Joyetech「ジョイテック」のVAPEスターターキット、eVic Primo Fit「イービック プリモ フィット」のレビューです。
片手サイズのコンパクトなeVic Primo Fitは2800mAhのバッテリーを内蔵したフル機能のテクニカルMOD。
この携帯にも便利なレギュレーテッドにタイトドローに特化したEXCEED Air Plusをセットした『タイト寄りのDL 〜 MTLユース』のBOX MODスターターキットです。
詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
eVic Primo Fitの詳細
今回レビューするのはバッテリー内蔵型BOX MODスターターキットのeVic Primo Fitです。
一番の特徴は、2800mAhの大容量バッテリーを搭載しながら、バッテリー交換式のテクニカルMODよりもコンパクトなサイズを実現している点で、片手に収まるスモールサイズが魅力です。
サイズは18650シングルバッテリーよりもコンパクト。
全長66mmとかなり短く、リプレイサブル機構を搭載したバッテリー交換タイプでは実現できないサイジングが最大の魅力。
一時期流行した小容量バッテリー搭載のスモールサイズBOX MODよりも一回り大きなサイズですが、シングルバッテリーMODに劣らない容量を確保しているのも特徴で、「サイズはコンパクトにしながら、スペックは犠牲にしない」コンセプトであることがわかります。
エクステリアデザインは、JoyetechのeVic Primoシリーズのボディーに共通するデザインで、前面には樹脂素材、背面にはメタルパーツが使われたデザイン。曲面を上手に取り入れたビジュアルです。
もちろん、eVic Primo FitテクニカルMODと、EXCEED Air Plusアトマイザーは完全にセパレートします、それぞれ単体、別々に使うこともできます。
このキットでVAPEを初めて、他のアトマイザーに興味が沸いたら、そのアトマイザーを取り付けることもできます。
パッケージ・内容品
それでは早速eVic Primo Fitキットを開封していきます。少し大きめの紙箱に本体や付属品が収納されています。
スリーブ式で高級感も感じるパッケージデザイン。フロントには製品のイラストとロゴなどがプリントされています。
背面には内容品の情報などとともにスクラッチ式のセキュリティーコードが入ったステッカーが貼られていて、偽造品の対策が施されているのは中華オーセン製品の定番的な仕様です。
パッケージからeVic Primo Fit本体などを取り出してみました。
内容品はeVic Primo Fit MOD本体にEXCEED Air PlusアトマイザーとDLとMTL2種類のコイル、予備パーツにケーブル、そしてマニュアルなどの書類が同梱されています。説明書はMODトアトマイザーそれぞれのもの2枚が付属。どちらにも日本語での記載があります。
内容品一覧
- eVic Primo Fit テクニカルMOD本体
- EXCEED Air Plus アトマイザー本体
- EX 0.5ohm DLコイル
- EX 1.2ohm MTL コイル(※アトマイザーに装着済み)
- アトマイザー予備パーツ(Oリング、ガラスチューブ)
- microUSBケーブル
- 説明書などの書類
eVic Primo Fit テクニカルMODの詳細
それではこのスターターキットのメインアイテムのeVic Primo Fitを見ていきます。
eVic Primo FitはJoyetechテクニカルMODのフル機能を搭載したバッテリー内蔵レギュレーテッドです。もちろん、ファームウエアアップデートも可能。そしてカスタムファームウエアもインストール可能でした(メーカー非推奨)
片手サイズのコンパクトなボディーには2800mAhの大容量バッテリーと、ファームウエアアップデーも可能な、機能制限などのない「フル機能」を搭載しています。
重量は実測で134.6gと軽くはありませんが、バッテリーを内蔵していることを考えれば納得のいく重さで、剛性感を感じるボディーです。
