Envii(エンヴィ)のVAPEスターターキット、FITT「フィット」のレビューです。
EnviiはハイエンドMOD、Loch Ness(ロッチネス)のマスプロダクツバージョンをリリースしたことで一躍注目を集めたUSAデザインのVAPEブランドで、本サイトでもArtisan RTAをレビューした通り様々なVAPEデバイスをリリースしています。
今回は利便性に優れたカートリッジ交換式のスターターキットのレビューです。
商品提供:VapeSourcing
Envii FITT のパッケージと内容品
プラスチックパッケージに封入されています。
シンプルながらデザイン性に優れたパッケージです。
開封部は非可逆的になっており、開封されていない証明にもなり得るパッケージングです。
コンパクトに纏められたパッケージング。重量も抑えられています。
内容品一覧
- envii FITTスターターキット本体
- 予備マウスピース
- 充電用microUSBケーブル
- 空カートリッジ一式
- 英語説明書
VAPEスターターキット Envii/FITT の詳細
Envii/FITTの概要
USAのVAPEブランドenviiがリリースする簡易デバイスFITT。昨年2016年後半から今年初頭にリリースされたデバイスで、元々はカートリッジにニコチン入り(18mgと強め)のリキッドが装填された”クローズドシステム”(使い捨てカートリッジにリキッドが入ったシステム)のスターターで、法的に問題のない国では市販されておりましたが、御存知の通り日本においてはニコチン、ニコチン入りリキッドの販売は違法行為に当たるため、海外から個人輸入するしかありませんでした。
しかし、最近空カートリッジがセットになり、自分好みのリキッドを装填できるバリエーションがリリースされ、国内でもちらほら販売が開始されています。
基本的には簡易デバイス、味を楽しむよりも利便性(携帯性や、カートリッジ交換式の手間の少なさ)や、ニコチンフィーダーとして人気のあるデバイスになっています。
Envii/FITTのスペック
バッテリー容量 | 650mAh |
リキッド容量 | 3.5ml(カートリッジ式) |
envii公式サイトより
保護機能やコイル抵抗値、出力モード(直接?定格?)、出力については公開されていません。
Envii/FITT 各部の詳細
本体下部には内蔵バッテリー充電用のmicroUSB端子が設けられています。説明書や公式サイトには充電の使用についても記載されておりませんが、おそらく1A充電用で、2Aなどのクイックチャージには対応していないものと思われます。
microUSB端子の回りにはホール。ネックストラップやストラップ、カラビナなどを通して携帯性を向上できる仕様になっており、コンパクトなデバイスである本機には非常に便利です。
本体のペイントはラバーコーティングのようなマットな質感。使い続けると剥げてきそうな質感です。ホコリ等が付着しやすい印象です。
本体サイドにはメインスイッチ。オートスイッチデバイスでは省略されることも多いボタンですが本機ではマニュアル操作にも対応しており、物理スイッチが設けられています。
そのサイドにはLEDインジケーター。
本体上部には吸い口、マウスピースが設けられています。
マウスピースはゴム製で若干匂いが気になります。新品時は特にゴムの匂いが顕著で、強くはないものの、香りを楽しむVAPEにおいては不利に感じます。
このマウスピースは予備も付属します。
カートリッジは本体内部にセット可能で、収納する場合にはカバーを外して内部にセットします。カバー(蓋)はマグネット式で簡単に着脱可能。
落としたときには分解してしまいそうな印象も受けるため、取り扱いには注意が必要です。
本機に付属するカートリッジはEmpty Cartridge(空カートリッジ)です。中に自分の好きなリキッドを装填して使用することが出来ます。
カートリッジは通常のVAPE言うアトマイザーになります。
リキッドを蓄えるためのタンク部分と、リキッドを気化させるためのコイルが一体化したシステムになっています。
本カートリッジのコイルはカートリッジ下部についており、リキッドをタンクに装填した後に封をする部分になっています。
元々クローズドシステムとして、リキッドが入った状態で売られる前提でデザインされているため、基本的には使い捨て、一度蓋をしたら外すことは想定されていません。
しかし、ユーザーが工夫することにより、コイル再構築(コイルを巻き直したり、ウィック コットンを交換すること)も可能なように思えます。
