Orchid Vapor(オーキッドベイパー)のVAPEスターターキット、Orchid「オーキッド」のレビューです。
このスターターキットの特徴
- 世界初の3モード搭載可変出力PODデバイス
- 0,8Ωメッシュコイル採用のDL特化型
- デザインにこだわったファッション性の高いアイテム
製品が発表されると同時に話題騒然となったアイテム
Orchidの特徴は、VW/VV/TCの3モードが選択可能であるという「テクニカルMOD」に近い機能を搭載している点です。
今までも出力調整ができるPODはありましたが、その多くが3〜5段階調整式のあくまでも簡易的な機能でした。
しかし、Orchidには液晶画面が付き、VWなら1Wごと、VVだと0.1Vごとに細かく出力を調整できる30W可変出力PODは世界初の製品です。
詳細をレビューします。
商品提供:Everzon
Orchid Podとは?
ORCHID VAPOR(オーキッドベイパー)とSquid Industries(スクイッドインダストリーズ)のコラボモデルPODデバイス Orchid「オーキッド」です。
LostVape Orionのような「トランシーバータイプ」のボディーは今や定番。
人気のフォルムを踏襲した、従来型PODよりもワンランク高級感を感じるデザイン。
Orchid Vaporとは?
この製品をデザインした”orchid vapor”はアメリカロサンゼルスのVAPEデバイスデザインブランド。
このorchidが初の製品になりますが、革新、美学、ユーザーエクスペリエンスに重点を置いたベテランのクリエイティブチームが設計にあたっているとのこと。
ちなみに”orchid”は『蘭』、ブランドのロゴマークもこのランの花がモチーフになっています。
Orchidはデザインにこだわった製品
orchidは初の可変出力PODというだけでなく、デザイン性にもこだわった製品です。
ボディーパネルは交換式ではなく、ユーザーが自由に付け替えてカスタムすることはできませんが12種類ものバリエーションが用意されているので好みのものをセレクトできます。
デザインテイストはストリートカジュアル的なものが多いですが、レジンなどラグジュアリーテイストのものもあります。
一部はストリートブランドやハイブランドをモチーフにしたものに思えますね。
ちなみにorchid vaporのサイトのイメージにデバイスに水をかけているイメージがありますが、防水仕様ではないので注意を。
あくまでイメージなのでしょうけど、何で水かけちゃってるんですかね…
スペック
サイズ | H 92.1× W40× D14.8mm |
重量 | 93g |
出力モード |
VW(5-30W) / VV(3.0-4.8W) / TC-SS(200-500 °F) |
リキッド容量 | 3ml |
リキッドチャージ | PODトップフィル |
エアフロー | トップtoボトム&ボトムエアフロー(調整可) |
コイル | POD内蔵型(0.8Ωメッシュ・1.3Ω SS316) |
充電ポート | microUSB(5V) |
バッテリー | 950mAh |
保護機能 |
|
メーカー公式サイト |
パッケージ・内容品
内容品一覧
- Orchid バッテリー本体
- Orchid Podカートリッジ(0.8Ωメッシュ)
- microUSB 充電用ケーブル
- ユーザーーマニュアル(英語)
付属品は必要最低限で、無駄なものは一切入っていない潔いもの。
できればPODの予備が入っていればありがたいのですが、入っているのは一つだけです。
Orchid PODの詳細
Orchidのボディーデザインは、Orionを始祖とする「ラグジュアリー路線」のPODなので、コスパに優れたPODよりも高級感を感じる仕上がりです。
似たデザインのデバイスの中では比較的背が低く、その分横幅が大きめ。
厚みが薄いのでポケットなどへの収まりは良いですね。
