Eleaf(イーリーフ)のVAPEスターターキット、iJust ECM「アイジャスト イーシーエム」のレビューです。
iJustシリーズといえば、爆煙に特化したチューブタイプスターターキット。その新作は25mmの迫力のサイズに、新開発のメッシュ採用ECコイルを採用しました。
このスターターキットの特徴
- 25mmサイズ 爆煙に特化したメッシュコイルを採用したチューブタイプスターター
詳細をレビューします!
商品提供:VapeSourcing
詳細
iJustシリーズといえば、爆煙に特化したチューブタイプスターターキット。
25mmの迫力のあるサイズ。片手には収まりきれないほどのボリューム感です。一部のメカニカルチューブよりも大きなサイジング。コンパクトさを優先する人には決してお勧めできませんが、爆煙を好む人は、迫力のあるサイズの機材に魅力を感じる人も多いので、そういったニーズに答えた結果でしょう。
もちろん、抵抗値が低くなり、消費電力が大きくなるため、それに応じたバッテリー容量(3,000mAh)を確保するためでもあります。
プリメイドコイルには、HW headより一回り小さい規格のEC headを採用しています。
付属品はどちらもメッシュコイルを採用した新開発コイルですが、同規格のEC headコイルを使うこともできます。
EC headといえば、VAPEデバイス最大のヒット作とも言えるiStick Picoに付属のMELO3にも採用されていたコイル規格です。
使えるコイルはHW headであるイメージで、直近の商品であるiJust 3やその前まで遡るとIJUST NEXGENはHWコイルを採用しているのですが、かなり以前まで遡るとiJust SがEC head採用のアトマイザーであったので、コイル規格は昔に戻った感じです。
カラーバリエーションは全5色展開です。Dazzling / Gold / Silver / Blue / Black
色によってバッテリーチューブ部分に施された模様が異なっています。
オールインワンタイプではなく、セパレートタイプ。アトマイザーとバッテリーが別々に分かれるタイプです。
パッケージ・内容品
概要を確認したところでパッケージを開封していきます。
パッケージはEleafらしいもの。前面にはロゴや製品の写真、背面には同梱品の情報が書かれています。側面にはセキュリティーコード入りステッカーが貼られていて、偽造品対策がされていることがわかります。
スリーブを外すと中に内箱が。その内箱の中にクッション材に保護されて本体が収納されています。
内容品一覧
- iJust ECM バッテリー
- iJust ECM アトマイザー
- プリメイドコイル EC-N 0.15ohm head
- プリメイドコイルEC-M 0.15ohm head
- QC対応 micro USBケーブル
- ユーザーマニュアル(日本語)
- アトマイザースペアパーツ
マニュアル類には日本語の記載があり、日本人ユーザーにも配慮されています。内容は簡単なものですが、あるとないとでは大違いです。
アトマイザーの詳細
付属バッテリーは、キットの名前と同じく”Eleaf iJust ECMアトマイザー”です。
Eleaf EC headを採用するアトマイザーで、これまでにリリースされたEC headを全て搭載可能です。
また、新開発された2つのメッシュコイル(EC-NとEC-M)を付属し、これまでのEc head搭載アトマイザーよりも爆煙に特化しています。
スペック
リキッド容量 | 4ml ※TPD準拠バージョンは2ml |
直径 | 25mm |
全長 | 54mm |
重量 | 60g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | 専用 |
コイル | Eleaf EC head
|
リキッドチャージ | トップフィル |
エアフロー | ボトムエアーフロー |
素材 | ステンレススチール |
メーカー公式サイト | https://www.eleafworld.com/ijust-ecm-atomizer/ |
分解
まずは分解してみます。構造ごとに大まかにバラすとこのような構成になっています。
- ドリップチップ(510)
