GeekVape「ギークベイプ」のVAPEスターターキット、Aegis MINI Kit「イージス ミニ」のレビューです。
IP67規格の防塵防水性能と高い耐衝撃性能を搭載したタフネスでコンパクトな「Aegis MINI」と、メッシュコイル採用の爆煙クリアロマイザー「Cerberus」をキットにしたスターターです。
このスターターキットの特徴
- IP67規格の防塵防滴性と高い対ショック性能を実現したコンパクトなバッテリー内蔵BOX MOD 『AEGIS MINI』
- メッシュコイルをセットしたボリューミーな爆煙クリアロマイザー『Cerberus sub ohm tank』
詳細をレビューします!
商品提供:VAPE STEEZ
Geekvape AEGIS MINIの詳細
GeekVapeのスターターキット、Aegis MINI Kitは待望のコンパクトモデル!
高い防水防塵性能と、耐ショック性能を実現した、シリーズの最新作で、その機能をコンパクトなボディーに詰め込んだ内臓バッテリーモデルです。
このAegis Miniキットは、GeekvapeのAEGISシリーズ同コンセプト製品の最新バージョン、AEGISシリーズは今までに2つのバリエーションがリリースされています。
26650シングルバッテリー Aegis(モノクロ液晶)
18650デュアルバッテリー Aegis Legend(カラー液晶)
シリーズ共通のIP67規格の防水性能(防水、最大30分間浸漬に耐え、最大1メートルの深さ。)と耐ショック性能を搭載しています。
高い耐ショック性能
初代AEGISではミルスペック(MIL STD 810G-516.6)を取得していましたが、AEGIS MINI作ではこの表記はありません。AEGIS LEGENTと同じく、恐らくこの規格を通すためには期間と費用がかかることから見送ったものだと思われます。
しかし、このAEGIS MINIもこれまでのシリーズと同様に分厚いラバー系の素材で本体が覆われているので、対ショック性は十分に兼ね備えていると予想できます。
Geekvapeの公式YouTubeチャンネルでもその様子を見ることができます。
IP67規格の防水防塵性能を搭載
むしろ重要なのは防水性能。これまでのIP67規格を謳っています。このIP67とは
国際電気標準会議(IEC)の定める保護等級。6等級の防塵性能と、7等級の防水性能を持つという意味。
6等級の防塵性能は最もレベルが高く、「粉塵が内部に侵入しない」とされています。そして7等級の防水性能は最高レベルの8より一段階低く「規定の圧力、時間で水中に浸漬しても有害な影響を受けない」とされています。
- IP6X:粉塵が内部に侵入しない
- IPX7(防浸形)IPX7は、水中への浸漬に対する保護を規定している。水深1mの水槽に、電気機器を30分間没し、浸水がないことを確認する。防水仕様の携帯電話など、一時的な水没に対して保護されている電気機器は、IPX7以上の性能を持たせている。常時水没する場所でIPX7の性能は不足のため、IPX8または特殊機能が必要となる。
スマートフォンで言うと、iPhone7/7 Plusが同等級に対応しています。
電気設備の知識と技術より
水濡れどころか水没、そしてアウトドアでもガンガン使える高い性能は重宝しますよね。タフネスなテクニカルMODです。
分厚いラバーで覆われているAEGISシリーズは、その仕様からどうしても筐体サイズが大きくなってしまうのですが、このAEGIS MINIはその名の通りにコンパクトなサイズを実現。
このサイズ感で、しかも防塵防滴であれば飛びつくユーザーも多いのではないでしょうか?