PODなので、今までのスターターやBOXタイプVAPEよりもコンパクトなのは当たり前なのですが、その小さいボディーはディティールまでこだわって仕上がりです。
また、大きさの割にずっしりと感じる程よい重さが、高級感をより高めているように感じます。93gというスペックは、重たすぎずちょうど良い重量感に思えます。
パネル部分は光沢があるので徐々に傷が目立つようになりそうで怖いですが、最初はすごく綺麗ですね。ただ、指紋や皮脂よごれはかなり目立ちますので綺麗に保つのは難しいですね。
バッテリー
Orchid本体前面には3つのボタンと液晶画面が。
液晶画面の表示項目は5項目。
- コイル抵抗値
- パフカウンター
- 設定出力もしくは設定温度
- バッテリー残量
- 最終パフ時間
本格的なテクニカルMOD顔負けの表示項目からも分かる通り、細かい設定が可能。
そのため、多くのPODに採用されている1ボタンだけでは設定が難しいため、テクニカルMODと同じく3ボタンが搭載されています。
- ファイアボタン パフ操作と電源操作
- +,-ボタン 出力および温度調整
本体底部には安全性に配慮したバッテリーベントホール、そして内蔵バッテリー充電用のmicroUSB端子を備えています。
充電端子が底にあるので、充電するときはorchid本体を横倒しにする必要があります。
立てたまま充電はできません。
充電電流(アンペア数)は公開されていませんが、充電時間は遅くはありません。
このボディー形状のPODデバイスにしてはバッテリー容量950mAhは若干少なめです。
POD
PODはorchid専用品、他のデバイスのものを使うことはできません。
ちなみにスターターキットに付属するのは0.8Ωメッシュコイルですが、温度管理モードがあることからも分かる通りにステンレスワイヤーの温度管理対応PODもあるようです。
- Orchid Podカートリッジ(0.8Ω Mesh)
- Orchid Podカートリッジ(1.3Ω SS316)
しかし、日本のサイトだけではなく海外のサイトも含めて売っているところが見つけられませんでした。
基本的にデフォルトで推奨されているのはメッシュコイルのPODということなのでしょう。
ちなみにPODは爪ロック式、PODを押し込むと「カチッ」という音ともに取り付けることができます。
外すときはPODをつまんで引っ張るだけですね。
ちょっと力技のような気押しますが、数十回連続で着脱を繰り返しても爪部分は緩くはなりませんでしたのである程度耐久性はあるのでしょう。
ドリップチップは樹脂製の円筒型のものが使われています。
メーカーサイトでは「交換可能」と書かれていますが、汎用規格ではなく「はめ込み式」なので専用品でないと交換はできませんし、今の所専用品が販売されてはいませんので基本的には交換できないと考えた方が良さそうです。
マウスピース・エアフロー調整リングが脱着可能。
Oリングでハマっているだけなので、携帯時に不意に外れてしまわないように注意。
ちなみにエアフローは「トップtoボトム」上部から取り込んだ空気をコイルボトムまで導く方式なのですが…
何故かコイルボトムにもエアホールがある「デュアルエアホール式」という斬新な設計。
この仕様によって「トップtoボトム」最大のメリット『リキッド漏れしにくい』メリットが無くなってしまっています。
何故この仕様なんだろう?トップからだけでは空気の取り込み量が足りない?
いや、ボトムエアホールのみをテープで塞いでAFC全開にしてみても、開いてみても対してドロー変わらないんですけど。
ちょっと理由はわかりませんが、ボトムにもエアホールが空いているのでリキッド漏れを完全に防ぐことはできません。残念。
リキッドチャージホールはトップ部分にあるのでPODをバッテリーから外す必要なくリキッドチャージが可能です。
キャップがPOD本体から離れた作りになっているので、キャップを回しやすく着脱しやすいのも良いですね。使いやすいです。
Orchidの使い方・操作方法
では実際に使ってみましょう。
リキッドチャージは非常に楽ですね!
