【Geekvape Athena Squonk Kit レビュー】 ギークベイプ アテナ スコンク キット

Geekvape ギークベイプのメカニカルスコンカーキット、Athena Squonk Kit アテナ スコンク キットのレビューです。

続々リリースされるメカニカルスコンカー製品。
元々は個人レベルの製作者が少量生産にて、3Dプリンターを使い、軽量コンパクトでファッション性にも優れたメカニカル機構のボトムフィーダーMODをリリースしていたのが始まりで、ブームとも言える現象に、中国のVAPEメーカーも参入してきています。

今回の製品は大手であるGeekVapeがリリースした、製品としてクオリティの高いキットです。

早速レビューしていきます。

商商品提供：VapeSourcing

パッケージと付属品

黒を基調にしたシックなパッケージデザイン。写真や内容品の記載はなく、内容品を表す記載としては製品名のみ。背面には製品偽造防止に一役買っているスクラッチ式セキュリティーコードの入ったステッカが貼られていて、GeekVapeのサイトでコードを入力すると、そのコードがメーカーに登録されたものかどうか閲覧することができます。

スリーブの中にはさらに内箱が入っていて、製品はその内箱の中に入っています。

内箱には内容品すり替え防止の意味でホログラムステッカーが2箇所貼ってあり、一度剥がすとホログラム部分が剥がれてしまうもので、未開封であることを証明するものですが、提供いただいた製品のステッカーは2枚共に剥がれてしまっていて、意味をなしていませんでした。

しかし、製品は薄いビニールでラッピングされていて開封されたものだとは思えないので二重にセキュリティー対策がされていて、中国製品であっても偽造されたものだとは思えません。

内容品一覧

説明書はGeekVapeおなじみのフォーマットで記載されており、多言語で書かれていますが英語がメインとなっており、日本語の記載はありません。しかし、図解入りで文字が読めなくてもわかりやすい説明書です。

Athena Squonk Kit の詳細

Athena Squonk Kitには、メカニカルスコンクMODと6.5mlのジュースリザーバーを備えたsquonk RDAのセットが付属しています。 Athenaは、コンパクトで軽量でパワフルに設計されています。 Athena Modには安全ロックスイッチが付いており、誤った発火や最大出力を得るために高級材で作られた誘導が防止され、Athena squonk RDAは上部傾斜空気流システムを使用して漏れを低減します。シリコーンとPEの両方の食品グレードのボトルは個人的な好みのものです。このキットは非常にポータブルで強力です。

510ピンを自動調整することで、多種多様なRDAに対する許容範囲が提供され、リークの可能性が低減されます。
偶発的なファイアーを防ぐための簡単なアクセス安全ロックスイッチ。
18650バッテリーと互換性があります。強力でコンパクトで軽量です。
より柔らかい触感の6.5mlのシリコンスコンクボトル。

Athena Squonk Kit comes with a complete set of a mechanical squonk mod and a squonk RDA with 6.5ml juice reservoir. Athena was designed to be compact,lightweight and powerful. Athena Mod comes with a safety lock switch to prevent accidental firing, induction made out of high grade material for maximum power output while the Athena squonk RDA uses the top angled airflow system to reduce leakage. Both Silicone and PE food grade bottlesincluded for personal preference. This kit is extremely portable and powerful.

Auto-adjusting 510 pin provides tolerance to wide variety of RDA and reduces possibilities of leakage.
Easy access safety lock switch to prevent accidental firing.
Compatible with 18650 Battery.Powerful, Compact & lightweight.
6.5ml Silicone squonk bottle for softer feel.

Geekvape公式サイトより抜粋

 

外見とデザイン

流行のメカニカルスコンカーMODと、スコンカー対応ドリッピングアトマイザーをキットにした製品です。

BOX MODとして想像するそのままの形通りのボックス形状の筐体。素材は金属が用いられていて、アルマイトのような質感のペイントが施されています。

製品の側面には、製品名である”ATHENA”のロゴ文字が刻印されています。

パネルは左右共に着脱可能です。

持ってみる

相当にコンパクトな筐体で、メカスコの魅力であるコンパクトさを実現していることが手に取るとわかります。しかしながら、もう一つの魅力である軽量さはスポイルされています。多くのメカスコは”プラスコ”とも呼ばれる通り、3Dプリンターで出力された樹脂製のもので、これらに比べると重量感を感じます。
その反対に金属外装なので強度的には優っており、しっかりとした剛性感を感じることができます。

重量はMOD及びアトマイザーを含めておよそ139g。

手持ちバッテリー一本を含めても184g程度とシステム全体で十分軽量だと言えます。

 

付属アトマイザー Athena RDA の詳細

付属のアトマイザーはAthena RDAです。このキットのために設計されたアトマイザーで、今の所単体販売はされていない専用品です。

全高の低いコンパクトなアトマイザーで、無論ボトムフィーダーに対応。また、通常のポジティブピンも付属するので、スコンカー以外のMODでも使用できます。

エアフローは漏れに強いトップエアフロー構造を採用しながら、空気の出口を下に向けることで、できるだけ味を出すような設計がなされているのも特徴です。

 

