Eleaf「イーリーフ」のVAPEテクニカルBF MODスターターキット、Pico Squeeze 2 with Coral 2「ピコ スクイーズ2」のレビューです。
コンパクトなテクニカルスコンカーが欲しい 市場トレンドがスコンクMODを求めるのに応じてEleafがあのヒット商品をアップデートしました。
このスターターキットの特徴
- 21700バッテリー、8mlのスコンクボトルを搭載
- 制御基板を搭載しワッテージ調整可能
- Picoシリーズとしてはサイズは大き目
Pico Squeeze2はEleafテクニカルMODの機能を制限なく使える「フル機能」のスコンカー。さらにシングルコイルながらドロー軽めのDL向けCoral 2 RDAをセットしたスコンカースターターキットです。
それではレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
Pico Squeeze2の詳細
今回レビューするのは話題の製品、Eleaf Pico Squeeze 2 with Coral 2です。
小型ボディーに必要最低限の保護制御機能を搭載したヒット商品、初代Pico Squeeze。
この最新バージョンです。
ワッテージ調整機能などを搭載したフル機能のEleaf制御基板を搭載してきました!
バージョン2なのにでかくない?
そんな前評判が多く聞かれますが、それもそのはず。
バッテリーサイズが異なります。
21700バッテリーで、このサイズをベースにボディーがデザインされています。
大きいボディーには、さらに8mlのスコンクボトルを搭載。
そしてワッテージ調整可能な制御基板を搭載しています。
この制御基板はとりあえずワッテージ調整できるだけではなく「フル機能」を搭載。
ファームウエアアップデートも可能な、EleafテクニカルMOD共通の機能と性能を搭載している「制限なし」バージョン。
これだけのスペックを詰め込めば当然筺体サイズは大きくなります。
トレードオフですね。
パフボタンがボディー部の中央にあるので、握るまで使い勝手に不安がありましたが、実際に握ってみると、パフもスコンクボトルのプッシュも全く問題ありません。
筺体のサイズが大きめなのでボタンの位置が中央でも問題ないのでしょうね。
このボタンのデザイン、ハイエンド製品をチェックしているユーザーであればピンとくるのではないでしょうか。
元々Picoもとあるハイエンド製品からインスパイアされたデザインが特徴なので、優れた製品のデザインを、自社製品に落とし込むのはEleafの伝統なのかもしれません。
事情は違うのかもしれませんが、このパフボタン周りのデザインに合わせて、他の部分のデザインも構築したように思えます。
実際、左右にバッテリーとスコンクボトルのスペースを確保するために、基板は中央にしか配置できないのでこの位置にボタン類を配置するのが一番効率的。
ワイヤリングで別の場所にスイッチを配置するとそれだけ製造コストが嵩みますからね。
多くのユーザーが特に気になっているのがテクニカルスコンカーMODでしょう。キットではなく、単体で購入するユーザーも多いかと思います。
もちろん、Coral2 RDA以外を搭載することもできます!