コンパクトなテクニカルMODの代表選手のようなシングルバッテリーMODと比べてもこの通り。このサイズに魅力を感じるユーザーも多いのではないでしょうか!バッテリー交換型MODにはなし得ることのでないサイジングです。
ヘアライン加工が美しいボディーには一部がえぐられたようなデザインを用いて、握りやすさを追求しています。製品クオリティも悪くありません。
eVic Primoシリーズはユニークであるがゆえ「やりすぎ感」を感じるデザインが多かったように感じますが、このeVic Primo Fitはシリーズとして共通性を感じるデザインを採用しながらも、ベーシックかつシンプルにまとめた上品なデザインが特徴。アクがないのでいろいろな嗜好のユーザーに受け入れられると思います。
スペック
サイズ | H 66×W40×D22.5mm |
重量 | 134.6g |
最大出力電流 | 25A |
ワット数範囲 | 1 – 80W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
抵抗値 | 0.1-3.5ohm(VW /バイパス/スマートモード) 0.05-1.5ohm(TCモード) |
モード | POWER / RTC / バイパス/TC-Ti/TC-Ni/TC-SS / TCR(M1、M2、M3) |
スレッド | 510 |
充電ポート | USB 2.0Aクイックチャージ対応 |
バッテリー | 2800mAh (内蔵) |
保護機能 | 抵抗値保護 短絡保護 自動カットオフ(OFF,5s,10s,15s) |
その他 | プリヒート機能 ファームウエアアップデート対応 |
Joyetech公式サイトより
アトマイザー取付部
eVic Primo Fitは上部に510スレッドを装備しています。
金メッキ加工されたコンタクトピンはスプリング式採用。この仕様はもはやVAPEテクニカルMODの標準的な仕様となっています。取り付け部分のサイズは22mmサイズまでのアトマイザーをはみ出すことなく搭載できるサイズです。
ボタンとディスプレイ
eVic Primo Fitの操作系統は側面パネルに集約しています。
ボタンは全部で3つ。モノクロディスプレイを配置した標準的な仕様のテクニカルMODです。
0.96インチのOLEDモノクロディスプレイを搭載。大きく明るく見やすいディスプレイ。
ボタンは樹脂製。パネルカラーに合わせたブラックパーツを採用。
サブボタンもパフボタン同様の素材です。
ベントホールとリセットボタン
eVic Primo Fit底面には安全性を考慮し、バッテリーベントホールを装備。
そして、バッテリー内蔵型MODには欠かせない物理リセットボタンも装備。ソフトウエアがフリーズしてしまった場合にはこのリセットボタンを先端の尖ったものなどで押して強制的に再起動します。
仕様バッテリーは専用サイズ?
使用バッテリーが気になったのでeVic Primo Fitを分解してみました。
本体上部、2本のトルクスネジを外せば簡単に分解可能です。
写真の通り一般に多く用いられている18650とは違うサイズ。
それもそのはず、全長66mmのボディーに65mmのバッテリーは構造物やワイアリングの関係でどう頑張っても入りません。
計測してみると、直径20.8mm × 長さ60mm(21600) 容積比で18650 (16540 : 20387) よりも大きいバッテリーが用いられていました。
ただ、このバッテリーサイズを検索しても該当する汎用サイズがないので専用サイズのようです。
ちなみに分解はメーカー非推奨です。自己責任で作業しましょう。
EXCEED Air Plus クリアロマイザーの詳細
キット付属のアトマイザーは、プリメイドコイル交換式のEXCEED Air Plusクリアロマイザーです。
流行りの一部分が膨らんだ形状のバブルタンクを採用し、特徴的なルックスを手に入れたEXCEEDシリーズのアトマイザーは、シリーズ共通のJoyetech EX headコイルを採用したクリアロマイザーです。
同様の仕様を持ったシリーズ品ながら、ユニークなルックスが特徴的ですね!