カラーバリエーションは全5色展開。ボディーカラーはラバーコーティングの関係でゴム部分は黒になりますが、ボタンなどの細かい部分のカラーリングが共通になっています。
もちろんですが、アトマイザーとバッテリーが別体になるセパレートタイプです。
パッケージ・内容品
最初に製品の概要を確認したところでまずはパッケージを開封していきますが、今回のレビュー品はサンプル品だと思われます。メーカーサイトを確認したところ、一部付属品が同梱されていないことを除き最終製品と変わらない仕様だと思われますが、サンプルのために若干仕様が異なる可能性がありますので、あらかじめご理解の上でご覧ください。
サンプルだと思われます。いつもはSAMPLEも記載があるのですが、箱には記載がありませんが、簡素なパッケージングで到着しました。
製品版はメーカーサイトに記載の通り、製品イラストなどが入ったパッケージが採用されています。
内容品一覧
- Geekvape AEGIS MINI テクニカルMOD本体
- Geekvape Cerberus sub ohm tankアトマイザー本体
- アトマイザーパーツ(予備Oリング一式、ストレートガラスチューブ4.0ml)
- プリメイドコイル(Super mesh X2 Coil 0.3Ω)
- microUSBケーブル
- ユーザーマニュアル(サンプルのため付属なし)
製品版にはユーザーマニュアルが付属しますが、それ以外の付属品は全く同じようです。
テクニカルMODの詳細
まずは注目の防塵防滴、対ショック性に優れたAEGIS MINIから見ていきましょう。
冒頭でも触れた通り、高い防塵防滴性能と対ショック性を実現したGeekvape AEGISシリーズの内臓バッテリーモデルです。
今までにも2種類のテクニカルMODがAEGISシリーズからリリースされており、第1作目は26650シングルバッテリーのAEGIS、第二作目は18650バッテリーのAEGIS LEGENDです。
どちらも優れた製品で、シリーズ共通のコンセプトと、ルックスが魅力。
本作AEGIS MINIもこれまでのシリーズ製品同様のエクステリアデザインを採用。今までの製品と共通性を感じるデザインを採用しているのも特徴です。
外見や性能は共有しながら、一番違うのはバッテリーサイズ。
AGEGISシリーズ中最小、コンパクトなサイズを実現しています。
と言っても少しコンパクトな18650シングルバッテリーMODぐらいのサイズで、同じぐらいの容量を搭載する内臓バッテリーMODと比較するとサイズは大きめですが、日常的に携帯できるサイズを実現していることは評価できるポイントだと思います。
スペック
サイズ | H 78×W39×D31mm |
重量 | 123.1g(実測) |
ワット数範囲 | 5 – 80W(0.1Wステップ) |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
許容最低抵抗値 | 0.05Ω |
許容最高抵抗値 | 3.0Ω (POWER , Bypass) 0.8Ω (NI200) 1.1Ω (TI) 1.65Ω (SS316) |
モード | VW /温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS316 / TCR / VPC(カーブモード) |
スレッド | 510 (スプリングコンタクト) |
充電ポート | microUSB (DV5V 2A) |
バッテリー | 内臓バッテリー 2,200mAh |
保護機能 | ・ショートサーキット保護 ・自動カットオフ(10秒) ・オーバーヒート保護 ・過電流保護 ・過充電と過放電保護 ・過乾燥保護(温度管理のみ) |
メーカー公式サイト |
基本的なスペックはシリーズ共通です。大きな違いは搭載バッテリーと最大ワッテージです。搭載バッテリーのサイズに応じた80Wが最大出力となっています。
また、素早いレスポンスタイムと、最大の安定性、正確な温度管理も謳われています。
アトマイザー搭載部
それでは細部を見ていきましょう。まずはアトマイザー搭載部から。標準規格とも言える510スレッドを採用し、多くのアトマイザーに対応。
これまた標準スペックとも言えるスプリングコンタクト式。コンタクトピンには金メッキ。