パッケージ・内容品
まずを開封してパッケージデザインや内容品を見ていきます。
パッケージのデザインはEleafらしさがあふれています。このイラスト、製品カラーごとにちゃんと色の違うイラストを採用した必要以上にこだわったものです。
わかりやすいといえばわかりやすいんですけどね。
背面には内容品などの情報。側面には製品の偽造を防止するセキュリティコードの入ったステッカーが貼ってあります。
写真のように本体に付属品などが入っています。
写真に説明書が写っていないのはサンプル版のためで製品版には説明書などの書類が付属します。
RBA製品なので、プリメイドコイルやコットンなども入っています。
内容品一覧
- Eleaf Pico Squeeze2 テクニカルスコンクMOD本体
- Eleaf Coral 2 RDA アトマイザー本体
- 2× クラプトンコイル 0.2ohm
- コットン
- 18650対応シリコンバッテリースリーブ
- QC対応microUSBケーブル
- アトマイザースペアパーツ(Oリング、デッキネジ、ノーマルポジティブピン)
- ユーザーマニュアル(写真はサンプル品のため付属しませんでした)
テクニカルMOD Pico Squeeze2
21700バッテリー、そして8mlのスコンクボトルを搭載する制御基板を搭載したワッテージ調整可能なテクニカルスコンカーMODです。
機能に制限のないフルに機能が使えるのでアップデートも可能だし、プリヒートなどの先進機能も使用可能。もちろんカスタムファームウエアもインストール可能です。
もちろんユーザーの声として「初代のようなコンパクトさはどこに行った?」という意見が多いのはもっともですが、Eleafの商品は、汎用基板によるコスパに優れた製品づくりを最優先にしている印象です。
「専用基板を作っても、汎用性が低ければその製品にしか使えず、製品価格が高くなる」ことからこのサイズになったのでしょう。
スペック
サイズ | H 78×W56×D28mm |
重量 | 227g |
スコンクボトル容量 | 8ml |
電圧範囲 | 0.5 – 9V |
ワット数範囲 | 1 – 100W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
抵抗値 | 0.1-3.0ohm(VW) 0.05-1.5ohm(TCモード) |
モード | VW /温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS / TCR(M1、M2、M3) |
スレッド | 510 (スプリングコンタクト) |
充電ポート | microUSB (DV5V 2A) |
バッテリー | 21700/18650シングルバッテリー(別売り) |
保護機能 | ・バッテリー逆挿し保護 ・バッテリー過充電保護 ・バッテリー過放電保護 ・自動カットオフ(10秒) ・ショートサーキット保護 ・抵抗値保護 ・短絡保護 |
初代である前作からの大きな違いは、可変ワッテージが可能になったフル機能の制御基板を搭載していることで、機能制限は一切なく他のEleafテクニカルMODと同じです。
ファームウエアアップデートも可能(サードパーティー製のカスタムファームウエアCFWもセットアップ可能)です。
アトマイザー取付部
アトマイザー取り付け部には510スレッドを採用。
今発売されているほぼ全てのアトマイザーに対応します。
そして取り付け部分は26mmまでのアトマイザーをオーバーハングなしに搭載可能。
スプリングコンタクトを採用しているのも初代からアップデートされたポイントです。
スラントリング付きのCoral 2は外径26mmですが、このアトマイザーを余裕で搭載できます。
はみ出すことを気にしなければ、バッテリーキャップまでの距離に余裕があるのでもっと大きなサイズのアトマイザーでも取り付け可能。
スラントリング(ビューティーリング)は24mmサイズのアトマイザーに対応。
バッテリーカバーとお揃いのエングレービングで見た目に統一感を生んでいます。
ボタンとディスプレイ
ボタン類の配置はちょっと変則的。前面と背面に分割して配置されています。
メインボタンとなるファイアボタンは背面に配置。
ボディー中央、上部に配置されたファイアボタン。
前面にはパフボタンと統一感のあるデザインでサブボタンと液晶画面が配置されています。
液晶画面のサイズは小さめながら、必要な情報を表示できるモノクロティスプレイ。
最新のファームウエアによる操作が可能ながら、表示可能領域が小さいので、少し操作性に劣りますが、それでもフルに機能が使えるのは確かなアドバンテージです。
バッテリー収納部
バッテリーキャップが突起していて、この長さ分アトマイザー取り付け位置を下げて、全長を抑える設計はPicoシリーズ共通デザインです。
スクリュー式バッテリーキャップにはデザイン性と、実用性を兼ね備えた溝が彫られているのも見た目のポイントです。今までのEleaf Picoシリーズのバッテリーキャップとは異なるデザイン。