- タンク
- プリメイドコイル
- ベースパーツ
一般的なクリアロマイザーと同様の構成ですね。それでは上部のパーツから順番に見ていきます。
ドリップチップ
まずはドリップチップです。
爆煙に適したワイドボアドリップチップです。樹脂製のものが付属。取り付け部分の寸法が12.5mmのもので、EleafのiJust 3やELLO系、そして他のメーカーの一部騎手との互換性がありますが、一般的に汎用規格として用いられているものではありません。
全長16mm、露出部の高さ10.5mm、外径16mm、内径8.5→13mm(逆テーパー)
タンク
次にタンクです。まずはリキッドチャージの方法から見ていきます。
トップキャップをスライドさせて、リキッドチャージホールを露出させるだけでリキッドチャージが可能なトップフィル方式を採用。パーツを外すことなくリフィル可能なので、パーツをなくす心配もなければ、手間もありません。便利さを第一に考えた仕様です。
スライドできる部分の目印として、側面に▼の印が入っています。ボールロック採用で全閉と全開のポイントでロックされます。
リキッドチャージホールは大きいので、スポイトボトルなど注ぎ口が太いものにも対応。
そしてコイル交換の際などに、タンクにリキッドが残っているときにもデッキを外せるか?という部分ですが、逆さまにして写真矢印の筒部分よりも水位が低ければ取り外し可能です。
タンク容量の半分ほど消費しなければ外すことはできません。
それでもどうしても交換したい場合は、リキッドを消費するか、捨てるかする必要があります。
タンクはトップパーツとガラスチューブの2ピースで構成されています。ガラスチューブはその名前の通りガラス製なので、破損のリスクがあります。破損した場合は、交換用で付属する予備パーツと交換することが可能です。
壊れる心配はありますが、対薬品性に優れているガラス製なので、プラスチックに攻撃性のあるリモネン(柑橘成分)などを含んだリキッドでも安心して使うことができます。
エアフロー
エアフローはボトムエアフローです。エアホールは二箇所に設けられていて、搭載されたエアフローコントロールリングで開き具合を調整可能。全開から全閉まで無段階でドローを調整できます。
プリメイドコイル
付属のプリメイドコイルはEleaf EC head規格のコイル2種類です。新開発のコイルで、このiJust ECMのために開発されました。
- EC-N 0.15ohm head(30-70W)
- EC-M 0.15ohm head(30-75W)
どちらも同じ抵抗値のメッシュコイルですが、中を見てみると用いられているメッシュが異なっています。
EC-Nの方はワイヤーを編んだメッシュコイル、EC-Mの方は金属プレートをパンチング加工されたものが採用されています。
ポジティブピン
ポジティブピンも確認しておきましょう。
アトマイザー裏面にはEleaf iJust ECMのエングレービングが入っています。
ポジティブピンの仕様は一般的なクリアロマイザー同様の構造で、デッキにゴムのような弾力性のある絶縁部品を介してはまっているだけの構造。ピンが固定されていないので、ハイブリッド接続などのメカニカルで使うのは大変危険です。スプリングコンタクト採用のバッテリーでの使用を前提にした構造になります。
テクニカルMODの詳細
付属のバッテリーはキットの名前と同じく”Eleaf iJust ECM”です。
専用品ではありますが、バッテリー単体での販売もされています。
3,000mAhの大容量バッテリーを内臓するテクニカルチューブMODで、可変ワッテージ機能はついておらず、バッテリー電圧を直接出力するBypassモードで駆動します。
各種保護機能を搭載。バッテリー寿命を3段階で表示するインジケーター機能をパフボタンに搭載しています。
立ち上がりを最大限に高めるセッティングがされているとのことです。
スペック
サイズ | H 87.5×φ25mm |
重量 | 99g |
モード | Bypass(最大出力40W) |
抵抗値範囲 | 0.1 – 3Ω |
スレッド | 510(スプリング) |
充電ポート | microUSB(クイックチャージ対応) |
バッテリー | 3,000mAh (内蔵) |