吸口に繋がる部分、シリコンの接続パーツを外してみるとコイルは横ビルドで、通常のVAPEのようなコイルデザインになっています。
リウィッキングがかなり簡単そうです。以前コイル再構築(ビルド)を記事にしたmyJETとほぼ同様野党に見受けられます。
コイルボトムはこのようになっており、ワイヤーのそれぞれが接続される金属部分と、中央にはコイルにエアーを供給するエアホールが空いています。
この仕様だと、コイルからの伝い漏れや、ミストの結露が構造上発生するデザインで、完全に漏れは構造上防ぐことが出来ません。
本体側にはそれぞれの電極が設けられていて、コイルに電流を供給します。エアホールも確認できます。
VAPEスターターキット Envii/FITT の使い方、操作方法
本体バッテリーの準備
本体のmicroUSBケーブルに、電源に接続したUSBケーブルを挿入して本体バッテリーの充電を行います。充電状態はケーブル挿入時に点灯する本体上部のLEDインジケーターで確認できます。
充電中のLEDインジケーターの状態は下記のとおりです。
緑 | High |
黄色 | medium |
赤 | low |
バッテリー残量をLEDのカラーで示すインジケーターになっていて、ひと目でバッテリー残量が分かりやすいですが、それぞれのカラーにおけるバッテリー残量の詳細(ボルテージなど)が公表されてはおらず、大まかな目安でしか無いのがか若干残念です。
カートリッジの準備
リキッドを充電し、本体にセットする、タンクとアトマイザーが一体化したカートリッジの準備です。
本キットに付属するカートリッジは空カートリッジの為、このカートリッジにリキッドを装填する必要があります。このカートリッジは前記の通り、リキッドを装填した状態でも販売されているため、装填済みのカートリッジを購入することも出来ます。
このため、基本的には使い捨てタイプのカートリッジになっています。
カートリッジのリキッド装填部はこのようになっており、中央の管部分はコイルからミストが通っていくパーツになるので、その回りがタンクになっています。
リキッドを装填する場合にはこの管にリキッドが装填されないように注意が必要です。(装填された場合、下部からリキッドが垂れ出します)
タンクの壁に添わせてリキッドを流し込みます。最大水位は上記の管より低い水位にします。
リキッドの装填が終わったら、カートリッジのコイル部分を取り付けて密閉します。
接続部には詰めが設けられており、分解するのは中々大変ですが、爪をカッターなどで飛ばしてしまったり、この部分にマイナスドライバーなどを突っ込んで注意しながら取り外すことも出来ました。
本体にカートリッジを取り付ける
装填したカートリッジを本体に取り付けます。本体部分に取り付けていますが、フタ部分側に取り付けてもどちらでも大丈夫です。
カートリッジの上部に毎スピースを取り付けます。
取り付けたら蓋を取り付けて準備完了です。
本体の操作方法
本機はオートスイッチのスターターキットですが、メインスイッチが設けられており、電源のON/OFFや、マニュアルスイッチでの使用ができます。使い方は説明書の通りです。
- 電源のON/OFF
メインスイッチ5クリック - オートスイッチ/マニュアルスイッチの切替
電源ON時にパフボタン3クリックで切替可能
・オートスイッチ(マウスピースを咥え、吸い込むと自動でスイッチON)
切替時にLEDインジケーターが青色に点滅する。・マニュアルスイッチ(パフボタンを押した時にスイッチがON)
切替時にLEDインジケーターが紫色に点滅する。 - ステルスモード
電源ON時にパフボタン4クリックで切替可能。
ステルスモードONに切り替え時には、LEDインジケーターが白色に点滅する。
解除時には、LEDインジケーターがパフモードのカラーに点灯する。 - バッテリー残量の確認
電源ON時にパフボタン2クリックで、以下のカラーに点滅緑 High 黄色 medium 赤 low
VAPEスターターキット Envii/FITT を使ってみました
さて、暫く使用してみました。
◎見た目
コンパクトで持ちやすく、可愛らしいさも感じるシンプルなデザインで、ガジェットとして所有欲を擽るような仕上がりになっていると思います。
◎サイズ感と重量
相当コンパクトです。充分に小さく、ポケットに入れて携帯可能で、ストラップホールも使いやすく非常に携帯に便利です。
◎クオリティ
塗装の質やディティールなど、工業製品、大量生産品として、「製品」に昇華されており、粗は目につきません。
◎価格
