こんにちは、Hiroです。
先日発売されたRyujin RDAに続いて、このHolic MTL RDAも日本人のYoutuberがデザインしたもの。日本人の趣向に合わせた製品がきかくされるというのは喜ばしいことですね!
この記事は1,200日以上VAPE専門ブログを更新し続ける筆者が、過去の製品レビューとも比較しながら詳細をレビューしていきます。
Vapefly(ベイプフライ)のVAPEアトマイザー、HOLIC MTL RDA「ホリック エムティーエル」のレビューです。
HORICK TVコラボアトマ!日本のYoutuberこーへいさんとの共作RDAはあの名作アトマをさらにアップデートしたもの!製品の完成度は?
このアトマイザーの特徴
- MTL特化型シングルコイルRDA
- ドリッパーなのに深いジュースウェルには2ml以上のリキッドを保持できる
商品提供:Vapefly
HOLIC MTL RDAの詳細
日本人VAPE系Youtubeチャンネル HORICK TVコラボアトマイザーです。
ちなみに、チャンネル名は『こーへい by ホリック TV / HORICK TV』ですが、アトマイザー名はHOLIC MTL RDAですのでお間違えなく。
海外Youtuberとのコラボアトマイザーは今までにも多く発売されていますが、日本人Youtuberとのコラボ製品も徐々に増えてきました。
この製品は国内だけでなく、全世界で販売されるようですよ!
日本人として誇らしく感じてしまうのは筆者だけではないはずです。
このデッキデザイン、見え覚えある方は多いと思います。
そうです、あのヒット商品Galaxies MTL Squonk RDTAのデッキデザインをそのまま採用したドリッピングアトマイザーです。
その他のディティールもこのアトマに由来したもの。
つまりはGalaxies MTL Squonk RDTAのコンパクトバージョンがHOLIC MTL RDAということになります。
過去の名作を、使い勝手の良いショートサイズドリッパーとしてリメイクした意欲作ですね!
カラーは定番色を網羅した全5色。合わせやすいベーシックカラーを揃えたラインナップ。ガンメタ色があるのがポイント高いですね!
スペック
直径 | 22.2mm |
高さ | 41.7mm(510スレッド、ドリップチップを除くと25.7mm) |
重量 | 35.9g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー(デッキ ボトム&サイドエアフロー) |
素材 | ステンレス |
BF対応 | ○ BFピン付属 |
公式ページ | http://www.vapefly.com/vapefly-holic-mtl-rda/ |
パッケージ・内容品
今回のレビュー品はVapeflyから直接提供を受けたサンプル品となります。
製品版とは仕様などに差がある場合がありますのでご了承ください。
ただし、基本的にVapeflyさんにご提供いただくサンプル品は今までも最終製品と変わらないもので、スリーブだけがサンプルパッケージになっているだけのものだったため、今回も同様かと思います。
HOLIC MTL RDAに説明書は付属しませんが、メッセージカードが付いてきます。
ここに書かれている内容はというと、HOLIC TVこーへいさんからーのメッセージになっています。
それはVapeflyとHOLIC TVの間の2番目の協力です。
今回は、最高のデザインと優れた風味を持つRDAを人々に提供することを目的としました。
HOLOC MTL RDAでもっとベイプライフを楽しんだなら、私はもっと幸せになるでしょう。
内容品一覧
- Vapefly HOLIC MTL RDA アトマイザー本体
- スペアパーツ一式(Oリング、デッキネジ、エアフローパーツ)
- ビューティーリング
- スコンクピン
- ツール(六角レンチ、ドライバーツール)
- プリビルドコイル(Ni80 26ga 1.0Ω)、コットン
- メッセージカード
付属品を確認したところ、製品版と変わらない内容でした。
本体にスペアパーツやスコンクピン、ビルド用のツール、コットン・コイルなどファーストビルド時にはほぼ困らない内容で至れり尽くせりです。
しかも、MODとのマッチングを考えたビューティーリングまで付属します。サイズは22-25mmです。
