Eleaf(イーリーフ)のスターターキット、iStick Pico RDTA「アイスティック・ピコ・アールディーティーエー」のレビューです。
このスターターはMOD本体にアトマイザー、RDTAのタンク部分が内蔵されたベイプのスターターキットになります。以前レビューしている200W IJOY RDTA BOX Full Kit (IJOY)も同じような構造ですが、よりコンパクトな躯体に内蔵バッテリーという仕様でEleafがヒットシリーズのiStick PICOのバリエーションとしてリリースしてきました。
EleafさんはiStick Picoシリーズでラインナップを揃えてきますね。こんなニッチなベイプ機材までラインナップしてくるとは!
それでは詳細を見ていきます。
商品提供:VapeSourcing
Eleaf iStick Pico RDTAのパッケージと開封
パッケージはEleafらしさもありながら、シンプル一辺倒ではないデザインで、ちょっと中途半端かな、でも中身が肝心です。付属品は、
- iStick Pico RDTA本体
- クラプトンコイル *2
- Pure cotton
- micro USBケーブル
- ユーザーマニュアル
- スペアパーツ
Eleafらしいパッケージング。必要最低限ですね。
Eleaf iStick Pico RDTAの詳細
前記の通り、本機iStick Pico RDTAはRDTA(リブルタブル、ドリッパー、タンク、アトマイザー)のタンク、リキッドを蓄えておく部分をアトマイザー側ではなく、MOD側に内蔵させたスターターキットになります。
このタンク内蔵に伴い、タンク部分を設けるために、iStickPicoとはパフボタンの位置が変更(上部)になっており、バッテリーも内蔵型になっています。
外見的な特徴としては、シンプルな外見、ミニマムなデザインは継承しながらも、前後に大きなトライバルデザインのプリントが入るのが特徴です。
iStick Pico RDTAのスペック
サイズ | H 100×W50×D24mm |
重量 | 148.7g |
ワット数範囲 | 1 – 75W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
抵抗値 | 0.1-3.5ohm(VW /バイパス/スマートモード) 0.05-1.5ohm(TCモード) |
モード | VW /バイパス/スマート/温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS / TCR(M1、M2、M3) |
リキッド容量 | 4.2ml |
リキッドチャージ | サイドフィル |
エアフロー | サイドエアーフロー |
コイル | RBA デュアルコイル |
充電ポート | USB |
バッテリー | 2300mAh(内蔵バッテリー) |
・デュアルサーキット保護(過充電、過電流および過放電)
・プレヒート(予熱)機能搭載
・物理リセットボタン
・ファームウェアアップグレード可能
実測で150gでした。スペック上と若干の誤差はありますが、コイルとコットンを組んだ状態で計測したので、乾燥重量だとスペック通りなのでしょう。
サイズはiStickPicoより若干大きいかな、といったサイズ感ですが、手に持ってみるとほぼ同様の大きさだと感じます。RDTA内蔵型としてはかなりコンパクトな躯体です。
前面には上部からタンク内のリキッドを確認する窓、液晶画面、充電とファームウエアアップデート用のmicroUSB端子が設けられています。タンク内のリキッド量の確認に役立つ、パフに連動してタンク内がLEDで照らされるようになっています。タンクと液晶画面の素材は同じようなクリアなもので、素材の種類は公表されていません。この部分がガラスか、プラスチックなのか。プラスチックでも種類により使用できるリキッドを選ぶこともあるため、素材は公表して欲しいですね。
iStickPicoと同様に、サブボタンは本体下部に設置されています。ボタンの大きさも同じぐらいの大きさです。違いとしては、バッテリー内蔵型MODなので、ソフトウエアがフリーズしてしまった時に物理的にバッテリーを抜くことができないため、ハードウエアリセットボタンがこのサブボタンの間についています。間に見える小さい穴の中にボタンがあるので、ピンセット等先の細いもので押してやると再起動させることが出来ます。
前記の通り、パフボタンは本体上部に設置。iStickPicoではバッテリーカバーがある位置です。RDTAのタンク位置にパフボタンが設置できないためにこの位置に変更になったと推測できますが、以前からこの位置にパフボタンがあればな、という要望や評判もあったため、実際に使ってみても非常にパフしやすく好印象です。
前面には鳥をモチーフにしたトライバルデザインがプリントされています。この他に、もう一種類デザインを選ぶことが出来ますので好みの方をセレクト可能。ただし、無地はラインナップにはありません。
アトマイザー部分を分解します。専用設計なので今の所アトマイザーやデッキを交換することが出来ません。MOD本体と同じプリントデザインが入ったスリーブが特徴出来です。パーツ点数は少なく、RDTAのスタンダード的なデザインのアトマイザー部分です。
各部の詳細を見ていきます。まずはワイドボアドリップチップ一体型のトップキャップはエアフロー調整兼用のもの。爆煙系RDTAに多いデザインで、サイドエアホールは片側4つ、合計8つ設けられていて、無段階でエアフローを調整することが出来ます。
