Eleaf「イーリーフ」のVAPEスターターキット、iStick Pico S with ELLO VATE 「アイスティック ピコ エス ウィズ エッロ ファーター」のレビューです。
全長を抑えたコンパクト設計で大人気を博すEleafのiStick Picoシリーズ。
新たなバッテリー規格に対応したiStick Pico 21700をレビューしましたが、それに続く新作としてiStick Pico Sがラインナップに追加されました。
同じく新企画のバッテリーである21700に対応。特徴は何と言ってもそのルックスです。
それでは詳細をレビューしていきます!
商品提供:ベプログshop
詳細
この機種の特徴は何と言ってもそのデザイン。メーカー曰く、「スポーツカーにインスパイアされてデザインされた」とのこと。個性的なデザインは、爆煙やクラウドチェイスなどに興味があるユーザー向けに感じる迫力のあるものです。
同じバッテリー規格を採用するiStick Pico 21700と比べてもボリュームのある本体サイズ。詳細は後の項目で詳しく記載いたします。
もちろん、テクニカルMOD iStick Pico Sと、クリアロマイザー ELLO VATEは完全にセパレートします。510スレッドで接続されています。
パッケージ・内容品
スリーブ式パッケージには、シックなブラックカラーの内箱。外側には製品イラストを用いたわかりやすいパッケージデザインを用いています。
側面にはセキュリティーコード入りステッカーが貼られています。中華マスプロ機材の多くに採用される偽造防止のコード管理が採用されています。背面には内容物などのインフォメーションがプリントされています。
内容品一覧
- Eleaf iStick Pico S テクニカルMOD
- Ello Vate クリアロマイザー
- HW-M 0.15ohm Head プリメイドコイル (アトマイザー組込み済)
- HW-N 0.2ohm Head プリメイドコイル
- アトマイザー予備パーツ
- 18650 バッテリースリーブ
- QC対応 microUSBケーブル
- ユーザーマニュアルなどの書類
ラインナップとしてAVBの21700バッテリーが付属するものもありますが、提供品はバッテリーが付属しないものです。本体の他に各種付属品やマニュアルなどの書類が収納されています。
マニュアルや注意書きなどは全て英語で書かれており、残念ながら日本語での解説はありませんので、もし使い方がわからない場合にはこの記事を参考にしてもらえればと思います。
Eleaf iStick Pico S テクニカルMOD
本キットの目玉である、iStick Picoシリーズの新作、21700バッテリーに対応した『iStick Pico S』です。
その特徴はスペックではなく、ルックス。スポーツカーに触発されてデザインされたというルックスは、他のiStick Picoシリーズの機種のデザインとはかなり異なります。
バッテリーカバー分の全長を抑えるというシリーズ共通の発送は引き継ぎながら、トラディッショナルでクラシカルな他機種のデザインコンセプトとは異なり、未来的でゴージャスなルックスは、爆煙やクラウドチェイスが好きなユーザーにも受け入れられそうなインパクトのあるルックス。
スペック面ではiStick Pico 21700とほぼ同様になりますが、後発機種だけにiJust 3と同じくパフからのタイムラグを短縮。25msを実現したとの触れ込みがあります。
スペック
サイズ | H 81×W52.5×D28.5mm |
重量 | 142.8g |
電圧範囲 | 0.5 – 9V |
ワット数範囲 | 1 – 100W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
抵抗値 | 0.1-3.0ohm(VW /バイパス/スマートモード) 0.05-1.5ohm(TCモード) |
モード | VW /バイパス/スマート/温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS / TCR(M1、M2、M3) |
スレッド | 510 |
充電ポート | microUSB (DV5V 2A) |
バッテリー | 21700 / 18650アダプター(別売り) |
アトマイザー取り付け部
アトマイザー取り付け部はiStick Pico S上部に設置されています。取り付け部分には510スレッドを採用。
コンタクトピンはスプリング式で調整を必要としません。アトマイザーのポジティブピンにスプリングで追従する気候です。ピンには金メッキが施されています。
アトマイザー周りのスペースはかなり広く、取り付け部分のサークルの直径は26.5mm。かなり大口径のアトマイザーにまで対応します。同じバッテリーを採用するiStick Pico 21700では24mmサイズでギリギリでしたので、この部分の寸法にはかなり余裕があることがわかります。
ボタンとディスプレイ
ボタン類と液晶ディスプレイは本体側面に全て集約されています。この部分も他のiStick Picoシリーズの機種との大きな違いで、サブボタンが底部から側面に移動されており、使い勝手も向上しています。
