OUMIERのVAPEアトマイザー、bombus RTA「バンブス」のレビューです。
スタンダードな構造のボトムエアフローRTAは、ドローが軽いDL向けの爆煙ユース仕様。回転式トップキャップで楽々リキッドチャージできるのが便利です。
このアトマイザーの特徴
- 24.5mmサイズ シングルコイルのDL向け爆煙RTA
詳細をレビューしていきます。
商品提供:BuyBest!
OUMIER bombus RTAの詳細
OUMIERがリリースするタンクアトマイザーです。
相変わらずOUMIERの読み方がわかりません。オウミヤー?海外のレビュー動画などを見てみると、読み方が様々なので実際にはどう読むのでしょうね。
このbobmus RTA、bumbusマルハナバチの意味です。WASPといい、OUMIERはハチをモチーフにしたアトマイザーのネーミングを好んでいるようです。と言ってもWASPから2年余り、その間にあまり多くは製品をリリースしていないのですが。
シングルコイル専用のRTAです。デッキエアホールが大きいDL向け爆煙仕様のデッキは2ポストデザインで、コイルの巻き方向がどちらにでも対応できるように、それぞれのポストの両端にスレッドが設けられているデザインを採用。
アトマイザーのデザインはスタンダードなものですが、bumbus RTAの個性はチャンバー部分のロゴマークに主張されています。
カラーは全4種類。定番カラーを取り揃えているラインナップですね。ゴールドカラーが一番八っぽいカラーリングに感じますが、好みで選べるバリエーションです。Silver , Black , Rainbow , Gold
スペック
リキッド容量 | 3.5ml(ストレートチューブ 2.0ml) |
直径 | 24.5mm(バブルチューブ 26mm) |
全長 | 34.5mm(DT、スレッド含まず) |
重量 | 58.5g(実測) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | RBA シングルコイル |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | ステンレススチール、パイレックスガラス |
メーカー公式サイト | http://www.oumiervape.com/http-oumiervapecom-bombus-rta-p00044p1html-p00044p1.html |
パッケージ・内容品
ペーパーボックスパッケージ。ポップで中々良いデザインです。
ボックスの中には緩衝材に保護されて本体や付属品が収納されています。
内容品一覧
- OUMIER bombus RTA アトマイザー本体
- ツール
- 予備パーツ(Oリング、デッキネジ、ストレートガラスチューブ)
- コットン
- プリビルド クラプトンコイル
- ユーザーマニュアル(英語)
至れり尽くせりの付属品内容。本体や予備パーツだけでなく、コイルやコットンまで入っています。もちろんビルド用のツールも付属します。
説明書には日本語の記載はありませんでした。しかし、RBA製品なのでビルドに慣れているユーザーであれば何も読まなくとも簡単に使えるようになっています。
デザインとディティール
一般的なデザインのRTA。チャンバー部分にbumbus RTAのロゴが入っている以上の特別な特徴はありません。あえて言えば、特徴的なのはサイズかな、と思います。24.5mmという中途半端なサイズ。載せるアトマイザーのサイズに制約のあるMODでなければ特に問題はないと思います。
大きめの直径ですが、全長が短いのでバランスは悪くありません。
製品のクオリティーは「普通」です。金属に磨き残しのような曇りもあるのでハイクオリティーとは言えませんが、エッジは面取り処理されているので素手で扱っても皮を切ってしまうようなこともありませんので、「一般的なマスプロクオリティ」と呼べる完成度でしょう。
分解してみると、構造は一般的なRTAと同じような作りになっています。部位ごとに分けると写真左からデッキ , タンク , マウスピースに分解することができます。
Oリングなどの細かいパーツを除いて、更に細かく分けると、このように5つのパーツに分解可能です。パーツ点数はRTAとしては少ない方なので、洗浄する時の手間はあまりかからないでしょう。