Athena RDAのスペック

直径	24mm
高さ	–
ネジタイプ	510
ドリップチップ	ハーフインチ(810DT)/510DTアダプター
コイル	RBA　デュアルコイル
エアフロー	トップサイドエアフロー
素材	Stainless Steel
BF対応	○ BFピン付属

Geekvape公式サイトより

全高は24.72mm。（ドリップチップ、510スレッド含まず）

外見・デザイン

製品名であるATHENAの”A”をモチーフにしたロゴが大きくプリントされた本体。Aとフクロウをモチーフにしたロゴはギリシア神話の女神、アテナがフクロウを使いとして飛ばしたエピソードから来ているものと思われます。
キットのMODとのマッチングを考慮し、同一カラーで統一されています。

分解

画像左から、ドリップチップ / デッキ　/　トップキャップ　となっており、ドリッパータイプのアトマイザーのためパーツ点数は少なめです。

ドリップチップ

ドリップチップの取り付け部は810サイズ（ハーフインチ）で、Kennedy RDAやGOON RDAなどと互換性がある、汎用品も多く流通しているタイプ。そして、より多くのアトマイザーに採用されている510ドリップチップを取り付けるためのアダプターと、510ドリップチップも付属します。

素材名は公開されていないものの、おそらくウルテム、PEIに近い素材と思われる黄色い樹脂製のドリップチップは810サイズ。

露出部の全高6mm、外径18mm、内径10→14.5mm（口元で広がるデザイン）

黒い樹脂製のドリップチップは510アダプターを介して本体に取り付け可能な、510ドリップチップです。

露出部の全高10mm、外径12.5mm、内径5.5→9.5mm（逆テーパーデザイン）

付属510DTを取り付けた時のルックス。印象がかなり変わります。

エアフローとトップキャップ

エアフローはトップエアフロー。アトマイザーの上部から空気を取り込む方式で、リキッドが漏れ辛い構造です。エアホールの周囲には調整用のエアフローリングが備わっており、全閉から全開まで無段階でドローを調整することができます。

キャップ裏面を見るとデッキ側エアーの出口が下に向いており、コイルにエアーを当てる工夫がされていることがわかります。

キャップには一部凸部分があり、デッキの凹に接続して、周り留め及び位置固定がされます。

デッキ

デッキは4スレッドのポールレスデッキ。キャップの構造的にも付属品的にも空気の流れ及び空間を埋める工夫がされていないため、基本的にデュアルコイル前提の仕様です。

デッキ下にはウェルが前面に設けられていて、できは宙に浮いているようなデザイン。ある意味RDTAとも言える構造。ジュースウェルは浅いものの、それなりの量のリキッドを蓄えて置けそうです。

コイルレッグ固定にはイモネジが使用されており、マイナスドライバーで締め込むことができます。

ポジティブピンとBFピン

スコンカーRDAらしく、デッキのポジティブ側固定兼用のピンは最初からBFピンがセットされています。長さ調整は不可ですが、調整の必要がないほど出っ張っています。

BFピンのリキッドの出口は側面にあり、ジュースウェルにリキッドを供給できるデザインです。

通常ピンはダブルスクリュー仕様。長さ調整可能とも言えますが、筆者としてはネジを緩めた状態での使用は危険だと思います。

ビルド

ビルドしていきます。デッキのイモネジはマイナスドライバーで緩めます。付属ツールももちろん使えますが、個人的には使いづらいため、別途精密ドライバーを用意しました。

ビルド前にデッキとエアホールの相互関係を確認しておきます。デッキ側の空気の供給部分が斜め下に供給されるとはいえ、できる限り高めの位置にコイルを設置するのが味を出す上では有効だと考えます。

ポールレスデッキなので先にコイルレッグの長さを揃えておく必要があります。
今回のビルドはカンタルA1 24ゲージ、3.0mm、8ラップで巻いています。メカニカルMODで使用する前提なので、筆者としては抵抗値は最低でも0.3ohm以上に設定します。

まずはコイルレッグを留めてしまった後でコイルにジグを通してコイル位置を調整する方法でビルドしています。

コイル固定後にコイル位置を整えたら、キャップのエアホール位置と比較して空気の流れを想像し、イメージ通りであることを確認。

そして、キャップを取り付けて短絡及びコイル位置を最終確認します。抵抗値の実測は0.35ohmでした。

ドライバーンののちウィッキングしていきます。今回コットンにはFiberFreaks Cotton Brendを使用しています。

ビルド完了後に確認して見るとコイル位置がかなり高いことがわかると思います。エアホール位置的にかなり高めにコイルを設置しますが、高すぎるとコイル冷却が間に合わず、ミストがかなり熱くなってしまうことが想定されるため、キャップとのクリアランスも必要です。

