Eleaf(イーリーフ)のVAPEスターターキット、iTap「アイタップ」のレビューです。
エレガントなルックスのPODデバイスは、プリメイドコイル交換式。
PODの利便性とランニングを抑えた運用が可能なだけでなく、先進的なドライバーンプロテクションをコンパクトボディーの搭載したデバイスです。
このスターターキットの特徴
- GS headプリメイドコイル採用のPODデバイス
- ドライバーンプロテクション搭載
要はペンタイプデバイスのPODカートリッジ版です。
アトマイザー部分がPODタイプになっているだけなのですが、スリムでコンパクトなボディーサイズと、スーツスタイルにもマッチするデザイン。
そしてドライバーンプロテクション付きの安心感がウリの製品です。
結論から言うと、かなり完成度の高いデバイスでした。
詳細をレビューしていきます。
商品提供:VapeSourcing
Eleaf iTapの詳細
Eleafがリリースするポッドシステムデバイスです。
このiTapはPOD型のデバイスですが、多くのPODデバイスに採用されているコイル内蔵型ではなくプリメイドコイルを使用します。
使用するコイルはEleaf GS headです。
長い間EleadがMTL用として採用しているコイル規格なので、汎用性は十分です。
また、コイルボトムパーツでドロー調整可能です。
プリメイドコイルを採用しているため、PODごと交換する必要がないのでランニングコストが抑えられるメリットと、コイル交換の手間がかかるデメリット両方あります。
ただプリメイドコイルを使っているだけではiJUST ONEなどバリエーション豊富なGS headを採用したデバイスと同じ、なのですがiTapには先進的な機能も搭載されています。
それがドライバーンプロテクションです。
要は『温度管理機能』を使ったウィックが焦げないための技術で、専用コイル(GS Air S 1.6ohm Head)のみで有効になるもの。
サイズはコンパクト(H 102.3 × W20× D16mm)で、ペンタイプデバイスよりも一回りコンパクト。
厚みが16mmと薄いのでかさばらず、全長も短いので持ち運びに便利です。
重量も軽量(42.7g)で、バッテリー容量は800mAhです。
若干少なめですが、高抵抗コイルに特化したデバイスなので必要十分でしょう。
プリメイドコイル使用型のPODデバイスは他メーカーからもリリース(Aspire SpryteやNautilus AIO、Joyetech EXCEED EDGEなど)されているので、斬新な発想ではなく、Eleafもそのジャンルに追随した形。
しかし、ライバル機に比べてもかなりコンパクトで持ち運び性を重視したデバイスだと言えます。
カラーは3色(Blue, Silver, Black)が用意されています。
それではより詳細を見ていきましょう。
スペック
サイズ | H 102.3 × W20× D16mm |
重量 | 42.7g |
出力モード | Bypass(バッテリー電圧出力) |
リキッド容量 | 2ml |
リキッドチャージ | PODボトムフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー(調整可) |
コイル | Eleaf GS head(抵抗値範囲 0.4Ω-3.0Ω) |
充電ポート | microUSB |
バッテリー | 800mAh |
保護機能 |
|
メーカー公式サイト | https://www.eleafworld.com/itap/ |
パッケージ・内容品
Eleafらしいデザインのパッケージ。
コンパクトなサイズのペーパーボックスに本体と付属品が収納され、側面には偽造防止のセキュリティーコード入りステッカーも貼られています。
内容品一覧
- Eleaf iTap バッテリー本体
- Eleaf iTap PODカートリッジ
- コイル(GS Air S 1.6ohm Head)
- コイル(GS Air 0.75ohm Head)
- QuickCharge対応microUSBケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語)
