Joyetech(ジョイテック)のVAPEスターターキット、ULTEX T80「ウルテックス」のレビューです。
ついに出た!フル機能が使えるチューブタイプテクニカルMOD!それに革新的なシートコイルを採用したCUBIS MAXをセットにしたスターターキットです。
このスターターキットの特徴
- ファームウエアアップデートも可能!フル機能が使えるチューブタイプMOD ULTEX T80
- シートコイル採用の低抵抗DL特化型アトマイザー CUBIS MAX
詳細をレビューします!
商品提供:VapeSourcing
詳細
Joyetechのスターターキット、ULTEX T80です。
このスターターキットの目玉は何と言ってもULTEX T80テクニカルMOD。
何が売り買って?それはチューブタイプのテクニカルMODだということ。しかも、Joyetech基板のフル機能が制限なく使えるという点です。
名前の通り、最大出力は80Wです。
今までに各種のテクニカルMODがリリースされてきましたが、Joyetech関連企業でチューブタイプのリリースはありませんでした。しかも、機能に優れた基板の振り機能が使え、なおかつファームウエアアップデーも可能なのですから、これは注目せざるを得ません。
その証拠にこの表示、M1ということは温度管理機能、TCRモードが搭載されているということです!この表示だけでワクワクしてきませんか?
ファームウエアアップデートが可能ということは、CFW(カスタムファームウエア)などを入れて遊ぶこともできちゃうかもしれませんね!今の所Action Foxには対応していませんが、今後ソフトの方が対応すれば導入できるかもしれません。
サイズ感はかなり大きめです。ボリューミーなサイズ。アメリカンチューブでは標準的な25mmサイズよりも大きなサイジング。鈍器としても通用しそうな感じなのですが、そのサイズ間の割に重量は軽め。
バッテリーを入れても、システム全体で209g程度です。フルメタルのメカニカルよりは軽いかな?ぐらいなので、重いのには変わりないのですが、容積に対する重量としては軽めです。
カラーバリエーションは全5種類。定番色を揃えたラインナップですね。レインボーカラーはDazzlingです。
Matte Black / Sky Blue / Gold / Silver / Dazzling
このULEX T80スターターキットは、オールインワンタイプではなく、アトマイザーとMODがセパレートするタイプです。それぞれ単体でも購入することができます。
パッケージ・内容品
概要をざっくり確認したところでパッケージを開封していきます。
ちょっと大きめの紙箱パッケージ入り。前面には製品イラストとロゴなど、背面には内容品の情報などとともに、製品偽造防止のスクラッチ式セキュリティーコード入りのステッカーが貼られています。
開けます。内容品はクッション材に保護されて収納されていて、細かいパーツは内箱に入っています。
内容品一覧
- ULTEX T80 テクニカルMOD(バッテリーセルなし)
- CUBIS Max アトマイザー(NCFilmTMヒーターを含む)
- QC対応 micro USBケーブル
- マニュアル(日本語)
- 保証カード
- 警告カード
- アトマイザースペアパーツ(ガラスチューブ、Oリング、NCFilmヒーター、プラスドライバー、コットン)
アトマイザーとMODそれぞれの説明書には日本語の項目もあり、日本人の購入者にも配慮されています。
アトマイザーの詳細
まずはアトマイザーからです。JoyetechといえばCUBISシリーズ。CUBIS Maxが付属。
シリーズ共通のトップエアフロー構造を採用したアトマイザーです。直径28mmサイズのバカでかいアトマイザー、キット付属のULTEX T80バッテリー専用デザインになっていることからも、このMODにはマッチングは良いのですが、他の機種にはサイズ的に厳しいものがあるかもしれません。
このアトマイザー、RTAと言って良いのか、クリアロマイザーと言って良いのか。
というのもカートリッジ式のプリメイドコイルを採用したアトマイザーではないんです。シート型の「NCFilmTMヒーター」を採用しており、そこに四角くカットしたコットンをセットするタイプ。
このようなシート状のコイルが採用されていて、どちらかといえばRTAタイプの製品になっています。
Joyetechによると、味が落ちてきても拭き取って使用することで、3ヶ月以上の寿命があると言っていますが、ガンクを飛ばしてもそんなに持つのでしょうか。疑問です。
スペック
リキッド容量 | 5ml |
直径 | 28mm |
全長 | 50mm |
重量 | 71g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 510 |
コイル | NCFilmTMヒーター |
