Eleaf(イーリーフ)のVAPEスターターキット、iStick Amnis「アイスティック アムニス」のレビューです。
小さなサイズでも、爆煙に近いようなミスト量を楽しみたい!というニーズに向けて開発されたスターターキット。なんとここ最近人気のメッシュコイルをセットしています。
このスターターキットの特徴
- Eleaf GSシリーズの「GS Drive」はトップフィルに対応した爆煙アトマイザー
- コンパクトながら900mAhのバッテリーを内蔵するiStick Amnisをセット
- スリム&コンパクトな爆煙スターターキット!
結論から言いますと、やはり爆煙を楽しむならそれなりな大きさが必要ということになってしまいました。
それぞれ別々に使うなら全然悪くないデバイスなのですが、組み合わせが、、、
詳細をレビューします!
商品提供:VapeSourcing
詳細
Eleafが新たに発売するのは、コンパクトなサイズでありながら多くのミストを楽しめるスターターキットです。
非常にコンパクトなサイジング。ここ近年、このiStick Amnisスターターキットのようなコンパクト&スリムなタイプが多くのメーカーから様々なバリエーションで発売され、一つのジャンルを確立しているように感じます。
そのジャンルの製品としては、MTLに特化したデバイスが多いのですが、今回レビューするiStick Amnisはなんと爆煙に特化したデバイス。
このサイズで爆煙なんて可能なのか?
このスターターキットはAIO(オールインワン)ではなく、アトマイザーとバッテリーが別体になるセパレートタイプです。バッテリーにはiStick Amnis、アトマイザーにはGS Driveが付属し、それぞれ単体でも販売されているモデルですので、それぞれの詳細を詳しく見ていきます。
パッケージ・内容品
パッケージデザインはEleafらしいもの。ホワイトカラーの紙箱に製品のイラストとロゴ、マットな質感のパッケージですがイラスト部分にだけ光沢がある特殊加工が施されています。背面のデザインは最近のEleaf製品に共通のデザイン、内容品の詳細や簡単なインフォメーションが記載されています。
スリーブを外すとエンボス加工の高級感のある内箱。その中に製品と付属品が収納されています。
内容品一覧
- iStick Amnis テクニカルMOD本体
- GS Driveアトマイザー本体
- アトマイザー予備パーツ(Oリング)
- プリメイドコイル GS Air M 0.35Ω Mesh
- プリメイドコイル GS 0.75Ω
- microUSBケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語)
テクニカルMODとアトマイザー、それぞれのマニュアルには日本語による説明項目もあり、日本のユーザーにもわかりやすく書かれています。
GS Driveアトマイザー
キット付属のアトマイザーは、Eleaf GSシリーズの最新機種「GS Drive」です。
もちろんGSシリーズというからには共通のプリメイドコイル”GS head”を採用してはいるのですが、GSシリーズといえばサブオームながら抵抗値は高めのMTLからDLまでをカバーしたアトマイザーのイメージがあります。しかし、このGS Driveはエアフローホール付近の作りからも分かる通り、特にミスト量多めのDL向けのアトマイザーになっています。
そのために専用のコイル「GS Air M 0.35Ω Mesh」をセット。低抵抗というだけでなく、メッシュコイルを採用してミスト量にもこだわっているのが特徴です。
これまでリリースされたEleaf GSシリーズのアトマイザー(GS Baby ,GS juni , GS BASAL , GSTurbo , GS-Tankなど多くの機種がリリースされた、Eleafの中でも長い歴史を持つ伝統のシリーズ)の互換機で、シリーズ共通のプリメイドコイルGS headに対応しています。もちろんGS headプリメイドコイルであればどのコイルでも取り付けることができます。
最近のGSシリーズアトマイザー同様にスリムサイズ(直径17.5mm)なのも特徴です。
Eleaf GSシリーズ共通のアトマイザーとして、今までリリースされた機種と大きく違う部分の一つが使い勝手の部分です。
GSシリーズのアトマイザーは頑なにボトムリキッドフィリング(タンク部分を外して、逆さまにしたタンクにリキッドを注ぐ構造)を守っていましたが、このGS Driveでは、ここ近年のクリアロマイザーの標準的な仕様である、利便性を追求したトップフィルを採用して使い勝手を向上させています。
アトマイザートップ部分のサイドにプッシュボタンを備え、このボタンを押してロックを解除することでトップパーツをスライドさせるだけでリキッドをタンクにチャージすることができるようになった点が今までのGSシリーズアトマイザーと大きく違う点です。
