Geekvape「ギークベイプ」のVAPEスターターキット、GBOX SQUONK KIT 「ジーボックス スコンク キット」のレビューです。
写真の通りボリューム感のある筐体。18650デュアルバッテリー ボトムフィーダーと、ドリッパーをセットにしたスコンカースターターです。バッテリーを2本使用するため、容量及び許容抵抗値に余裕のある、「爆煙志向のスコンカー」低抵抗値コイルによる爆煙ニーズに。または、バッテリー容量を優先する使い方にマッチした製品です。
詳細を見て行きます。
商品提供:HEAVEN GIFTS
詳細
GBOXキットは冒頭でも記載した通り、18650デュアルバッテリーのボトムフィーダー テクニカルMODを用いたスターターキット。デュアルバッテリーなので、単純にバッテリー容量が2倍。そして、抵抗値の許容などから「爆煙セッティング」に向いたものです。
優れた特性がある反面、物理的にバッテリーを2本収納する必要があるため筐体サイズは大きく、かなりのボリュームを感じます。手の大きな筆者の手にも余るほどのサイズで、多くのトリプルバッテリーMODよりも大きく感じます。
大きさだけではなく、重量も実測で238.2gと思いため、日常的に持ち運ぶにはちょっとした努力が必要かもしれません。少なくとも筆者はこのデバイスをバッグに入れて持ち運ぶ気にはなりません。
VAPEに求めるものは人それぞれで、特に爆煙となると時と場合を選ぶ必要があるため、常時携帯して使用するニーズには向かないと個人的には思います。
パッケージ・内容品
Geekvape製品らしいパッケージデザイン。ブラックカラーの紙箱に製品のイラストやブランドのロゴなどが用いられています。
背面には内容品の情報などとともに、ホログラムステッカーが貼られており、そこにはスクラッチ式のセキュリティコードが入っています。偽造防止対策のためのステッカーです。
内箱には中身すり替え防止のステッカーが2箇所に貼られており、未開封であることを証明するものになっています。
内容品一覧
- GBOX Mod テクニカルスコンカー本体
- Radar RDA アトマイザー本体
- Radar RDA付属品(予備Oリング、イモネジ、ポジティブピン、510アダプター、ツール)
- デルリン製ドリップチップ
- microUSBケーブル
- ユーザーマニュアル
充電用のmicroUSBケーブルには、iPhoneなどに用いられているLightningアダプターが付属するので、iPhoneの充電も行うことができます。本キットとは関係はありませんが、iPhoneユーザーには便利なケーブルです。
説明書は基本英語で書かれており、日本語の記載はありません。
Radar RDA アトマイザーの詳細
GBOXキット付属のアトマイザーは直径24mmサイズのRadar RDAです。このアトマイザーはGeekvapeサイトに記載はありませんが、複数のVAPE通販サイトにおいて単体販売もされているモデルなので、キットを検討しているユーザーだけではなく、アトマイザーを検討しているユーザーも是非参考にしていただけると嬉しいです。
元々は本キット専用の付属品としてデザインされたアトマイザーなので、デザイン性や昨日よりもどちらか言えば「コスト重視」で、外見はシンプル。シンプルであるが故に様々なMODへのマッチングは良好だと言えます。
爆煙ドリッパーとしては標準的なサイドエアフロー構造を採用。
特徴的なのはデッキのポール形状です。
スペック
直径 | 24mm |
高さ | 20.8mm(DT・スレッド含まず) |
重量 | 35.8g(実測値) |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | ハーフインチ(810DT)/510DTアダプター |
コイル | RBA デュアルコイル |
エアフロー | ボトムエアフロー |
素材 | ステンレス |
Geekvape公式ページより
分解
分解してみると、サイドエアフローのドリッパーとして標準的なパーツ構成です。写真左から ドリップチップ / スリーブ&トップキャップ / デッキ です。デッキはさらに細かいパーツに分解可能です。
ドリップチップ
付属のドリップチップはハーフインチサイズ*2 そして510DTを取り付けることができる510ドリップチップアダプターが付属します。
ドリップチップ取り付け部にはOリングが設けられているもので、ハーフインチ(810DT)サイズのドリップチップを取り付けることができます。付属品以外の汎用品ももちろん問題なく取り付けることができます。