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | トップエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト |
分解
まずは分解してみましょう。
大まかに分解して構造を理解しておきます。
- ドリップチップ(510)
- タンク
- デッキ&コイル
3つの部位に分けることができます。これだけ見ると、クリアロマイザーと変わらない作りにも思えるのですが、デッキ部分を分解しないとよくわからないので先に進みましょう。
ドリップチップ
まずはドリップチップから。取り付け部分は510規格なので、付属品以外の汎用品に付け替えて使うこともできます。
付属品は樹脂製のもの。いかにも付属品といったコストを意識した作りのものですが、逆テーパーデザインになっている仕様にこだわったものが付属します。
全長15mm、露出部の高さ10mm、外径14mm、内径5.5→10.5mm(逆テーパー)
タンク
続いてタンクです。リキッドチャージはトップフィル方式です。
非分解式のスライドキャップ。矢印マークの部分をスライドさせてリキッドチャージホールを露出させます。ちなみにドリップチップはつけたままでスライド可能。
ボールロック搭載で、全開と全閉状態の時に、カチッとボールロックが作動します。
リキッドチャージホールは少し小さめですが、スポイトボトルでのなんとかリキッドチャージは可能です。
ちなみにボトムフィルによりリキッドチャージは可能とも不可能ともいえます。
写真の矢印の位置までであればリキッドを注ぐことができますが、タンク満タンにリキッドを注ぐことはできません。これは、チムニーの一部がデッキパーツになっているからです。
このような構造のため、デッキにアクセスする場合は、アトマイザーを逆さまにした状態で、写真の矢印の位置以下にリキッドを減らす必要があります。
しかし、後述しますが、タンクを外さなくてもコイル交換やウィック交換が可能な作りになっています。
ちなみにタンクはガラスチューブとトップパーツの2ピースで構成されています。ガラスチューブには呼びが付属。
エアフロー
エアフローはトップエアフローを採用。リキッド漏れに強い構造です。
物理的に下からリキッドが漏れる箇所がないため、アトマイザーを正立させた状態でリキッドが漏れることはありません。ただし、コイル周りにウィックによってリキッドが過剰供給された場合に、アトマイザーを逆さまにするなどすれば当然漏れることは想像に容易いかと思います。
完全に防ぐことはできませんが、漏れには強い構造になっています。
エアホールは対角線上に2箇所、このエアホールにはAFCを装備。全開から全閉まで無段階でドロー調整が可能。
デッキとコイル
ベースパーツを見ていきます。何といえば良いのでしょうね?デッキでいいのか?
受けから覗くとコイルが見えていますが、これは後ほど詳しく触れるとして、デッキの左右にはウィックにリキッドを供給するジュースチャンネルがあります。あまり大きなものではないので、VG比率が高いリキッドだと供給に難があるかもしれません。
分解していきましょう。
ベースを分解するには、まずボトムパーツを外します。
ちなみにこの作業はタンクがついたままでも可能ですので、タンクを分解せずにウィック交換などが可能です。
ボトムパーツを外したら、デッキの突起部分に爪などをかけて外していきます。
パッキンでハマっているだけなので簡単に分解可能です。
分解するとこのような構造になっています。
NCFilmTMヒーターはカンタルでできているようです。コーディングされているように見えます。
ヒーターの実測値は0.31Ωなので50Wで約4Vですね。
シート状のヒーターが上部にあり、下部にリキッドをヒーターに供給するためのコットンがひかれています。これをドッキングすることでコットンに浸透したリキッドをヒーターで気化させる構造。
考え方的には、今までにもあったノッチコイルの省スペースバージョンになっていますが、既存のコイルをノッチコイルに置き換えただけの製品ではなく、新しい発想の商品で、さすがVAPEの歴史を作ってきたJoyetechならではの製品であると感心します。
ちなみにNCFilmTMヒーターは1つ予備がついていて、別売りもされています。
消耗品であるウィックはプリカットされたものが付属するので、当面はこのウィックを交換するだけで良さそうです。また、好みのウィックを自分で同じ大きさに切って使うこともできます。
カートリッジ式コイルと違って、コットンをセットする手間、そして手が汚れる煩わしさがあるのですが、その分、コットンだけ変えれば良いので、コスト的には安くすみます。
安くは済むけどめんどくさい。どちらを取るかはあなた次第です。
ちなみにおニューのコットンを使うときは、浸透するまでに結構時間がかかるので、あらかじめコットンにリキッドを染み込ませておくと良さそうです。
予想通りVG MAXのリキッド入れたら供給不足になりました。VG80:PG20ぐらいまでのリキッドで使うのが良さそうです。