しかし、タンクパーツなど分解できない部分があるので、完全にクリーニングしようとするとやりにくさを感じる部分もあります。
では、上部のパーツから順番に見ていきます。まずはbumbus RTAのドリップチップですが、510ドリップチップです。もちろん汎用品に交換して使うこともできます。
付属品は樹脂製(素材は不明ですがウルテムのような半透明黄色っぽい素材)で、内径6mm(エンド部は12mmまで逆テーパー)です。すり鉢のようにエンド部に向かって拡散しているのがわかります。
510ドリップチップにしては内径が広く、規格の限界ギリギリまで内径が広く取られています。
そしてリキッドチャージはトップフィル(RTA上部からチャージできる構造)で可能です。
ただし、この部分の機構が変わっていて、タンクのトップパーツを回転させることでリキッドチャージホールを開くことができる機構になっています。トップパーツのサイドに矢印と水滴マークがあるので、そのマークを合わせるようにして開きます。
この部分には回しやすいように凸凹加工されているので簡単に回すことができるのですが、ロック機構が備わっていません。
ロックどころかクリック感もなく、ヌルッと回ってしまいます。
そのため、リキッドチャージはすこぶる簡単にできるのですが、誤って開きやすいです。携帯時に若干の不安を感じる仕様ですね。
bumbus RTAのタンク部分は2つのパーツ ガラスチューブと金属パーツ に分けることができます。金属パーツのリキッドチャージ部分は基本的に非分解式です。
そのため、完全に隅々(隙間)までクリーニングしたいというユーザーにとっては不利な構造。
タンクに使われているガラスチューブは2種類が付属します。
- ストレートガラスチューブ 2ml
- バブルチューブ 3.5ml
見た目とリキッド容量が異なるので、ルックスや使い勝手の好みで使ったり、一方が割れてしまった時の予備として使うことができます。
ストレートガラスチューブにすると、見た目の印象がかなり変わりますね。そして、サイズも小さくなるので、MODに取り付け可能なアトマイザーサイズなど制約がある場合などに利用できます。
チャンバートップはなだらかなドーム形状タイプです。チムニー内径6mm。
チムニーの内径とドリップチップの内径が同じスペックで、統一感のあるサイズで口元まで伸びていることがわかります。
bumbus RTAはボトムエアフロー方式です。ドローを調整することができるAFC(エアフローコントロールリング)には3つの穴が設けられていて、デッキ部分のエアホールをトリミングして、取り込む空気の量を調整し、ドロー調整を可能にしています。
AFCはしっかりと機能しており、全閉だとかなりタイトなMTL向けのドローに絞ることができます。しかし、AFCを少しでも開くと途端にドローが軽くなり、全開だとほぼ抵抗感のない軽いドローになります。
笛なりのような音は全くありませんが、ドローが軽いため吸気音はそれなりに鳴ります。
AFCは取り外し可能です。デッキの2本のOリングで気密性を確保しているため、全閉でドローをしっかりと絞ることができています。AFCとデッキには凹凸があり、ストッパーとして機能するので、AFCをつまんでデッキからタンクを取り外すことができる機構になっています。
bumbus RTAのデッキはシングルコイル専用の2ポストデッキ。
コイルレッグの向きに対応できるように、1つのポストの両側にスレッド部が設けられたデザイン。このデザインは多くのRTAやRDAでも採用されているデザインであるため、オリジナル性は感じません。
デッキ直径17.5mm
ポストのコイル固定部分は、ワイヤーが逃げないように加工されています。何も考えずに細めの単線を締め込んで行っても問題なくクランプしてくれます。
オリジナル性を感じるのはデッキエアホール部分です。2つに分かれた大きなエアホールが開いているのが特徴的です。
かなりエアホールが大きいです。しかも、ジュースチャンネル部分と平行な位置に開いているので、リキッドのつたい漏れが心配な構造ではあるのですが、実際に使ってみて漏れはありませんでした。
しかし、ウィッキング次第でも伝って漏れやすい構造だと思いますので、ビルド時に注意したいポイントです。
エアホールが2つに分かれているのは、コイル左右に向けてエアホールを吹き込む構造であるのと、あとはピンでデッキを固定する構造の関係からでしょう。
