Vaporesso(ベパレッソ)のVAPEスターターキット、Renova ZERO「ゼロ」のレビューです。
Vaporesso独自のCCELLコイルなど革新的な機能を搭載したPODカートリッジ採用デバイス。携帯性に優れたコンパクトデバイスがこのRenova ZEROです。
このスターターキットの特徴
- 手のひらサイズのコンパクトなボディ
- MTL専用の1Ω CCELLコイル搭載
- PODカートリッジ採用のデバイス
それでは詳細をレビューしていきます。
商品提供:BuyBest!
詳細
Vaporessoの超コンパクトなスターターキット、ZERO。
側面に製品の特徴が書いてありました。4つの特徴が書いてあります。
- OMNI Board Mini
- Press To Fill System
- Quick Charge System
- CCELL Coil Built-in
OMNIボードはVaporessoが開発した制御基盤ですね。BOX MODタイプにも搭載される基盤の”Mini”版が搭載されています。
次にPress To Fill Systemは初耳です。TM(トレードマーク)が書いてあることからも革新的なシステムなのでしょう。リキッドチャージ方法については後述します。
そしてクイックチャージ可能。
さらにCCELLというセラミックを用いた独自のコイルはVaporessoの特徴でもありますね。
この製品、似たようなものを過去にレビューしたことがありますが、それは同じくVaporessoのスターターキット、NEXUSです。
同じようなコンパクトデバイスで、デザインも似通っており、ボタンや機能などもほぼ同じなのですが、大きな違いはZEROはPODカートリッジ採用タイプという点です。
それ以外の大きな違いはサイズ。ZEROの方が一回り以上サイズが小さいのが特徴です。
コイル単体では交換できないので、ランニングコストが嵩むというデメリットはありますが、コイル交換時に手が汚れるなどの煩雑な作業を必要としないというメリットもあります。
また、カートリッジを複数持っていれば、味の違うリキッドを交換して使うことができるのも、タンク一体型スターターキットにはできない運用方法です。
色バリエーションがめちゃくちゃ多いです。なんと9色展開!これで好きな色がない方が難しい?かなり充実していますね。最近Vaporessoはカラバリに力入れてます。
BLACK / WHITE / SILVER / RAINBOW / ORANGE / ARCTIC BLUE / RED / GREEN / BLUE
スペック
サイズ | H 80.2 × W31 × D13.5mm |
重量 | 51.2g(実測) |
出力モード | 9W / 10.5W / 12.5W 3段階調節可能 |
リキッド容量 | 2ml |
リキッドチャージ | Podボトムフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー(調整不可) |
コイル | POD内蔵型 1Ω |
充電ポート | microUSB(DC5V 1A) |
バッテリー | 650mAh |
保護機能 | OMNI Board Mini搭載
・短絡保護 |
メーカー公式サイト | https://www.vaporesso.com/vape-kits-zero-kit |
パッケージ・内容品
パッケージはポップなカラーリング。前面には製品名と製品イラスト、背面には製品の情報などが書かれています。
内容品一覧
- Vaporesso ZERO バッテリー本体
- Vaporesso ZERO PODカートリッジ
- microUSBケーブル
- リフィル用ユニコーンボトル
- ユーザーマニュアル(日本語)、ワランティーカード、ワーニングカード
ラベルの貼られた小さなユニコーンボトルはリキッドが入っているのではなく、リフィル用のボトルです。ユニコーンボトルパッケージ以外のリキッド(スポイトボトルなど)を詰め替えて使います。
付属の書類は基本的に英語で書かれていますが、マニュアルには日本語の項目もあり。直訳のような怪しい日本語ですが項目が無いよりは良いと思います。
外観
それでは本体の詳細見ていきます。
ボディーですが、半艶の塗装です。マットとグロスの中間の質感、見る角度によって濃淡が別れるペイントで、光にかざしてみるとキラキラと輝くパールっぽい塗装が施されています。
ポップなカラーリングも相まって、最初ラバーコートかと思ったのですが、寒い日に手に持ってみるとひんやりとするので、金属ベースの上にペイントされていることがわかります。
