【スターターキット】GQ Blue Beast Kit「ジーキューブルービーストキット」(Kingtons Technology) レビュー

Kingtons Technologyのベイプスターターキット、GQ Blue Beast Kit「ジーキューブルービーストキット」のレビューです。

ATOPACK PENGUIN(Joyetech)のコンセプトをそのまま製品にしてきた「柳の下の二匹目のドジョウを狙ってきた」製品。後発製品だけに優れている部分もあるのでしょうか？

早速レビューしていきます。

 

商品提供：HEAVEN GIFTS

 

 

VAPEスターターキット　GQ Blue Beast Kitのパッケージと内容品

白を基調にしたシンプルで上品な印象のパッケージデザイン。

背面にはない用品の詳細が英語で記載されています。

スライド式で、中箱を取り出すことが出来ます。

内容品は箱の中に更に箱が入っていて個別に入っています。個人的にこのパッケージング、好きです。

内容品一覧

ビニールフィルムが貼られていることから、最初スイッチかと思いましたが、ただのプレート。傷防止のフィルムが何故ここにだけ貼られているのかは謎。

図解入りのユーザーマニュアルは英語で記載されています。

 

 

 

VAPEスターターキット　GQ Blue Beast Kitの詳細

Kingtons TechnologyがリリースするGQ Blue Beast Kitはカートリッジ交換式のベイプスターターキット、物理ボタンを排除したオートスイッチ機構を採用。

本体には大容量2000mAhバッテリーが内蔵され、10ml大容量タンクとコイルが一体化したカートリッジをセットして簡単に使用することができる利便性が売りのデバイス。

同じようなジャンルの製品としてはATOPACK PENGUIN(Joyetech)をレビュー済み、参考にしてください。

⇒　ATOPACK PENGUIN「アトパック・ペンギン」(Joyetech/ジョイテック) レビュー

大容量バッテリーとタンクを持つスターターキットは他のメーカーからも多くリリースされ、中には、リキッド入りカートリッジも販売されていることから、将来的には使い捨てクローズドシステムとして普及させていきたいのかもしれません。

それには、各社独自規格ではなく、共通規格を定めていくのが近道だと思えるのですが、今はその覇権を争っている段階なのかもしれません。

GQ Blue Beast Kitのスペック

サイズ	H 100.6×W46.3×D23.9mm
重量	150g
出力モード	直接出力
リキッド容量	10ml
リキッドチャージ	ボトムフィル
エアフロー	トップエアーフロー
コイル	カートリッジ内蔵(0.6ohm)
充電ポート	USB
バッテリー	2000mAh(内蔵バッテリー）
保護機能	・アトマイザーなし警告 ・時間保護（パフ10秒制限) ・低電圧保護 ・過充電保護

定電圧出力ではないため、バッテリーの電圧を直接出力するため、バッテリー残量に伴い、電圧が下ってくるため、バッテリー残量に応じて味が変わってしまう仕様です。

各種保護機能が搭載されています。

特筆すべきはリキッド容量。なんと！10mlも入ってしまいます。

重量は実測で141g。スペック重量よりも実測が軽いという結果になりました。重量計測はおそらくタンクに満タンにリキッドを装填した状態での計測だと思います。容量10mlですので大体一致します。

 

 

各部の詳細

本体の側面には内蔵バッテリー充電用のmicroUSB端子が設けられています。Low Battery時から満充電までは3.5時間で、説明には記載がありませんがクイックチャージ非対応で、1A充電にのみ対応しているスペックになります。過電流を供給するのは危険です。

ビニールフィルムが貼られていたサイドプレートは完全に装飾品で、ボタンなどではありません。本機には一切スイッチは設けられていない、完全オートスイッチの製品になっています。

大容量バッテリー内蔵のスターターキットで、物理ボタンがついていないため、ご動作時などに物理的にスイッチを切ることが出来ないため、若干の不安が残ります。

カートリッジ式のアトマイザー、タンク収納部ですが、カートリッジのカバーが付属する仕様になっています。カバーにはリキッド残量確認窓が空いているので、カバーを付けてもリキッド残量の確認は可能です。

本体からカートリッジを外してみると、カートリッジ下部には2極の電気接点とリキッドチャージホール、負圧を感知する小さなエアホールが設けられています。

カートリッジはコイル一体式の非分解方式。継ぎ目はありますが、破壊分解しないとコイル交換やリビルドが行えない仕様になっており、ランニングコストが気になります。

スターター本体にも同じように電気接点と負圧感知のエアホールが設けられています。エアホールはオートスイッチ機構につながっていると思われます。

 

 

 

