Cthulhu クトゥルフのVAPEアトマイザー、Cthulhu MTL MRDAのレビューです。
ネーミングにMTL(mouth to lung , 口吸い , タバコ吸い)と入っている通り、タバコのような吸い方に特化した、RDA ドリッピングアトマイザーがCthulhuからリリースされました。
少し前まで、VAPE関連のニューリリースが爆煙一辺倒だったことを考えると、近頃MTL向けの機材も続けざまにリリースされていることから、メーカーもニーズに呼応するようにラインナップを見直しているように感じます。
それでは詳細を見ていきます。
商品提供:HEAVEN GIFTS
パッケージと内容品
パッケージデザインはCthulhuおなじみの、アジア土産のような独創的なもの。パッケージは共通で、貼られているステッカーのみ異なる仕様です。
古銭モチーフのふさ留めもおなじみですね。
内容品一覧
- Cthulhu MTL MRDA アトマイザー本体
- 予備パーツ(Oリング、イモネジ)
- BFピン
- ビルド用ツール
製品偽造防止のセキュリティーコードはパッケージではなく、付属書類にステッカー添付されており、スクラッチした先にあるコードをクトゥルフ公式ページ所定のURLに入力することで該当個体がメーカーに管理されたものか表示されます。
VAPEアトマイザー Cthulhu MTL MRDA の詳細
中国深センのVAPE関連商品メーカー、Cthulhu クトゥルフは数多くのVAPEアトマイザーを中心に製品をリリースしており、当サイトでも数々の製品をレビューしています。
今回の製品はMTL MRDAという名前からも分かる通り、MTL(口吸い・直肺吸い)、タバコのように一度口にミストを溜めたのちに肺に入れる吸い方のドリッパータイプアトマイザーです。
メーカーの説明ではMTLだけではなく、タイトドローのDL(直肺吸い、直接ミストを肺に入れる吸い方)での運用もできるとのこと。
Cthulhu MTL MRDAのスペック
直径 | 22mm |
高さ | 22.5mm(ドリップチップ除く) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー , トップエアーフロー |
素材 | 304 Stainless Steel |
BF対応 | ○ BFピン付属 |
Cthulhu公式サイトより
全長は510スレッドを除き、約35cmと高さが抑えられたアトマイザーです。
Cthulhu MTL MRDAのデザイン・外見
RDAなのでシンプルな外見。スリーブにはメーカーロゴ、Cthulhuの刻印が入っています。
次に特徴的なのは樹脂製のトップキャップと、中央からオフセットしたドリップチップが目につきます。トップキャップにはエアホールが設けられ、スリーブのサイドエアホールとともに2箇所のエアフローが設けられたデザインであることがわかります。
Cthulhu MTL MRDAを分解する
写真左から、ドリップチップ / トップキャップ / スリーブ / デッキ です。ドリッパータイプのアトマイザーのためパーツ点数は少なく、シンプルなデザインです。
Cthulhu MTL MRDAのドリップチップ
中央からオフセットした場所にドリップチップ取り付け部がある変わった構造です。通常ドリップチップを取り付ける場所が中央に位置しているのは、コイル設置部から空気の流れを計算し、効率的にミストを口に運ぶためですが、本機では思想が異なり、味については間接的になる傾向だと予想できます。
トップキャップと同様の樹脂製ドリップチップ。メーカーサートや付属品に記載はありませんが、おそらむウルテム同等品、PEI製であるかと思います。
露出部の全高12mm、外径11.5mm、内径6→8.5mm(途中急激に広がるデザイン)
ドリップチップのスペックだけ見てみると、MTLに特化しているとは思えない仕様です。
Cthulhu MTL MRDAのトップエアフローとトップキャップ
トップキャップはドリップチップと同様の樹脂素材。
トップキャップはトップエアフローの調整リング兼用で、スリーブにOリングを介してハマっている構造です。
この2つのパーツの隙間はぴったりとしていないため、エアホールの合わせ具合を調整しても、トップフローを完全に塞ぐことはできません。