チムニーから確認するとこのようになっています。超省スペースコイルですね。
ドライバーンするときはコットンを取ってセットしてパフすればできそうです。
しかし、サークルの周囲にもコイルがあるのですがそこは冷却されるのでしょうか?上部から取り込んだ空気は、タンクパーツの内部を通ってコイルまで供給され、ミストと一体になった空気はドリップチップまで導かれますが、主に冷却されるのは空気に触れる部分なので、周囲が焦げてしまわないかが心配です。
ポジティブピン
ポジティブピンも確認しておきます。構造はクリアロマイザーのようなフローティング式ではなく、しっかりとネジで固定されているタイプになります。
パーツ構成はこのようになっています。コイルの下、コットンをマウントする部分のパーツはセラミック?熱に強い絶縁素材が使われています。
アトマイザーのボトムにはCUBIS MASのプリントが入っています。
ポジティブピンの出っ張り具合は実測0.72mmでした
ULTEX T80 テクニカルMODの詳細
次にテクニカルMODです。チューブタイプのテクニカルMOD『ULTEX T80』です。
Joyetechのフル機能が使えるテクニカルMOD。機能制限などがなく、可変ワッテージはもちろん、温度管理、プリヒートなどの機能が使えるチューブタイプとして、キットとしてだけでなく、単体で購入を検討している方も多いのではないでしょうか。
ネックとなるのはサイズ感ではないでしょうか。一応サイズとしてはH 95×Φ26mmにはなっているのですが、実際に測ってみると直径26mmというのは最小部分(バッテリーキャップ部分)の直径で、盛り上がったデザインをしているパフボタン部分は30mm近くの厚みがあるのですよ。
思ったよりも大きめです。
対して、重量は90gほどしかなく、実際に18650バッテリーを収納してみても136g程度なので、軽くはないものの重くもありません。
また、デザインもシンプルではなく、デザインされているものなので迷いますよね。
スペック
サイズ | H 95×Φ26mm |
重量 | 92.3g |
ワット数範囲 | 1 – 80W |
温度範囲 | 200 – 600F/ 100 – 315℃ |
抵抗値 | 0.05-3.5ohm(VW) 0.05-1.5ohm(TCモード) |
モード | VW /温度-Ti系/温度-Ni系/温度-SS / TCR(M1、M2、M3) |
スレッド | 510 (スプリングコンタクト) |
充電ポート | microUSB (DV5V 2A) |
バッテリー | 18650シングルバッテリー(別売り) |
保護機能 | ・デュアルサーキット保護 ・自動カットオフ(10秒) ・過充電保護 ・ショートサーキット保護 |
公式サイト |
アトマイザー搭載部
アトマイザー搭載部分には510スレッドを採用。コンタクトピンは金メッキ仕様です。
スプリングコンタクトを採用しています。現在のテクニカルMODの標準的な仕様ですね。
アトマイザー搭載部分はフラットです。本体から若干飛び出したサークル部分の直径は25.7mmと少し中途半端。本体は実測約27mmサイズです。
メーカー公称の26mmとはどの部分を計測したのでしょうか、、、バッテリーキャップ部分は確かに26mmですが最大部分はもっと太いんですけど。
ボタンとディスプレイ
ボタンですね。3ボタンを装備。
チューブタイプのテクニカルでは、ルックスを重視したワンボタンか?操作性を重視した3ボタンかで仕様が分かれますが、ULTEX T80は使い勝手を重視した3ボタン方式を採用。
操作性に優れています。また、デザインがシンプルとは真逆なものなので、ボタンを配置してもごちゃごちゃ感は感じられません。元々ごちゃごちゃしたデザインとも言えますが。
パフボタンは小さめなサイズながらも、周囲が盛り上がっているので押しやすさは犠牲になっていません。独特のデザイン、形状のメインボタンです。本体と同じカラーリング、素材が使用されています。
サブボタン2つはボディー中央部よりやや下側に配置されています。樹脂製の黒いボタン。
液晶画面は本体下部に配置されています。小さいながらも表示項目は5系統と十分すぎるものです。
充電用端子
収納した18650バッテリーはULTEX T80本体で充電することができます。
本体上部、パフボタンの裏側にmicroUSB端子を装備。
最大2Aの充電電流で、通常よりも迅速に完全に充電することができます。もちろん、PCと接続してファームウェアアップグレードも可能です。
バッテリー収納部
バッテリー収納部は本体底部のキャップからアクセスします。
キャップには小さいながらも3箇所のベントホールを備えてます。
スクリュー式のキャップを外してバッテリーを収納することが可能です。バッテリー収納部の内壁は樹脂素材で覆われており、バッテリーのシュリンク破れによる短絡を防ぐ素材選定が行われてはいますが、シュリンクが破れた状態での使用は大変危険なのでやめましょう。
