ijoy(アイジョイ)のVAPEスターターキット、AI POD「エーアイ ポッド」のレビューです。
ニコチンソルト向けに特化した高抵抗コイルを採用したPODカートリッジ。コンパクトなボディーに大容量バッテリーを搭載したデバイスです。
際立った個性はありませんでしたが、普通に使えるスペック。あえて言うならばコイル再構築が簡単にできるのが特徴かな、と思いました。
このスターターキットの特徴
- 1.6Ω高抵抗コイルを搭載したPODカートリッジ
- コンパクトボディーに450mAhバッテリー。金属ボディーの軽量デバイス。
それでは詳細をレビューしていきます。
商品提供:Everzon
詳細
ijoyのAI POD ALL-IN-ONE DEVIDEです。読み方は「エーアイ ポッド」でしょうか。
そのネーミングですが、ijoy自らが「金属材料で覆われているiPodに触発されたデザイン」と公式ページで言っているので、iPodを意識したネーミングであることは間違いなさそうです。読み方は「アイポッド」なのかもしれませんね
他メーカーも挙ってリリースするニコチンソルト向けPODデバイスの一種です。
爆煙デバイスを数多くリリースするijoyもこの流れに乗ったデバイスをリリース。ニコチン塩向けの高抵抗コイルを搭載したPODを採用するコンパクトデバイスです。
片手サイズのコンパクトデバイス。
小さすぎないボディーには、PODデバイスとしては余裕のあるサイズのバッテリー(450mAh)を搭載。スペックの割には30g程度と軽量に仕上がっています。
カラーバリエーションはベーシックカラー3色が用意されています。 Black / Red / Blue
スペック
サイズ | H 90.5× W28× D13mm |
重量 | 30.6g(実測) |
出力モード | Bypass 3.2 – 4.2v |
リキッド容量 | 2ml |
リキッドチャージ | Podトップフィル |
エアフロー | ボトムエアフロー(調整不可) |
コイル | POD内蔵型 1.6Ω |
充電ポート | microUSB(DC5V)45分で満充電 |
バッテリー | 450mAh |
保護機能 | ・ショートサーキット保護 |
メーカー公式サイト | https://www.ijoycig.com/product/IJOY_AI_POD.html |
パッケージ・内容品
ホワイトカラーのシンプルデザイン。前面にはロゴと製品が見える窓、背面には内容品などの詳細とともに、製品偽造防止のスクラッチ式セキュリティーコード入りステッカーが貼られています。
内容品一覧
- ijoy AI POD バッテリー本体
- ijoy AI PODカートリッジ
- microUSBケーブル
- ネックストラップとアタッチメント
- ユーザーマニュアル(英語)、ワランティーカード
必要なものが一式入った付属品。PODカートリッジの予備はなく、1つだけ同梱されています。
マニュアル類は英語と中国語で書かれており、日本語表記はありません。
本体をホールドするゴムバントと、それに接続するネックストラップが付属します。
ストラップは”Ai”のロゴの入ったオリジナル品が使われていますが、縫製が荒く「オマケレベル」のクオリティーなのですが、付属しないよりはマシでしょう。
試しに首からぶら下げて歩いてみましたが、すぐに取れるようなことはありませんが、ゴムバンドは外れそうで怖いですね。ゴムバンドを純正付属品にするぐらいならば、本体にストラップホールを設けて欲しいというのが率直な意見です。
外観
Ai PODの詳細を見ていきます。バッテリーとPOD、それぞれの詳細を確認していきましょう。
バッテリー
バッテリー部分のペイントは半艶、若干マットさを持った仕上がりになっています。
金属製のボディーにペイントされており、寒い時期に本体を触ると冷ややかさを感じます。金属製ですが重量は軽く仕上がっており、全体で実測30.6gとなっています。
本体前面には”Ai”のロゴマークプリントがボディー同色ながら、質感の違う光沢仕上げで入っており、そつない仕上がりになっています。
そのAiロゴ上部には、小さいながらもLEDランプを装備。電源状態などを表示するインジケーターとして機能します。
Ai POD側面両側には小さな穴が空いていて、これがエアホール(空気をPODに供給するための空気穴)として機能しています。塞ぐと空気が取り込めないので、握る時はこの穴を塞がないようにします。
ただし、ドローが軽めのデバイスなので、この部分を塞ぐことでMTL向けのタイトドローにすることもできます。
底部には内臓バッテリー充電用のmicroUSB端子を装備。
電源に接続したケーブルを挿入して、内臓450mAhバッテリーの充電を行います。
POD
PODカートリッジです。バッテリーからの電力を受けて、内臓したコイルを発熱させ、蓄えたリキッドを気化させる「アトマイザー」として機能する部分。
PODタイプのVAPEでは、「使い捨て」として気軽に交換できるものを装備しています。
PODはアトマイザー部分が完全一体化していて、吸い口(マウスピース部分)もPOD一体型です。
PODの上部が唇でくわえやすい形状になっていて、この部分を加えてミストを吸引できるようになっています。
中央にはミストが通ってくる穴が2つ空いています。
