Wismec「ウィスメック」のメカニカルスコンカーMODスターターキット、LUXOTIC BF BOX with Tobhino BF RDA のレビューです。
メカニカルと記載していますが、分解すると「基板が入っています」
しかし、公式WEBサイトにも説明書にも保護機能などの詳細がないため、ただ単にスイッチロックのための基板なのか?それとも保護機能が入っているのかは不明なので、厳密に言えば、という話は置いておいて、ここではあえて「メカニカル」と記載させていただきます。
保護機能の有無がない以上、メカニカルと同様の注意を払う必要があると考えるためです。
基板入りですが、昨今流行りのメカニカルスコンカーMODと変わらないサイジングのMODと、ショートサイズのBFアトマイザーをセットにしたスターターキット。メカニカルかつ個性的なルックスが魅力のキットです。
それでは詳細をレビューしていきます。
商品提供:ベプログshop
?経験・知識が必要な上級者向け製品です!!
メカニカルMODは保護回路など一切ない、バッテリーの電気を通電させるためだけの筒です。初心者が知識なく扱うと大変危険です。
最初から使用を控えてください、とは言いませんが、ある程度の知識と経験が必要な製品です。
そして、ビルドの際にはオームメーターもしくはテクニカルMODが必ず必要です。
その為、暫くテクニカルMODのスターターでVAPEを楽しみ、理解してからはじめるのが良いと思います。
パッケージと付属品
シンプルなパッケージ。窓付で内容物が見えるのがわかりやすいですね。
外のスリーブは紙製。内箱はプラスチック製です。このプラスチックケースの下部は偽造防止のために設けられた、シリアルナンバーとスクラッチ式セキュリティコードの入ったステッカーで留められています。中抜き防止の意味もあると思いますが、シールを綺麗にそのまま剥がして別のところに貼ることもできるので、ここに貼らなくても良いのでは?と思ってしまいます。開封しずらいですしね…
ちょっと気になったのが埃の混入が多い点。いつも撮影前に多少のホコリはブローしてから撮影に臨みますが、今回はあまりにも多すぎるのでクリーニングしないでパシャリ。かなりの量のホコリです。筆者はあまり気になりませんが、これを見て製造環境の懸念をされる方もいるのではと思ってしまいます。
内容品一覧
- LUXOTIC BF BOX メカニカルスコンカーMOD
- Tobhino BF RDA アトマイザー
- ユーザーマニュアル、注意書き
- 予備スコンカーボトル
- アトマイザー予備パーツ(Oリング、イモネジ、通常ポジティブピン)
- アトマイザー 810DTアダプター
- ビルド用六角レンチ
- プリメイドコイル *2
- コットン
マニュアルです。英語で書かれています。
詳細
Wismec製品の多くと同じく、JayBoさんがデザインした製品です。
同じようなデザインコンセプトのメカニカルチューブReuleaux RX Machinaのレビューはこちらよりご覧いただけます。
同様に金属と、ハニカム樹脂を使用したメカニカルチューブで、こちらも魅力的な製品です。
メカめかしさと、ハニカム樹脂のカジュアル感が融合した良デザインのキットだと思います。筆者の心にはかなり刺さっており、個人的に好きなデザインです。
セパレートタイプなので、スコンカーMODとアトマイザーをそれぞれ別々に使用することもできます。MODとアトマイザーのマッチングをよくするためのスラントリングも付属。
サイズ感は他メーカーからも多くリリースされるメカスコ、プラスコ同様でかなりコンパクト。内部はスコンカーボトルとバッテリーが収納できるギリギリのサイジングになっていることから、サイズ感はかなり似通ってくるのだと思います。
しかし、実測142.6gとサイズは若干重め。それもそのはず、流行りのメカスコの多くはプラスチック製であるのに対し、本機は金属製。重量は致し方ありません。ズッシリと金属の重量と剛性感を感じます。
アトマイザー Tobhino BF RDA の詳細
キットに付属するのは22mmサイズ、全長も抑えれ、サイズ感にもこだわったTobhino BF RDAです。もちろんBF対応。サイドフローのリブルタブル・ドリッピング・アトマイザーです。
背の低さが際立った本機。サイズ感がコンパクトで、メカスコマウントした時のルックスを重視してデザインされたものと推測できます。気になるのがエアフローホールの位置で、キャップの天井までの距離があまりありません。ビルドの自由度が低そうです。
製品の仕上がりクオリティは上々。金属の肌感までは配慮できていないものの、エッジの面取りなどは抜かりなく、安っぽさも感じません。