保護機能 |
|
公式サイト | https://www.eleafworld.com/ijust-ecm-battery/ |
本体の模様
ブラックカラーの模様は線がたくさん並んでいるものです。カラーによってそれぞれ模様が異なっています。ブラックカラーの模様は、ボディー部分が艶のあるもので、ペイント部分がマットな質感になっています。色分けされているのではなく、質感が分けられている特殊なペイントです。
アトマイザー搭載部
上部から順番に見ていきます。まずはアトマイザー搭載部から。510スレッドを採用。
コンタクトピンには金メッキ。スプリングコンタクトを使用しています。もちろん、付属のiJust ECMアトマイザー専用ではなく、510スレッドを持ったアトマイザーであればなんでも載せて使うことができます。
はみ出さずに搭載できるサイズの限界はバッテリーの直径と同じく25mmサイズまでです。
ボタン
続いてボタン類です。iJist ECMバッテリーには一つの物理ボタンを搭載しています。
本体デザインに合わせたデコラティブなボタン。三角形の個性的な形状で、ボタン全体が浮き出しているようなデザインを採用しています。金属の枠が用いられている部分にもこだわりを感じますね。
クリック感は普通にあります。大きく押しやすい印象。
このボタンにはLEDランプが仕込まれていて、バッテリーのインジケーターとしても機能します。
上記のようにバッテリー残量に合わせたカラーで点灯します。
充電用端子
内臓バッテリー充電用の端子には汎用性の高いmicroUSBを採用。
パフボタンの裏面に設けられています。
充電中は端子のそばに配置されたLEDランプ(パフボタンのものとは別)が点灯します。
バッテリーベントホール
本体背面にはバッテリーベントホールを配置。
かなり小さいです。圧が抜ければ良し?底部分には模様がプリントされています。
使い方
使い方です。ワンボタンバッテリーで、操作は単純です。電源のON/OFFとミスト発生の操作のみ。
- 電源ON/OFF パフボタン5クリック
- Vaping(ミスト発生) 電源ON時にパフボタンをプッシュ
パフボタン部分にはLEDインジケーター搭載。バッテリー残量を表示します。
感想
まず、大事なことから。リキッドが漏れません。
これ、大事なことです。Eleafの爆煙系コイルってHW head然り、最近レビューしたGS head(iStick Amnis)のメッシュコイル然り、リキッドがダダ漏れするものが多いこと多いこと。
もうEleafの爆煙系アトマは漏れるのがデフォルトなんだという先入観がありましたが、このEC-N,EC-Mコイルは漏れません。(最大3日間放置)
個体差はあると思いますが、60:40の比較的粘度が低いコイルでも漏れなかったので漏れやすいコイルということはなさそうです。
って当たり前なスペックなのですけどね。HW headの爆煙系コイルが漏れやすすぎるんですよね。
ただ、iJust ECMバッテリーに関して。立ち上がりは良好で言うことなしなんですが(むしろ速攻立ち上がるのでめちゃくちゃ早い)EC-NとEC-M、2つの0.15Ω超程抵抗コイルには役不足です。
抵抗値の割にミスト量が少ないんですよね。穏やかすぎるというか。エアフローを釣り合わせようとすると、AFCをほんの少ししか開けません。
他のMODで同程度の出力を探ると50Wより下程度(ボルテージだと2.7vぐらい)です。十分すぎると思いきや、違うMODで70W程度(3.2vほど)かけるともっとミストも出るし、味もより良くなるんですよ。
少し惜しい!もうちょっと煮詰められていればより良い製品になったはず。
まとめ
多くを求めなければアリですが、アトマイザーとコイルの性能をフルに引き出せていないというのが率直な感想です。
抵抗値をもう少し抑えめにするか、出力を上げるか。どちらかのセッティングで出して欲しかったですね。
ただ、別々に使うと全然悪くないので、ナシではないですね。漏れずにお手軽に爆煙ができるiJust ECMアトマイザーも良いし、大容量バッテリーを手軽に使えるiJust ECMバッテリーも優れています。
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