本体とPODカートリッジが1つずつ、2種類のコイルと充電用ケーブル、そして日本語表記のあるマニュアルが同梱されています。
iTapバッテリー
iTapのエクステリアデザインは『シンプルでエレガントなデザイン』がコンセプト。
本体の質感はアルマイト塗装に近いマットな質感。
ボディー上下とボタン周りにはシャンパンゴールドカラーのメッキパーツがあしらわれているのが特徴です。
iTapはオートスイッチ機構ではなく、マニュアルボタンで操作するデバイスです。
そのため、本体上部に1つのボタンを備えています。
このボタンにはLEDランプは備わっておらず、LEDは本体下部の別の場所に埋め込まれています。
LEDランプは電源ON/OFFやバッテリー残量を表示するインジケーターです。
その裏面には、内蔵800mAhバッテリー充電用のmicroUSB端子を備えています。
iTap PODカートリッジ
マウスピース(加える部分)はホイッスル型で、唇にフィットする形状。
若干太めですが、咥え心地は悪くありません。
PODカートリッジの脱着はつまんで引っ張るだけです。
爪式でもマグネット式でもなく、ただはめるだけの機構ですが、緩すぎず固すぎない絶妙の下限になっているので、PODカートリッジが不意に外れてしまうこともないでしょう。
半透明な樹脂素材(素材非公開)のPODカートリッジ。
プリメイドコイル交換式なので使い捨てではないため、リモネン(柑橘成分)などでクラックが入るのに注意したいところです。
試しにメンソールリキッドを入れて3日ほど放置しましたが全く問題はなかったため、それなりに耐薬品性のある素材が使われているようです。
また、予備のPODカートリッジが別売されているので、万が一の破損時にも安心です。
ただし、PODデバイスですがコイル内蔵式ではないため、一応PODカートリッジは洗浄できますがリキッドの味を変えたい時には面倒です。
コイル交換はリキッドが残っていない状態で行います。
PODカートリッジにリキッドが残っている状態での交換は、PODを逆さまにしてコイルより水位が低い状態であれば可能ですが、コイルが浸るぐらいリキッドが残っている時に外してしまうと漏れてしまいます。
コイルのボトム部分はスクリュー(ネジ式)になっているので回して外します。
このコイルボトムパーツはエアフローパーツとしても機能しています。
エアホールは小さい3つ穴が空いていて、AFC(エアフローコントロールリング)を備えているので、このAFCを回して穴の開き具合を調整することでドローを変化させることができます。
もちろん、ホールを全部塞ぐ全閉状態での使用も可能。
ただし、AFCパーツの精度の関係か、全閉にしても極重のタイトドローにはできません。
RTAのエアホールで言えば1.2mmぐらいの感覚でしょうか。
この部分はPODカートリッジの本体接続部にあるため、PODを外さないとドロー調整することはできません。
コイルにエアーを供給するのが、本体バッテリー側面左右2つのエアホールです。
ドローは全閉でもそこそこ軽めのMTL向けドローぐらいです。
AFCで全閉にしても「ドローが軽い」と感じたので、この部分を指でふさいだらよりタイトドローに調整することができました。
「ドライバーンプロテクション」付きなので、積極的にドローを絞ることができるのが良いですね。
付属のコイルは2種類です。
- GS Air S 1.6ohm Head(ドライバーン保護対応)
- GS Air 0.75ohm Head
一つは伝統の0.75Ωコイル、これは3年以上の長きに渡ってEleafが様々な機種で採用しているロングセラープリメイドコイルで、コイルは縦組みです。
もう一つは、このキットのために開発されたと思われる新開発の0.16Ωコイル、コイルは横組み。
GS headは数々のバリエーションがありますが、ここ最近まで縦組みコイルだけのラインナップでした。
しかし、ここにきてEleafが横組みコイルの製造ラインを整えたのが、横組みコイルも増えてきましたね。
個人的には横組みコイルの方が味に有利だと思っているので喜ばしいことです。