510ドリップチップアダプターを取り付けることで、さらに510規格のドリップチップも接続可能。数多くの汎用品の取り付けを可能にしています。
まず、アトマイザーに最初からセットされているドリップチップを見てみると、内径はストレートながら、口元で1.5倍径まで拡大するタイプの樹脂ドリップチップです。
全長11mm、露出部の高さ6mm、外径18mm、内径10→15mm
もう一方は背が高いもので、こちらも素材は樹脂製。
全長15mm、露出部の高さ10mm、外径13mm、内径10mm
トップキャップとエアフロー構造
特徴的なサイドエアフローのエアホール。同形状のホールがスリーブの対角線上2箇所に設けられ、それぞれに2つのエアフローホールが設けられています。
トップキャップを回してエアホールの開け方を確認すると、
下側のより長いエアホールだけ開く運用が可能。
そして、上下のエアホールを同時に開くこともできます。その場合、エアホールの幅は上部のエアホールと同じ幅でしか開くことができません。
この構造はトップキャップを外してみるとよくわかります。トップキャップにはスリーブのエアホールをトリミングすることのできる切り欠きが設けられていて、この切り欠きでエアホールをトリミングすることができます。
トップキャップの裏側は今や定番になったドーム形状。
デッキのポールと、エアフローホールの位置関係は、ポールのコイル固定部と同じぐらいの位置にエアホールが設けられています。コイル上部に余裕がなさそうなデザイン。
デッキ
デッキは2ポール4スレッド。デュアルコイル前提のデッキです。ビルド的にはシングルコイルでもビルドできますが、エアフローの使用上、片側だけ閉じることができないのと、付属品にリデューサーがないことからデュアルコイルでのビルドが求められます。
個性的な形状ながら、筆者の見立てた感じでは、正直使い勝手や性能ありきではなく、『既存の構造ではない限定で、サイドエアフロー構造に合わせた個性的なポール形状を目指した』ものだと思います。その証拠にビルドがやりやすいとは言えませんが、そちらはビルドの項目で詳しく触れようと思います。
固定ネジにはヘキサゴンのイモネジが用いられています。
ボトムフィーダースターターキットに付属のドリッパーであるため、初期状態ではBFピンがセットさてています。また、ジュースウェルは深いので多くのリキッドを蓄えることができまう。
ポジティブピンとBFピン
ポジティブピンは通常ピン・BFピン共にデッキのポジティブポール固定ネジ兼用なので調整はできません。このネジにはデッキポール同様金メッキが施されています。
BFピンはプラスネジ、通常ピンはマイナスネジです。
付属ツールにはプラスドライバーがついていますが、残念ながらマイナスドラーバーは付属しないため、別途用意する必要があります。
BOX SQUONK テクニカルMODの詳細
キット付属のテクニカルMODはGBOX SQUONK MODです。このバッテリーはキット販売だけではなく単体販売もされているため、手持ちのBF対応ドリッパーに合わせて購入するのも良いでしょう。
AS chipsetを搭載した18650デュアルバッテリーのテクニカルスコンカーMODで、最大出力は200W、モードは通常のPower(VW)モードに加え、3種類の温度管理モード(TCRモードは非搭載)、VPC(カーブモード)を搭載しています。
スペック
サイズ | H 114.9×W55.7×D46mm |
重量 | 202.5g |
ワット数範囲 | 5 – 200W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
モード | VW /BYPASS/VPC/温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS |
抵抗値範囲 | 0.1-3Ω |
スレッド | 510 |
充電ポート | microUSB(DV5v 2A) |
バッテリー | 18650デュアルバッテリー |
保護機能 | ・短絡保護 ・低抵抗保護 ・高抵抗値保護(3oΩ) ・時間超過充電保護(10s) ・バッテリー低電圧保護(6.6v) ・バッテリー逆接続保護 ・デバイス過熱保護(75℃) |
Geekvape公式サイトより
アトマイザー取付部
GBOXのアトマイザー接続部には510スレッドを採用。現在リリースされているアトマイザーの多くは510スレッドを採用している、もはや『標準規格』とも言える仕様です。
