aspire(アスパイア)のVAPEスターターキット、Nautilus AIO「ノーチラス エーアイオー」のレビューです。
ついにaspire、いやVAPEデバイスで最もメジャーなプリメイドコイルとも言えるBVCコイルが使えるコンパクトオールインワンが本家aspireの手によって登場!しかも名前もストレートにNautilusを冠にした期待度の高まる製品です。
このスターターキットの特徴
- 高抵抗1.8Ωコイルを使用したMTLに特化したオールインワンキット
- Nautilusアトマイザーで有名なBVCコイルをそのまま使用可能!
詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
詳細
” Nautilus AIO ”
シンプルなネーミングですが、これほど製品の特徴を表している製品名はないと思います。その名前だけで、おおよそ製品のガイドラインが見えてくるものですが、ざっと分解してみるとその特徴がさらに見えてきます。
全てを語らずとも、この写真一枚を見るだけでこの製品がどういう特徴があるのかわかると思います。そうです、このオールインワンキットはaspire BVC コイルが使用できるスターターキットなのです。
aspire BVCコイルといえば、最近の製品ではNautilus2 クリアロマイザーに採用されていることからもわかる通り、味に定評のあるプリメイドコイル。初代Nautilusに採用され、爆発的ヒット作となってから世界的に流通する「標準規格」的なプリメイドコイルとしても位置しています。
そのBVC Coilsを採用したことからもaspireの本気度をうかがい知ることができます。
他メーカーからは違う形でBVCコイルが使用可能なAIOタイプはリリースされてはいましたが、本家aspireがついに製品化した注目度の高い製品です。
外観は同社のオールインワンスターターBreezeシリーズのようなコンパクトサイズながら、バッテリー容量(1,000mAh搭載)は犠牲にしない思想でデザインされたものです。
むしろ、BreezeよりもこちらのNautilus AIOの方がaspireのど真ん中的な製品に位置すると感じるのですが、何故こちらの方が登場が遅かったのか、残念です。これが出てしまうと、同じくPOD型のMTL特化型デバイスSpryteの立ち位置が危ぶまれます。
真相はわかりませんが、むしろこの2つの製品を作ってみて、aspireは「あれ?この設計ならBVCコイル使えるのでは?」と気が付いてしまったのかもしれません。
カラーバリエーション多めです。6色も用意されている豊富なラインナップが魅力です。
Blue / Jade / Silver / Black / Red / Purple
スペック
サイズ | H 87.5×W37×D21mm |
重量 | 53.8g(実測) |
出力モード | ダイレクト電圧(Bypass) |
リキッド容量 | 4.5ml *TPD準拠バージョンは2.0ml |
リキッドチャージ | Podボトムフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー(調整不可) |
コイル | aspire BVC Coils
|
充電ポート | microUSB(DC5V 1A) |
バッテリー | 1,000mAh |
保護機能 | ・自動カットオフ(10秒) ・ショートサーキット保護 ・低電圧保護(3.2vより低い) ・過充電保護 ・オーバーヒート保護(75度) |
パッケージ・内容品
製品の特徴を見た後は、パッケージを開封していきましょう。
デザインはaspireらしい黒を口調にしたもので、前面には製品のイラスト(色ごとに違う色のパッケージイラストを採用)とメーカーと製品ロゴ、背面には内容品の情報などが記載されています。
スリーブをスライドさせると内箱が。パカッと開く内箱の中に製品が収納されています。スリーブの側面にはBATCHナンバーや、製品偽造防止のスクラッチコード入りステッカーが貼られています。
内容品一覧
- Nautilus AIO スターターキット本体
- aspire BVCコイル 1.8Ω
- aspire BVCコイル 1.8Ω(Nautilus AIO仕様)
- 予備パーツ(Oリング、シリコンキャップ)