バッテリー収納部にはわかりやすく収納が書いてあります。
スコンクボトル収納部
スコンクボトルは底から収納します。
底部にはバッテリーベントホールも配置し、安全性に配慮。
マグネットロック式カバーを下にスライドさせてカバーを外します。
カバーを外すと中にスコンクボトルが収納されています。
スコンクボトルはチューブレス式。MOD側にリキッドを通す管が配置されたタイプです。
シリコン製スコンクボトル
スコンクボトルは押し心地と使い勝手にこだわったシリコンボトルを採用。
初代に付属のボトルはプラボトルでしたが、より柔らかくプニプニと押し心地が良く、弱い力でリキッドを供給できるシリコンボトルを採用されています。
ボトル部分のシリコンは予備パーツが付属します。
専用金具の本体接続部分はオフセットしているので、取り付け時にクリアランスが狭い方をボディー側にして取り付けます。
ボトル部分はLEDイルミネーションで光ります
ボトル部分にはLEDイルミネーションが設けられています。
これもマスプロスコンクMODの多くに装備されている機構。見た目の鮮やかさと、リキッドの内容量の確認に役立つ機能です。もちろんイルミネーションをオフにもできます。
LEDの色は赤、緑、青からセレクト可能。色の選択はメニュー画面から行います。
Picoシリーズとのサイズ比較
EleafのPicoシリーズとのサイズ比較をしておきます。かなり大きめですね。
同じ21700バッテリーを採用する機種よりも一回り大きめなことからも、このPico Squeeze2がそこそこの大きさであるのがわかるのではないでしょうか。
人気テクスコとのサイズ比較
そして今人気のテクスコとのサイズも比較しておきます。
21700を採用していることを考えればそこまで大きくは感じません。特に高さがかなり抑えられていることがわかります。
Coral 2以外のRDAを載せる
もちろん付属のアトマイザー以外のBF対応RDAを搭載することも可能です。
ポジティブピンが固定式だった初代よりも、スレッド長に汎用性があるスプリングコンタクトで、色々なアトマイザーに対応できます。
搭載可能サイズも26mmと、スコンク対応RDAの多くを網羅できる仕様も重宝します。
Coral 2 RDAアトマイザーの詳細
初代Pico Squeezeに付属のCoral RDAのアップデートバージョン。
ほぼオマケ的な作りだった初代。
名前こそ同じものの、全くの別物です。単体で販売されてもおかしくない作りにアップデートされた2ポストシングルコイル対応の24mmサイドエアロードリッパーです。
Eleafらしいシンプルなルックス。
スペック
直径 | 24mm |
高さ | 32mm |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT |
コイル | RBA シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー |
素材 | ステンレス |
BF対応 | ◎ BFピン付属 |
分解
Coral 2 RDAを分解してみました。ドリッパーなのでパーツ点数は少なめ。
写真左から デッキ / トップキャップ / ドリップチップ に分解可能。
ドリップチップ
ドリップチップ取り付け部分は810DT(ハーフインチサイズ)で、トップキャップ側にOリングが設けられています。
マーブル模様の半透明な樹脂製ドリップチップが付属。汎用品に交換して使うこともできます。全長10mm、露出部の高さ6mm、外径18mm、内径10→12mm(逆テーパー)
トップキャップ
Coral 2 RDAのトップキャップはサイドエアフローの調整リング兼用。典型的なサイドエアフローRDAです。
一箇所オーバル型に設けられたエアフローホールは、トップキャップを回して取り込む空気量を調整します。
デッキとキャップに同じ形状のエアホールが空いています。エアホールはかなり大きめ。ドローが軽そうです。
トップキャップ裏はドーム型。これも今のRDAの流行りですね。
デッキ
デッキは2ポストのシングルコイル前提デッキ。
コイルを固定するとき、予め短めにコイルレッグを切っておかないとポスト裏に当たってしまうのでビルドできないデザイン。ポストはまっすぐで良かったのではないだろうか…
少々変則的ながらサイドから取り込んだ空気で効率的にコイルを冷やすデザイン。キャップまでの空間にも余裕があり、コイル位置の自由度もそこそこ。
エアホールからポストが確認できます。
ジュースウェルは繋がってますね。前面にウェルが広がっているのでそこそこの量を保持できそうです。
ポジティブピン
ポジティブピンは最初BFピンがセットされているのはスコンカースターターキットとしては当然の仕様ですね。
RDA裏にはメーカーロゴと製品名がエングレービングされています。
ポジティブピン周りはインシュレーターがかなり出っ張っていますね。