$50程度。USAデザインの為か、純粋なmade in chinaプロダクツに比べれば若干割高な価格設定。しかし、提供ショップではディスカウント価格で入手可能です。
交換用ポットは4つセットで$11.5。3.5ml入るカートリッジですが吸い方によっては一日で空になるし、大事に吸っても3日程度のため、自分的には使い捨てするにはランニングコストが厳しい印象です。
◎機能面
コンパクトオールインワンスターター。
オートスイッチ/マニュアルスイッチ切替可能なメリット。
LEDのON/OFFが選べるなど多機能。
◎運用性
元々カートリッジ使い捨てのクローズドシステム。
カートリッジを使い捨てにするのであれば非常に利便性が高いように思います。
ただし、コスパが気になる筆者はコイル再構築(ビルド)にもチャレンジしましたが、こうなってくると本末転倒。
コストを気にせず、使い捨て運用刷るのが本体の使い方でしょう。
◎ドロー
MTL(口吸い、タバコ吸い、マウストゥラング)向けのタイトドロー。
DL(直肺吸い、ダイレクトラング)いけなくもないですが、気持ちよくドローはできません。
DLで吸っていると、時間保護(おそらく10秒より短い)により吸引途中で自動でスイッチがOFFになってしまいます。基本的にはMTL向き。
◎ミストの質感と味
味を求めるデバイスでは無いと納得して使うべきです。
ニコチンや強メンソールなどのキックで満足する為のデバイス。
その割にはミスト、味がそれなりに楽しめます。
特徴として感じるのは、荒いミストやスピットバックが出ない点。これはコイルが本体下部に設けられ、吸口から遠く、チムニーが長い為だと思われます。
◎問題点
オートスイッチスターターの誤動作、吹き戻しが発生します。
ご動作によりスイッチが入りっぱなしになってしまった場合は、時間保護による自動スイッチOFFを待つか、メインスイッチで電源をOFFにする、カートリッジを物理的に外す対応が可能なので慌てずに対応しましょう。
構造的にジワ漏れ(過剰供給による伝い漏れ)および、ミストによる結露が見られます。頻繁に使っている時よりも放置した時に見られるため、伝い漏れによるジワ漏れが発生します。
個人的にすごく気になったのが、マウスピースのゴム臭。匂いは弱いものの、昔嗅いだ水中ゴーグルのゴムの匂いを思い出しました。一週間たっても匂いが消えないので暫く匂いそうです。感触もゴムそのもので、カートリッジの接続仕様上の問題とはわかっていても、もうワンパーツ増やすか、匂いの少ない素材に変更しても叱ったと思います。
そして、カートリッジから吸い口が若干オフセットしているのも空気の流れが気持ちよくない。デザイン的な部分だと思いますが、まっすぐ出せば吸気も気持ちよく、ミストの結露も防げたと思います。
VAPEスターターキット Envii/FITT のまとめ
利便性の高いカートリッジ交換式のスターターキット。
本格的に味を楽しむものというよりは、携帯性に優れた筐体と利便性重視で、ニコチンフィーダーとしてや、メンソールやミント、清涼剤のキック感を楽しむデバイスのように思えます。
僕はニコチンを今は吸っていない為、暫く強メンソールのリキッドで運用しましたがキック感は弱いものの、そのかわりにリキッド消費が少なく、口寂しい時にチェーンするのに重宝しました。コイル抵抗値が高いように思え、バッテリーの持ちもかなり良い印象でした。
しかしながら、クローズドシステムを空カートリッジで販売するのは本末転倒ともいえ、空であっても本来は使い捨て。カートリッジのコストを考えると、簡単にリキッド詰替可能なデバイスのほうがメリットがあると考えられます。
一番メリットを享受できるのは海外からリキッド入りカートリッジを購入する場合。このコスト的デメリットが受け入れる人がメインターゲットになってくるのか?日本でもコンビニなどでFITTやJUULなどのカートリッジが簡単にしかも低価格で購入できれば充分良いシステムだと思いますが、現状は法的問題もあり、相当厳しいでしょう。
それでも先進システムを試してみたい人向けの製品。工夫すれば楽しめるデバイスです。
ボタンによって、オートスイッチとマニュアルスイッチどちらでも運用できるのが一番のメリット。味的には他のデバイスと50歩100歩なので、デザインと利便性で選ぶと良いと思います!
通販はこちらから!
→ ENVII Fitt Starter Kit [VapeSourcing]
交換用カートリッジセットはこちら
→ ENVII Fitt Liquid Pods [VapeSourcing]
※当ブログオリジナルクーポンコードVC10でいつでも5%オフで購入可能です。
コメント