上部がフラットなタイプなので、搭載できるアトマイザーサイズに制約はありませんが、台座(金属の円部分)のサイズは26.5mmサイズなので、これ以上のサイズのアトマイザーを乗せると本体からはみ出してしまいます。
各部の詳細
操作系統を見ていきます。ボタンと液晶パネルは本体前面のパネル部分に集約されています。
パネルデザインもこれまでのAEGISシリーズ同様です。
このパネル部分も防塵防滴、対ショック性を考慮したものになっていて、パネル部分が傷ついても液晶画面にダメージが及ばないよう考慮されています。
また、ボタン部分は内部がシーリングされているのもシリーズ共通の仕様です。
液晶パネルの表示デザインもシリーズ共通。
残念なのは2作目のAEGIS LEGENDではカラー液晶が搭載されていましたが、それより後にリリースされた本作AEGIS MINIでは初代AEGISと同じモノクロ液晶に戻ってしまっている点です。
カラー液晶の優位性は特別感じませんでしたが、表示が綺麗なのは確かです。
しかし、晴天時など周囲が明るい状況ではモノクロ液晶の方が見やすいとも感じるので一長一短ですね。
さて、このAEGIS MINI、冒頭から触れている通り内臓バッテリーモデルのテクニカルMODです。今までのAEGISシリーズはバッテリー交換式だったので、防塵防滴性能を優先し、一応microUSB端子は装備しているものの、本体充電は考慮されていない作り(防水性を優先して、端子部分にアクセスしずらい)でしたが、バッテリー内臓モデルはそうはいきません。
そのため、ゴム栓を簡単に外せるように仕様変更されています。分厚いゴムパッキンを外して充電用miroUSB端子を露出させて充電します。
簡単に内臓バッテリーの充電が可能です。ただ、その分防塵防滴性能は犠牲になっていると思います、同じIP67規格の防塵防滴性能を持っていますが、それは新品自活ゴムパッキンがきちんとしまっている状態でのこと。
水濡れする状況で使いたいときは、パッキンがちゃんとしまっていることを確認する必要があります。まさか、本当に水没させて使う人はいないとは思いますが。
そして気になるのは物理リセットボタンが搭載されていない点です。内臓バッテリーMODではバッテリーを抜いて強制リセットをすることができないため、ソフトウエアフリーズや暴走状態になった時のリセットができないのが気がかりです。
さて、ここからは通常必要ありませんが、背面のトリム部が着脱可能なのもAEGISシリーズの共通です。
トルクスレンチT6で外すことができます。トリム部分は樹脂製。一体化したデザインです。カラーバリエーションは基本的にこの部分のみ違う形ですね。このパーツは着せ替え可能なのですが、別売りパーツが用意されてはいないので基本的には交換はできませんので、外す必要はないと思います。
ただし、この貼り革は自作できる部分ではありますので、カスタマイズが好きな人は検討してみるのも良いでしょう。
アトマイザーの詳細
付属のアトマイザーは、カートリッジ式プリメイドコイル交換タイプのクリアロマイザー、Cerberus sub ohm tank「サーベラス」ケルベロスの意味です。
スーパーメッシュコイルを採用した爆煙タイプの標準的なクリアロママイザーですね。
付属するのは『Super Mesh X2 0.3Ω』という専用設計のプリメイドコイルなのですが、コイル規格(サイズ)自体はAEGIS LEGENDキットに付属のAero Mesh sub ohm tankと共通です。
共通ならそうやって書いておいて欲しいし、むしろ他のメーカーのように○○headのように名前をつけておいて欲しいものです。
さらっと特徴だけ触れてお伝えします。
スペック
リキッド容量 | 5.5ml(ストレートチューブ 2.0ml) |
直径 | 25mm(バブルチューブ 27mm) |
全長 | 38mm(DT、スレッドを除く) |
重量 | 50.7g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 810DT |
コイル | Super Mesh X2 0.3Ω |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト |
各部の詳細
各部の詳細をさらっと見ていきます。まずはドリップチップですがワイドボアタイプです。
810DTサイズですね。トップキャップ側にOリング。樹脂製の背の低いものがプリセットされています。全長10.1mm、露出部の高さ4.9mm、外径18mm、内径 8.5→9mm