ハイエンド向けの製品だと、このスラントリングだけでも数千円することを考えれば、コスパに優れているのはいうまでもありません。
デザイン・ディティール
エンジンの内部部品、ピストンをイメージしたというルックス。
メカニカルな印象を受けるディティールで、シンプルではあるものの、キャップ部分に装飾となる溝が彫られているのが印象的。
この溝部分、デザイン性だけでなく、キャップを着脱する際に滑り止めとしても機能するので実用性も考えられています。
クオリティは金属表面の質感なども含め、今までのVapefl製品よりも良い印象で、品質が徐々し向上しているように感じられます。
これはこのメーカーだけでなく、中国のVAPEメーカー全般に言えることで、数年前よりも明らかに品質が向上していて、安かろう悪かろうの時代はもはや過去のものとなったように感じます。
分解してみると3ピース構造であることがわかります。
オーソドックスな構造で、パーツは(デッキ・トップキャップ・ドリップチップ)に分解できます。
さらにデッキは細かいパーツに分解することもできますが、日常のメンテナンス時にはこの3つに分解すれば十分です。
ドリッパーらしくパーツ点数が少ないので、アトマイザーを洗うときに手間いらずですね。
ドリップチップ
それでは上部のパーツから順番にディティールをチェックしていきます。
付属ドリップチップは樹脂製。素材は公表されていませんが、ブラックデルリンに近い質感で、アトマイザーで発生した熱を咥えた唇に伝えない断熱仕様です。
形状は日本人のツボをついたくびれ形状で、咥える部分がくびれている咥え心地の良いデザインです。
もちろん着脱可能。510ドリップチップサイズなので汎用品に交換することもできます。
ドリップチップ側にOリングが設けられていて、ドップキャップにはめ込んで使用します。
内径はテーパードデザインで、3.5mm→2.5mmに絞られています。
口元にかけて内径が徐々に絞られていく構造で、『HOLIC MTL RDA』の名前の通り、MTLに特化したスペックのドリップチップを採用しています。
このドリップチップ、取り付け部分がフラットなのですが、その構造にも理由があります。
それはトップキャップ部分の構造に由来します。
ドリップチップの底部分がタンクアトマイザーのようにドップキャップ上部に貫通していない構造。
そのため、ドリップチップ底部分をフラットにして、トップキャップとの密着性を確保しています。
全てのディティールに意味がある。そのような考え抜かれたデザイン性を感じます。
ちなみにトップキャップ裏、ドリップチップに繋がる部分にはミストを効率よく吸えるファンネル形状が採用されていて、裏側のデザインにもこだわりを感じます。
トップキャップ・エアフロー
次はトップキャップです。
トップキャップにはいくつものエアホールが空いていることからも分かる通り、サイドエアフローの調整リング兼用です。
このエアホールとデッキエアホールの合わせ具合でドロー調整することができます。
両サイド2か所のエアホールから空気を取り込み、デッキから供給するサイドエアフロー構造。
トップキャップには合計9個のエアホールが、キャップ円周の対角線上に設けられています。
ホールのサイズは(2.0mm、1.2mm、0.7mm)の3サイズ×3セット。
これによって以下のような7つのドローの組み合わせバリエーションを実現しています。
- 全閉
- 0.7mm
- 1.2mm
- 2.0mm
- 0.7mm ×2(両側)
- 1.2mm ×2(両側)
- 2.0mm ×2(両側)
ドローのバリエーションもキャップのエアホールスペックもGalaxies MTL Squonk RDTAと同様です。
ここで感じるのは、MTLといいながらもタイトドローでの調整幅が少ないということです。
確かに0.7mmサイズのエアホールであればタイトドローが実現できそうですが、次のサイズのホールは1.2mmも、その先が2mm近いサイズなので、MTL特化型であればもう少し小さいエアホールサイズのバリエーションが欲しかったですね。
どちらかといえばDL方向への調整幅を確保したアトマイザーです。
実際ドローを確認すると、0.7mm(一番小さいエアホール)を開けたときにもドローは軽めで、超タイトドローではありません。