スレッド下に設置した、スコンクボトルからリキッドをアトマイザーに供給するため、コンタクトにはリキッドが通るホールが空いています。コンタクトには金メッキ加工。
コンタクトピンはスプリング式。そのため、調整などは必要なく、アトマイザーのポジティブピンに密着します。
付属の24mmRadar RDAを搭載してみると、スレッドはセンターからオフセットしており、24mmサイズでも側面まで1mmほどしか余裕がないので、はみ出さずに収容できるアトマイザーサイズは26mmほどまでになるでしょう。
ボタンとディスプレイ
GBOXの操作ボタン及び確認用のディスプレイは本体前面のパネルに集約され、使い勝手や操作性に考慮されています。パネルは本体カラーとは異なるカラーで、デザイン性を感じる仕様です。
パフボタンは大きく押しやすい形状。クリック感は標準的で操作性に問題は感じません。
+,-が刻み込まれた2つのサブボタン。パネルの下には内蔵したバッテリーを充電するためのmicroUSB端子を装備。
液晶パネルはモノクロ液晶。以前見たことのある表示デザインだと思い調べてみると、Aegis TC Box MOD「イージス」と同様の表示で、Geekvapeでは基板やソフトウェアを共通化していると予想できます。
バッテリー収納部
バッテリー及びスコンクボトルを収納する為には、底面カバーを開く必要があります。開閉ロックをスライドさせてこのカバーをオープンします。
カバー内部にはバッテリー、BFボトル収納を設けています。バッテリー収納方向は金属プレートに記載あり。
内部には収納方向の記載はありませんので、金属のプレートを確認してバッテリーを間違えない様収納する必要はあります。
スコンクボトル
底面カバーを開閉すると、スコンクボトル収納部にアクセスできます。スコンクボトルはプラスチック製。より柔らかく、押し心地にこだわったシリコンボトルに比べると、コストパフォーマンスに優れたボトルになります。
ボトルにはチューブがついておらず、本体側に金属製チューブ及び、シリコン性キャップが設けられているタイプ。シリコン部分が破損すると、本体ごと交換する事態に陥る為、取り扱いは丁寧にするのが良いでしょう。
ビルド
ビルドしていきます。デッキのネジは六角レンチを用いて緩めていきます。付属ツールを用いても良いのですが、正直使いづらいので別途用意するのが良いと思います。
イモネジは斜めに差し込まれていて、斜め下が貫通しているので、コイルレッグをあらかじめカットしておく必要はないです。長いまま差し込めばOKです!
しかし、ペンチなどを用いて足を引っ張ってやらないとうまく通ってくれないため、2ポール4スレッドであれば、スタンダードなベロシティタイプデッキにビルドのしやすさで劣ります。
見ての通り、ポールでエアーの流れを抑制する構造ではないので、このポール形状は性能や機能、そしてビルドのしやすさありきではなく、「オリジナルデザイン」を優先させたものであると言えます。
足の長さだけ決めたのちにコイルレッグを固定して、その後にコイルジグを通してコイル位置を調整してやりました。ちなみにコイルの仕様はカンタル24ゲージ、3.0mm、6rapsです。
キャップを置いて、エアホールの位置とコイル位置を確認します。コイル位置は趣向により設置場所が変わってきますが、筆者は基本的に『中央より、高め』で甘さを際立て他、粗野なミストを好みます。
エアホールがかなり大きく、ドローが軽すぎるため、ある程度ウィックでスペースを埋めてやり空気の流れを抑制します。ウィックもエアフロー構造の一部として考える方法です。
サイドエアフローのRDAの味は基本的にビルド次第であり、そして、エアホール形状とサイズ、デッキ上部のスペースで決まると個人的には思っています。この機種はエアホールが大きく、熱量の大きなコイルを設置して、ミストを多く発生させるための仕様なので、今回のビルドでは役不足感は否めませんが、それでもエアフローを絞れば一般的なサイドエアフローの機種と同じく程よいミスト量を楽しむこともできます。
ビルドを試行錯誤して楽しむことができるのも、サイドエアフローRDAの魅力ではないでしょうか。
使い方
使用方法です。まずは別途購入した18650バッテリー2本をGBOX SQUONK MODに収納していきます。MOD底部のロックをスライドさせて、カバーを開けたのちに、メタルプレートの記載に従ってバッテリーを収納します。
そして毎度おなじみ、デュアルバッテリーMODの注意点です。
バッテリーは同じロットの同銘柄の新品バッテリーを用いましょう!