スペック
リキッド容量 | 3ml(4.2ml)※TPD準拠バージョンは2ml |
直径 | 16.5mm |
全長 | 56mm |
重量 | 28.8g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 専用 |
コイル | Eleaf GS head ・GS Air M 0.35Ω Mesh ・GS 0.75Ω |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | https://www.eleafworld.com/gs-drive/ |
ドリップチップ
ドリップチップ(ドリップすることはないので正しくはマウスピース)は被せるタイプの専用品。トップパーツに樹脂カバーを取り付けて使用するため、汎用規格ではなく交換して使うことはできません。
アトマイザーで発生した熱を口に伝えないような素材選定が行われ、口触りの優しい樹脂素材が採用されています。
タンク
GSシリーズには珍しいトップフィル構造を採用していますが、タンクの作り自体はトップ部分が変更になっている以外の構造は他のGSシリーズのアトマイザー同様で、.非分解式。分解洗浄はできません。
ボトムフィルでのリキッドチャーも可能。
タンクが独立で成立する構造なので、リキッドがタンクに残っていても、逆さまにした時にチムニー(タンク内中央にある筒状のパーツ)よりも低い水位になればタンクを外してこうる交換が可能な構造です。
ポジティブピン
ポジティブピンは一般的なクリアロマイザー同様で、ゴム製の絶縁部品にはまっている構造です。突起具合の実測は0.38mmでした。構造的にスプリングコンタクトを持つMOD以外への搭載は危険です。特にハイブリッド接続のメカニカルMODには絶対乗せてはいけませんのでやめた方が良いでしょう。
エアフロー
ボトムエアフロー構造。ベースパーツにエアホールが設けられ、そのエアホールを調整するためのAFC(エアフローコントロールリング)を装備。今までのGSシリーズアトマイザーは、ドローが絞れるようになっているタイプが多かったのですが、このGS Driveは軽めのドローを実現するためにエアホールが大きめになっています。2箇所にエアホールが設けられています。
プリメイドコイル
プリメイドコイルはGSシリーズ共通のGS headを採用。付属するコイルは2種類です。
- GS Air M 0.35Ω Mesh
- GS 0.75Ω
一方の0.75Ωコイルは、GSシリーズ始まって以来ずっと採用されている伝統のコイルです。このコイルを使うことで他のGSシリーズアトマイザー同様の味を楽しむことができます。
もう一つの新開発コイルは、名前の通りメッシュコイルを採用した「GS Air M 0.35Ω Mesh」です。
メッシュが使われています。ミスト量を多く発生しそうで、そのリキッド消費に合わせてジュースチャンネルも大きくなっているのが特徴です。
iStick Amnis テクニカルMOD
付属のバッテリーはEleafといえばiStickシリーズ。シリーズの中でもコンパクトなサイズのiStick Amnisが付属します。
可変ワッテージ機能を省いたシンプルな機能。Bypassモードで駆動するコンパクトバッテリーです。
特徴は、コンパクトなサイズながら最大出力30Wを誇る出力性能です。
ただし、極小サイズのボディなので、バッテリー容量は900mAh しかありません。それもこのサイズを考えれば十分な容量を確保していると言えるでしょう。
手に馴染むようなエルゴノミックデザインも特徴の一つ。ボディーのメインにはマットな質感のラバーコートのようなペイントが施されていて、スベスベの肌触りが触り心地よく、ソフトに感じます。
側面などには樹脂素材が用いられていますが、溝が彫られたデザインなど工夫が見られ、チープ感を払拭しています。樹脂素材にしたのには軽量さを実現するためでもあるでしょう。重量は34.2gしかありません。
ボディーにはEleafのブランドロゴと、iStick Amnisのロゴ文字がプリントされています。
Amnisはラテン語で「海流」の意味。曲線を用いたデザインが特徴です。
スペック
サイズ | H 71×W24×D18mm |
重量 | 34.2g |
モード | Bypass |
抵抗値範囲 | 0.15-3Ω |
スレッド | 510(スプリング) |
充電ポート | microUSB |
バッテリー | 900mAh (内蔵) |
保護機能 |
|
公式サイト | https://www.eleafworld.com/istick-amnis/ |
アトマイザー搭載部
アトマイザー搭載部には510スレッドを採用。スプリングコンタクト仕様で、コンタクトピンには金メッキ加工という極小サイズのボディだからといって簡素化することはなく、標準的なテクニカルMODの構造を採用しています。