0.7mmサイズなのに?と思うのですが、これはデッキとキャップの隙間によって、他のエアホールからも空気が流入している体と推測できます。
デッキサイドの2本のOリングでデッキエアホールの気密性を確保している構造ですが、十分ではありません。
ただし、このOリングがデッキに付着したリキッドが、MODにまで到達するのを防ぐという意味では意味のあるディティールです。
しかし、このOリングが固すぎます。リキッドが付着した状態でなければキャップを閉められないぐらいキツくて、キャップに多少リキッドをつけてからでないと取り付けできません。
また、Oリング表面には製造時の痕が無数にあるため、雑に扱うとすぐに切れて使い物にならなくなってしまいそうです。
キャップ開閉時には必ずリキッドをOリング周りに塗布して使うようにするようにします。
それでも結構硬いので、エアホールのことを考えなければ下側を外して使いたいぐらい。キャップを頻繁に着け外しするとストレスですね。
補足
この記事を見たVapeflyの担当者から、「サンプル版には厚いOリングが使われていますが、製品版では改良されています」との案内がありました。
どうりでキャップが硬すぎると思いました…ちゃんと修正されて出荷されるみたいですので補足いたします。
ちなみにキャップ裏はドーム形状の中央に、ドリップチップに繋がる部分だけがボコっと飛び出したデザイン。
この構造はGalaxies MTL Squonk RDTAのデザインを踏襲しています。
また、キャップ内には周り留めの溝も切られているので、MODから外すときにクルクル空転せずに、ある程度まで回すとロックされて簡単に着脱可能です。
チャンバースペースは比較的狭目ですが、デッキポスト上部には多少の余裕があります。
デッキ
デッキは2ポスト2スレッドデッキ。シングルコイル専用のデッキデザインです。
Galaxies MTL Squonk RDTAのデッキデザインとそっくり、というのもこのアトマのデッキデザインを踏襲しているようですね。
このアトマイザーを最初に見たときの印象はCTHULHU 1928 MTL RDAに似ているな、というものでした。
ジュースウェル部分のデザインから受ける印象でしたが、そのようにいろいろなアトマイザーの良いところを参考に作られた印象があります。
デッキポストのワイヤー固定部は、細いワイヤーでも逃げないように加工されているタイプです。
実際に使ってみると、28ゲージ以下のワイヤーだと、ねじの回転方向によっては若干ワイヤーが逃げてしまうので、逃げる側だけはワイヤーをしっかり持って固定する必要がありますが、ビルドは比較的楽でした。
ちなみに、日本限定版ではこのポストが金メッキ加工されているようです。
デッキ中央にはボトムエアフローホールが。
煙突状になっていて、リキッド漏れに配慮した仕様。
サイズは小さくMTL特化型という印象です。
デッキには深いジュースウェルがあり、RDTAに近い構造。
容量は明らかにされていませんが、直径18mm深さ1cmほどはあるため、計算上は2.5ml以上とかなり多くの量のリキッドを保持できます。
実際にはウィックを突っ込んだ分などの容量があるのを考えても2ml近くはリキッドを保持できそうです。
ただし、ウィックホールが大きいため、全てを覆ってリキッド漏れを防ぐことが困難です。
そのため、持ち運び時にリキッドを入れたままにすると、ふとした拍子に漏れているなんてことになりそうなので、リキッドをなみなみと注ぐのは持ち運ばない時のみにした方が良さそうです。
また、デッキにはボトムエアホールだけでなく、コイルのボトムサイドからエアーを供給する両端2つのエアホールも設けられています。
合計3つのデッキエアホールで、コイルを包括的に冷却します。
しかも、このボトムサイドエアフローホール、簡単な操作で開き具合の調整が可能です。
デッキの2つのポストにはそれぞれ回転調整部があり、この部分を回すだけでエアホールを全閉から全開まで自由にコントロールできます。
もちろん、中途半端な開き具合も可能ですし、両側を全て閉じてボトムエアフローだけで使うこともできます。
このエアフローパーツは、デッキのポスト部分にOリングでハマっているだけなので取り外すこともできますが、かなり取り外し難いので通常は外す必要はないと思います。