バッテリーの銘柄が異なると性能が違います。そして、使用を繰り返したバッテリーは内部抵抗が増大しており、異なる銘柄、使用頻度のバッテリーを使用すると、どちらかに負担がかかってしまうため大変危険です。
バッテリーを収納したら次は充電です。テクニカルMOD本体での充電が可能で、DV5V のUSB電源にmicroUSBケーブルを接続し、それを本体端子に接続して収納したバッテリーを充電します。
次にアトマイザーを搭載してビルドします。ビルドはアトマイザーの項目を参照。
その後、スコンクボトルにリキッドをチャージします。チャージは通常ボトルを取り外して、リキッドボトルからスコンクボトルにリキッドを注ぎます。
ボトムフィーダーボトルへのリキッドチャージが煩わしいと感じるユーザーには、リフィルボトルの使用が便利です。BFボトルをMODから外すことなくチャージすることができます。GeekVapeでは利便性に優れたFLASK LIQUID DISPENSER 「フラスコ・リキッド・ディスペンサー」をリリースしており、当ブログでも既にレビュー済みです。
操作
以下には主な使用方法を製品マニュアルの記載に基づいて記載します。
- 電源のOn/Off … パフボタンを5回押す(5クリック)
- モード変更…
電源ON時に、パフボタンを3回連続して設定状態にします。
設定状態で(+)と( – )ボタンを使用してモード(POWER / TC-NI / TC-SS / TC-TI / TC-TCR / VPC / BYPASS)を切り替え、 FIREボタンを0.8秒間押し続けるか、5秒間何も操作しないでください。
- TCR値調整…Vモード選択画面でTC-TCRに切り替えるには、ボタンを押し続けてモードに入り、(+)および( – )ボタンを使用してTCR値を調整します。
- VPCセットアップ… ード選択画面でVPCに切り替えると、FIREボタンを押し続けてVPCモードに入ります。 FIREボタンを押し、(+)&( – )ボタンを使って値をPl / P2 / P3 / P4 / P5に設定します。
- 抵抗とパフのリセット:
設定状態を入力します。 FIREボタンを押してカーソルをCOILまたはPUFFに切り替えます。 (+)を押してCOILまたはPUFFの値をリセットします。 - 抵抗ロック:
設定状態を入力します。 FIREボタンを押して、カーソルをCOILに切り替えます。 ( – )ボタンを押して抵抗をロック/ロック解除します。 - スクリーンロック:
(+)&( – )ボタンを同時に押し続けると、画面のロック/ロック解除ができます。 10.ディスプレイの明るさの設定ディスプレイの明るさを調整するには、FIRE&(+)または( – )ボタンを同時に押し続けます。
感想とまとめ
いつも通り長くてすみません。もっと簡易的な内容でもいいのかもしれませんが、より多くの角度からの写真を掲載したいなーとか、より丁寧に書きたいと思うと写真の枚数も文章も増えてしまいます。毎度スターターキットはアトマイザーとMODを分けるか悩むのですが、そうすると今度は記事数が増えてしまうので悩みどころですね…
さてさて、今回のキットのまとめです!
マッチするユーザーには唯一無二!?デュアルバッテリー テクニカルMODスターターキットの数少ない選択肢の一つ!!
高抵抗ドリッパーのスコンクキットを探しているユーザーは他の機種を検討すると良いと思います。
でかい!とか重い!とかいうのは、このカテゴリの製品を検討しているユーザーにとっては議の骨頂で、デュアルバッテリーのボトムフィーダーMOD自体が貴重な存在。他の機種を挙げろと言われても、KangerTech DRIPBOXぐらいしか思い浮かびません。
TCR温度管理に対応していない点は残念ですが、VPCカーブモード搭載で性能面も良く、より長く安定して爆煙を楽しみたいユーザーの良き選択肢ではないで消化。
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