トップキャップとスリーブを外すとデッキを見ることが出来ます。そして、リキッドチャージはサイドから行うことが出来ます。このリング状のパーツはデッキと別体で外すことが出来ます。リキッドが横から漏れないようにリキッドチャージホールの周りもシーリングするように設計されていますが、これが曲者で、トップキャップ着脱を繰り返しているといずれ切れてしまうと思います。スペア、もしくは通常のOリングでも良いのではと思います。
デッキはスタンダードな2ポール。Pico Squeeze with Coralに付属するCORAL RDAのような本当シンプルなデッキです。デュアルコイル前提なので、ビルドは少々面倒だと思います。デッキはもうちょっと工夫が欲しかったですね。
Eleaf iStick Pico RDTAの操作方法
操作方法についてはEleaf iStick Picoなどの最新ファームウエア機種と共通の操作方法となります。別記事に詳細を記載していますのでそちらをお読みください。
⇒【操作方法】Eleaf最新ファームウエア iStick Picoなどの操作方法や機能について
Eleaf iStick Pico RDTAをビルドして使用する
早速ビルドしていこうと思います。ビルドに最低限必要なツールは
- 精密プラスドライバー
- セラミックピンセット
- ニッパー
があれば事足ります。後々のリビルドのことも考え、コイルジグもあるとコイル位置の調整などにも便利でより良いと思います。
ファーストビルドはプリメイドで付属するクラプトンコイルを用いてビルドしていきます。このコイルはコイルレッグがデッキのポール幅に合わせて広げられていて非常に親切、ビルドがしやすくなっていました。
コイルを設置してドライバーンしてみた所、立ち上がりが非常に遅い。非常にストレスになるため、本番使用ではプリヒートを用いて運用するのが良さそうです。
コットンも付属のピュアコットンをしました。デッキ下のコットンレッグの長さは短めですが、経験上このぐらいの長さで揃えました。
ビルドできたのでリキッドをチャージして使用してみます。抵抗値は実測で0.47ohmの為、4V付近の36Wで運用しますが、中々立ち上がってきませんその為、プリヒートを50W 0.5sec かけてやって丁度よい印象です。
ドローは全開だと予想通り呼吸と変わらない程度のスカスカ具合なため、4つの穴のうち、1.5穴ほど開けて運用。味もそれなりにでますね。クラプトンらしくミスト量も多めです。
次に好みに近づけるため、単線でビルドしてみます。
カンタル24G 3.0mm 6ラップ。甘みとダイレクトさを出したいので、コイルの高さはエアフロー位置よりも高めに、そして、ポールよりに設置しました。これで自分の好みに近づいた感じはしますが、爆煙寄りということで気負いすぎたかもしれません。普通に26G 2.5mm 5ラップ程度で、エアホール0.75開放ぐらいが丁度よい印象です。
ビルドの印象は慣れている人なら難なく負ける印象、それもスタンダードな2ポールだからでしょう。ポールも細めに見えて、付属のクラプトンを咥えられるので実用上問題がない印象。クセはありませんが、意外にコットンレッグホールが小さく、3.5mm径以上のコイルのコットン量だと収めきれないため、実はそこまでビルドを責められない印象です。
僕はビルド後にコイル位置の微調整を繰り返すため、個人的にはベロシティタイプよりはビルドは楽だと思います。
Eleaf iStick Pico RDTAのまとめ
ニッチなニーズに特化したスターターキットだな、というのが全体的な印象です。
200W IJOY RDTA BOX Full Kit (IJOY)と比較すると、向こうはデュアルバッテリーで最大200W、デッキ交換可能な大型タンク(12.8ml)装備の爆煙に特化した機材です。僕は一時期本当に気に入って使っていたのですが、これの良さは、クラウドチェイスの煩わしい部分であるバッテリー容量やリキッドチャージの手間を減らせる部分が良かったんだと思います。
対してこの機種はリキッド容量は4.2mlと少なく、バッテリー容量2300mAh、最大出力は75W、そしてデッキの交換もできません。
使ってみて、爆煙に特化しているとも言い切れず、悪く言えば中途半端な仕様です。
でもそれが丁度よい!っていうユーザーも居るのではないかと思います。
デッキはスタンダードで、サイドフローのエアフローのため、基本はビルド次第。そしてこのコンパクトさ!
当然タイトフローのMTL(口吸い)派には推薦できないけれど、デュアルコイルのミスト量を欲している人に!24mmサイズの爆煙RDTAはサイズ的に許容できないけど、このぐらいの大きさなら丁度よい!というユーザー向けのベイプデバイスでした!
コメント
お世話になります。
先日、PICO RDTAを購入したのですが同じように立ち上がりの遅さにイライラしております。
プリヒートを使ってみようと思うのですが、カンタルの場合は設定値を幾つにしてらっしゃるのでしょうか?
よろしければ教えてはいただけませんでしょうか?
よろしくお願いいたします。
こんにちは!
設定ワッテージの1.5倍、0.5sぐらいから試して見てはいかがでしょうか?
冷えてる状態からのパフと、チェーンして言ってコイルが温まってから。どちらも同じようにプリヒートがかかるので
どちらを優先するか、兼ね合いをどうするかが肝要だと思います。
方程式みたいに決まったものはなく、好みだと思いますので色々試して見てください!