取り付け部分はMOD上面とフラット。搭載可能サイズについては付属アトマイザーサイズ(16.5mm)でギリギリのサイジングです。このサイズより大きなアトマイザーも搭載可能ですが、MODからはみ出してしまうので見た目が良くありません。
ボタン
iStick Amnisには一つだけスイッチを備えています。本体側面の上部、510スレッドの近くにボディーサイズを考えれば十分に大きなサイズの樹脂製ボタンをセット。
充電用端子
充電用端子はiStick Amnisの底面にセットしています。
充電中は側面下部にセットされたLEDインジケーターが点灯して充電状態を表示します。
使い方
使い方はシンプルです。電源操作とミスト発生のみで使うことができます。
- 電源ON/OFF パフボタン5クリック
- Vaping(ミスト発生) 電源ON時にパフボタンをプッシュ
また、iStick AmnisにはLEDインジケーターが用いられており、このLEDの色でバッテリーの状態がわかるようになっています。
一時期のEleaf製品は単一カラーのLEDの点灯状態(何回点滅したか)でバッテリ状態を表示していたため、わかりにくい部分がありましたが、カラーで直感的にバッテリー状態がわかるので非常に便利です。なおかつ、電圧検出のステップが細かいのもよりわかりやすいポイントです。
感想
新開発のメッシュコイル、リキッドがだだ漏れします。
それだけでテンション下がってしまいました。何でしょうね、Eleafの爆煙系コイルってHW headもそうでしたが、リキッド漏れちゃう奴が多い印象で、トラウマになりそうです。
最初VG70/PG30のリキッド入れて1時間もしないでほぼ全部(水位1.5mmぐらいは残っていました)漏れたので、リキッド粘度が緩いと漏れるタイプかな、と思ってVG MAXのトロトロなリキッド入れましたが、同じように漏れました。トップフィルが悪いのかと思ってボトムフィルでリキチャしてみても結果は同じでした。
コイルの個体差だったら申し訳ないのですが、でも同じくEleafの爆煙コイル HW headを使ったアトマイザーを複数使いましたがダダ漏れする奴が多かったので個体差以上に構造的な問題がありそうだと感じてしまいマウ。
そして味ですが、このコイルを活かすにはiStick Amnisの出力が弱すぎます。メッシュコイルの実測抵抗値は0.33Ω、30W出力だとおよそ3.14Vです。他のMODで30W出力で使ってみると、Amnisで使うよりもパワフルなのでまず30W出ていません。20Wも出てるのかな、、、?という感じです。特に立ち上がりがめちゃくちゃ遅くて、当然ですがDNA40よりも体感遅いです。立ち上がりが遅いとそれだけで使わない理由に僕はなり得ます。最初に味がガツンと来ないので、美味しく感じないんですよね。
そして、アトマイザーについてはこのコイルを美味しく使うには、3.75V(44W)程度の出力が必要だと僕は感じました。出力を確保できれば十分に美味しく(爆煙で美味しいリキッド限定)、ミスト量もそれなりの量が楽しめます。
つまりは、アトマイザーとバッテリーがマッチしていない、ということです。
ただ、GSシリーズ伝統の0.75Ωで使う分には何も問題ありません。普通に使えます。
しかし、エアホールの大きさが大きすぎて絞れないので、メッシュコイルに特化してしまっているために使い勝手は良くありません。
まとめ
それぞれを活かすのであれば使い方を変えた方が良いと思います。
- iStick Amnis… サブオーム以上(1Ω以上)の高抵抗アトマイザー専用で使う
- GS Drive… メッシュコイル専用にして、可変ワッテージのバッテリーで使う
iStick Amnisはやはり小型に特化したバッテリーなので、最大出力はもちろん、立ち上がりが非常に遅いので、高抵抗のMTLアトマイザーにマッチします。でもリキッド漏れるんですよね…
GS Driveはトップフィルなのは便利ですが、エアホールの仕様がDLに特化しているので、メッシュコイル専用と考えるべきです。可変ワッテージ対応テクニカルMODで十分に出力をかけてやればそれなりに楽しめますが、スリムサイズなのでその分リキッド容量が少なく、リキッドフィルが頻繁になってしまいます。
どちらも悪くない(リキッド漏れる以外は)んですけど、キットとしての完成度は非常に低いと言わざるを得ません。
小型サイズで爆煙ユースはやはり無理がありますが、それぞれを活かす使い方、特にiSitck Amnisバッテリーは合った使い方をするのであれば十分に使えます。
単体での販売もされているので、気になった方はチェックしてみてはいかがでしょうか?
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