PODをバッテリーにつけたまま、キャップを外すだけでリキッドチャージができるので非常に楽です。
Orionタイプは大体「トップリフィル」なので本当に便利、特に抵抗値の低い「爆煙」寄りのデバイスはリキッド消費量が多いので頻繁にリキッドチャージが必要なので、リキッドチャージが楽だと助かりますね。
ここで注意点なのですが、Orchidに使われているウィックは浸透がかなり遅いです。
下ろしたての新品にリキッドをチャージしたあとは、通常のスターターやPODよりも長めに放置しないと、ワンパフ目でウィックが焦げてしまいます(経験済み)
国内VAPEショップでは「30分以上放置してください」とアナウンスしているところもあるので、PODの個体差ではなく仕様なのだと思います。
また、VG比率が高いリキッドでも浸透が間に合わず、特に連続パフでイガってしまうのでVG60:PG40を限度にした方が良い、と感じました。
ちなみにPOD部分はかなりリキッド残量が見やすく、使い勝手が良いです。
操作方法
操作は他のPODよりも複雑。
- 電源ON/OFF… パフボタン5クリック
- モード変更… 電源ON時にパフボタン3クリック
- 出力・設定温度変更…+,-ボタンで操作
- サブボタンロック… 電源ON時に+,-ボタン同時長押し
- Vaping…マウスピースを咥えてスイッチを押しながら吸い込む
ほぼテクニカルMODのような操作方法です。
一般的なテクニカルの操作方法を踏襲しているので、今までに使ったことあるゆーざーであれば使い方を見なくても直感的にわかりやすくなっています。
Orchidを使った感想
味
メッシュコイルのきめ細やかな味わい。味は悪くないです。
でも、悪くないだけであって「すごくおいしい」というレベルではないですね。
しかし、可変出力なので自分好みに調整できるのは良い!
特にVV(ボルテージ設定)できるのが個人的にすごく良いです。
ドロー
軽いです。
MTLは無理ですね。
DLとしてもタイトではなく、どちらかといえば軽め。
エアフロー全開だとほぼ抵抗感がなく、絞っても若干しかタイトにはなりません。
AFCがついているのですが、全閉〜全開でそこまでドローが変わりません。
原因は2つあって、
- AFCの精度が良くなく、隙間から空気が入り込む
- トップ以外にボトムにもエアホールがある
ドローを絞らせよう、っていう気はないようです。
0.8Ωという抵抗値に対してドローが軽く、個人的にはもうちょっと絞れると良いかな。
問題点は?
漏れもジュルりも使っている限りではなかったのですが、ボトムエアホールからの漏れを構造的に完全に防ぐことはできないので、普段は大丈夫でも気温差や気圧差によって漏れが生じる可能性は十分にあり得ます。
しかし、それよりも供給がかなり遅いですね。
これは漏れ対策なのかもしれないですが、新品PODにリキッド入れて10分放置して使ってみたら盛大にイガったのでびっくりしました。
相当久々にかなりきついイガりを経験しましたよ…
今回たまたま交換PODも貰っていたので今度は30分以上放置してから使ったところ、最初は良かったんですが、ロングパフや連続パフでドライ気味になることが多々。
味は悪くないのですが、おっかなびっくり使ってました。
経済性は?
交換用PODは国内では1個あたり600円ほどと結構高いですね。
Orionと同じ程度といえば普通のようにも感じるのですが、個人的にはもっとコスパよくて味も美味しいPODに出会っているのでかなり割高に感じてしまいました。
そのデバイスはこちらの記事にてまとめていますのでよろしければ合わせてどうぞ。
まとめ
デザインも大きさもスペック・性能も良いんですけど、レビューがちょっと遅かったかもしれないですね。ごめんなさい。
多分6月ぐらいにレビューしていたら(現在は2019年9月)かなり高評価だったんだと思いますが、今の情勢としては似たような物の中で下の記事のような大ヒット作が生まれてしまっているのでちょっと微妙かもしれないです。
Orchid専用RBAユニットなどが発売されればまた状況は変わるのかもしれませんが…
決して悪いPODではないんですけどね。
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