リキッドチャージはトップフィル方式。ボトムフィルできないこともないですが、チムニーが途中までしかないタイプ(コイルに直結)なので、満タンにはできません。
トップキャップはロック式、90度回してロック/ロック解除するタイプです。気をつけないと不意に開いてしまうので注意が必要ですが、パッキンで程よくテンションがかかっているのでそこまで開きやすい感じはしませんが、個人的にはスライド式より信頼性に欠けると思っているのであまり好きにはなれません。
エアフローはボトムエアフローですね。これもクリア路では標準的な仕様です。AFCで全開から全閉まで無段階でドロー調整可能。エアホールは2ヶ所。AFCは外すことはできません。
ポジティブピンはフローティング方式。ベースにゴムのような絶縁体でハマっているタイプ。
ピンの突起具合は実測0.95mm。かなり出っ張っていますが、構造的にハイブリッド接続には対応しませんんどえ、メカニカルでの使用は危険ですからやめましょう。
付属のプリメイドコイルは1種類、予備も同じものが付属します。
- Super Mesh X2 0.3Ω(Recommend 30-45W , Best 30-40W)
流行りのメッシュコイルですね。
使い方
使い方です。使い方ですが、AEGISシリーズだけでなく、GeekvapeのテクニカルMOD共通の操作です。
- 電源ON/OFF …パフボタン5クリック
- サブボタンロック …サブボタン2つを同時長押しで操作無効
- 液晶明るさ変更…パフボタンとサブボタン同時押し(どちらでも)
- ファームウエア確認… 電源OFF時にサブボタン2つを同時長押し
- 設定初期化… 電源OFF時にファームウエア確認画面で全ボタン同時長押し
同社の製品に慣れている人なら簡単に操作できると思います。
それぞれのモードで設定可能な項目は以下の通りです。
- モード選択 …電源ON時にパフボタン3クリック
→ サブボタンでモード遷移
→モード変更時にパフボタンで移行しそれぞれ設定値変更可能です。 -
BYPASS 抵抗値ロック可能 POWER 抵抗値ロック可能 TC-NI 抵抗値ロック、ワッテージ変更可能 TC-SS 抵抗値ロック、ワッテージ変更可能 TC-TI 抵抗値ロック、ワッテージ変更可能 TC-TCR 抵抗値ロック、ワッテージ変更、TCR値変更可能 VPC P1~P5まで1Sごとのワッテージ設定が可能モード
感想
防塵防滴性能や対ショック性能に優れていることは重々理解できるのですが、これまでの製品はゴツくてでかいんですよ。やっと日常使いできるサイズの製品がリリースされましたね。
今までの機種はとてもじゃないけどポケットに入れられるサイズではないし、個人的には日常携帯できるサイズではないと思っていたので、コンパクトになったのは大歓迎です。
どんなに優れている製品でも、持ち運べないサイズだと困ってしまいますから。
でも!でもですよ!欲を言えばこのサイズ、いや!もう少しだけ長いサイズで18650バッテリー交換式にできなかったのかなーと。握った感じの厚みは全く問題ないので、少し長くなる程度だったら全然アリだと思うんですよね。というのは贅沢なのでしょうか。
というのも、やはりバッテリー劣化を考えれば長く使うために、バッテリー交換式が良いと考えるんですが、今まで使ってきた機種のことを考えればバッテリーが劣化するほど使ったMODって数えるほどしかない気もするので、コンパクトさを優先させるのであれば悪くない選択肢だとも言えます。
全くクロアロマイザーについて触れていませんでしたが、まぁ普通ですよ。というかメッシュコイル採用のクリアロマイザーの味の機微がわかるほど優れた舌なんて持ち合わせてないですし。
ただ、好感を持てるのは、抵抗値が低すぎないってことです。
程よいミスト量で、内蔵バッテリーの付属品でも気持ちよく使えるようになっている部分が良いと思います。
まとめ
キープコンセプト。キープデザイン。
バッテリーサイズだけ異なるバリエーションなので、評価は今までのシリーズ同様ですが、サイズが小さくなり、携帯性が良くなっただけで評価に値するのではないでしょうか。
防塵防滴・対ショック性能は魅力的だけど、サイズがなぁ。
と今までのAEGISシリーズに手が出せなかった人にもってこいのコンパクトモデルでした。
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