スレッドからピンは1.5mm突起しています。
スコンカー専用ではなく通常ピンも付属。
ポジティブピンはポスト固定兼用で調整はできません。
スコンカーピンのリキッド出口はジュースウェル底から一段上がった部分から供給されるので、スコンカーでの使用でもジュースウェルにリキッドを保持できる仕様です。
ビルド
ビルドです。Coral 2 RDAはシングルコイルながらドローが軽い爆煙寄りのアトマイザー。
単線であれば24ゲージ程度の太線を使うのが良いでしょう。
今回は付属のフラットクラプトンワイヤでビルドしてみます。
コイルを当てがってみると、ポストの裏にRDAのへり部分があるのでそのまま使えません。予めコイルレッグを切断しておく必要があります。とりあえずポストに当てがって、長さを確認してから切断します。
長いまま取り付けると、へりに当たって短絡してしまうので必ずちょうどの長さに切断します。
この位置関係ならもう少しギリギリにまっすぐのポストを設置すれば良かったと思うんだけどなぁ…
コイルはちょっぴり高め。エアホールに近づけるよりはコイルボトムにエアーが当たるようにすると良いと思います。
ドライバーンしてホットスポットを除去。実測で0.25Ω。立ち上がりが遅いですね。
ウィックを通せばビルド完了です。コットンレッグはちょっぴり長めに折り畳んでリキッドを保持できるようにしました。
吸ってみた感想
味は悪くないですね!普通以上に美味しい。
というか味が出ないRDAにはしばらくお目にかかってないですね。
構造も似かよってますからね。
ビルドにも寄りますが、かなり繊細というか、細かい上品な印象のミストを楽しめます。
どれだけ絞っても開いても笛なりは全くなし。
ただ、エアホールが大きすぎる印象で、シングルコイルでこのドローの軽さを必要とするビルドはなかなか思い浮かびません
エアホールの高さは半分ぐらいでも良かったのではないかと思います。
デザイン的にシンプル過ぎてインパクトに欠けますが、十分美味しいので単体で買ってみても良いレベルだと感じました!
使い方
別途バッテリーを用意して本体に収納します。
21700バッテリーの他に、付属のバッテリースリーブを使って18650バッテリーにも対応します。
収納したバッテリーは、本体を使って充電可能です。
そして、スコンカーボトルにリキッドをチャージします。
またはリフィルボトルなどを別途購入すれば本体からボトルを外さずにリキッドをチャージでき、より便利に使うことができます。
最後にCoral 2 RDAアトマイザーを取り付けてビルドすれば使えます。
操作方法
使い方はEleafの最新テクニカルMOD共通です。アイコンメニューUIを搭載していて、複数ボタン同時押しなど煩雑な操作が少なく、直感的に使えるのが嬉しいメニューです。
- 電源のON/OFF… パフボタン5クリック
- モードの変更… パフボタン3クリック VW、バイパス、TC-Ni、TC-Ti、TC-SS316、TCR-M1、TCR-M2、TCR-M3が順番に切り替わります。
- ワット数を調整する:
VWモードでは、+/-ボタンを押すとワット数を調整できます。 +/-ボタンを押し続けるとワット数が急激に増減します。 TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードでは、まずファイヤーボタンを4回連続して押し、+/-ボタンを押してワット数を調整します - 温度を調節する:
TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードで+/-ボタンを押すだけで温度設定を増減できます。 - 設定メニュー… ファイヤーボタンと+ボタンを同時に押して設定メニューに入り、TCモードでコイルをロック/ロック解除し、ステルスをオン/オフに設定し、メインインターフェースに表示するパラメーターを選択し、カスタムロゴをオン/オフすることができます。VWモードで予熱機能を有効/無効にし、TCR(M1 / M2 / M3)モードでTCR値を設定するには、+/-ボタンを押して移動または調節し、ファイアボタンを押してください。その後、選択を確認してください。設定が完了したら、EXITに移動してファイアボタンを1回クリックして確定し、メインインターフェイスに戻ります。
まとめ
汎用基板に優れたコストパフォーマンスと、それなりなコンパクトさを実現したスコンクスターターキットです。
バッテリーとスコンクボトルのスペースを確保しながら、汎用基板を搭載する限界のサイズが今回のPico Squeeze2なのでしょう。
正直届いた時「でかいなぁ」と思ったんですが、それでも他のテクスコと比べれば十分コンパクトです。
24mmサイズのBF対応アトマイザーを手軽なプライスでボトムフィーダーとして楽しむ。選択肢の一つにしてみては如何でしょうか。
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