- microUSBケーブル
- ユーザーマニュアル(英語)
- ワランティーカード
マニュアルなどの書類は英語のみで記載されており、残念ながら日本語の記載はありません。
外観
デザインは卒なくまとまっている印象で、シチュエーションを選ばずに使える安定感を感じます。
バッテリー
まずはバッテリー部分から見ていきます。
バッテリー部分下部には、裏表にそれぞれ”aspire” “Nautilus AIO”のプリントが入っています。ボディー部分は半艶ペイント。触ってみると手に伝わる感触から樹脂が使われているらしきボディー部分(少なくとも金属ではない)ですが、ペイントの質感からヒープさは感じません。
バッテリー部前面には、大きくメインスイッチが設けられており、このスイッチの一部は透明な樹脂パーツで構成されているので、電源の状態などを表示するLEDインジケーターとしても機能します。電源マークが大きく入っているので、一目でスイッチと分かりやすいパーツ。
背面は同様のデザイン。スイッチ部分はプラスチック素材で覆われており、スイッチは設けられていません。
底面には大きく設けられたベントホール。安全性に配慮しています。
側面には内臓バッテリー充電用のmicroUSB端子を備えています。
ここに電源接続したケーブルを挿入して内臓1000mAhのバッテリーを充電します。電流は1Aまで対応。
POD
次にPODアトマイザー部分を見ていきます。
PODの口をつける吸い口部分(マウスピース)には、樹脂製のカバーを備えており、携帯時などにマウスピースに埃や汚れが付着するのを防ぐプロテクトカバーとなっています。汚れがきになるユーザーには嬉しい設計です。
しかし、このカバーは使っている時には本体部につけておく場所がないので、本体とは別に携帯しなくてはならないので無くしやすいため注意が必要です。他の部分に関しては全く不満がないのですが、キャップだけは他メーカーのように、底部分につけて置けるようになるとより便利だと思わざるを得ない部分です。
マウスピース部分は角の取れた四角形型。コイルで発生したミストが通ってくる管状のパーツに接続されています。
さて、PODアトマイザー部分を外してみましょう。
外すには、バッテリーの側面左右に設けられた2つのプッシュボタンを同時に押すことで、ロックが解除され、POD部分がイジェクトされるようになっています。
ちなみにこのプッシュボタンのフレームは触るとひんやりすることから金属製だと思われます。メッキが施されていますが、バッテリーの縁部分に配置されたメッキパーツとは若干質感が異なっています。
プッシュボタンを押すだけでPODが少しだけ飛び出るので簡単に外すことができます。
バッテリー側には、PODに収納したコイルにバッテリーの電力を伝えるための端子が備えられています。端子部分の周囲はシリコンゴム製で、リキッドリークに配慮した素材選定がされています。
この端子部分ですが、メインスイッチ裏のLEDが投下して光るようになっており、パフした時などにこの光を受けてPODのタンクも光るようになっています。リキッド残量の確認に便利。
PODアトマイザーはこのようなデザイン。コイル部分以外は基本分解することができない設計で、マウスピースなども外すことができません。外れるのは、コイル/エアフローパーツ/シリコンプラグのみです。
リキッドはPODを外してから、オレンジ色のシリコンプラグを外してチャージします。ボトムフィリング方式ですね。リキッドチャージホールは大きめなので、スポイトボトルでチャージできないこともないサイズなのですが、ユニコーンボトルなど先が細いものの方が使い勝手が良い印象です。
ドロー調整が可能です。PODボトムの金属パーツは、コイルマウント用のパーツであるとともに、エアフローホールが設けられており、そこにAFCも装備されていて、ドローの調整もすることができます。
エアホールは左右連動タイプではなく、1箇所のみのタイプです。
全閉まできっちりドロー調整が可能で、MTL向けのタイトドローに調整することが可能です。
コイルを外すときは、POD下部の金属部品を回して外します。
コイルを交換するときは、さらにコイルを取り外します。
PODを見てみると、コイルトップに接続されるパーツが見えます。ここがチムニーになっているわけですが、チムニーはかなり短い設計です。