エンド部分までは、パイプのような管でミストが上がってくるのですが、以降に道を塞ぐような形状が用いられているのは、スピットバック(リキッドが爆ぜて口に入ってくる)を防ぐためだと思われます。
デメリットとしては、気化したミストが壁にぶつかって液化してしまうために、味が落ちてしまうことが考えられますが、これは吸ってみないとわかりません。
PODカートリッジは簡単に着脱可能。
バッテリー本体とPODは爪で引っかかっているだけなので、PODをつまんで引っ張れば簡単に外れます。
バッテリーと本体にはそれぞれ端子が設けられ、バッテリーから電力を供給することができます。
PODには1.6Ωのコイルを内臓。
エアフローはボトムエアフロー。電極の真ん中にエアホールを配置しています。
リキッドはPODボトムフィル。1箇所チャージホールが空いているので、ゴム栓を開けてリキッドをタンクに注ぎます。
PODの分解・コイル再構築
メーカー非推奨行為です。分解、再構築は自己責任で。
PODカートリッジにはコイルが内蔵されており、通常は交換することができませんが、VAPEを楽しむユーザーの中には、自分でコイルを再構築して楽しむユーザーもいるので、このAi PODがコイル再構築可能かどうか分解してみたいと思います。
結果から言うとコイル再構築可能でしかも簡単です。
まず分解ですが、写真のようにコイル部分がスポッと外れます。簡単に外れるので、ビルドのハードルは非常に低いですね。一番厄介なのが分解ですから、簡単に分解できる構造はいかにも「コイル再構築してください」と言わんばかりです。
この状態でコイルは丸見え。コイルを見てわかる通り、簡単そうです。
ただし、コイル周りが樹脂パーツでできているので、ドライバーンしてしまうと周りが溶けてしまうため、ホットスポットの除去はできないと思った方が良いでしょう。
スペースドでビルドするのが前提です。
更に分解します。コイル周りのシリコンパッキンを外します。
そしてボトム部分の電極端子を外せばコイル再構築可能です。
コイル再構築後はコイルレッグをボトム側でカットして、電極で止めてやれば完了、非常に簡単にコイル再構築できるので、POD型デバイスをコイル再構築前提で購入しようとしているユーザーには非常にやりやすいのではないでしょうか。
ボディーサイズが小さすぎないので、コイル周りのサイズにも余裕があるため、構造が簡単なだけでなく、サイズ的な余裕があるのも向いていると思います。
コイルを再構築した後は、ユニットごとタンクに戻すだけで完了です。
使い方
使い方です。スイッチは一切ない「オートスイッチデバイス」なので、マウスピースを咥えて吸い込むだけで自動でスイッチが入り、ミストが発生する仕組みです。
- 電源ON/OFF… 操作なし
- Vaping… PODを咥えて吸い込む
吹き戻しの誤動作について
息を吸い込むのではなく、息を強く吹き込んでしまうとスイッチが入りっぱなしになってしまう誤動作が発生します。
ただし、誤動作しても10秒後には自動で電源がオフになります(自動カットオフ)
思いっきり吹きこむとこの誤動作が発生します。ただ、少しぐらい息を吹き込んでも全く問題ありませんので実用的には全く問題ないです。
また、強制的にPODを外せば電源は入ったまま(パフしたまま)ですが、リキッドを消費することはありません。
誤って息を吹きこんだり、不意に吹いてしまって吹き戻しが発生してしまった場合には焦らずにPodを取り外し、その後再度Podを取り付ければ問題ありません。
感想
外観は非常にシンプルで、どんなシチュエーションでも違和感なく使える「周囲を威圧しないデザイン」に仕上がっており、ペイントやディティールの仕上がりが良く、卒なく使える印象です。
バッテリー容量と金属ボディーをもつデバイスの割には軽量なのも良い点です。
ドローは若干軽めで、少し重たいレベルのDL向けのドロー。これが少々残念です。
ドローを絞りたい場合は、バッテリーに開いたエアホールを塞ぐとMTL向けのタイトドローにできるので、筆者は指で両側を塞ぎながら吸っています。これでもコイルが焦げる様子はありませんし、味がよりおいしくなるので、最初からもう少しドローを絞って欲しかったです。
味はそれなりですね。普通レベルにフレーバーも楽しめますし、メンソールなどのキックもそれなりに楽しめます。
かと言って、PODデバイスのなかで特別優れている印象もありませんので普通レベルという印象になってしまいます。
とはいえ、今では普通レベルですが、二年前にこのデバイスが出ていたら美味しくて話題になっていた製品になっていたでしょう。それだけ今のPODデバイスは味も楽しめるレベルの製品になっています。
正直、今現在PODデバイスがありすぎなので、その中で個性を出したり、一歩秀でた商品を作るのは難しいと思います。
気になった点は、PODのボトム部分にどうしても結露が発生してしまうことぐらいで、リキッドを入れたまま数日放置しても、ボトム部分から滲みはなかったので優秀な部類だと思います。
まとめ
普通に便利に使えるデバイスだと思いますが、「これじゃなきゃ!」という個性や特徴は持ち合わせていない。ネガがないだけ良いデバイスなのでしょう。
日本国内での取り扱いが多くない製品なので、消耗品のPODは余裕をもって入手しておいた方が良いでしょう。
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