バッテリー部分の詳細
製品中央部には製品名である『ZERO』のロゴ文字がプリントされています。
いや、製品名ですからいいのですが、もうちょっと飾り気が欲しかった。というのも同じようなVaporessoのコンパクトデバイスの過去の製品がディティールまで行き届いていたので寄り添う感じてしまうのでしょう。なんか野暮ったいというか、ただロゴを入れました的な感じに見えてしまうのは筆者だけでしょうか。
背面には”RENOVA”の文字。こちらは半艶のボディーに対して、艶のあるプリントになったステルス仕様で、前面のプリントよりも質感の良い仕上がりです。両面このプリントにすればよかったのにとは筆者個人の考えです。
そして側面にはミラーのような飾り。
最初これがタッチセンサーになっているのかな?朋いましが、ただの飾りです。なんの機能も搭載されていません。これいりますかね。これがあるからといって、手で掴みやすかったり、滑りにくかったりするわけではありません。単なる飾りです(2回言いました)
そしてボディー下部には物理ボタン。LEDインジケーターが仕込まれている半透明のものですが、LEDランプだけでなく、ボタンとして機能するものです。POD型コンパクトデバイスにプッシュボタンが採用されている機種は少なく、本体電源のオンオフ操作がマニュアルでできる安心感があります。
そして底部には内臓バッテリー充電用のmicroUSBを備えています。
パッケージの表記通りクイックチャージに対応。ただし、1A充電です。2A充電には対応していませんので、使うコンセントアダプターなどに注意してくだい。
POD部分の詳細
PODを見ていきます。まずはマウスピース部分から。
マウスピースはPODカートリッジ一体化タイプです。PODの先端がすぼまっているデザインで、くわえやすいように曲面仕上げになっています。
咥え心地は悪くありませんが、先がちょっと太めで、唇で加えると横に隙間が空いてしまうのは好みの問題かもしれませんが、前作がすごく咥えやすかっただけに残念なポイント。コンパクトさを優先させた結果か?
マウスピース中央には、コイルに続く管。コイルからミストが通ってくる穴が空いています。
このPODカートリッジは簡単に脱着可能です。取り外す時はマウスピース部分をつまんで引き抜くだけ。
カートリッジには最初絶縁のためのシールが貼ってあるので、剥がして使用します。
バッテリー本体にはマグネットが用いられていて、PODの端子部分を磁力で接続しています。
PODのタンク部分はPETG樹脂製です。
ガラスタンクに比べて、プラスチック攻撃性のあるリキッドに弱いというデメリットはありますが、逆に落とした時の破損リスクが低く、なおかつカートリッジ交換型PODだと、たとえクラックが入ってしまっても交換できるのでメリットしかないと思います。
ベース部分は金属。このカートリッジに1ΩのCCELLコイルが収納されていますが、見た所縦にコイルが組まれているようです。CCELLコイルなのでコイル再構築は考えないでおきましょう。
ビルドインされているコイルはVaporessoお家芸のウィックの代わりにセラミックを使った”CCELL”コイルで長寿命でクリアな味が楽しめます。
カートリッジの中央には小さなエアホール。ボトムエアフロー構造ですね。ドローは調整不可です。
リキッドチャージは『Press To Fill System』方式。リキッドチャージ部分にユニコーンボトルなど先端が細い容器を押し当てることで、リキッドチャージホールが開いてチャージできるというもの。
アトマイザーでは何度か見たことのある構造ですね。この構造のメリットは、リキッドチャージホールのキャップを着脱することなくチャージホールが塞げるという点でしょう。
簡単お手軽に使うことができます。
これは便利ですね!小さなゴム栓を取り外す手間もなく、取り付ける手間もない。小さなパーツをなくす心配もありません。すごく便利です。
また、使い方のカードには注意点も書かれていました。日本語に訳すと以下の通りです。
- リキッドを充填した後、ポッドを5〜10分間放置してください。CCELLコイルが完全に浸されていることを確認してください。
- 最高の性能を保証するため、5回の再補充後にポッドを交換することを推奨します。
- リキッド漏れのリスクを減らし、ユーザーエクスペリエンスを向上させるために、PG:VG 比率を50:50から30:70の間で使用することが推奨されています。
5~10分の放置はわかります。コイルにリキッドが浸透する前にパフすると焦げの原因になりますから。
