JT新製品のプルームテックプラス(PloomTECH+)のレビューです。
従来品のプルームテックの強化版となる製品、果たして吸いごたえや使用感はアップしているのでしょうか?
デバイスの作りや品質はもちろん、吸いごたえや使い勝手といった詳細までを記事にしました。
こんにちは、Hiroです。
この記事は、VAPEレビューブログとして、1200日以上ほぼ毎日更新を続ける専門ブロガーとして、VAPEに近いデバイスであるプルームテックプラスの詳細を事細かにレビューしていきます。
プルームテックプラスの詳細
プルームテック(PloomTECH)とは、日本のたばこメーカーJTが製造販売する「加熱式タバコ」と呼ばれる新たな携帯のタバコです。
プルームテックの特徴として、タバコ葉を燃焼や直接加熱せず「ミストを通す」ことによって、たばこベイパーと呼ばれるたばこ葉由来の成分を含む蒸気を吸引することができるものです。
「煙」ではなく「蒸気」なので、ニオイも少なく有害性物質も、紙巻きたばこや加熱式たばこより大幅に削減されているのが特徴です。
プルームテックプラスは「プルームテック」の強化版
プルームテックプラスがどのような製品なのかというと、簡単に言えばプルームテックの強化版という位置付けの製品になります。
プルームテックプラスとは、通常のプルームテックの「低温加熱型」はそのままに、よりパワフルになった加熱式タバコ。
クリーン、なのにパワフル
これがプルームテックプラスのキャッチフレーズです。
プルームテックはすでに販売されている加熱式たばこで、今回のプルームテックと同じくJTが発売している加熱式たばこです。加熱式たばことの名前の通り、たばこ葉を使った製品ではあるのですが、同じく加熱式たばこのアイコスやグローなどの方式とは若干異なるもので、『たばこ葉の入ったカプセルにVAPEの蒸気を通して吸引する』独自の方式を採用しています。
この方式のまま、従来のプルームテックよりも強い喫煙感を目指したのがプルームテックプラスというわけです。
プルーム公式サイトでは、強化の度合いを温度で示していて、プルームテックの30度から10度上げた40度の蒸気をたばこカプセルに通すことによって、今までよりもたばこの満足感や味をアップさせた製品になります。
「プルームテックプラス」と「プルームテック」の比較
プルームテックプラスは、プルームテックの強化版というだけあってサイズも重量もアップしています。プルームテックのミニマムサイズが好きだったユーザーにはあまり嬉しくないスペック変更かもしれませんが、それでも他の加熱式たばこよりもはるかにコンパクトです。
プルームテックよりは大きくなったものの、十分にコンパクトなボディーサイズです。
スペックをまとめてみました。
PloomTECH + | PloomTECH | |
---|---|---|
特徴 | ・低温加熱型 ・通常プルームテックよりパワフル |
・低温加熱型 |
温度 | 40℃ | 30℃ |
専用タバコ | プルームテックプラス専用タバコ (プルームテックと異なる) 500円 |
プルームテック専用タバコ 490円 |
タバコ交換タイミング | 約50パフ(吸い) | 約50パフ(吸い) |
連続使用 | 可能 | 可能 |
バッテリー容量 | 610mAh(約250パフ) | 190mAh(約250パフ) |
フル充電までの時間 | 約90分 | 約120分 |
充電アダプター | microUSB | 専用端子(901) |
価格 | 定価:4,980円(税込) | 定価:3,000円(税込) |
カラー | 全2色 | 全22色 |
サイズ | 146.7mm × φ15mm | 130.5mm × φ9.2mm |
重量 | 42.3g | 16.1g |
ただサイズアップしただけでなく、バッテリー容量が3倍になっただけでなく、充電時間が短縮されるなどのスペックアップが図られているのも進化したポイント。
ただし、喫煙感をアップするために出力も上がっているので、トータルのパフ可能回数は250回と同様です。プルームテックもプラスも同じく、満充電でたばこカプセル一箱分の使用が可能。
それ以上に嬉しいのは充電に専用アダプターが必要だった使用から、汎用性の高いmicroUSB端子に変更になっているので、モバイルバッテリーなどから給電がやりやすくなったのも改善点です。
パッケージと内容品
ユニークな形状のパッケージボックス。先に行くにつれて細くなった独自形状のパッケージデザインは開封方法がわからないように感じますが、外側の印刷面が外れて、中のボックスを取り出すことができます。
製品だけでなく、パッケージにもインパクトあるデザインを採用していますね。
内箱に製品や付属品が収納されています。スタンドのような内箱はこのまま製品スタンドとしても使えるようにデザインされているようです。
内容品一覧
- プルームテックプラス 本体(バッテリー部分とカートリッジカバー部分)
- USBコンセントアダプター
- microUSBケーブル(充電用)
- ユーザーガイド、保証書
日本の大手たばこメーカーが、メーカの威信をかけてリリースしている製品だけに、しっかりとした日本語マニュアルが付属します。冊子状のマニュアルは多岐にわたって詳細が書かれていて、注意点やトラブルシューティング、使い方の詳細など初心者にもわかりやすく解説されています。
プルームテックプラスの使い方は従来機と同じで簡単です!