この後、実際に吸って試していますが、イメージ通りのビルドができたことを確認済みです。

付属MOD Athena MODの詳細

Athena MODのスペック

サイズ	H 73×W46×D25mm
重量	–
スレッド	510(スプリングコンタクト)
バッテリー	18650
BFボトル容量	7.5ml シリコンボトル
ロック機構	○
素材	アルミニウム ステンレス

Geekvape公式サイトより

MOD単体での重量はおよそ107g。

外見とデザイン

外装には全て金属が使われたコンパクトサイズのメカニカルボトムフィーダーMODです。金属の塗装はアルマイトのような半艶の質感。ボタン部分にはアトマイザーと同じくATHENAのAとフクロウをモチーフにしたロゴ、そのトイ面にはATHENAの大きなロゴ文字が掘られています。

持ってみる

サイズは非常にコンパクト。片手に収まるサイズで、ボトムフィーダー対応MODとしては相当にコンパクトな部類の筐体です。

アトマイザー取り付け部

アトマイザーの510スレッドの長さとポジティブピンの長さを吸収できるスプリング式コンタクを採用しています。

スレッド下のベースパーツにスプリングが仕込まれており、これが上下することでコンタクトピンの長さを自動調整する機構が内蔵されています。

アトマイザーに電力を伝えるコンタクトピンには、リキッドを供給するためのホールが空いており、ドア内部に接続されたスコンカーボトルからリキッドを送り込むことができます。

アトマイザー取り付けのサークル部はMOD幅と同じく25mmで、同じ直径のアトマイザーまでをはみ出さずに搭載することができます。

取り付け部分はMOD上部と平面になっています。

ボタン類

唯一のボタンであるパフボタンはMOD側面に設けられています。パフボタンを押すことで金属板を動かし通電させる単純な機構なだけに、パフボタンの押しやすさや感触が重要ですが、大きさも適切で、引っかかりなどもなく上々の押し心地です。

大きく操作しやすい円形のメインボタンの下にはロックボタンが備わっています。

ロックスイッチを上にスライドさせることで、パフボタンをロックし、通電を防止します。

パネル

マグネット式パネルはMOD底面の凸を爪などで引っ掛けて外します。

パネルは2面設けられており、マグネット式で簡単に着脱可能です。平面で構成されているため、ご自分でパネルを作成するDIY派は、オリジナルドアを作成しやすいデザインです。

内部構造

内部は樹医パーツで構成され、軽量化とバッテリーシュリンク破れによる短絡を防止する仕様ですが、特に保護機能を持たないメカニカルMODなので、バッテリーの状態を収納の都度確認する必要があります。

内部はスコンカーボトルとバッテリー収納サイズギリギリにデザインされ、筐体サイズをできる限りコンパクトに抑える工夫がなされています。

ロック機構

ロックスイッチをスライドしてロックすることにより、パフボタンを押した時に通電のための金属端子が物理的に触れないようになる機構が搭載されています。

筆者としてはこれでも不安なので、バッテリーを収納したまま持ち運ぶ際には電極の間に紙やプラ板などの不導体を挟むのが最低限必要なことです。

スコンクボトル

本キットには2種類のスコンかーボトルが付属します。

一つは最初に本体へ内蔵されているプラスチック製のもの。さらにそれより弾力に富んだシリコン製ボトルも付属するため、好みの方を使うことができますが、柔らかく弱い力で押すだけでリキッドをアトマイザーに供給可能な、使用感に優れたシリコン製を通常はセレクトするでしょう。

使い方

使用する際にはアトマイザーのビルドを終え、短絡と抵抗値をテクニカルMODやオームメーターでチェックした上でMODに搭載してから、別売りの18650バッテリーを収納します。収納方向については内部に記載があるので間違えないよう収納しましょう。

収納部分はバッテリーサイズギリギリの設計なので収納には多少の力とコツが必要。

逆にバッテリーを取り外す際にはパネルを外し、裏面から押し出すことができます。この際、バッテリーシュリンクを金属に引っ掛けて破損させないよう配慮します。

次にスコンカーボトルに好みのリキッドを注技、再び取り付ければ準備は完了です。

まとめ

コスパに優れたコンパクトなメタル製メカスコキット！！

金属外装なので驚くほど軽量とまではいきませんが、充分軽量コンパクトで、流行りのメカスコを手の届く価格で手に入れることができます。

メカスコとして必要だと思われる機能は搭載されており、立ち上がりや使用感も上々です。アトマイザーについても漏れないこと重視かと思いきや、ビルドでかなりカバーでき、ドローは軽いもののDLメインのミスト量多めのセッティングで充分味を楽しめる機種であると感じました。

欲を言えば交換用のオプションパネルが充実しているとより魅力的だな、と感じました。

 

メカスコの魅力は筆者個人的に

1. 見た目の格好良さ
2. 軽量コンパクト　携帯性に優れる
3. 立ち上がりの良さなどのメカニカルの利点や趣味性

だと思っています。一番は見た目。使用者が愛着を持てるのが一番で、本キットが心に刺さるユーザーはチェックすべきだと思います。