デッキが空中を浮いているイメージで、デッキ下からリキッドを供給する構造です。この構造の場合、ウィッキングにコツがいらない印象なので、ウィッキングが楽に行えるのですが、ウィックをタンク底まで落としてやらないとリキッドを最後まで吸い上げることができませんので、ビルド時に注意したいポイントです。
ポジティブピンの出っ張り具合の実測0.75mmでした。必要十分に出っ張っています。
ポジティブピンはシングルピン仕様。ピンを抜いてもデッキのポジティブ側は圧入されているらしく、取り外すことはできませんでしたが、完全にロックされる構造ではないので、ピンを緩めた状態でハイブリッド接続などを用いてピンにテンションをかけると、ポジティブ側が抜けてしまう可能性がありますので、ピンを緩めて使うのには適していません。
アトマイザー裏側にはbombusのロゴ、oumierがデザインと製造を担当したことなどが書かれています。シリアルナンバーの記載はありませんでした。
使用例
OUMIER bombus RTAのビルド
ビルドしていきます。シングルコイル専用のデッキですが、デッキエアホールがかなり大きいですね、当然DL向け、ミスト量大きめのビルドに適しているものと思われますので、今回はbumbus RTA付属のクラプトンコイルでビルドしてみました。
デッキのクランプ部はワイヤーが逃げにくいように加工されているので、付属のフラットクラプトンのようなワイヤーはもちろんですが、細めの単線でもワイヤーが逃げにくい印象です。
ただ、このデッキで細線ビルドすることもないとは思いますが。
コイルの巻き方向はどちらにも対応しているので、コイルをあてがってマウントしたい側のスレットを緩めて使えます。
コイルを固定したらコイル位置を調整します。ボトムエアフローのセオリーに従って、デッキエアホールにできるだけ近づけますが、あまり近づけすぎるとコイルに供給されたリキッドが、エアホールに触れてつたい漏れしてしまいます。
bumbus RTAは特にデッキエアホールが大きいので、つたい漏れには注意したいところです。
ドライバーンします。bumbus RTA付属コイル、抵抗値の実測0.11Ω 抵抗値がかなり低いので、MODの対応抵抗値に注意したいですね。
最後にウィックを通して、ジュースチャンネルを埋めてやれば完成です。
感想
難しいなぁ。何がって、普通すぎて特徴がないんですよ。悪くもないし、特別良くもない。
個性がないから「これじゃなくても良い」感が強いんですよね。構造的に優れているわけでもなく、どこかに特別な特徴があるわけでもない。今までリリースされてきたアトマイザーの寄せ集めみたいな仕様。
でも、次々に革新的なアトマイザーが出てくるわけでもないのでこれはこれでありなのでしょう。
ただ、この仕様であれば、チムニーはもう少し太め(8mm)以上にして、ドリップチップは810が良かったのでは?と思うのですが、そうするとこの回転式トップキャップはサイズ的に無理になるんですよね。
しかし、この回転式トップキャップが筆者としては一番気にくわない部分なので、普通のスレッド式の方が良いとは思うのですが。
そんな無い物ねだりをしてもしょうがないので、bumbus RTAの評価としては「普通」というものになってしまうのです。
まとめ
OUMIER bombus RTAの個性は?
- シングルコイル専用ながら、クラプトンコイルに対応した爆煙向けRTA
- 最大部26mmサイズ!(24.5mm)デッキは17.5mmサイズ
- DL向けのドロー軽め
デッキエアホールがものすごく大きいので、流速が遅くなり味が出ないんじゃないかと心配しましたが、そのようなこともなく、しっかりとリキッドの味を楽しめます。
ただ、単線ビルドには向きません。0.1Ω程度のクラプトンコイルが付属する意味がよくわかります。
ミストで押していく味の傾向なので、リキッドも当然それに合わせたセレクトが必要ですね。マレーシアリキッドなど味のはっきりしたリキッドが向いていると思います。
何も考えずに普通に美味しいです。それ以上でもそれ以下でもないように思えます。特別な特徴があるわけでも、欠点があるわけでもありません。
DL向け爆煙シングルRTAとして普通に使えるタンクアトマイザーです。
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