Wotofo「ウォトフォ」のVAPEアトマイザー、Warrior RDA「ウォーリアー」のレビューです。
Wotofoと有名コイルビルドチーム『JMT Elite』がコラボレーションして作り上げたアトマイザー。vapeワイヤービルダーらしくアートコイルを綺麗にビルドできるクランプデッキを採用した爆煙RDAです。
このアトマイザーの特徴
- 25mmサイズの爆煙DLドリッピングアトマイザー
- アートコイルなどのごついコイルに対応したクランプデッキ
詳細をレビューしていきます。
商品提供:Everzon
詳細
WotofoにJMT EliteによってデザインされたWarrior RDA
JMT ELITEは、ビルドサークルの影響力のあるグループのグループで、手作りワイヤー&コイルのコイルビルダーのチームです。
流石ビルドチームとのコラボアトマイザー、ごっついコイルでも楽にビルドできるようにクランプデッキを採用しています。
カラーバリエーションは全6色。特にブラック系が充実、といっても2色だけですが、トレードマークのWARRIOR(闘士)をモチーフにしたロゴが目立つ方とステルスになっている方が選べます。
S.S. / Black / Gunmetal / Blue / Gold / Rainbow
スペック
直径 | 25mm |
高さ | 22mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 41.0g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT (510DTアダプター付属) |
コイル | RBA デュアルコイル (シングルリデューサー付属) |
エアフロー | サイドエアフロー |
素材 | ステンレス |
BF対応 | ◎ BFピン付属 |
公式サイト | https://www.wotofo.com/wotofo-warrior-rda.html |
パッケージ・内容品
概要を確認したとこで、パッケージを開封していきましょう。
箱のデザインは最近のWOTOFO共通のデザイン。紙箱パッケージは黒と緑のカラーリングで統一され、前面にはロゴと中の製品が見える窓付き。背面には内容品の情報と簡単な商品の注意書きが書かれています。
側面にはスクラッチ式のセキュリティーコード入り。偽造防止対策の一環です。そしてWOTOFOとJMT Eliteのロゴも入っています。
内容品一覧
- WOTOFO WORRIOR RDA アトマイザー本体
- ユーザーマニュアル(英語)
- スペアパーツ一式(Oリング、ネジ、ノーマルピン)
- エクストラパーツ(810DT , 510DTアダプター , シングルコイルアダプター)
- クラプトンコイル(0.28Ω)
- コットン
- ツール(ビルド用プラスドライバー、ポジティブピン着脱用六角レンチ)
説明書は各国の言語で書かれていますが、残念ながら日本語の記載は無し。しかし、写真で丁寧にビルド方法が説明されているので、言葉がわからなくても内容が理解できるようになっています。
ディティール
ここ最近のWOTOFO製品らしくクオリティは上々です。コストパフォーマンスに優れた製品と思えない金属の仕上がり、質感が素晴らしい。ブラシ仕上げのボディー部分の質感がたまりません。
WARRIOR(闘士)をモチーフにしたロゴマークが大きく彫り込んであるのが特徴。
元々は古代、中世の戦士を指す言葉らしく、騎士らしい横顔をモチーフにしているのでしょう。トサカのカブトが特徴的です。
分解
ざっくりと構造ごとに分解してみます。以下の3部位に分解可能です。
- ドリップチップ
- トップキャップ&スリーブ
- デッキ
デッキはさらに細かいパーツに分解可能です。
全パーツはこのような構成になっています。
ドリップチップ
それでは上部のパーツから順番に見ていきましょう。
トップキャップのドリップチップ取付部分は810DT(ハーフインチサイズ)に対応。
このサイズは今や汎用規格とも言えるものになっていて、付属品以外の同サイズドリップチップに交換して使うこともできます。トップキャップ側にOリングが用いられています。
付属のドリップチップは2種類。そのほかにより内径の細い510DTを取り付けられるアダプターが付属します。
510DTアダプターを取り付けたときに、トップキャップ上部がフラットになるように、トップキャップ側が一段えぐられています。
このため、樹脂製の付属510DTアダプターを取り付けると、トップキャップ上部がフラットになるようになっています。