プルームテックプラスの使い方は、従来のプルームテック同様に簡単に使えるのが特徴です。
従来機と同じく、マウスピースを咥えて吸い込むだけで「たばこベイパー」(JTでは、たばこ葉由来の成分を含む蒸気を「たばこベイパー」と呼んでいる。)を吸い込むことができるオートスイッチ機構を採用しています。
ただし、プルームテックプラスには従来のプルームテックにはなかったスイッチボタンが装備されているので、電源のオンオフやカプセル交換通知解除をボタンを操作して行うことができます。
では早速使っていきたいと思います。
たばこカプセルとカートリッジを取り付ける
プルームテックプラスのスターターキットには、プルームテック専用たばこカプセルは同梱されていないので、別途購入する必要があります。
キット付属の本体は、バッテリー部分とカートリッジカバー部分の2つのパーツが付属するので、プルームテック専用たばこカプセルを購入して装着します。
専用たばこカプセルを入手したら、パッケージを開封して中のたばこカプセルとカートリッジを取り出します。たばこカプセルは従来のプルームテックでもおなじみの形状ですが、カートリッジは従来のものとは全く異なり、中に液体(リキッド)が入っているものです。
プルームテックプラス専用たばこカプセルは4種類ありますが、味の詳細などについては別記事でレビューしていますので、そちらをご覧ください。
このカートリッジを、カトリッジカバーの中に収納します。カバーに差し込むだけでOKです。金属の部品(接続端子)がついている方を下にして差し込みます。
カートリッジを差し込んだカートリッジカバーをバッテリーに取り付けます。取り付け部分はロック式になっているので、位置を合わせて45度ほど時計回りに回せば取り付けることができます。
取り外す時には逆に回して取り外します。
カートリッジカバーにはマウスピース(吸い口)パーツが一体化しているので、この部分にたばこカプセルを取り付けます。
たばこカプセルは差し込むだけで、簡単に取り付けることができます。
操作方法
セッティングが終わったら本体を操作して電源のオンオフを行います。
- 電源オンオフ…スイッチを連続3回押す(3クリック)
操作はこれだけですね。ボタンを3回カチカチカチッ通すだけで、ボタンの周りが光って電源のオンオフできます。
また吸い込む時にはスイッチ操作は必要ありません。電源オンの時にマウスピースを咥えて吸い込むだけで自動でスイッチが入ってミストを吸引することができます。これは従来のプルームテックと同じです。
また、自動電源オフ機能が搭載されていて、6分間放置すると自動で電源がオフになります。
カプセル交換(50パフ)のお知らせの解除方法
プルームテックプラスには、プルームテックと同じたばこカプセルの交換をお知らせしてくれる機能が搭載されています。これは50パフ使うとLEDが40回連続して点滅してお知らせしてくれるというものになります。
この状態になると、それ以上吸うことができなくなるのですが、解除することもできます。
注意点としては
- LED点滅中しか解除できません。
- 解除する前に点滅が終わってしまった場合は、もう一度吸い込んでください。再度点滅が始まります。
ということのみで、解除すればまた50パフ吸うことができます。たばこカプセルを使い回して吸い続けることもできます。ただし、たばこカプセルに付属のカートリッジの残量には限りがあるため、何度も解除して使っているとたばこカプセルを使い切る前にカートリッジが空になってしまいます。
その時は、カートリッジの詰め替えにチャレンジしてみるのも一つの方法です。この方法については別記事にて詳細をまとめています。
バッテリー残量の表示
プルームテックプラスのボタンには、LEDライトが装備されていて、そのライトの色でバッテリーの残量を表示します。
せめて25%づつ4段階ぐらいで表示してくれると便利なのですが、贅沢は言えません。大手メーカーがリリースする製品にしては以外に大雑把な表示ですが、それでもついていないよりはマシでしょう。