VAPEスターターキット　GQ Blue Beast Kitの操作方法、使い方

購入後まずはバッテリーを充電します。充電中、本体に仕込まれた8つのLEDインジケータが点灯してバッテリー状態を表示してくれます。

バッテリー電圧は以下の通りです。

バッテリー電圧	LEDインジケーターの色
4.15V以上	緑(点灯)
3.9V以上	緑(点滅)
3.6 ~ 3.9V	青(点滅)
3.3 ~ 3.6V	赤(点滅)

バッテリー残量に応じたLEDカラーに点灯します。

 

バッテリーの充電が完了したら次はアトマイザー、カートリッジの準備です。

封入されたカートリッジを取り出します。

取り出したら吸い口とエアホールを塞ぐシリコンカバーを外します。このシリコンカバーはホコリ混入防止のカバーとして使用できるので保存して吸わない時や携帯時に取り付けても良いですし、気にならない僕のような人は捨ててしまっても構いません。

カートリッジ下部にリキッドチャージホールが設けられています。シリコンでカバーされたリキッドホールからリキッドをチャージします。

10mlの大容量タンクです。リキッドチャージ後にはシリコンゴムのカバーをしっかりと締めます。

リキッドチャージが終わったら、スターター本体のタンクカバーを外してカートリッジを取り付け、その上からタンクカバーを取り付ければ準備完了です！

 

 

 

VAPEスターターキット　GQ Blue Beast Kitを使ってみました

暫く使用してみた感想です。

 

◎見た目とクオリティ
メタル系の素材、ヘアライン仕上げのボディ。
デザインは好みがありますが、個人的にはあまりカッコいいとは思いませんが、持っていて恥ずかしいとも思いません。

カートリッジカバーがついているため、全体として統一感があります。

 

◎サイズ感と重量
簡易スターターキットとしては、重く大きい筐体です。
しかし、2,000mAhのバッテリー容量と、10mlの超大容量を備えていることを考えると
そのサイズ、重量には納得がいきます。

 

◎価格
$40ほどで、同コンセプト製品に比べ若干割高な設定になっています。

 

◎機能面と運用性
完全オートスイッチで、物理ボタンなし。
初心者的には操作が一切なく、ただ吸うだけで使えるので簡単です。
しかし、ご動作時にも電源OFFに出来ないデメリットも有り。

カートリッジにはリキッドが10mlも入り、交換用カートリッジで運用できる利便性があります。

 

◎ドロー
ドローはMTL(口吸い、タバコ吸い)には軽く、DL(直肺吸い)には重い、悪く言えば中途半端なドロー。

どちらにも対応可能とも言え、MTL運用ならば、吸う際に口をすぼめる、もしくは指でエアホールをふさぐことで若干タイトに調整可能。あまりタイトにするとコイル内のコットンが焦げるので注意。

DL運用は若干吸うのが疲れますができなくもありません。ですがどちらかと言えばMTL向けです。

 

◎ミストの質感と味
間接的な味と、細かく優しい質感。
味がボケているとも言えなくないですが、この質感と味が好きな人にはマッチすると思います。
リキッドは複雑でおいしく、機材によって味が変わる系よりも、どの機材に入れても同じ味がするようなわかりやすい味のリキッドが向いていると思います。

 

 

◎問題点
吹き戻しの誤動作が発生します。吹き戻しとは、吸うのではなく、息を吹き込んだ時にスイッチが入りっぱなしになってしまう現象で、物理スイッチが設けられていないので、これが発生してしまった場合には本体からカートリッジを外して強制的に動作を止める必要があります。

また、物理ボタンがついていないため、誤動作時のスイッチオフが不可能です。
試用期間中、数回LEDインジケーターが点灯したままになってしまい、バッテリー残量が無くなるまで消灯することができなくなってしまいました。
しかし、パフON、カートリッジ内のコイルに勝手に電力供給されてしまうことはありませんでした。
このLEDインジケーダーの誤動作、microUSB端子に刺すと消えることもありました。

その他にはオートスイッチの感度が少々悪い。強く吸引しなくてはスイッチONになりません。

 

 

VAPEスターターキット　GQ Blue Beast Kitのまとめ

コンパクトながら利便性の高いコンセプト。
大容量タンクとバッテリー、これだけ持ち出せば一日耐えうる仕様。

しかしながら、老舗VAPEメーカーの同コンセプト機、ATOPACK PENGUIN(Joyetech)と比べると、味の部分そして、機能（コイル交換不可、物理スイッチレス、オートスイッチの感度）と劣っている部分が多々あり、詳細比較するまでもなく、完敗であると言えます。

筐体の作り、質感が悪くないだけに残念です。

現段階ではATOPACK PENGUIN(Joyetech)をチョイスするのがよりベターだと思います。