プリメイドコイル
このNautilis AIO最大の特徴と言えるのが、プリメイドコイルです。VAPEアトマイザーの革命的な製品となった初代Nautilusに搭載されてから、世界的に普及した、もっとも汎用性が高いと言えるのがこのBVC Coilsです。
付属するのは2種類のコイル
- BVC 1.8Ω (10-14W)
- BVC 1.8Ω(10-12W)(Nautilus AIO仕様)
一つは伝統的な仕様のBVC 1.8Ωコイルで、これはNautilus2などにもプリセットされていることからも味に定評があるコイルであることがわかっていただけるのではないかと思います。
もう一方は今回の製品のために新開発された「Nicotine Solt」ニコチン塩に特化した専用コイルです。世界的にも流行になりつつあるニコチンソルト用に開発されたコイル。
Oリングの色や、ジュースチャンネル(リキッドをコイルに供給する穴)の仕様、コイル上部の金網、そしてウィックの配置の仕方が異なっているように見られます。
使い方
使い方はシンプルです。メインスイッチによる電源ON/OFFの操作と、ミストを発生する操作のみで使用できます。
- 電源ON/OFF … パフボタンを5回素早く押す(5クリック)
- Vaping… PODを咥えてパフボタンを押しながら吸い込む
バッテリー状態はLEDランプの色で表示します。
4.2~3.8v(バッテリーが多い状態)の時には両方の色で。3.8~3.5Vになってくると青のみ。3.5vより低くなってくるとオレンジ色で表示します。
感想
デザインは好き好きあると思いますが、僕は嫌いではありません。
質感は悪くないのですが、個人的な好みで言えば、軽さよりも剛性感を大事にして欲しかったとは思います。
すごく軽いんですけど、ボディーが樹脂のような軽さで若干心配にはなりますね。
味などの使用感ですが、まず最初に、大ヒットしたNautilus2と同じコイルを使っているからといって、全く同じ味には感じません。BVCコイル搭載なので近い味はもちろんなのですが、ドリップチップが違うのとチムニーが極端に短いこと。そしてバッテリー一体型による可変ワッテージによる調整ができないことがその要因です。
そのために僕が感じたのはNautilusシリーズクリアロマイザーよりも粗めのミストという印象です。立ち上がりも若干遅めです。
そこは利便性を取るか?味を取るか?になってくると思いますが、このNautilusAIOは利便性を追求した製品なので、便利かつコンパクトなサイズでBVCコイルを利用できるだけでメリットがあると感じました。
まず、バッテリー容量が大きく(1,000mAh)、軽量コンパクトなポケットサイズ。そしてリキッドが4.5mlも入る上に高抵抗コイルなのでリキッドもバッテリーも省燃費です。この一台だけ持ち出しても現実的に一日安心できるスペックが魅力的だな、と感じました。
まとめ
Nautilus AIO、aspireがリリースしている他のAIOとの住み分けは?といえば
- Breezeシリーズ… よりミスト量多めの運用に特化
- Spryte… MTLと味に特化
- Nautilus AIO… MTLに特化 コイルの汎用性
大まかに言えばこのようになります。同じMTL特化型としては、NautilusAIOとSpryteで悩みますよね。僕としてはどちらも一長一短だと感じました。
spryteは新開発のにクロムワイヤー使用コイルで、立ち上がりが良く味も良好。コンパクトサイズで携帯性も良いのが特徴ですが、専用コイルで入手性に難あり。(現在は良くても長年使うことを考えるとこれ以上普及するのかどうかも含めて)
NautiusAIOはそれに比べると立ち上がりが若干遅く、味もspryteの方が若干美味しく感じる(リキッドにもよる)のですが、BVCコイルは入手性がよく、将来的にもおそらく安定的に購入できるコイルだろうと予想できます。
このように総合的に考えて購入するアイテムをセレクトするのが良いと思いますが、NautilusAIOは長年付き合っていける便利なアイテムではないでしょうか。
BVCコイルの安定感をコンパクトなサイズで便利に携帯できるだけで価値のあるアイテムだと思います。
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