このパーツをなくしてしまったときにだけ、予備のもの(2つ付属します)を装着すると良いでしょう。
ポジティブピン
デッキの裏面にはインフォメーションのエングレービング。
ピンの出っ張り具合、実測は1.21mmとかなり出っ張っています。
これだけ出ていれば、ハイブリッド接続でも十分に使えるでしょう。また、ピンのエッジ部分は面取りされていています。
ノーマルピンがプリセットされていて、スコンクピンが付属します。どちらにも金メッキ加工済み。
過去のアトマイザーの失敗(ピンからリキッド漏れが発生する機種が過去にありました)からか、どちらのピンにもOリングが設けられています。
ちなみにポジティブピンはデッキのポジティブポスト固定ネジ兼用で、ピンが緩いとそのままネガティブ側と接触してしまう構造ですので、必ずピンを締め込んだ状態で使用します。
また、このHolic MTL RDA、ネガティブ側のポストも分解できる構造になっているようなのですが、レビュー時にいろいろ試しましたが分解には至っていません。
デッキのサイドに2つのパーツを取り付けた隙間があるので、この部分を分解して裏側から固定されているようなのですが、スレッド式なのか?圧入なのか?定かではなく、少なくとも簡単には回りそうにないので分解は断念します。
使用例
HOLIC MTL RDTAのビルド
ビルドはせっかくなので、付属のコイルを使用していきます。Ni80 26ga 1.0Ωですね。
コイルは巻き数が多くて、超タイトドローMTLに向いているとは思えないのですが、まずは試しにファーストビルドです。
デッキサイドにコイルジグガイドがあるのでビルドはかなり楽ですね。ポスト側もワイヤーが逃げないようになっているので、写真でいうと下側は楽に固定できます。
ただし、上側はイモねじを回すとワイヤーが逃げますので、ワイヤーをしっかり持って固定します。
コイルジグガイドの高さでビルドするとコイルはこの位置。
ボトムサイドエアフローを配慮するならもう少し高く設置したいところですので、その場合固定後に若干上にずらしてやると良いと思います。
コイルレッグはキャップに触れてしまうとショートしてしまうので、なるべく短くカットします。
ポスト部分にえぐりが入っているので、カットしやすくなっているので問題ないでしょう。
コットンを通してウェルにレッグを落とします。
ウェルにリキッドを供給するときは専用チャージホールなどがないため、ウィックが若干乱れてしまいますが、間からユニコーンボトルの先端を突っ込んで注いでやります。
感想
付属のコイルを使うのであればエアホールは1.9mm以上でないとミストが熱いため実用的ではりません。
味も飛び気味。しかも1.9mm以上のホールを開くとMTLというよりは重めのDLになってしまいますね…
次に同じように二クロム28ga 2.5mm 5rapで巻いてみました、こちらのほうがしっくりきます。
ただし、コイル位置を上げ気味にしたり、デッキエアホールの開け方のバリエーションを変えてみてもあまり味は変化しませんね。
試してみて思ったのは、程よいウェットでダイレクトなほどほどの濃さを楽しめるということ。
「Galaxiesと同じ」とこーへいさんは動画内でおっしゃっていますが、その通りGalaxies MTL Squonk RDTAに近い味です。
エアホールやデッキ形状なども酷似しているので、このアトマのコンパクト版・ショートバージョンと考えて良さそうです。
優れたアトマイザーで、話題になった製品ですが、残念ながらポジティブピンからの漏れ問題で人気に陰りが出てしまったのですが、そういった弱点を補ったものになっているのがHOLIC MTL RDAです。
個人的にはすごくいい製品だな、と思いました。
まとめ
日本人Youtuberとのコラボアトマイザーは、過去大ヒットした製品の改良コンパクトバージョンでした。
この機種を持っていた人、持っていなかった人関わらず、このサイズでこの使い勝手は魅力的に映るのではないでしょうか。
目新しさはないけれども、安定して使える安心感のあるアトマイザー。
購入はこーへいさんの動画でも紹介されているVAPONAVIさんが日本限定バージョンを販売していますので、こちらからどうぞ!
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