iStick Picoシリーズは大きさを抑えるため、そしてデザイン面から底面にサブボタンを配置していましたが、このiStick Pico Sではサイズ的余裕、そしてデザインのマッチングから側面にサブボタンを移設することに成功しています。
液晶パネルはシリーズの他機種同様にモノクロ液晶を採用。表示項目は5項目で、このパネル自体はiStick Pico 21700同様のものと思われます。
iStick Picoシリーズの他機種と異なり、サブボタンが液晶パネル部分に設けられているので底部分にはバッテリーベントホールが設けられているのみです。
バッテリー収納部
バッテリー収納部にも大きな違いがあります。小さなキャップをかぶせるタイプではありません。バッテリー収納部がスリーブとして大きく外れる仕様に。バッテリースリーブを交換するなど「カスタマイズ性」を感じる仕様で、アフターパーツに期待してしまいますね。
バッテリー収納部にはバッテリー収納方向の記載があり。間違えないようにバッテリーを挿入できます。
バッテリー収納部分、樹脂パーツ部分にはLEDが配置され、電源ON/OFF時や、パフなどに連動してLEDが点灯。見た目にこだわっています。
このように5本線で点灯する仕組みです。7色に変化するLED。メーカーサイトによると、『赤、緑、青、シアン、白、黄、紫の中から色を選択するか、デフォルトのもの(緑、青、赤の組み合わせ)を選択できます。』とのこと。
比較
サイズを写真を交えて見ていきます。スペックも見ていきましょう。
iStick Pico 21700 / H 77×W51×D26mm / 96.6g
iStick Pico S / H 81×W52.5×D28.5mm / 142.8g
重量も容積も一回りほど大きく重くなっている印象です。
クリアロマイザー ELLO VATE の詳細
それではアトマイザーから詳細を見ていきます。付属のクリアロマイザーはELLO VATEです。ネーミングの通り、Eleaf ELLOシリーズのいち機種で、他のELLOシリーズのアトマイザーとコイルなどの互換性があります。
特にiJust 3 with ELLO Duroスターターキットに付属するELLO Duroとは、多くの共通点をもった「兄弟機種」で、相違点は「外見のデザインのみ」と言えます。それぞれのスターターキットに合わせたルックスを持ちながら、パーツや付属コイルを共通化しています。
付属のコイルはHW head。内部にワイヤーコイルではなく、メッシュコイルを内蔵した爆煙向けの専用コイルです。
スペックでは28mmサイズになっていますが、これはガラスタンクの一番大きい部分の寸法で、ベース部分は26mm程度になるため、ストレートタンクを取り付けた場合は26mmサイズ相当となります。
スペック
直径 | 28mm |
高さ | 56mm |
重量 | 57g |
リキッド容量 | 6.5ml |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 専用ワイドボア |
コイル | プリメイド交換式 HW head |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
リキッドチャージ | トップ |
素材 | ステンレス、ガラス |
分解
ELLO VATE本体を分解すると、写真のような構成になっています。写真左から ドリップチップ(吸い口) / タンク / コイル / ベース に分解できます。基本的こパッキンやOリングなどのパーツを除き、これ以上細かいパーツに分解することはできませんし、する必要もありません。
分解洗浄時にはこの状態まで分解すれば、リキッドの残り香などを洗い流すことができると思います。
ドリップチップ
ドリップチップは専用規格のワイドボアドリップチップ。付属ドリップチップはハニカム柄が見た目に美しい樹脂製のもの。
専用規格と言いながらELLO TS、ELLO Duroのドリップチップと互換性があり、また、他メーカーでも取り付け部分寸法が12.5mmの物が増えていることから、ハーフインチサイズDTに変わると規格として中国メーカーを中心に採用が進んでいる印象です。
付属ドリップチップのサイズスペックはELLO Duro付属のドリップチップと全く同じのデザイン違いです。
全長16mm、露出部の高さ11mm、外径16mm、内径8.5→12.5mm。
トップフィル
リキッドチャージはトップフィル方式。本体の上部側面の▲印の部分をスライドさせることで、リキッドチャージホールが現れます。リキチャの時、パーツを外す手間もなく、紛失の心配もないため非常に利便性の高い仕様。漏れに配慮し、リキッドチャージホールのパッキンには、切れ込みが入ったものを採用。チャージ時にはこの切れ込みからボトル先端を差し込んでチャージします。
タンク
コイル交換時に、タンクにリキッドの残量がある場合、逆さまにして、ミストを導く管部分の先端より水位が低ければそのまま外すことができるので、リキッドが残っていてもコイル交換が可能!
