。
Boostzeit [ms]はブーストの時間
Zeit auf Nennleistung[ms]はブースト間の間隔
Effektive Leistungは増加するワッテージ。
例)Wert Power Boostを4 設定ワッテージを10W
0.05秒間10W + 6.18W(ブースト)
0.5秒間 10W
0.05秒間10W + 6.18W(ブースト)
これを繰り返す制御になる。
Wert Power Boost |
Boostzeit [ms] |
Zeit auf Nennleistung[ms] |
Effektive Leistung |
1 | 300 | – |
Start-Boost |
2 | 450 | – |
Start-Boost |
3 | 600 | – |
Start-Boost |
4 | 50 | 500 | 6.18 |
5 | 80 | 600 | 6.53 |
6 | 120 | 700 | 6.9 |
7 | 160 | 800 | 7.17 |
8 | 200 | 900 | 7.36 |
9 | 250 | 1000 | 7.6 |
10 | 300 | 1000 | 8.0 |
詳細メニュー(Extend.Funct)
詳細メニューはメインメニューのExtend.Functから呼び出す。
- Extend.Functを呼び出す。
- そのまま待機で0表示を反転させる
- パフボタンを操作して、0を1へ
この操作で各メニューを呼び出すことができる。
各メニューは呼び出したい項目に表示が移行した時にパフボタンをクリックすることで呼び出す。
Heater Menu
温度管理モードおよびエキスパートモードの詳細を設定するメニュー
表示名 | 内容 | 詳細 |
Temp Cof↑ Temp Cof↓ |
TCR値のセット | 温度管理モード、Otherの値を任意に設定 |
Power Lim | パワーリミッター | 使用するWの上限を設定できる |
Heater Prot | HtrProtのモードセット | Mod Menu → Expart Mode → 1(on)で表示 1 ~ 10 任意の値に設定可能 |
Power Boost | P-Boostのモードセット | Mod Menu → Expart Mode → 1(on)で表示 1 ~ 10 任意の値に設定可能 |
Mod Menu
ディスプレイ表示から各種詳細設定までMODの様々な設定を変更できるメニュー
表示名 | 内容 | 詳細 |
DisoMod | ディスプレイ表示設定 | off メニュー呼び出し以外の表示をオフにする |
Display Dir | ディスプレイ表示の上下設定 | R or L |
Wrap Mode | 温度設定、ワット設定で上限から加減までループする設定 | 0 off 1 on |
Expart Mode | エキスパートモードon/off | 0 off 1.on |
SetDef | デフォルト設定 | Init Confirm Prosess |
UBat Min | バッテリー警告の電圧設定 | |
Lumen | ディスプレイ明るさ設定 | 1 ~ 6の 6段階調整可能 |
SwOff Time | 自動電源オフ設定 | 1~60 で設定可能 |
On Clock | 電源onのクリック数 | パフボタン何回で電源Onにするかを設定 1 ~ 5 |
MenuOn Clock | 詳細メニュー呼び出しのクリック数設定 | パフボタン何回で基本メニューを呼び出すかを設定 1 ~ 5 |
Click Speed | クリックの速度調整 | メニュー呼び出し時のクリック間隔の設定 1 ~ 5 |
Half Watt | ハーフワットW | 20Wまでの電力値(W)の0.5単位の調整を可能にする 1 On 0 Off |
Temp. Unit | 温度管理モードの表示を華氏、華氏 摂氏に変更 | ºF もしくはºC |
Value Menu
使用統計情報を参照できるメニュー
表示名 | 内容 |
Tot Cycle | トータル使用サイクル |
Tot Time | トータル使用時間 |
Cycles | 使用サイクル |
Time | 使用時間 |
Energy | 発生エネルギー |
BatCap | バッテリーのキャパシティ |
Reset | 統計情報をリセットする |
dicodes dani Extreme v3のまとめ
使用してみました。前出の通り、過去にdani boxを使用していた経験があることから、使い勝手はさほど変わりませんでした。
若干違和感があったのは、パフしてから立ち上がるまでのタイムラグ。
dani boxではほぼラグがなかったように記憶していますが、本機はワンボタンMOD。その為、メニュー遷移を待っているような若干のラグを感じます。この辺は使い込んで慣れれば違和感がなくなるのかもしれません。
後は電源offです。5クリックでオフできないのが不満。頻繁にon/offする自分としてはかなりこの部分は痛い。
その他はほぼ同様に感じます。
一番心配だったのはワンボタンの操作感ですが、流石に3ボタン並にサクサク設定はできませんが、メニューツリーが頭の中に入っていれば問題なく操作できます。逆に言えば慣れるまでは操作しづらいとも言えます。
dani boxも充分工業製品として優れた製品でしたが、このdani extreme v3はその上を行っています。手触りが非常によろしい。持つ度にニンマリしてしまいます。
不満点はもちろんありますが、それ以上に良い点が多いMODです。
温度管理で運用する人には是非一度試して欲しいです。“美味しい”温度管理を味わってください。また、VWであってもその安定した制御の恩恵を受けることが出来ます。P-BOOSTやHtrProtなどの優れた機能も搭載しています。
VWではどのMODでも同じでしょ?と思われるかもしれません。ボクも実際に分析機器で解析したわけではありませんが、過去自分の味覚で実証した結果、dicodesが一番優れているとの結論に達しています。再び手にすることが出来て非常に嬉しく思います!
これから実用機としてハードに使い倒していきます♪
dicodes dani Extreme v3を購入するには?
日本国内で安定的に販売しているサイトは多くありません。
僕は海外のサイト、Crame de vapeで購入しました。イギリスのサイトの為、出荷から1週間ほどの時間待たなくてはなりませんが、梱包も丁寧で、信頼のおけるVAPE SHOPです。
コメント
HIROさんと嗜好が似てるので、レビュー毎回楽しんでます!
しかも!コレ前から欲しかったやつ!!<思わずコメントw
海外サイトしか今のところ18650がなくて、
しかも今買うと3万超えるし(レート的に)。。。と悩んでたら、
先越されちゃいましたよw
(レート云々で悩んでる割に、衝動的にMONOMODポチる自分の思考が理解できないw)
どうもです!僕も3ヶ月近く悩んでやっと買いましたww
操作感が心配でしたが、僕的には全く問題ありませんでした。
海外サイト、特にEUだと税金が加算されてその価格になっていたりするので
日本からの購入だと税金がかからない場合がありますよ〜。
いっちゃいましょ!!w