バッテリー残量の確認は電源オンオフ操作時だけでなく、電源ボタンを1回押すことでも確認できます。電源状態に関わらずバッテリー状態の確認ができるのが便利です。
充電方法
充電は簡単です。付属のコンセントアダプターにケーブルを挿して、さらにプルームテックプラスの端子に挿入するだけです。約90分で満充電にすることができます。
充電中はLEDが点灯して充電状態を表示しますが、99-21%の間はずっと青色なので多少わかりにくくはありますね。
また、付属コンセントアダプターからだけではなく、モバイルバッテリーやパソコンのUSB端子からも給電可能です。
プルームテックプラスは細部までクオリティーの高い仕上がり
使い方を確認したところで細部の仕上がりについて詳細を見ていきます。
まず本体のペイントですが、高級感を感じる半艶ペイントです。従来のプルームテックではラバーコーティングのように柔らかく手になじみやすいペイントでしたが、質感はいいものの咥えて使っていると汚れやすかったため、新型ではペイントの種類を変えたのではないでしょうか。
ディティールまでしっかり塗られていて確かな仕上がりを感じます。
ボトム部分にバッテリーベントホールは設けられていないのですが、ボトム部分の素材が本体のその他の部分とは違う樹脂製になっているので、緊急時にはこの部分は吹き飛んで内圧が高まらないようにデザインされているのではと想像できます。
バッテリーベントホールとは
電池は、過電流などによりバッテリーへの負担がかかるとガスを発生させます。その際にベントホールからガスが逃げていくように設計されています。このようにベントホールが空いていないと、噴出したガスが内圧が高まり、ある一定まで達すると逃げ場がないことによって炸裂(爆発)してしまいます。そのような事故を防ぐための仕様です。
マウスピースがカートリッジ一体化ではなくなったため、使い捨てタイプではなくなったので高級感を感じる仕上がりにアップデートされています。
ここが従来のプルームテックとの大きな違いで、従来品はカートリッジに直接たばこカプセルを取り付ける構造でしたが、プルームテックプラスにはカートリッジカバーが採用されていて、よりスタイリッシュなルックスを実現しています。
その代わりにマウスピース部分(咥える部分)が使い捨てではなくなったので、塗装が剥げてしまったりして劣化した時は交換用パーツを用意しなくてはならないデメリットもあります。
たばこカプセルを含めた構造は写真の通りで、写真左から《バッテリー , カートリッジ , カートリッジカバー , たばこカプセル》に分解できます。
マウスピース部分は取り外し可能です。ネジ式なのでくるくる回して取り外します。メンテナンスの際などに取り外してクリーニングします。
マウスピースにはシリコンゴムのパーツが接続されています。
このパーツによってカートリッジとの密着性を確保しているようですね。長年使うと劣化することが予想されるので、現在は春ばいされていませんがいずれ交換パーツなどもリリースされるのではないでしょうか。
マウスピースの着せ替えができると面白いと思いますね!
カートリッジとの接続部分。端子部分はゴム部品でシーリングされています。白い筒のようなものは負圧感知(オートスイッチ機構)の一部ですね。カートリッジカバー部分にもエアホールがあるのですが、負圧感知部分からも空気を取り込む機構です。
マウスピースカバー部分には2箇所エアホールがあるため、吸うときはこの部分を塞がないように吸い込みます。塞いでしまうとドローが極端にタイトになったり、取り込む空気の量が足りなくて、コイルが熱を持ってしまって最悪中のコットンが焦げてしまうので注意します。
本体の下部には内蔵バッテリー充電用のmicroUSB端子を備えています。
バッテリー部分にはスペックの記載。バッテリー容量などがプリントされています。
プルームテックプラスの感想
吸いごたえは確かにアップしている!