付属品としてストレート形状のガラスチューブも付属。リキッド容量は減ってしまいます・
ストレートタンクを取り付けるとまた違ったルックスが楽しめます。
ポジティブピン
ポジティブピンは差し込み式。当然出っ張り具合の調整はできません。また、コイルとピンの構造上ハイブリッド接続を含むメカニカルMODでの仕様は非常に危険。スプリングコンタクトを採用しているMODでの使用をオススメします。また、ピンには金メッキが施されてます。
プリメイドコイル
付属のコイルはELLO Duroの付属コイルと全く同じ。HW headの中でも、内部にメッシュコイルを内蔵する専用の爆煙向けコイルを付属しています。
当然、HW headと取り付け部分の互換性があるため、ELLOシリーズ向けのコイルを全て取り付けることができます。
- HW-N head 0.2Ω kanthal
- HW-N head 0.15Ω kanthal
コイル内部にメッシュワイヤーを内蔵しています。
使い方
それでは使っていきます。iStick Pico SテクニカルMODと、クリアロマイザーELLO VATEを準備していきます。
まずは本体にバッテリーをセットしていきます。21700バッテリーもしくは18650バッテリーを1本キットとは別に用意して収納します。本キット用にバッテリーを購入される場合は、容量的にも21700バッテリーをセレクトするのが良いと思います。
収納したバッテリーはiStick Pico Sバッテリーを用いて充電することができます。電源に接続したQC対応micoro USBケーブルを本体の端子に接続して充電します。このPico Sはクイックチャージ(2A充電)に対応しており、急速にバッテリーを充電することができ流ので、大容量の21700でも充電時間を短縮することが可能です。
テクニカルMODの準備が終わったら次はアトマイザーの準備です。まず、リキッドチャージ時に転がってしまわぬように、ELLO VATEをMODに取り付けます。
そしてトップキャップをスライドさせて、リキッドをタンクに注いでいきます。リキッドチャージ部分にはパッキンが設けられており、穴が塞がっているように見えますが、ちゃんと切り込みが入っているので、先端が挿入できるようになっています。
リキッドチャージが終わったらコイル内のコットンにリキッドが浸透するまでしばらく放置するのを忘れないようにしないと、コイルが焦げて使い物にならなくなってしまうので注意が必要です。
操作詳細
本MODでは今までのEleafテクニカルMODと若干操作が異なります。
マニュアルの直訳に詳細が記載してありますが、ここではその内容を抜粋してわかりやすくお伝えします。
- 電源のON/OFF… パフボタン5クリック
- モードの変更… パフボタン3クリック VW、バイパス、TC-Ni、TC-Ti、TC-SS316、TCR-M1、TCR-M2、TCR-M3が順番に切り替わります。
- ワット数を調整する:
VWモードでは、+/-ボタンを押すとワット数を調整できます。 +/-ボタンを押し続けるとワット数が急激に増減します。 TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードでは、まずファイヤーボタンを4回連続して押し、+/-ボタンを押してワット数を調整します - 温度を調節する:
TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードで+/-ボタンを押すだけで温度設定を増減できます。 - 設定メニュー… ファイヤーボタンと+ボタンを同時に押して設定メニューに入り、TCモードでコイルをロック/ロック解除し、ステルスをオン/オフに設定し、メインインターフェースに表示するパラメーターを選択し、カスタムロゴをオン/オフすることができますVWモードで予熱機能を有効/無効にし、TCR(M1 / M2 / M3)モードでTCR値を設定するには、+/-ボタンを押して移動または調節し、ファイアボタンを押してください一度あなたの選択を確認してください。設定が完了したら、EXITに移動してファイアボタンを1回クリックして確定し、メインインターフェイスに戻ります。
プラスしてLEDのカラーメニュも搭載されており、好みのプログラムでLEDを点灯させることができます。記載のようにLEDをオフにすることも可能です。
感想とまとめ
爆煙ユースに最適化されたiStikc Picoシリーズの最新作!
同様のスペック、そして同じバッテリーを収納するiStick Pico 21700から、サイズ、重量ともに一回り近く大きく、重くなっていることがわかります。
代わりにアトマイザー取り付け部分に余裕が出て、より大きなアトマイザーを搭載できるようになるなど、スペック的にもルックス的にも「爆煙ユース」に最適化された機種であることがわかります。
『ただ見た目が派手になってでかくなった』のではなく、『クラウドチェイスなどを趣向しているユーザーに向けた仕様変更』をしながらも、Picoシリーズ共通コンセプト「筐体サイズの最小化」を実現した機種であることがわかります。
当然、Eleaf最新機種なので、当然機能的にも他の機種同様優れており、見た目が好きだから!という理由でのセレクトも良いと思います!
コメント