スペック
直径 | 22mm |
高さ | 28.7mm |
重量 | 8.9g |
ネジタイプ | 510 |
ドリップチップ | ハーフインチ 810DT/510DTアダプター |
コイル | RBA シングルコイル |
エアフロー | サイドエアフロー |
素材 | Stainless Steel |
BF対応 | ○ BFピン付属 |
分解
製品を簡単に分解します。写真左から ドリップチップアダプタ&ドリップチップ / トップキャップ / デッキです。
ドリップチップ
トップキャップ上部はウルテム製のドリップチップアダプターになっており、810DTおよび510DTどちらのドリップチップも取り付けできるように2種類のアダプターが付属。汎用ドリップチップのほぼ全てに対応します。
しかし、アダプターがウルテム樹脂なので、見た目的にカラーや素材的にマッチングするもの少なそうな印象です。
510DTアダプターとドリップチップ
510ドリップチップが接続可能なドリップチップアダプター。磨きが施されていない樹脂製で、マットな質感です。
このドリップチップアダプターを取り付けた時の全長は17mmです。
付属のドリップチップも同じくウルテム樹脂製。
全長13mm、露出部の全高7mm、外径11mm、内径5.5mm。
ハーフインチ 810DTアダプター
ハーフインチサイズ(810DT)アダプターも付属。しかし810サイズのドリップチップは付属しないため、別途用意する必要があります。
このアダプターをつけた時の全長は15mmです。
エアフローとトップキャップ
サイドエアフロー構造。デッキの側面から空気を取り込む構造です。
トップキャップには片側3つのエアホール、合計6つが設けられ、デッキのエアホールとの合わせ具合を調整して、取り込む空気量を変化させ、ドローを調整します。
デッキには長穴のエアホールが空いており、ここからデッキに空気を取り込みます。
トップキャップ裏。ドリップチップまであまり距離がありません。510アダプターを取り付けると、ドリップチップがチムニーのように若干飛び出る構造です。
デッキ
デッキは少々変わったでサイン。2ポール2スレッドながら、スレッド同士が隣り合っており、シングルコイル前提のデッキとなっています。
デッキサイドの溝はコイルジグを仮固定するためのもものだと思われます。
サイドエアフローのエアホールが高い位置にあり、これによりジュースウェルの容量を確保するとともに、リキッドもれを防ぐ構造です。
しかし、エアホールが高い位置にあり、キャップ裏までの距離がないために、味的には不利な構造であると思います。詳細はビルド以降で書いていこうと思います。
ポジティブピンとBFピン
初期状態ではBFピンがセットされており、通常ピンとともに金メッキが施されています。デッキのポジティブ側固定兼用ネジなので出っ張り具合の調整は不可です。
BFピンは付属の六角レンチで着脱可能です。
使用例
Geekvape / Athena Squonk Kit(メカニカルBF 18650)
IJOY / Capo MOD (21700/20700)
LOST VAPE / THERION BF DNA75C (18650シングル)
LUXOTIC BF BOX MODの詳細
コンパクトなサイズが魅力のスコンカーMODです。
Wismec公式サイトに肝心のスペックがサイトに記載されていないのが気になります。公式サイトには100Wまでの出力と記載はあるのですが、保護機能などの記載はありません。
ここからは推測ですが、関連企業であるEleafがリリースする半メカスコンカーMOD、Pico Squeeze with Coralのサイトにはちゃんと保護機能の搭載が書かれていることから、保護機能は搭載されていないものと推測します。
しかし、WismecのサイトはEleafよりもスペック面などの記載が少ないので、ただ単に書いていないだけかもしれませんが、CoilART/MAGE BOX TRICKER KITのようにスイッチON/OFF制御のみで保護機能が搭載されていないものもあるため、詳細がわからない以上は「メカニカルMOD」だと思って使うのが間違い無いと思います。
重量の時速は123.8g。昨今流行りのメカスコの多くがプラスチック製なので、それらと比べるとズッシリと金属の重みを感じる筐体です。
メカニカルスコンカーMODは、個人製作者が3Dプリンターで製作を始めて人気に火がつき、ヒット作になったことから、マスプロダクツもそのままプラスチック素材を用いたものが多い中、本作は金属を用いています。そこが個性的!