対応のプリメイドコイル、EXコイルは2種類ラインナップされていて、タイトめのDLからMTLまでをカバーします。
スペック
直径 | 22mm (タンク26mm ) |
高さ | 44mm |
重量 | 43.4g (実測) |
リキッド容量 | 3ml |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510DT |
コイル | プリメイド交換式 EX head |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
リキッドチャージ | トップ |
素材 | ステンレス、ガラス |
joyetech公式サイトより
分解
EXCEED Air Plusを分解してみます。
一般的なクリアロマイザーの構造です。
- ドリップチップは樹脂製のハニカムデザイン。途中から急激に内径が広がるデザイン。 510の汎用規格です。全長15mm , 露出部10mm , 外径12mm , 内径5→8mm
- タンクはチムニー部が設けられていて、リキッドがある程度残っていてもコイル交換可能
- プリメイドコイルはJoyetech EX headを採用
- ベースパーツはコイルに空気と電力を供給します。
トップフィルリキッドチャージ
トップキャップをスライドさせるだけでリキッドチャージが可能なトップフィル構造です。
非分解式のトップキャップを、三角印を目印に横にスライドさせると、リキッドチャージホールが現れ、ここからリキッドを注げる便利さを追求した構造です。ボールロック式で不意に開いてしまうことを防着ます。
ボトムエアフローはMTLからDLまで対応
ボトムエアフローには調整リングを装備。
エアフローはオーバル型の長穴の他に、3つの小さなエアホールが設けられていて、タイトドローに調整もできます。
ポジティブピン
ポジティブピンの突起具合は実測0.8mm。ゴムのような絶縁体にはまっているだけのクリアロマイザーでは一般的な構造で、突起具合の調整することはできません。スプリング式コンタクトを持つMOD以外での仕様はやめたほうが良さそうです。
プリメイドコイル
プリメイドコイルはJoyetech EX headを採用しています。EXCEEDシリーズのクリアロマイザーやスターターキットに採用されている汎用コイルで、用途ごとに2種類の抵抗値が用意されています。
- Ex 1.2ohm MTL Head プリメイドコイル(銀色)
- Ex 0.5ohm DL Head プリメイドコイル(金色)
筆者はこのコイルを複数のスターターキットで試してきましたが、「味に優れたコイル」という印象を持っています。特にMTL用のex 1.2ohmコイルは一定レベル以上においしいと感じています。
使い方
それではeVic Primo Fitキットを実際に使っていきます。まずはバッテリーの充電から。
バッテリー内蔵式なので別途バッテリーを用意する必要はありません。内蔵バッテリーの充電は本体端子から行います。2Aの急速充電に対応しています。
充電が終わったら次はアトマイザーを準備します。
用途に合わせたコイルをセットします。MTLなら金色。DLなら銀色のコイルをセットします。
後はトップキャップをスライドさせて好みのリキッドを注ぐだけ。リキッドチャージが終わったらコットンにリキッドが浸透するまでしばらく放置するのをお忘れなく。
使い方・操作方法
eVic Primo Fit MOD操作方法の詳細です。Joyetechのファームウエアがアップデートされ、アイコンによるメニューが搭載されたことで、複数ボタンの同時押しなど煩雑な操作が少なくなり、よりわかりやすくなっています。
操作の詳細は以下の通り。
- 電源のON/OFF… パフボタン5クリック
- ボタンのロック…サブボタン同時長押し
液晶画面反転…電源OFF時にサブボタン同時長押し - 設定メニュー…パフボタン3クリック
設定メニューでモードや各種設定変更が可能です。
・MODE (POWER , RTC , TC [NI,TI,SS] , TCR [M1,M2,M3] , BYPASS)
・SET (COIL[抵抗値ロック] , POWER , STERLTH , SUBPARA[PUFF,TIME,AMP] , LOGO , SCREEN , CLOCK PREHEAT , TIMEOUT[OFF,5s,10s,15s] , )
・INFO (BATTERY , VERSION ) - ワット数を調整する:
VWモードでは、+/-ボタンを押すとワット数を調整できます。 +/-ボタンを押し続けるとワット数が急激に増減します。 TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードでは、まずファイヤーボタンを4回連続して押し、+/-ボタンを押してワット数を調整します - 温度を調節する:
TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードで+/-ボタンを押すだけで温度設定を増減できます。
まとめ
コンパクトながら性能や機能に妥協なし!大容量バッテリー内蔵のBOX MODスターターキット!
コンパクトサイズのBOX MODと言えば、何処かを「妥協」せざるを得ませんでした。それはバッテリー容量であったり、機能や性能であったり。しかし、このeVic Primo Fitキットはコンパクトなサイズを実現しながらも、シングルバッテリーMODと変わらない性能やバッテリー容量を実現しています。
専用バッテリーを採用しているので、バッテリー寿命がきた時が「製品としての寿命」となるわけですが、それはバッテリー内蔵型全般に言えることなので、大きなデメリットとは言えません。DIYでバッテリー交換してしまう手練れなユーザーは別ですが…
特にFWアップデートも可能な「機能制限が全くないフル機能」を搭載しているのは大きな特徴です。プリヒートなどの付加価値のある機能も使うことができます。
持ち歩きにも便利で、手持ちのアトマイザーを余裕のバッテリー容量で使うこともできますね。初心者が初めてのVAPEに選ぶのも良いですし、経験者が携帯用に追加購入するのも良いと思います!
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