PODカートリッジへのリキッドチャージはボトム部分から行います。
リキッドを注ぐ時は、PODをバッテリーから取り外して行います。
PODのボトム部分にはゴム栓があって、これを外してリキッドを注ぎます。
リキッドチャージホールは2穴式で、もう片方のホールはエアー抜き穴として機能する合理的な構造です。
リキッドが入っていくと同時に、PODカートリッジ内の空気が抜けていく構造で、スムーズにリキッドチャージすることができます。
リキッドチャージホールは小さめですが、ユニコーンボトルであれば問題なくチャージ可能です。
透明な樹脂素材のPODカートリッジはリキッド残量の確認が簡単です。
iTapの使い方
使い方はシンプルで、5クリックで電源操作、電源ON状態でボタンを押すとパフ操作となります。
- 電源ON/OFF… 5クリック
- Vaping… マウスピースを咥えてスイッチを押しながら吸い込む
感想
PODデバイスとしてはかなり完成度が高く、それまで使っていたPODデバイスに変わってレビュー後も使い続けているのでかなり気に入っています。
まず、サイズ感が良いです。
PODデバイスとしては若干大きめなのですが、プリメイドコイルを採用したペンタイプデバイスに近いものとして考えるのであれば十分コンパクトな大きさです。
また、ドロー調整が付いているのも良いですね。
ドライバーンプロテクションについて
肝心のドライバーンプロテクションはちゃんと機能します。
リキッドが無くなると「シュルルル」と言って出力が抑えられ、ミストが出なくなります。
それを超えてしつこくパフすると若干焦げっぽい味を感じるので「超優秀」というわけではありませんが、がっつり焦げることはなくプロテクションが効いていると実感できます。
ただ、焦げっぽくなってしまうと多少ウィックが焦げてしまうようで、その後リキッドをチャージしても焦げっぽさは消えないので早い段階で気が付いてやる必要があります。
そして、LEDの点滅などわかりやすい表示はないので、ユーザー側で気づいてやる必要があるのが若干残念です。
できればLEDが点滅するなどわかりやすく表示してくれるともっと良かったですね。
また、「温度管理機能」のようにコイルを一定温度に保ってくれるものではなく、あくまで「焦げない」という部分のみを実現している機能である印象です。
味
主に1.6Ωコイルで運用したのですが、味はそれなりです。
リキッドの味を楽しみたいのであれば0.75Ωコイルを使った方が良いですね。
1.6Ωコイルは「ニコチンソルトリキッドなどを焦げずに運用できる」のに特化しているように感じます。
ただ、これはプリメイドコイル交換式デバイスとしての評価で、PODデバイスとしてはかなり味は出る方、立ち上がりも早くてiTapを使ってから他のPODデバイスを使うと「遅いな」とストレスを感じるのだから、それだけ優れているということなのでしょう。
また、PODデバイスなのに「焦げない」というのは安心感を感じますね。
がっつりと味を楽しめる雰囲気ではないのですが、メンソールなどのキック感は楽しめますし、ニコチンソルトやCBDリキッドなどの運用に向いていると思います。
個人的にはバッテリー部分のエアホールを塞いでドローを塞ぐと若干味が良くなると感じているので、もう少しドローが絞れると良かったと思います。
リキッド漏れは皆無
どちらのコイルを使ってもリキッド漏れはありませんでした。
リキッドを入れたまま3日放置してもリキッド漏れがなかったので、リキッド漏れ耐性は強い方だと思います。
ただし、パフし続けているとバッテリー端子部分に若干結露が見られるので、たまに端子部分を拭き取ってやる必要があります。
まとめ
地味ながら完成度の高いPODデバイスです。
PODデバイスの利便性と、コイル交換式のランニングコスト、2つのメリットを併せ持った機種。
味はそこそこながら、ドライバーンプロテクションの安心感でニコチンフィーダーとして優秀なデバイスです。
GS head採用なので、消耗品の入手にも困らないのは良いですね。
弱点はほぼないのではないかと思うぐらいの秀逸さです。
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