ルックスも個性的で、筆者はかなり好きなデザインです。
アトマイザー取り付け部分に”JayBo”のロゴマーク、背面には大きくブランド名である”WISMEC”が刻まれています。
スペック
サイズ | H 76.7×W43.2×D25.1mm |
重量 | 124.6g |
スレッド | 510(スプリングコンタクト) |
最大ワッテージ | 100W |
バッテリー | 18650(別売り) |
BFボトル容量 | 7.5ml プラボトル |
ロック機構 | × |
WISMEC公式サイトより
アトマイザー取り付け部
アトマイザー取り付けは510スレッド。コンタクトはスプリング式なので安心して使うことができます。アトマイザーの510スレッドやポジティブピンの長さの違いを吸収できる仕様です。
ボタン類
ボタン類は外側に一つのみのシンプルなインターフェイス。この部分、テクニカルMODと同じく5クリックでON/OFF操作するようになっており、操作するとボタン裏に仕込まれたLEDが点滅する仕組みです。
このため制御基板が少なくとも入っているはずです。後ほど分解します。
BFボトル取り付け部
スコンカーボトルの取り付け部分は本体下部にあるこれまたハニカムデザイン(六角形を並べた)のマグネット式底蓋を取り外して行います。ボトルはプラスチック製。専用ボトルで、内部の管とシリコンカバーを接続するタイプです。
ドアパネル
ハニカムデザインの樹脂製ドアはマグネットでついており、BFボトルをプッシュするホールに指をかけて着脱します。このドアは樹脂製で、表面は少々弾両区のあるゴムのような触感。
ドアパネルの裏には3箇所マグネットが設けられています。シンプルな平べったい板状ではないので自作する難易度は高そうです。
内部構造
ドアを開けると、スコンカーボトル収納部、バッテリー収納部、そしてスイッチ部分があります。バッテリー収納部はプラスチック生で、バッテリーシュリンク破れにより短絡を防ぐ仕様だと思われますが、事故防止のためにもバッテリー状態のチェックは常日頃怠らないようにします。
スイッチ部分はトルクスネジで開封できないようになっていますが無論分解します。
分解してみると案の定基板が入っています。しかし、この基板がただ単にスイッチ制御だけのものなのか?ある程度の保護機能を実装しているのかは分解しただけではやはりわかりません。MOSFETなのかな?メーカーの公式サイトやユーザーマニュアルに詳細を書いて欲しいですね…
サイズ比較
左 :Wotofo/RAM Box Mod 中央 : GeekVape/Athena
サイズ感はヒットしているメカスコなどとほぼ変わらないコンパクト設計です。握ってみると、スリムなので一番手に馴染むと感じます。これはボトルがプラボトル、しかも蓋が内部構造と一体になった作りからくるものによるものだと思われます。
使用例
使い方
ビルド
ビルドです。コイル固定部のネジはデッキ横からアクセスします。六角レンチを用います。
今回は当ブログの記事には珍しく、付属のプリメイドコイルで組んでいきます。理由は抵抗値を計測しておきたいからで、見た目的にメカニカルでの使用は危険そうな抵抗値なので少々心配です。
コイルを固定する際にはコイルジグを中に通しておくと型崩れが防げます。このデッキはサイドにコイルジグが動かないようにできる溝が彫られているのでかなり楽にコイルを固定できます。
しかし、固定してみてコイル位置がエアホールに対して低すぎたので若干上に引っ張り上げました。トップキャップに干渉しない程度に上に引っ張り上げています。
コイル位置を決定したらドライバーンしてホットスポットを除去します。
もちろんこの作業はテクニカルMODで行います。つまり、別途テクニカルMODを用意する必要があります。
ここで抵抗値測定。実測0.18ohm。筆者はメカニカルでは使用しません。筆者が許容するのは18650バッテリー VTC4でも0.3ohmまでです。筆者はこれをデュアルバッテリーのテクニカルでしか使いません。
最終的なコイル位置はこの程度です。エアホールからのぞいてコイル側面が見える程度です。これ以上あげてしまうと、トップキャップとのクリアランスが稼げません。
ウィッキングしてビルドは完了。FiberFreaks CottonBrendを使用。
アトマイザーを取り付ける
ビルドが終わり、抵抗値を確認して短絡がないことを確認してからMODに搭載します。
バッテリーを収納する
その後バッテリーを収納します。バッテリーは信頼おけるショップで購入した信頼の置けるバッテリーを使用します。筆者はVTC4を使っています。
まとめ
ルックスに優れたメカニカルスコンカーキット!!
ルックスが良い!特にMODがかっこいい!かなり気に入りました!
アトマイザーはルックス重視ながら味もそこそこ楽しめます。これはサイドエアフロー構造のRDA全般に言えることでこの機種だけにかかわらずですが、トップキャップとのクリアランスが十分でないのにもかかわらず、ダイレクトな味を目指すのであれば十分だとも言えます。ただし、付属コイルの抵抗値はメカニカルMODでは心配な抵抗値なので注意が必要です。
MODもルックスにこだわっています。スイッチ制御基板が入っていますが立ち上がりは良好。個人的に残念なのは保護機能の有無がわからないことで、保護機能が搭載されていれば、ヒット作であるPico Squeeze with Coralがアップデートできるとも思える出来です。
個人的にはサイズ感そしてルックスが気に入ったので、使い続けようと思えるスターターキットでした!
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