プルームテックプラスのキック感は従来品よりはるかにアップしています。
プルームテックプラスを検討している人が一番気になっているのが、喫煙感やニコチンのキック感だと思いますが、これはプルームテックよりも満足感を得られるキック感だと思います。
そして、吸い込んだ時の感覚も紙巻きたばこに近いですね。これはドロー(吸い込みの抵抗感)が従来品よりもタイト(きつめ)なので、紙巻きたばこに近い感覚で吸えるように感じます。若干軽めだったプルームテックから一番進化した点はここだと思います。
MTL派のベイパーも満足できるドローではないでしょうか。
また50パフを超えて、お知らせ機能を解除した後に吸い続けてもしっかりとキック感が得られるため、実はコスパも良いのでは、という感想です。
ただし、アイコスやグローなどの加熱式たばこと比べると、キック感は物足りない印象です。過度に期待はできません。また、VAPEで言えばニコチンソルトの方が運用によってはキック感は上なので、VAPEユーザーにも物足りないかもしれませんね。
匂いがないのはプルームテックから引き継いだメリット
JTがアナウンスしている通り、プルームテックのメリットの一つとして香りが少ないことが挙げられます。
これはプルームテックから引き継いだメリットで、プルームテックプラスでも同様です。ただし、プルームテックもアップデートによってフレーバー付きのカートリッジになり、プルームテックプラスのカートリッジにもフレーバー(香り)付きのリキッドが装填されているので無臭というわけではありません。
それでも、他の加熱式たばこやVAPEに比べればはるかに香りが少ないので、周囲の迷惑を考えて使うシチュエーションなどでは活躍してくれるとは思います。
液体入りのカートリッジの完成度が秀逸!
プルームテックプラスのカートリッジには、従来品と違って液体が直接入っているので漏れそうで心配だなと思ったのですが、実際に使ってみると漏れや滲み、結露がほぼない秀逸な完成度を実現していました。
VAPEデバイスでは液体を入れるのは当たり前ですが、一般的ではなないので液体だと漏れそうで心配なのですが、長期間使ってみた結果、ほぼリキッド漏れは発生しません。
それどころか、空気を取り込むエアホール部分にもミストの結露が発生しないので、実用的に液体が付着することはほぼないと考えて良さそうです。
プルームテックにはないデメリットも
プルームテックでは全く発生しなかった誤動作が発生します。
息を吸い込むのではなく、息を強く吹き込んでしまうとスイッチが入りっぱなしになってしまう吹き戻しと呼ばれる誤動作が発生します。思い切り吸ってしまうとスイッチが入りっぱなしになってしまい焦ったユーザーもいるのではないでしょうか
ただし、誤動作しても約2.4秒後には自動で電源がオフになります(パフ時間の制限)ので心配はいりません。
ただ、そのあとはスイッチのLEDが付きっぱなしになった後に消灯するまでは使えません。消灯したあとは通常通り使うことができます。
大手メーカーがリリースする製品なので、誤動作が起きない機構を採用している(VAPEデバイスでは最近そのような方式も多く広まっている)かと思いきや、誤動作するので注意が必要です。
サイズは大きくなったもののそれでも十分コンパクト
従来品よりも大きくなったものの、他の加熱式たばこと比べると十分にコンパクトなサイズ。そしてサイズの割に軽量に仕上がっていて42.3gしかないので、マウスピース部分を咥えたまま吸う「咥えタバコ」のように使うこともプルームテック同様に苦なくできるのもプルームテックプラスの良い点です。
まとめ:吸いごたえも使い心地もアップした正統進化デバイス!
若干気になる部分はあるものの、使い勝手も使い心地も良くなったと感じさせてくれる完成度の高さ。
そして、吸いごたえもアップしているので、従来品では満足できなかったユーザーにも受け入れられるデバイスへと進化していると感じます。構造的にはそのままVAPEデバイスなのですが、パッケージングとして一般ユーザーにも受け入れられる形態として形にして、販売網を整備するなどの一般性も兼ね備えているのが魅力ですね。
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