KAEES(ケイス)のVAPEアトマイザー、Solomon2 RTA「ソロモン」のレビューです。
クラシカルなルックスのトップエアフローRTA。その最大のメリットは、リキッドが漏れにくいということ。シングルコイル専用のダイレクトラングに特化したアトマイザーです。
このアトマイザーの特徴
- トップエアフローでリキッドが漏れにくいLEEKPROOF構造
- シングルコイル専用 DLに特化したアトマイザー
詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
詳細
KAEESがリリースするトップエアフロー構造のアトマイザー、Solomon2 RTA。
パッケージの”LEEKPROOF”(漏れ防止)の表記の意味は、この構造にあります。
トップエアフローで、リキッドが漏れにくい構造。ボトム部分にリキッドが漏れるエアホールがないのですから、アトマイザーを立てた状態では構造的に絶対漏れることはありません。
しかし、デッキにリキッドが過剰供給された場合に、アトマイザーを逆さまにしたり横倒しにしたりすればトップエアフローのホールから漏れ出すことはありますので、完全に漏れを防ぐことはできませんが、それでもボトムエアフローなどに比べれば圧倒的に漏れに強い構造だと言えます。
このデッキを見て分かる通り、シングルコイルに特化したアトマイザーです。
それではより詳細を見ていきましょう。
スペック
リキッド容量 | 3.5ml / 5ml |
直径 | 24.3mm(バブルチューブ 26.8mm) |
全長 | 36.6mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 53.1g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT |
コイル | RBA シングルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | トップエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | http://www.kaees.com/solomon-2/ |
パッケージ・内容品
パッケージを開封していきます。オレンジ一色のパッケージ。表にはメーカーロゴと製品名、製品のイラストが入っています。背面には製品情報とキット内容の記載があり、側面には製品偽造防止のスクラッチ式セキュリティーコード入りのステッカーが貼られています。
アトマイザーや付属品はクッション材に保護されて収納されています。
内容品一覧
- KAEES Solomon2 RTA アトマイザー本体
- 予備パーツ(イモネジ、Oリング、スレートガラスチューブ)
- 510ドリップチップアダプター
- エクストラドリップチップ(810DT / 510DT)
- プリメイドクラプトンコイル
- ビルド用六角ドライバー
- インフォメーションカード
ビルド用のツールやプリメイドコイルも付属。コットンは同梱されていないので別途用意する必要があります。
外観
どことなくクラシカルさとスチームパンクっぽさを感じるエクステリアデザイン。
それは、エアフローリング部分のゴールドカラーと、トップキャップ部とデッキ部の細かい溝から受けるイメージだと思います。よくこの回転させる部分には、滑り止めとデザイン性を兼ね備えたローレット加工が施されているアトマイザーがありますが、ハードさを感じるローレット加工ではなく、縦溝を細かく刻むことにより、ビンテージの懐中時計のような雰囲気を出しています。
そのイメージに合わせたチェスの駒のようなテイストの王冠をかぶったライオンのイラストもマッチしている印象。全体的に統一感を感じます。
分解
まずは分解してみて、構造を理解しておきましょう。大まかに分解するとこのように3つのパーツに分けることができます。
- ドリップチップ
- タンク
- デッキ
それでは上部のパーツからより詳細を見ていきます。
ドリップチップ
ドリップチップです。トップキャップの取り付け部は810DTサイズ(ハーフインチサイズ)なので、付属品以外の汎用810ドリップチップをつけることもできます。トップキャップ側にOリングが設けられています。
付属するのは810DTが2つ、510DTが1つ、510DT取り付け用のアダプターも付属します。
アトマイザーに最初からプリセットされている810DTは一部をかぶせるタイプ。内径は逆テーパー構造。
全長10.5mm、露出部の高さ7.5mm、外径19.2mm、内径 10→13.5mm(逆テーパー)
同じく黒い樹脂製の810DTがエクストラとして付属。内径はこちらも逆テーパー形状です。
全長10.5mm、露出部の高さ5.5mm、外径18mm、内径 10.5→13mm(逆テーパー)
810DTよりも内径が細い510DTも付属。こちらも樹脂製。ビルドに合わせて内径を絞ったものを使うことができるようになっている親切な同梱内容です。
全長13mm、露出部の高さ8.35mm、外径16mm、内径 6→11mm(逆テーパー)
タンク
次にタンク部分を見ていきます。まずはリキッドチャージの方法から。
リキッドはトップフィルでチャージ可能。スレッド式キャップを取るだけで、アトマイザー上部のリキッドチャージホールからリキッドを簡単に注ぐことができます。大きなチャージホールで、先端が太いボトル(スポイトボトルなど)でも問題なくチャージすることができます。
トップキャップを外す時には、トップキャップ側面の細かい溝が滑り止めになってくれるので、簡単に緩めたり、回したりすることができます。
トップキャップの下に設けられているエアフローリング(AFC)は、トップキャップを外した状態で取り外し可能です。Oリングでハマっているだけなので、洗浄したい時外せる設計です。