18650バッテリーを一本収納することができます。収納方向は本体内部およびキャップに記載がある通り、ポジティブを上にして挿入します。
使い方
使い方ですが、JoyetechのテクニカルMODと共通の操作系です。今までに同社のレギュレーテッドを使ったことがある人であれば、マニュアルなどを見なくても使えると思います。
- 電源ON/OFF パフボタン5クリック
- ボタンのロック サブボタン同時長押し
- 液晶画面反転 電源OFF時にサブボタン同時長押し
- モード切り替え パフボタン3クリック
- 設定メニュー パフボタンとサブボタン(+)同時長押し
- ワット数を調整する:
VWモードでは、+/-ボタンを押すとワット数を調整できます。 +/-ボタンを押し続けるとワット数が急激に増減します。
TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードでは、まずファイヤーボタンを4回連続して押し、+/-ボタンを押してワット数を調整します - 温度を調節する:
TC(Ni、Ti、SS、TCR-M1 / M2 / M3)モードで+/-ボタンを押すだけで温度設定を増減できます。
しかも最新fwを搭載。アイコンメニュー方式で操作可能です。
設定メニューでモードや各種設定変更が可能です。
- EXIT
- Puff/vaping time/voltage 液晶画面に表示されるサブパラメーターの変更
- Lock/unlock coil 抵抗値ロック
- Stelth mode ステルスモード
- Logo ロゴの設定
- Preheat プレヒート機能 Pwr(ワッテージ)とDura(時間) 温度管理モードではOFF
- Set TCR value M1,M2,M3でのTCRあたいの設定(M1-3でのみ有効)
- Set timeout duration 自動カットオフの温度設定(5s,10s,15s)
- Device Info ハードウエアとファムウエアのバージョン表示
- Check battery voltage バッテリー電圧の表示
感想
ULTEX T80テクニカルMODの良さは言うまでもありません。
機能は今までも散々レビューしてきた通りで、安定した使い心地と操作性。そして多機能さとコストを高い次元で兼ね備えたものです。それは筐体が変わったからといって変わるものではありません。機能に関しては言うことなしです。
ボディーに関しては賛否両論ありそうです。
まず、デザインがシンプルではないこと。これは何故第一弾製品なのにシンプルにしなかったのでしょうか?色気を出してしまったのでしょうか。それともサイズがでかくなってしまったので、仕方なくできるだけ小さく見える「飾り」を入れざるを得なかったのか?定かではありませんが、最初に出す製品としては、万人に受けるであろうシンプルなモデルにして欲しかったと思います。
また、サイズはでかいです。ここが許せない人には全く許容できない商品であろうかと思います。
そしてアトマイザーですが、予想通りのミスト量です。モコモコです。当然DLで使うのが良さそう。
ドロー音は軽めなので静かではないけれど、全域で変な音はなし。
気になるのはチェーンしているとボトム部分がかなり熱くなることぐらいで、ほどほどに時間をあけて吸えば問題はないと思います。
正直立ち上がりが遅めなので、ボルテージあげ気味(4V 50Wぐらい)で使うか、プリヒートかけてやるのが良いと思います。僕は面倒なので50Wぐらいで使っていますが悪くありません。
とりあえず付いているコットンで使うと、スッキリした味なのですが、これは供給が悪いためで、リキッドにもよるのですが、乾いたミストに感じます。もっと供給の良いコットンに変えたらもっとウェットな感じなったのですが、今度は過剰供給で漏れました。
いい塩梅が難しいです。そして、コットンはそれなりな量を敷かなくてはヒーターと接さなくなるので量は引かなくてはなりません。
供給が良いコットンでMAX VGのリキッドで吸うのが割と美味しいと思うのですが、供給が追いつかなくなくなってきたらドリップチップからリキッド垂らして使うという本末転倒な具合なので、、、
でもこのヒーターにはVG比率高めのリキッドの方が合っていると思うんですよね。ただ、MAX VGなどの粘度高めのリキッドで使うと、チェーンしていると供給が間に合わなくなります。
そのため、通常の付属コットンで使う場合はVG70:PG30ぐらいのリキッドで吸うのが良さそうです。
とはいえ、これだけお手軽なのに、それなりにミスト量が楽しめる良いアトマイザーだと思います。
まとめ
チューブタイプでありながら、フル機能を搭載したテクニカルMODのULTEX T80にばかり目がいってしまいがちですが、革新的なヒーターを搭載するトップエアフローのCUBIS MAXも優れた製品でした。
大きさや見た目が許せるなら”買い”だと思います。
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