プリセットされているドリップチップは黒い樹脂製。側面がローレット加工された見た目がハードなもの。内径は逆テーパーで口元にかけて拡散するタイプです。
全長11.5mm、露出部の高さ7mm、外径18.2mm、内径8.8→11.4mm(逆テーパー)
もう一つ、エクストラとして付属するのがレジン樹脂製のバーブル模様が鮮やかなドリップチップ。こちらも逆テーパーデザイン。
全長10.5mm、露出部の高さ6mm、外径16.6mm、内径8.7→10.5mm(逆テーパー)
トップキャップ
続いてトップキャップです。このアトマイザーはサイドエアフロー構造なので、トップキャップの側面2箇所にエアホールが設けられており、このエアホールは2ピース式のトップキャップでドローを調整できる機構を採用しています。
スリーブとトップキャップの2ピース方式。
しかし、WOTOFOアトマイザーはOリングがキツ目ですね、リキッド垂らさないと回らないし、外せない。普通に使うときにはリキッドで濡れているので適切な固さになって、外れずらくて良いと思うんですが、撮影の時はドライ状態で抜き差ししなければならないので、Oリングに悪い。って普通の使用では問題ないので気にする部分ではありません。
ただ、完全洗浄した後に組み上げる時は素のグリセリンなどでOリングを潤滑させてから組まないとOリングがボロボロになって、最悪切れてしまうので注意。
スリーブに空いたエアホールを、トップキャップで塞ぐことによって取り込む空気の量を調整できる機構です。
一応全てのエアホールを塞ぐことができますが、スリーブとトップキャップの間には若干の隙間が空いているので完全に塞ぐことはできません。ただ、全閉で吸ってみるとDLではきついほど、かなりタイトなドローになるので、AFCはちゃんと機能しています。
そして、デッキとスリーブには凹凸がはまる部分があり、MODの着脱の際に回り止めとして機能するようになっています。
断面図を見てみるとこの通り。
片側に多孔式のエアホールが8*3列、合計24個開いており、両側で48個も設けられています。この多孔式エアホールは柔らかく、均一で正確に制御可能な空気流入を考慮しているとのこと。
以前は大きなエアホールが開いているものが多かったのですが、最近このような多孔式エアホールが流行していますね。
デッキ
デッキです。
アートコイルなど見た目にもこだわったコイルも形を崩さずにセットできるのがクランプデッキの最大のメリットです。2ポスト2クランプデッキ。
市販されているプリメイドコイルも問題なく取り付けられるようにデザインされているとのことです。
コイルを固定するために上部に4つのネジを備えた2つのクランプポストがあります。
片側2つのイモネジ があり、デッキにセットされているクランプ用のプレートをイモネジで固定する構造です。このクランプは自動で上に持ち上がる機構ではなく、イモネジを解放した場合、重力に応じて下に落ちる構造。
そのため、コイルをクランプする場合は、指で持ち上げるか逆さまにしてプレートを持ち上げる必要があります。
バネで自動的にプレートが持ち上がったり、ネジにプレートがくっつくものなど親切な設計のクランプデッキのアトマイザーもある中で、この方式は若干面倒に感じてしまいます。
デッキのポスト上にも十分な空間があり、チャンバー容量は十分に確保されています。コイルを上に持ち上げるビルドも十分可能なスペースがあります。
背の高さは比較的低いのに、これほどまで空間に余裕があるのは特筆すべき特徴だと思います。
コイルの位置はエアホールに近づけてもいいし、思いきり上げてみても良いと思います。リキッドや、自分の好みに応じてコイル位置を変えて、味の変化を楽しむことができます。
ジュースウェルの深さは5mmほど。全体が繋がった構造で、多くのジュースを保持できます。デッキの底にはWOTOFOとJMT Eliteのロゴが刻まれているのも隠れたおしゃれを演出。
ジュースウェルの容量は十分なものの、エアホールの位置がかなり低く、ジュースウェルのふちギリギリにセットされているので、ジュースウェルになみなみとリキッドを保持した場合、傾けた時にエアホールから漏れる危険性があるため、あまり保持しない方が良いでしょう。
ただし、小さな穴なので、表面張力も働いて、ドリップチップからラフにリキッドを注いでも途中で漏れることはまずないと感じました。
シングルコイルアダプター
付属品の中にはシングルコイルビルド向けのアダプターも付属します。
素材については明らかにされていません。ツルツルの質感ですが、触るとひんやりしていて、金属などで叩くとコツコツと音がすることから樹脂素材ではないと思います。
セラミック製?