そして、リキッド粘度も理解できます。全てのリキッドの粘度に対応することはできないので、緩めのリキッドに対応したということでしょう。ただ、試しに80:20のリキッドで使ってみましたが、供給に問題はあるとは感じませんでした。ただし、VG MAXなど固すぎるリキッドは供給が追いつかなく、イガってしまうことが予想されます。
ただ、5回のリフィルでの交換は早すぎですね!10mlですよ。そんなので使い捨てていたらランニングコストが嵩みすぎて仕方ありません。リキッドにも寄りますが、ガンクがたまりにくいメンソールリキッドであれば倍以上、いや20回ほどリフィルしても大丈夫だと思います。その辺は回数ではなく、味が落ちてきたら交換で良いと思います。
使い方
使い方は簡単です。電源のON/OFF操作は本体のボタンでマニュアル操作できますが、パフ操作は必要なく、オートスイッチで使用可能です。
- 電源ON/OFF… ボタンを5クリック
- Vaping… PODを咥えて吸い込む
バッテリーの残量はLEDインジケータで表示されます。
- 緑(70%以上)
- 青(70~30%)
- 赤(30%以下)
また、このデバイスには可変出力も搭載されています。
- HIGH 緑 12.5W
- MEDIUM 青 10.5W
- LOW 赤 9W
出力の切り替えは電源オンの時にボタンを3クリックです。
出力を切り替えるとLEDランプが設定出力の色に3回点滅します。また、出力モードを確認したいときはボタンをクリックすれば緑/青/赤のいずれかに点灯するので確認も簡単です。
※クリックした時のLEDカラーはバッテリー残量ではありません。
吹き戻しの誤動作について
『吹き戻し」と呼ばれる、オートスイッチ(吸い込むと自動でミストが発生する)のデバイスにはつきものの誤動作ですが、これは吸い込むのではなく、逆に息を吹き込んでしまうとスイッチが入りっぱなしになってしまうものです。
この吹き戻しの誤動作ですが、全く発生しません。
少し吹き込むのではなく、思いっきり息を吹き込んでも全く誤動作は発生しませんので思いっきり使うことができます。
感想
相変わらずVaporessoのコンパクトデバイスは完成度が高いですね!
筐体デザインもそれなりに良く、コンパクトで持ち運びに便利。それだけっだと他社のPODデバイスと変わりないのですが、物理ボタンや独自の構造(CCELLコイルや革新的なチャージ方法)など付加価値も忘れていません。
味に関しては、うーん、NEXUSが良すぎたんでしょうね。
ドロー調整できないというだけでなくて、NEXUSの方が美味しいと感じます。エアホールをテープで少し塞いでドローをタイトにすれば多少改善するのですが、自動温度コントロールなども搭載されていないので根本的に違うのでしょう。
コイル抵抗値も一緒で、出力も一緒なので一緒なのかと思いきや、ZEROは携帯性に特化したデバイスになっているようです。
まとめ
既にレビュー済みのNEXUSスターターキットと同じような製品ですが、使ってみると印象がかなり違います。
まず、サイズ感ですが、これは圧倒的にこちらの方が小さいですね。
スペックで見ると、数ミリ程度しか違わないサイズ感のですが、実際に手に持ってみると2周りほど小さく感じますし、厚みが薄いので、ポケットに入れた時の膨らみ方が全然違います。
携帯性に優れているのは間違いなくこちらの方です。
バッテリー容量は全く同じで、リキッド容量も全く同じ。同じようにCCELLコイルなのだから、それではZEROの方が優れているじゃん!と思いきやそうではないのが面白いところ。
オールインワンタイプの優れている点はドロー調整が可能だということ。
対してZEROはドローが固定。ほどほどにタイトなドローで、MTLよりのドローなのですが、個人的にはもう少し絞りたい。少しだけ絞れれば、もっと味も向上する(ボトムのエアフロー部分をテープで塞いで確認済み)のですが、その少しが大きな違いだったりします。
さらに細かくいうと、自動温度調整機能なども付いているので、単純にコンパクトなPOD版ということはできません。
コンパクトにするからには犠牲になる機能もあるということです。
そして、コイル単体で交換できないのでランニングコストが高くつくというのもデメリットです。
しかし、プッシュフィルの便利さと、PODカートリッジのお手軽さが捨てがたいものがあるので、ランニングコストを厭わないユーザーにとっては便利この上ないデバイスだと言えます。
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