また、エアホールを回して調整すると、ドリップチップにつながるスリーブのホールが勾玉型なのでドリップチップ下を微妙に塞ぐこともできます。
Cthulhu MTL MRDAのサイドエアフローとスリーブ
トップエアフローの他に、スリーブとデッキに設けられたホールの合わせ具合を無段階に調整してサイドエアフローの調整が可能です。このサイドエアフローホールは完全に塞ぐ運用が可能。
Cthulhu MTL MRDAのデッキ
デッキはシンプルな2ポール2スレッドデッキで、基本的にはシングルコイル前提のデッキ、ポールは中央からオフセットして、サイドエアフローホールとトイ面の円周上に設けられており、コイルを中央からサイドエアホールまでの間に設置することを前提にしています。
ジュースウェルは5mmほどあり、V字のような形に掘られています。
コイル固定のポールには斜めに切れ込みが入っていて、コイルレッグをイモネジで固定できるようになっています。
Cthulhu MTL MRDAのポジティブピンとBFピン
ポジティブピンはデッキのポジティブ側ポール固定兼用で長さの調整はできませんが十分に出っ張っています。
BFピンが付属するので、スコンカーでの運用も可能。リキッドの出口はウェルより一段上がった場所にあり、コットンに染み込みきれなかったリキッドはボトルに逆流せずにウェルに溜めておくことが可能です。
VAPEアトマイザー Cthulhu MTL MRDA のビルド
トップエアフローを完全に閉じることができないので、これを生かすようにコイル接地は高めを検討するのが適当だと考えます。数回ビルドしたのちの感想です。
またサイドエアフローですが全閉/前回までの周り位置が狭く、これによりドリップチップの取り付け部分はポール直上に固定されています。周囲が同じ高さになっていれば、エアフローとドリップチップ位置の自由度がもっと高かったのでは?と思います。
サイドエアフローを所定の場所以外に回すと、穴の下半分のみが閉じたようになるため、自分はドリップチップ位置を優先し、サイドエアホール半開/トップエアフローはできるだけ閉じる前提でビルドしました。
デッキのコイルレッグ固定イモネジをマイナスドライバーを用いて緩めていきます。
今回も温度管理前提です。写真のワイヤーはNife48 , 28G , 6rap。
位置はこのぐらいの高めに設定。トップエアフローを殺せればもう少し下げても良いのですが…
コットンにはNative Wicksを使用。
ウィックでエアーの流れを調整。空気がコイルの周りから流れるのを意識してウィッキングしました。
VAPEアトマイザー Cthulhu MTL MRDA をMODに載せてみる
VAPEアトマイザー Cthulhu MTL MRDA のまとめ
MTLと言いながら、特化できてないドリッパー
タイトドローかと思いきや、そうではありません。サイドフローを全閉にして、トップフローをできるだけ絞っても、タイトドローには程遠いドロー。名が体を表していません…
そして、味ですが仕様が中途半端なのでシングルコイルドリッパーとして中途半端になってしまっています。筆者が一番マシだと感じたのはドリップチップ位置をポールと逆サイドに回した時で、ビルドは24G程度の太線を使用した時です。この場合、サイドエアフローは上半分が開いている状態になり、ドローはDL向けになってしまっています。
つまりはMTLと言いながら、味を出すならばDL前提になってしまうという結果です。
逆にできるだけドローを絞ろうとする場合、ドリップチップ位置が適切ではないため、ドリップチップまでミストが届くまでにコイル固定ポールやスリーブ上部にミストがぶつかり、結露してしまっていると思われるため、味が薄くなりがちです。
一部の直接的だと味やキックがきつい強メンソールや抽出タバコ系を吸うには向いているとも思えますが、その程度であればビルドで調整できるためあえてこの機種を買うべき理由が見当たりません。
そもそも再三書いているように、名前にMTLとあるのに特化できてない機材は、誰にオススメすべき機種なのか?筆者に答えを出すことができませんでした。
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