耐熱性は十分にありそうです。下部にはデッキとの緩衝役としてOリングが用いられています。
片側の空間をきっちり塞ぐことができます。
ただし、エアホールは片側を塞ぐ運用ができませんので、流入空気を制限することはできませんので、シングルコイルアダプターを装着した側から導入された空気で、逆サイドから導入した味の乗ったミストを含む空気が薄まってしまいます。
その為、基本的にはデュアルコイル専用のアトマイザーと思った方が良さそうです。
ポジティブピン
ポジティブピンを確認するためにアトマイザーの裏側を見てみます。
裏側にはWOTOFOとJMT Elite、そしてWARRIORのロゴがエングレービングされています。ネガティブポストは一体拙作ではなく、プラスネジ止め。ポジティブピンは金メッキ仕様。BFピンがプリセットされています。
ピンの出っ張り具合の実測は0.83mm。レビューした個体は十分ハイブリッド接続にも耐えうるほどに出っ張っていました。
このポジティブピンは、デッキのポジティブポスト兼用なのでネジを緩めて、さらに出っ張り具合を増すことはできません。しかし、レビュー個体のように十分出っ張っていればそれも必要ないと思います。
BFピン、ノーマルピンともにリキッドリーク防止のOリング(透明なシリコン製)がはまっています。
分解した際は、ポスト間にはまっている白い絶縁部品が小さくて紛失しやすいので、注意して分解してください。
BFピン、ノーマルピンともに付属の六角レンチで回して着脱することができます。
BFピンのリキッド出口はポストの上、ジュースウェルの底より高い位置から供給される構造です。
そのため、スコンクボトルを押した時にジュースウェルに供給されたリキッドは、ボトルを押すのをやめてもウェルにとどまるので、リキッドをウェルにためておくことができ、ボトルにリキッドが逆流するのを防げます。
ボトムフィーダーを利用したことがない方だとなんのことやらわからないと思いますが、ピンの先がウェルの底と同じ位置にあると、ボトルを押し戻した時、ウィックに浸透しきれないリキッドは全部ボトルに逆流してしまって、ウェルにジュースが保持できないだけでなくて、ウィックが汚れていた場合は、汚れたリキッドがボトルに戻ってしまって全体的に汚れた感じになってしまうんですよ。
好き好きあると思いますが、筆者はこのWARRIOR RDAのようにウェルに保持できる方式の方が好きです。
ビルド
それでではビルドしていきます。
付属コイルはNi80 0.28Ωということは、コイルレッグを切らない状態でもデュアルだと0.14Ωということですよね。ごめんなさい、そんな低抵抗だと危なくて使いたくないのでこれは使いません。
デュアルバッテリーMODでも筆者はいやだなーと思う抵抗値です。でもテクニカルのスペックで最低抵抗値を満たしていれば多分安全なんでしょうけどね、バッテリー素通しのスペック的に危ない抵抗値は使いたくない性分なもので。
ということでいつも通りの単線ビルドです。このアトマイザーにふさわしくないことは重々承知ですが、安全性重視でいきましょう。
カンタル24ゲージ、3.0mm、8巻
実測で0.4Ωでした。これなら全然シングルバッテリーのメカでも使える抵抗値です。ただ、巻き過ぎました。7ラップでもよかったかな。
コイル位置は高めにセット。このほうがより甘みを楽しめるビルドだと今までの経験を通じて得た自分好みのビルドでコイル位置をセットしました。
エアホールを絞りたいので、コイルは中央ではなく、あえて互い違いにしています。もっと左右に寄せてもよかったかも。キャップの凸凹合わせ方式は回り止目としては便利なのですが、エアーを絞った時に、エアホールを開ける位置を調整できないので一長一短ですね。そのためにコイルの位置で調整する必要があります。
ドライバーンしてホットスポットを除去します。
ウィックだけ付属のものを使ってみました。最近ちらほらと見かけるコイルに通しやすくしたコットンですが、これはめちゃくちゃ便利だ。コットン量が多ければちぎればいいだけ。シューレースのように先端がプラスチックパイプでコイルに通しやすくなっているのでビルドが捗ります。
プラチューブは取ることもできますが、ウィックは元には戻らないのでそのまま切断しちゃって良いと思います。
後はウィックを適当な長さで切って、左右に落とせばビルド完了です。
エアホールの位置が微妙ですが、ある程度はウィックで塞げたので結果オーライです。
MODに載せてみました
サイズが25mmなんですよね。24mmよりも当然1mm大きいのですが、24mmを超えるとかなりデカく感じます。
ボリューム感のあるMODにマッチすると思います。
感想
いや、わかっていたんですけどね。
サイズ的にもデッキデザイン的にもクラプトンコイル向きというか専用だって。でも付属コイル使いたくなかったんですもん。
もちろん、自分でクラプトンなどのアートコイルをビルドする人にはもってこいのデッキだし、25mmサイズと余裕があるので、ものすごいビルドも可能です。
というか、基本はそういった人向けのアトマイザー。
単線で役不足すぎました。ミスト量が。
でも片側2*3列(両側で12個)オープンぐらいであれば、記事のビルドでも全然美味しいんですよね。程よく抵抗感のある軽めのDLぐらいの運用。
狙い通りの甘さが引き立った味が楽しめて、そして空間に余裕があるから熱も持たなくていい感じ。
とまぁ、単線でも楽しめないことはないですね。全然美味しいですし!
ただ、記事のビルドだと全然ミスト量が出ませんね。味重視で行くか?ミスト量重視で行くかは悩ましいところです。僕は味を優先させます。
というか、安全に楽しめる抵抗値で、クラプトンで組むのが正攻法だと思います。当然ですが。。。
まとめ
シンプルなフォルムに、特徴的なロゴマークの主張。
アートコイルに最適なクランプデッキを搭載したアトマイザー。
空間が広いので、コイル位置に自由度があります。コイル位置を少し変えるだけでも、味にも変化が出るのでビルドを楽しみたい人にもってこいのデザインだとも言えます。
反対にいうと、決まった位置にコイルを設置すれば、味が出るような安直なアトマイザーではないということ。
これを機会に自分でクラプトンワイヤーを巻くのに挑戦するなどしても良いかもしれませんね!
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