また、タンクにリキッドが残っていても、アトマイザーを逆さまにしてデッキを外すことが可能です。
リキッドを無駄にすることなく、リビルドやリウィッキングができる仕様で、タイミングを選びません。
タンクのチューブは、標準のバブルチューブと、ストレートチューブが付属。
ルックスや、リキッド容量の好み(ストレート3.5ml、バブル5ml)で使う方を選ぶことができます。
トップエアフロー
トップエアフロー構造。タンク上部から空気を取り込む方式で、ボトムエアフローのように下部に空気を取り込むためのエアホールがない為、正立した状態ではリキッドが漏れることが構造上ないのが特徴です。
エアホールにはドロー調整用のAFCを装備していて、全開から全閉まで無段階でドローを調整することができます。
デッキ
デッキは2ポスト2スレッド、シングルコイルに特化したデッキです。
写真右側がコイルを固定するためのポスト、写真左側が空気を取り込むだめのデッキエアホールです。
アトマイザー上部のエアホールから取り込んだ空気は、アトマイザー内を通り、デッキ側面から供給される方式です。
ポストのコイルレッグ固定部分はコイルが固定しやすいように、リターンさせた足の高さを調整しなくても良いように互い違いの高さになっています。
タンクからリキッドをウィックに供給するためのジュースチャンネルは大きめ。それなりに熱量の高いコイルで、ミスト量を確保するビルドにも対応しています。
デッキ上側、チャンバートップは平らな構造です。チャンバートップの切れ込み部分に、デッキのエアホール部分を差し込んでドッキングします。
ポジティブピン
アトマイザー裏側にはkaeesのロゴマーク、SOLOMON2の文字がレーザー刻印されています。
ポジティブピンはかなり出っ張っています。実測0.8mm。
このピンはデッキのポジティブポスト固定ネジ兼用なので、緩めて出っ張り具合を調整することはできません。しかし、これだけ出っ張っていれば調整は必要ないと感じます。レビュー品についてはハイブリッド接続のメカニカルMODでも十分に使用できると感じましたが、個体差などもあるのでユーザーが実際に使う時には現物をよく確認してから使用することが当然必要です。
ビルド
詳細を見終えたところで、早速ビルドしていきます。
510ドリップチップアダプターがついていて、AFCは全閉までキッチリ効くことから、ドローを絞ることもできますが、デッキエアホールからも分かる通りに基本的にはDLに最適化されたアトマイザーです。
付属コイルのように、クラプトンコイルでビルドするのを前提にデザインされていますが、太めのワイヤーであれば単線でも十分だと思います。
カンタル24ゲージ、3.5mm軸、6巻
ただし、コイルクランプ部の作りは単線を固定するのに適しているとは言えません。フラットクラプトンのように幅のあるワイヤーをクランプするようにデザインされているので、単線でビルドする場合は、イモねじでしっかりとワイヤーを挟み込む必要があります。
イモネジを閉めこんでいくと、ワイヤーが逃げてしまうのでビルドしやすいとは言い難い作りです。
コイルは高めにセットしました。2つのデッキエアホールがありますが、上部のから取り込んだ空気は、ドリップチップに向けて最短距離で流れていくと仮定したので、ボトムに近づけすぎると良い結果にならないと感じました。
ウィックをしっかりと乗せてやり、ジュースチャンネルををほどよく塞ぎました。乗せる程度でよいと思います。詰めすぎると供給不足になりそうです。
コイルの位置を裏側から確認するとこのような位置になりました。
MODに載せる
マッチングが難しいですね。同じようにシルバーとゴールドのクラシカルなルックスのMODにマッチすると思います。電子機器っぽいルックスにはマッチしませんね。
手持ちの機材でそのようなテイストのものはなかったので、とりあえず載せるだけになってしまいました。それ以外にもシンプルなデザインのものに合っていると思います。
感想
ルックスは結構好きです。クラシカルかつメカニカルな印象で、仕上がりもそれなり。個人的な好みで言えば、ライオンのマークはいらないと思いましたが、テイスト自体は大好物です。
ただ、合わせるMODを選びますね。同じようなテイストのMOD出してくれたらいいのにな、と思いました。
味はそれなりに楽しめます。ドライなミストの印象で、甘さがダイレクトに伝わってこないのが個人的な趣向とは異なるのですが、この方向性の味ならばタバコ系リキッドにマッチすると感じました。味が間接的、というかフレーバーの雰囲気を感じられる雰囲気です。
味の好みで言えば、トップエアフローRTAで言えば、ドリッパーライクな味が楽しめるAUGVAPE INTAKE RTAの方が好きです。コイルを中心に考えたエアフローがボトムなのとサイドの違いだと思います。しかし、見た目はこのSolomon2 RTAの方が好き。どちらも同じくリキッドが漏れにくい構造のトップエアフローRTAですがそれぞれに違う味の個性を持っています。
まとめ
見た目にも味にも個性を持ったアトマイザー。
VAPEで一番困るのはリキッド漏れではないでしょうか。そのため、トップエアフローのリキッドが漏れにくい構造は、それだけで価値があるものです。
運用がDLに特化しているので、使い方にあっているのであれば一度試してみるのもよいと思います。
コメント
旦那に貸してたら割られちゃいました。
大事に使ってたのに(??Д?)?
紅茶系リキッドだったのですが甘みを強く出る訳でもなくあっさりと吸えました。
個人的に私の好みのアトマイザーでした。
Orca.oさん
災難でしたね^^;
予備のストレートチューブも割れてしまいましたか?スペアが別売されていないのは厳しいですよね。
かなり気に入っているとのことなので、リピートしたときは誰にも貸さずに大事にしてくださいね。
補足で。
チムニー径7mm